No.143265

恋姫無双 3人の誓い 第二十一話「大捜索」

お米さん

第二十一話となります。少しでも喜んでいただけたら幸いです。

※追記、次の更新は金曜か土曜になるかもしれません。本当にごめんなさい・・・orz

2010-05-15 16:06:53 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1538   閲覧ユーザー数:1457

龍玄が蒼介を連れて行った(引っ張っていった)日の夕方、一人の女性は大混乱に陥っていた。

「ご主人様ぁぁぁーーーーーーっ!!どこにいるのですかーーーーーーっ!!」

愛紗は城の外に届きそうなくらいの大声で叫んでいた。そこに、

「あ、愛紗さん、一体どうしたのですかっ!?」

愛紗の大声に、慌てて駆けつけてきた朱里が、息を切らしながら愛紗に事情を聞く。

 

 

 

 

「朱里か!ご主人様を見なかったか!?城の中にも外にも見当たらないんだ!」

「はわわーーーー!?それって本当ですかっ!?」

「ああ!今鈴々達も呼んで探そうと思っている。・・・ご主人様に何かあったりしたら、私は・・・」

愛紗は心底心配そうな顔で、光輝く月を見つめる。

 

 

 

 

「・・・・・。あ!そういえば龍玄なら何か知っているかもしれませんよ。お昼ごろにご主人様と一緒にいるのを見ましたから。」

「あの朱里達を助けてくれた御仁か。確かに知っているかもしれないな。探してみよう。」

それから鈴々と雛里と桃香も加わり、龍玄と蒼介を探し続けてかれこれ三時間がたとうとしていた。空はもう日を沈み、月が淡く照らし始めてきた。

「いましたか!?」

 

 

 

「いや、こっちには・・・」

「・・・いませんでした。」

「鈴々の方にもいなかったのだ・・・」

「私の方も全然だったよぉ~・・・」

「「「「「はぁ~~~・・・」」」」」

五人は同時に肩を落とし、長いため息を吐き出す。その時、二人の兵士が勤務を終え、帰ろうとしていた姿を四人は捉えた。

 

「おい、お前ら。でかい身長をした男とご主人様を見なかったか?」

二人の兵士にも聞いてみたが、また同じ結果だろうと予測していた五人に、驚きの答えが返ってきた。

「え、えっと・・・確か、そのお二人でしたら、お昼過ぎにもの凄い勢いで城を出て行ったのを見かけましたが・・・」

「「「「「・・・・・」」」」」

 

 

 

 

しばらく沈黙が続く。そして、

「「「「「ええぇーーーーーーーーーーっ!?」」」」」

淡く光る月に少女達の声が響き渡る。

「それは本当かっ!?」

「は、はい!そういえば何やら山篭りとかどうとか・・・」

「・・・全斥候部隊に伝えろ!ご主人様の身が危険だ!明日の朝までに居場所を突き止めろっ!」

 

 

 

 

「は、はいぃ!」

鬼の形相で愛紗は二人に命令を出す。二人は慌てて走っていった。

「あ、愛紗ちゃん・・・いくら何でも兵隊さんを出すのは・・・」

桃香がちょっと近寄り難そうに愛紗に話しかけるが、

「何を言っておられるのですかっ!!」

 

 

 

 

「は、はいぃ!」

愛紗の怒号に、桃香もさっきと兵士達と同じように怖がりだす。

「もしご主人様の身に何かあったらどうするのです!今は一刻も早くご主人様を見つけ出すのが先決です!さぁ、私達も情報を集めますよ!」

「「「「はい・・・」」」」

愛紗の鬼の形相に四人は小さく返事をする。そんな風にこの慌ただしい夜は更けていった。

 

翌日、一通の手紙が一刀から届いた。相手は蒼介からだった。

「今頃かよ・・・」

前の手紙から返信に一週間くらい経ってるぞ・・・。そんな風に呟きながら手紙を見てみると・・・。

「ええっと・・・『お元気ですか?俺も元気です。すぐに五台山の麓にある森に来てください。っていうか来い。剣の修行で、師をやってくれる凄い人を見つけたから、今すぐ来い。』・・・」

 

 

 

 

「・・・なんか事情が分からん・・・」

まず、もっとましな手紙を書けないのかよ・・・・。けど、話には興味あるなぁ。最近は春蘭にも剣の稽古を手伝ってもらってるけど、すぐにやられるから稽古にならない。だから、その師っていう人に会えば、強くなれるかもしれない。よしっ!

「一度会ってみるか・・・。久しぶりに蒼介の顔も見たいし。」

一応、華琳達にも話してみるか・・・。俺は椅子から立ち、華琳達のところに向かった。

 

 

 

 

 

「・・・それ本当に言ってるの?」

事情を説明をすると、半ば呆れ気味に華琳は聞いた。

「そうだ。だからこうして、何回も頼んでいるんじゃないか。」

「いや、いくらなんでも・・・」

「それは無理ではないか・・・?」

 

 

 

春蘭も秋蘭もそれはちょっと・・・みたいな感じだ。それもそうだ。いきなり、修行しますので山に行ってきますなんて、誰が聞いたって無理って言うだろう。けど、

「こんな機会、もうないかもしれないだろ?春蘭達にも手伝ったりしてもらってるけど、あまり悠長なことはしてられないんだ。頼む!」

俺は必死に華琳に懇願した。

 

「・・・ふぅ、しょうがないわね。一体どんな師なのか会ってから、判断して決めさせてもらうわ。いいわね?」

「ああ、ありがとう華琳。」

「貸し一つよ、一刀♪・・・それじゃさっそく会いにいってみましょうか。春蘭、ついてきなさい。」

「はっ!」

 

 

 

こうして、俺と華琳と春蘭で五台山に向かうことになった。その同時刻、愛紗達の方でも・・・。

「関羽将軍、近隣の村からの情報です!長身の男が、太守様らしき人物と共に五台山まで向かった模様です!」

「そうか、これで居場所が分かった・・・!今すぐ行くぞ!」

「あの、一応私もついていってよろしいですか?」

 

 

 

 

そう言って手を挙げたのは朱里だった。

「私なら龍玄さんと多少面識がありますし、事情も聞けると思います。」

「よし、分かった。じゃ、鈴々達は留守を頼むぞ。」

「わかったのだ!」

鈴々達に留守番を任せ、愛紗と朱里は五台山へと馬を走らせていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※どうもお米です。最近はスランプで全く内容が思い浮かばいない・・・orz言い訳ですね。すいません。さて、次回も読んでくだされば幸いです。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
8
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択