No.146875

真・恋姫†無双 頑張れ一刀 その10

今回はあの方たち

2010-05-31 22:35:06 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:9963   閲覧ユーザー数:7620

 

 

「おーっほっほっほっ! 斗詩さん、猪々子さん、やーっておしまーい!」

 

「よっしゃあ! 行くぜ斗詩!」

 

「ま、待ってよ文ちゃ~ん」

 

 

易京城をとり囲むようにして陣を張った袁紹軍約三十万が城攻めを開始する。

 

 

 

しかし幾重にも張り巡らされた外壁に手こずりなかなか攻め落とすことができない。

 

 

 

 

 

「白蓮! ここは討って出て一当てしようじゃないか!」

 

「待て華雄! 相手の数はあまりに多すぎる! 桃香たちに援軍を要請したからそれまで待つんだ!」

 

「ぐぅ! わかった!」

 

 

血気盛んな華雄をなんとか宥めた姉、白蓮。

 

 

 

 

「おーっほっほっほっ! こんな城、すぐに落として見せますわ! 行きなさい!」

 

 

袁紹の掛け声と共に人工の峠から衝車が走り出す。

 

 

轟音と共に一番外の外壁にひびが入る。

 

 

一番外側の外壁は最も脆く出来ているので長くは持たないだろう。

 

 

 

 

 

 

「第一の外壁突破されました!」

 

 

兵からの報告を聞いて、白蓮たちに動揺が走る。

 

 

「まさかこんなに早く破られるとは!」

 

「やはり討って出るぞ!」

 

「ダメだ! まだ我慢してくれ!」

 

「ぐぅ! わかった!」

 

 

姉の言うことは忠実に聞く華雄であった。

 

 

 

 

 

「麗羽様~、だんだん衝車の効き目が無くなって来ましたよ~! それに内側に行くほど兵の数も多いですし~」

 

「むむむ! どうにかしなさいな斗詩さん!」

 

「無理ですよ~!」

 

 

袁紹の理不尽な要求に涙目になる顔良。

 

 

「良い方法がありますよ姫!」

 

 

そこに文醜が名案だと言わんばかりに袁紹に意見を出す。

 

 

「穴掘ってそこから攻めましょうぜ!」

 

 

現実離れした文醜の提案だが、

 

 

「いいですわね! なら早速穴を掘りなさい!」

 

「ええっ!? 本当にやるんですか!?」

 

「当たり前ですわ! ほら早くしなさいな!」

 

「行っくぜ斗詩!」

 

「ふぇ~ん!」

 

 

文醜に引きずられていく顔良だった。

 

 

 

 

 

早速この無謀かと思われた策は昼夜を問わず東西南北全方向から掘り進められた。

 

 

当初は穴を掘ってそこから中に侵入するというものであったのだが、袁紹軍の軍師たちがこの作戦を改良に改良を重ねて一つの立派な策へと昇華した。

 

 

その策とは、ただ穴を掘るだけでは城壁が崩れて作業している者たちが生き埋めになってしまうのでそこには巨木を宛がう。その作業を繰り返して、最後に油をまいて火をつけ、一気に城壁を崩してしまうというものだ。

 

 

 

 

 

「ここ最近、攻めが少ないと思わないか?」

 

「私の武に恐れをなしたのだろう!」

 

 

ここ一カ月、袁紹軍の攻撃は最初にくらべて格段に減っている。そのことを白蓮は疑問に思っていたのだ。

 

 

「桃香たちが来ないことを見ると、使者は捕まったか殺されたかされたのだろう」

 

 

申し訳なさそうな表情で使者に思いを馳せる白蓮。

 

 

「もしかしたら麗羽たちにも何かあったのかもしれないな……」

 

「だとしたら好都合! 今こそあいつの頸をとる!」

 

 

白蓮も討って出ようかと考えていたその時、轟音が白蓮たちの耳をつんざいた。

 

 

「なんだというのだ!?」

 

「じょ、城壁が崩れていく!」

 

 

信じられないという表情で次々に城壁が崩れ落ちる様を見つめる二人。

 

 

「くそっ! 麗羽のやつ、これを狙っていたのか!」

 

「どうする白蓮!」

 

 

姉に指示を請う華雄。

 

 

 

 

「すでに囲まれているようだ。……ここは一点突破で逃げるしかない」

 

「ぐぅ! わかった!」

 

 

白蓮は部下たちに素早く指示を出し態勢を整える。

 

 

 

「おーっほっほっほっ! 皆さん、やーっておしまい!」

 

 

袁紹の指示で次々に公孫賛軍に襲いかかる。

 

 

「白馬隊! 一気に駆け抜けろー!」

 

 

ご自慢の白馬隊で包囲網に穴を開け、そのまま駆けだしていく白蓮たち。

 

 

 

 

しばらくそのまま走り続けた公孫賛軍は大きな被害を受けていた。

 

 

馬を休めるために一時休止することにした。

 

 

「華雄はどこに行ったんだ?」

 

「申し上げます! 華雄将軍は殿を務めると言って単騎で袁紹軍に向かって行きました!」

 

「えっ?」

 

 

白蓮の表情は絶望色に染まっていく。

 

 

「う、嘘だろ?」

 

「いえ、姉に心配するなと伝えてくれとのことです!」

 

「か……ゆ、う……かゆーーーーー!」

 

 

白蓮は大粒の涙を零して大泣きした。

 

 

そして華雄の仇をとると誓って、友人のいる徐州に落ち延びていった。

 

 

 

 

<おまけ>

 

 

「あなたが華雄さんですの?」

 

「そうだ!」

 

「白蓮さんはどこへ行ったのですの?」

 

「誰が教えるか!」

 

「ならいいですわ」

 

「えっ?」

 

「いいですわと言ったんですの」

 

「そ、そこはもう少し聞いてくれよ!」

 

「別に興味ないのですもの」

 

「な、なんだと……」

 

「斗詩さん」

 

「何ですか~?」

 

「こんな方は我が軍にはいらないのでぽいっちょしといてくださいな」

 

「わ、わかりました」

 

「行こうぜ斗詩~!」

 

「これで河北の覇者になりましたわ。おーっほっほっほっ!」

 

 

華雄は放置されるのであった。

 

 

「白蓮……」

 

姉を思い浮かべ涙をこぼすのであった。

 

 

こうして華雄も白蓮を追って徐州に向かうのであった。

 

 

完。

 

 

内容適当なのでスルーしてね(´・c_,・` )


 
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