No.140553

真・恋姫呉√アナザー~戦場に響く二つの鈴の音~第五話

秋華さん

やっと更新できだじぇ!!

今回はかなり難しかったぜ!!

注意

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2010-05-03 13:45:31 投稿 / 全12ページ    総閲覧数:13895   閲覧ユーザー数:11139

思春と再会の杯をかわし、更に数日がたった頃、一刀と思春は雪蓮に呼ばれ執務室へ行くことになった。

 

一刀・思春『失礼します』

 

そう言って執務室に入ると、そこには雪蓮の他に冥琳、祭が集まっていた。

 

雪蓮「急に呼び出してごめんね」

 

一刀「べつに今に始まったことじゃないしいいけど…?」

 

雪蓮「なによそれー!!」

 

そう一刀が言うと、顔を膨らませて反論した。

 

冥琳「まぁたしかに今に始まったことじゃないな」

 

祭「じゃな」

 

そう口々に肯定する。思春は声に出して言わなかったが頷いた。

 

雪蓮「皆まで…ひどーい」

 

一刀「まぁまぁ本当のことだから仕方が無いよ…」

 

雪蓮「…それ慰めてないよね」

 

一刀「それは当たり前だろ?」

 

雪蓮「…もういいもん」

 

そう言って雪蓮はすねてしまった。

それを見て他の皆は声を出して笑った。

 

一刀「すねるなよ~雪蓮」

 

雪蓮「つーん」

 

一刀「謝るから機嫌直してくれよ…な…ごめんって」

 

一刀は雪蓮の顔を覗き込み謝る

 

雪蓮(///////一刀って本当にずるい…そんな顔されたら許すしかなくなるじゃない…)

 

顔を真っ赤にしながら雪蓮はそう思った。

 

雪蓮「…じゃあ今度一緒に一刀が造ったお酒飲ませてくれる?」

 

 

一刀「え…いやでもそんなに美味しくないと思うけど…?」

 

雪蓮「ダメ?」

 

一刀「…分かった。そんなことでいいならいいよ」

 

雪蓮「ホント?やったぁ!」

 

そう言ってさっきまですねていた顔が一気に笑い顔になり一刀に抱きついてきた。

 

冥琳・祭・思春『!!!!』

 

一刀「////ちょっと雪蓮抱きつくなって…」

 

雪蓮「え~いいじゃん別に~」

 

そう言って二人でじゃれあっていると部屋の温度が急に下がったように感じ、二人は背筋に嫌な汗が流れるのを感じた…

 

冥琳「うぉほん!…いい加減にしてもらいたいのだが?」

 

祭「そうじゃな…それと一刀、今度ワシにもその酒を飲ませい。…むろん二人っきりでな」

 

思春「!!祭殿?…それより何故一刀と私が呼ばれたんですか?」

 

三人とも口では怒っているように感じないが、確実に怒っているとわかった。

なぜならその背中に何かドス黒いものを背負っていたからだ…

その姿を見て、一刀と雪蓮は身の危険を感じはなれた。

 

雪蓮「そ…そうよね。…おほん。実はあなた達の日ごろの武の力量をみて、あなた達専用の武具を作ろうと思うの」

 

一刀・思春『え?』

 

冥琳「まぁそういうことだ。いつまでも一般兵と同じ武具を使わせるのもどうかと思ってな。」

 

祭「そうじゃな…。それに己に合う武具があればそれだけでおぬし達の武は更に上のものになるだろう。…むろん武具をもらったとしても日ごろの鍛錬をおろそかにしてしまえば、宝の持ち腐れになるじゃろうが…おぬし達なら大丈夫だろう」

 

この話を聞いて一刀と思春は顔には出さないがとても喜んでいた。

(まぁ三人には筒抜けだと思うが…)

もともと個人の武具を作るには、一般兵が使っているものよりも手間と資金が必要になる。

そして何よりも良い職人に出会わないといいものは作れない。

でも良い職人に出会うには簡単なことではなく、実際に作ってもらい試してみないとその実力は分からないのだ。

そのため、ほとんどの武将などは一般兵と同じ物を使うか、昔誰かが使っていたものを譲り受けるかのどちらかになるのが普通である。

(中には自分で自分の武器を作ってしまう人もいるとか…)

そのため、武官にとって自分だけの武具を作ってもらえることは、これほどとない褒賞なのだ。

一刀「でもいいのか?俺達みたいな新参者の武具を作っても…古参の人たちには…」

 

雪蓮「いいのよ。あなた達の武は他の人たちも認めているし、これからもっと活躍してもらうためにも持っていてほしいの」

 

そう言って一刀の心配を雪蓮は笑顔で答えた。

それを聞いて一刀と思春は姿勢を正して三人にお礼を言う。

 

一刀「このたびの褒賞ありがたく受けます。信頼に応えるようにこれからも精進していきます。」

 

思春「同じく、ありがたく受けます。我が武呉の為、民の為に尽くしていきます」

 

雪蓮「ええ、これからもよろしくね。」

 

冥琳「それで、お前たちの武具を作ってもらう職人だがここから東に少しいったところにある森の中にその方はいる。これが紹介状だ」

 

そう言って紹介状を渡す。

 

祭「ワシらの武具もその人に作ってもらってな。とても良い物を作ってくれるぞ」

 

雪蓮「そうよ~なんていったって、南海覇王を作った人だからね♪」

 

冥琳「まぁそういうことだ。武具はその人と相談して決めるといい。」

 

一刀「わかった」

 

冥琳「それと…今日この後入っていた仕事だが、急なものも入っていないから今からその人に会いにいくといい。…まぁ仕事は後日やってもらうけどな」

 

一刀「わかってるよ。それじゃ行ってくる。」

 

思春「失礼します」

 

そう言って一刀と思春は執務室を出てその人がいる森へと向かうのだった。

 

雪蓮「あの二人どんな武具を作ってもらうのかしらね」

 

祭「そうじゃな…思春は多分剣じゃと思うが…一刀は分からんな」

 

冥琳「弓じゃないのですか?」

 

祭「そうじゃとは思うが…あやつは他のものもそれなりにできるからな…弓は今鍛錬で使っているものを使って、別のものにするかもしれんと思ってな」

 

雪蓮「へ~そうなんだ。たしかに最近は弓よりも剣の鍛錬を多くとっているわね」

 

冥琳「なるほど…たしかに気になりますね」

 

祭「まぁそれは楽しみにしとくかの」

 

そう言って三人は笑いあった。

その頃一刀と思春は武具を作ってもらうためその人物の元へと移動していた。

その道中思春が気になっていたのか一刀に喋りかける。

 

思春「そういえば一刀。武具は何にするつもりなんだ?」

 

一刀「ん?どうして?」

 

思春「いや、一刀は弓が得意なんだろ?だから最初は弓を作ると思っていたが、よくよく考えてみると最近私と一緒に剣の手合わせをすることが多くなっていたから、剣を主におくのかと思って…な」

 

一刀「ああ、たしかにその疑問もわかるよ。実は俺も今考えているところなんだ」

 

思春「そうなのか?…私としてはお前には弓が似合っていると思うがな…」

 

思春(弓だったらそう前に出ることも無いから安全だしな)

 

一刀「そうか…実はなんとなくだけど思い描いているモノはあるんだよ。ただそれが可能かどうかがわからなくてね」

 

思春「そうなのか?それはいったいどういったものなんだ?」

 

一刀「そうだな…一言で言うなら弓でもあり。剣でもあるって感じかなぁ。まぁどちらかといえば剣というより槍に近くなるかもしれないけど…」

 

思春「???あほかお前は…そんなものあるわけが無いだろう…」

 

一刀「そうかもね。でももしこれが実現可能なら俺にとって、とてもいい武具になると思うんだよ。」

 

思春「フン…まぁ…その…なんだ…実現できるといいな」

 

一刀「そうだな…それより思春と一緒に出かけるのは子供の時以来になるな」

 

思春「!!………た、たしかにそうだな…/////////」

 

思春(なるほど…たしかにそうだ…これは好機だ!この好機を逃してなるものか!!)

 

そう思い一刀との二人きりを楽しもうとする思春であった。

その時の思春は妙に落ち着かなくて、いつもよりも反応が過敏だったとか…

 

・・・・その頃執務室では…

 

雪蓮「あーーーーーー!!」

 

冥琳「何だいきなり大声を出して」

 

雪蓮「なにって冥琳気がつかないの?思春と一刀今二人っきりなのよ!」

 

冥琳「!!そうか…くっ…周公謹一生の不覚!!」

 

雪蓮「でしょ…だから今から私があの二人の後を追うわ!!」

 

祭「待つのじゃ策殿。策殿はまだ仕事が残っておる。ここはワシが行こう」

 

冥琳「なに言っているんです。あなたも仕事残っているでしょ。ここは私が行きます」

 

雪蓮「私が行くーー!!」

 

祭「ワシが…」

 

冥琳「私が…」

 

という討論があったとさ

場面は戻り、一刀と思春は目的地である職人がいる家の前まで来ていた。

その家は自然を大切にしており、家から木が生えていた。

(簡単に言えばボロい)

 

一刀「…なぁ思春ホントにここなのか?」

 

思春「…だとは思うが…少し自信がなくなってきた」

 

一刀「…こう言っては失礼だとは思うけど、人が住んでいるように思えないんだが…」

 

思春「………」

 

思春はそれを聞いて黙っていたが、目はしっかりと肯定していた。

 

…「本当に失礼じゃ」

 

そう後ろで声がして一刀と思春は後ろを向くと、そこには祭殿と同じぐらいの年だと思われる女性が酒を飲みながら立っていた。

(この世界では女性は何故か皆若く見えるので、実際の年齢はわからない。でも男は年相応に見えるので不公平なのは言うまでも無い)

 

一刀「これは失礼しました。…その…とても自然を大切にしているんですね…」

 

そう何とかごまかそうとすると、きょとんとした顔になったと思うと大笑いをした。

 

…「わっははははっ…いやすまんな。あまりにもはっきり言われたもんじゃから…ついな」

 

一刀「いえ…申し送れました。私は呉の将の北郷と申します」

 

思春「私の名は甘寧と申します。先ほどは本当に失礼しました。」

 

そう言って頭を下げて自己紹介をする。

 

丁承「いや、別にいい…。ワシの名前は丁承という。ここで鍛冶屋をやっとるもんじゃが、お主等は何しに来たんじゃ?大方予想はついとるがの…」

 

一刀「はい。実は私達に武具を作ってもらいたいのです。孫策様があなたに作ってもらえと…これが紹介状になります」

 

そう言って冥琳に渡された、紹介状を渡す。

 

丁承「どれ…なるほどな。他でもない雪蓮ちゃんたちの頼みだしの…わかった作ってやろうではないか…まず甘寧のほうじゃが」

 

一刀「ちょっと待ってください!」

 

一刀と思春は驚いていた。なぜなら丁承はいきなり雪蓮と真名を言っていたからだ。

 

思春「…なぜ、孫策様の真名を知っている。そしてそれを口に出しているのだ!!」

 

そう言って思春と一刀は武器に手を掛ける

すると丁承は少しため息を吐いてこちらを見る

 

丁承「なんじゃ…何も言われていないのか…ワシは先代の堅殿とは馴染みでの良く逢っては、酒を飲んだものじゃ…それ以来ワシの武具をつかっとる者とは親しくさしてもらっておっての…じゃから真名も知っておるということじゃ」

 

思春「そうだったのですか…知らぬとはいえすみませんでした。」

 

丁承「別によい。たしかにいきなり真名を言われればそうなるのも無理はないしな…で話を戻すが良いか?」

 

一刀「はい。お願いします」

丁承「うむ…で甘寧の方じゃが武具は剣でよいのか?見たところ弓も扱えそうじゃがな…」

 

思春「!!…よくお分かりになりましたね。」

 

丁承「まぁの…長年鍛冶屋をやっとるとたいていのことはわかるようになるもんじゃよ。その人の手を見ればとくにの…」

 

思春「そうですか…その通り私は剣を作って貰いたいのです。斬り易く、鋭い斬撃が出せる剣を…」

 

丁承「うむ、わかった。…それで北郷のほうじゃが…ふむ良く分からんの」

 

一刀「へ?」

 

丁承「お主は弓が使えるようじゃが…ただ弓を作ってほしいというわけでもないみたいじゃな…お主の手はいろんな武器を使っておる。その証拠がその手の肉刺じゃ。普通は武器ごとに肉刺ができる場所が違うもんじゃが、お主はその場所すべてに肉刺ができたことがあるみたいじゃしな…何を考えておる?」

 

一刀「…さすがですね。俺が作ってほしいのは、弓でもあり、剣でもある。そういった武具です」

 

丁承「なんという欲張りなやつじゃ…よし気に入った。もう少し詳しい話を聞かせろ。甘寧の武具といい、お主の想像もつかない武具といい…くくくっ久々に面白くなってきおったわ」

 

そう言って一刀たちを家へと案内する。その足取りはとても軽やかだった。

 

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・・・・・・

 

丁承「…なるほどな。北郷よお前は面白いことを考えたな…たしかにこれは弓でもあり剣でもある武具になるじゃろう。じゃが良くこんなもの考え付いたな」

 

一刀「んー自分でも良く分からないのですが、フッっと頭に浮かんだんですよ。」

 

丁承「そうなのか?…もし他にも何か考え付いたらワシをたずねて来い。話を聞いてできそうなら作ってやる。」

 

一刀「ええ…そんな悪いですよ。」

 

丁承「なに言っておる。ワシがいいっていってるんだ、素直に頷け。」

 

一刀「わかりました。その時はよろしくお願いします。」

 

丁承「うむ。それで武具じゃが、今から作るとして一月かかると思ってほしい。」

 

思春「一月ですか…」

 

丁承「あぁ…本当ならもっと早くできるかもしれんが、納得できぬものを渡すのは職人としてどうかと思うのでな…」

 

一刀「それでかまいません。よろしくお願いします」

 

丁承「うむ、それではまた一月後に逢おう」

 

そう言って一刀たちは丁承と別れ、城に帰るのだった。

ちなみに城に帰るとまだ、雪蓮・祭・冥琳が言い合っており、報告をするのが後日になったのはいうまでもない。

・・・・・そして一月後・・・

 

一刀たちは丁承の家へと向かっていた。

しかも今回は二人だけでなくお礼を言いたいといい雪蓮と冥琳まで一緒にいくことになった。

 

一刀「丁承さん。いらっしゃいますか?」

 

すると、戸が開いて一刀より少し若い子が顔を出した。

髪の色は母親と同じ薄い青色で、目は深い青色。

体はスラっとしているのに、胸は蓮華みたいにしっかりと強調していた。

その女の子は一刀たちを見て、少し警戒をしながら訪ねてくる。

 

…「ん?母は今出かけているが…あんた達は誰?」

 

一刀「俺の名前は北郷と言う。丁承さんに武具を作ってもらっているのだが?」

 

そう一刀が言うと、何かを思い出したようにあわてて姿勢を正す。

 

…「失礼しました。私は丁承の娘の丁奉といいます。母からそのお話は伺っています。今は少し家を離れていますが、すぐ戻ってくると思いますので中でお待ちください」

 

そう言うと、家へと招き入れた。

一刀たちもその言葉に従い家に入っていった。

 

しばらくすると雪蓮が丁奉に喋りかける

 

雪蓮「ねぇ、あなた武の心得があるのかしら?」

 

丁奉「!!…わかりますか?」

 

雪蓮「ええ…あなた結構隙が無いもの…鍛錬をすればかなり上を目指せるんじゃないかしら?」

 

丁奉「そうですか?”江東の麒麟児”と呼ばれている孫策様に言われるのは嬉しいですね」

 

雪蓮「あら?私名前言ったかしら?」

 

 

丁奉「いえ…先ほどまでは気がつきませんでしたが、幼い頃に先代の孫堅様と一緒にいらっしゃったことがあったことを思い出して気がつきました。…そちらは周公謹様ですよね?」

 

冥琳「ああ…私もその時に逢ったのだったな…」

 

丁奉「はい。そしてこちらは…」

 

思春「…甘寧だ」

 

丁奉「そうでしたか…あなたがあの鈴の…」

 

一刀「ああ…だが今は呉の将としてして生きているから昔のことはあまり言わないでほしい」

 

思春「…一刀」

 

丁奉「…すみませんでした。甘寧様もどうお詫びをすれば…」

 

思春「…いや、別に良い。昔のことを言われるのはわかっていたことだ。だから気にしないでほしい」

 

丁奉「ありがとうございます。」

そう言って深々と丁奉は頭を下げた。

少し暗い空気になっていると、ガタッと戸が開いて丁承が入ってきた。

 

丁承「ただいま~お?これは雪蓮様じゃないか久しいですな。」

 

雪蓮「ほんとね~」

 

丁承「今日は付き添いですかな?」

 

雪蓮「ええ…それで二人の武具はいいのができた?」

 

丁承「そうですな…自信をもって渡せますよ。とくに北郷の武具に関しては私が今まで作った武具の中で一番苦労しましたが、作っていて一番面白く、自慢の一品じゃな。」

 

冥琳「ほう…一刀はいったいどんな武具を作ったのかとても興味があるな」

 

雪蓮「私も~思春は知っているんでしょ?」

 

思春「まぁそれなりに…ですがそれがどうなるのかはわかりません。」

 

雪蓮「ふ~んそうなんだ…」

 

丁承「まぁそれは今から持ってくるから、それ見てわかるじゃろ…」

 

そう言うと丁承は外へ出て行きしばらくすると二つの包みを持ってきた。

 

丁承「まずは、甘寧からじゃ…」

 

そう言って包みをはがすと、そこには皮の鞘に入った剣が現れた。

 

思春「これが…」

 

そう言って思春は鞘から剣を取り出した。

 

その剣は普通の剣より少し短い。

だがその代わり刃の幅が広く、少し湾曲していた。

その剣の色は赤色と珍しい色になっていた。

 

丁承「この剣に使ってある鉱石は珍しいもので普通のに比べて少し軽いのだが、硬度は十分での素早い斬撃をうつことができるじゃろう。この湾曲も切れ易くするための工夫じゃ…大事に使ってくれよ」

 

そう言うと思春その剣の感触を確かめた後鞘に戻し頭を下げる。

 

思春「ありがとうございます丁承殿。この剣大事に使わして貰います。」

 

丁承「ああ…ちなみにその剣の名は決まっておらん。後で自分で決めるなり、誰かに決めてもらえ」

 

そう言って満足そうに頷いた。

 

丁承「それで北郷の武具じゃが…これじゃ」

 

そう言ってもう一つの包みを取るとそこには今まで使っていた弓より大きい鉄でできた弓があった。

(今まで使っていた弓は馬の上でも楽に使えるように小さいものだった。そしてこの弓は日本伝統の和弓をイメージしてください)

 

一刀「…これが俺の武具」

 

丁承「そうじゃ。この弓は鉄でできているが、この弓に使っている鉱石は特殊でな、強度があるくせに良くしなるという珍しいものじゃ。まぁ鉄弓には最適の鉱石じゃな。」

 

一刀「なるほど…」

そう言って弓の感触を確かめていると、疑問に思っていたのか雪蓮が質問をしてきた。

 

雪蓮「ふ~ん。たしかにいい武具だと思うけど、言ってしまえばただの弓よね…どこが違うの?」

 

丁承「フフフ…雪蓮様がそういうのも無理は無い。傍目にはわからないだろうからな…北郷よ弦の上を外して持つところの上の方と下の方を捻ってみよ」

 

一刀「ん?ならできたんだね…よっと」

 

そう言って言われたとおりにすると、カチッっと音がして弓の上と下が外れた。

すると剣みたいな刃が姿を現す。

その長さは小太刀ぐらいで、両方についていた。

 

雪蓮「…え?なにこれ。刃がでてきたわ」

 

冥琳「ほう…これは珍しい」

 

その弓を二人は興味心身に見つめる。

 

丁承「お主が言っておったように弓でもあり剣でもある武具というわけじゃ。苦労したぞ?じゃが苦労したかいがあっていいものができた。まぁ剣というより槍に近いじゃろうがな」

 

一刀「…うん。俺が言っていた物よりずっと良くなってるよ。ありがとうございます。」

 

丁承「うむ。大事に使ってくれよ」

 

そう言って満足そうに頷いた。

 

雪蓮「二人とも良い武具を手に入れたわね。これからも良い活躍を期待するわ」

 

一刀・思春『御意』

 

そう言って、武具を大切に持ちながら応えた。

 

そしてしばらく皆で話した後城に帰る時間となった。

 

雪蓮「それじゃぁ私達は帰るわね。」

 

丁承「おう…できれば今度は土産に酒を持ってきてほしいな」

 

雪蓮「あはははっ…わかったわ。あ、でもその前に丁奉?」

 

丁奉「なんでしょうか?」

 

雪蓮「あなた…私のところで一緒に働かない?」

 

………えーーーーーーー!!

 

雪蓮のとんでもない一言の後丁承と雪蓮を除く全員が声をあげた。

 

丁承「ふむ…我が娘を必要とおっしゃるか…」

 

雪蓮「ええ…多分あなたが武を教えていると思うけど…この子とても良い将になると思うの」

 

丁承「ほう…そこまで買ってくださっているのか…お前はどう思うのじゃ?」

 

丁奉「私は…」

 

そう言って丁奉は唸りながら考えはじめた。

丁奉「あの…とても嬉しいお誘いなのですが…急に言われても決心がつきません。」

 

雪蓮「とりあえず部下になって嫌だったらやめてもいいから。」

 

そんな風にあっけらかんと応えると、今まで黙って聞いていた冥琳と一刀が反論する。

 

冥琳「雪蓮!!そんな簡単に言わないで…そんなこと無理に決まっているでしょ?」

 

一刀「そうだよ…それに丁奉も急に言われても決心がつかないのは当然だよ。」

 

雪蓮「えー」

 

冥琳「えー…じゃない。少しは考えて発言をしてくれ。」

 

思春「…雪蓮様さすがにいきなりは無理だと私も思います。」

 

そう口々に言われて、雪蓮は口をへの字にした。

 

丁奉「申し訳ありません。…ただこれを機に一度考えてみたいと思います。自分に何ができるのかを…それでもし決心がつきましたら、私からそちらに伺いますので…それでご容赦ください。」

 

雪蓮「う~わかったわ。私は待っているから決心がついたら来てね。」

 

丁奉「はい!!」

 

丁承(ふむ…この顔を見ているとほとんど決まっておるじゃろうがな…明日からもう少し鍛錬を厳しくしないかんな)

 

母である丁承は、娘である丁奉の気持ちに気付きそれを応援するためにいろいろ考えるのだった。

 

こうして一刀と思春は自分だけの武具を入れていっそう呉の為、そして民の笑顔のための決意を新たにするのだった。

二つの鈴の音色に導かれ、新たな鈴が現れる

 

その鈴はまだ奏でることを知らない

 

でも、きっと一緒に奏でることになるだろう

 

デュエット、からトリオへ…

 

そして皆で…

 

二つの鈴から始まった音が、いずれ音楽になるのもそう遠い未来ではない

 

そう、大陸に響く平和の福音に…

 

だが、その鈴に影が迫る

 

その影の中でも響かせることができるのか?

 

今はまだわからない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「…ところで、蓮華は見かけなかったけど…どこ行ったの?」

 

雪蓮「あはは…え、え~と…」

 

冥琳「そ、それはな…」

 

一刀「?」

 

雪蓮(言えない…私達の仕事を、王になるための試練としてやらしているなんて…)

 

蓮華「ふぅ…大変だけどこれも王になるための試練!!見てて一刀。きっと良い王になるから!!」

 

祭(押し付けられているとは、気付いていないのか…さすがに可哀想じゃのう…)

ふひぃー今回はさすがに悩みまくった秋華です。

 

思春「…?何を悩んだんだ?」

 

まず、武具ですね。どんなものにするかは、決まっていたんですけどどう書けばいいか悩みました。

何とか頑張って書きましたが、うまく伝えきれてない気がするので、武器紹介も、しばらくしたらやるつもりです。

 

思春「なるほど…たしかに特徴を伝えるのは難しいかも知れんな」

 

後一つは、オリキャラを出すかどうかです。

 

思春「前の時に予告が無かったからビックリしたぞ!!」

 

それはそうですね。もともと出す気なんてありませんでしたから…

ただ、武具の話を膨らませている時にこんな出会いがあってもいいんじゃないかと思ったのがいけなかったですね。

そこからはオリキャラがでること前提でしか話を作れませんでした。

 

思春「……すべてをぶっ壊すことにはさすがに慣れたが、そこまでとは…」

 

まぁ現段階では仲間になりません。もうしばらくしてから出します。

ちなみに、真名などは決まっていませんが、あと二人は最低出す予定です。

 

思春「そんなに出して、うまく会話をさせることができるのか?」

 

できるのか?…では無くやります。

ここは気合ですよ

 

思春「…まぁ私がちゃんと出ていれば文句は言わない。」

 

と、言うことで次回なのですが、前回の予告の後半ですね。

あそこをやります。

今回一緒に出す予定でしたが、かなりの量になってしまいそうなので分けました。

 

思春「…つまり戦闘が始まるというわけだな?」

 

そうです。それと新たなオリキャラを出す予定です。

こちらもまだ仲間になりませんが、お楽しみに…

 

思春「まぁ他の皆様と被らんようにするんだな…」

 

何とか頑張って見ます。

では、今日の思春ちゃんのお時間となりました。

今回はこちらです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バーテンダーの思春

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これです。

 

思春「今回は今でと何か違うな…」

 

そうですね。今回は完全に秋華の趣味です。

女のバーテンダーって色っぽくてかっこいいと思いませんか?

 

思春「そんなに堂々と言うな!!…だがこの衣装は結構いいな////」

 

体のラインがしっかりと出るので、スタイルのいい思春にはぴったりだと思います。

じゃ次回でまた逢いましょう。あでゅー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思春「…お客様…私が作ったお酒の味はいかがでしたでしょうか?…実は隠し味に私の気持ちが入っているんですよ?…気がつきました?////」

 

だったら、思春の気持ちをロックで…

 

思春「嫌です♪」

 

裏切られたーーーーーーー!!!そして振られたーーーーーー!!

 

思春「あなたが来るのを心よりお待ちしてますね♪」

 


 
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