蜀呉同盟と魏との最終決戦時に突如訪れた五胡の来襲。
蜀・呉そして魏が協力して五胡の撃退に成功した。
これを気に魏は蜀・呉と和解し三国が協力しあってお互いの国を治めていく三国同盟が締結。
長きに渡った戦乱が終結した。
五胡に勝利した祝いの祝勝会が行われていた。
「すごいにゃ!ごちそうがいっぱいにゃ!」
「ごちそうにゃ。いっぱいたべるにゃ」
ミケとトラはよく状況が理解出来ていなかったが、とりあえずたくさんのごちそうが食べれるとはしゃいでいた。
そんな中、彼女達と一緒にいるシャムがなにも言わない事に気付いたトラが
「シャム、どうかしたかにゃ?」
「・・・にい様がどこにもいないのにゃ」
「にぃにぃが?(周囲を見渡す)ほんとにゃ。どこにいるにゃ?」
「・・・探しに行くにゃ」
そういうとシャムはひとりで一刀を探しに行った。
「シャム待つにゃ。トラ達も一緒に行くにゃ。ほら、ミケもいくにゃ」
「だけど大王しゃまがいないにゃ。かってに行っていいのかにゃ?」
「いないのはしょうがないのにゃ。それよりもシャムを追うにゃ」
そういって二人はシャムを追って走っていった。
一方、その頃彼女達の王の美以は
「すごいです!!人語をお話になるお猫様です!!モフモフです!!」
「こら、なにするにゃ!!にゃにゃ!!そんなとこをさわるなにゃ!!」
「おお!!本当に人語をはなしてますねぇ。どれどれ」
「だから、そんなにさわるなにゃ!!だれか助けるにゃー!!!」
呉と魏の猫好き達に捕まって弄ばれていた(笑)
二人がシャムと合流するといっしょに一刀を探し始めた。
しばらくすると河原の方に人影が見えたので三人は駆け出した。
「やっとここまで来れたな。これでもう思いのこ「「「にい様(にぃにぃ)(あにしゃま)」」」シャム、トラにミケもどうしたんだい?」
「にい様がいなかったから探しに来たのにゃ」「来たのにゃ」「にゃ」
「そうかありがとう。ちょっと涼みにいたんだ」
そういうと一刀は三人に手招きをした。
三人は一刀の座ってる大きい石の上にいっしょに座った。
みんなで少しの間涼んでいると
「にい様」
「ん?どうしたんだシャム?」
「にい様いつもと感じが違うにゃ。なにか隠してるのかにゃ?」
そう言われて一刀は困惑した顔をしたがすぐに笑顔をつくって
「・・・そうか。シャムには気付かれたか。それにもうだめみたいだ」
「「「!?にい様(にぃにぃ)(あにしゃま)」」」
一刀の体が光だし少しずつ透けだしてきた。
「どうしたのにゃ、にぃにぃ。なんで光ってるのにゃ?」
「どうやら、俺はもう天に帰らないといけないみたいなんだ」
「そんなの駄目にゃ、あにしゃま。もっとミケ達と遊ぶにゃ」
トラとミケが一刀に詰め寄る中、シャムは黙って一刀を見つめていた。
そんなシャムに気付いた一刀はシャムの方を向くと
「にい様」
「うん?なんだいシャム「大好きにゃ。チュッ」!?シャム」
一刀がシャムに話を聞く前にシャムが一刀に口付けをした。
「シャムは最近にい様の事ばかり考えてるのにゃ。なんでかわからにゃいのでかあ様に聞いたら「それはシャムちゃんがご主人様に恋をしてるからよ」といわれたのにゃ。シャムはよく分からないけどもうにい様に会えなくなると思うと胸が痛くなったにゃ。だから気持ちを伝えないととおもったのにゃ。にい様、大好きなのにゃ」
「・・・ありがとうシャム。いつになるか分からないけど必ずここへ帰ってくるよ。約束だ」
「ほんとにゃ?約束にゃ」
二人があま~い雰囲気になっていると
「「シャムだけずるいのにゃ!!トラ(ミケ)もにぃにぃ(あにしゃま)の事が好きなのにゃ」」
取り残されていたトラとミケが抗議しながら自分もと一刀に口付けをした。
「トラとミケもありがとう。三人とも約束だ。必ず帰ってくるよ。だから待っていて」
そういって一刀は三人の頭を順に撫でていきながら姿が消えていき天へと帰っていった。
三人は抱き合いながら声にならない泣き声をあげて泣きあっていた。
そして数年後
「ずるいにゃ。ずるいのにゃ。お前達だけそうなるなんてずるいのにゃ」
「もうまたですか、大王しゃま。こちらに来られるたびにそうおしゃってるではないですか」
南蛮に戻って統治をしている美以が蜀に尋ねてくると決まってある所に来てそこにいる者達に同じ事を言っていた。
その者達は愛紗並のスタイルをしていて一刀が考案した「メイド服」を着て以前一刀が使っていた部屋の手入れをしていた。
ただ、他の人達と違ってその者達は頭に猫耳があり尻尾を生やしていた。(詳しくはH2O様の作品「クラスチェンジ」をご覧ください)
そう、かつてのミケ・トラ・シャム達である。
「だけどずるいのにゃ。なんで美以だけがこのままでお前達が「ボン・キュッ・ボン」に成長してるのにゃ?」
「そんな事を言われましても、トラ達にもよくはわからないのですにゃ」
すると今まで箒を持ったまま寝ていたシャムが
「・・・だいおー様も恋してみるといいのにゃ」
「にゃ?「こい」かにゃ?「こい」てなんなのにゃ?」
そういわれると三人はお互いを見あいながら笑いあい
「内緒ですにゃ」「内緒にゃ」「そうなのにゃ」
そう言われた美以はまた怒り出した。
ミケとトラが宥めている中ふとシャムが外を見ると持っていた箒を落とした。
「にゃ?どうしたのにゃシャム?」
「りゅっ流星が落ちるのが見えたのにゃ。「あの場所」の方に流星が落ちるのが見えたのにゃ」
それを聞いたミケとトラはそれがどういうことか気付き、何の事かさっぱりの美以をおいて三人で走っていった。
「こらぁ。まつのにゃ。いったいなんなのにゃ!?」
三人はあの河原までくるとそこに人影が見えた。
その人がこちらに気付いたらしくこちらのほうに振り向くと
「やあ。久しぶりだね。だいぶ綺麗になっているけど君達だろ?ミケ・トラそれにシャム、ただいま」
それを聞いた三人は迷わず彼に向かって駆け出した。
「「「にい様(にぃにぃ)(あにしゃま)」」」
一刀は泣きながら抱きついてきた三人をやさしく抱きしめた。
「おかえりなさいにゃ、にい様。信じてたのにゃ。約束を守ってくれたのにゃ」
「にぃにぃお帰りなさいにゃ。どうかにゃ?トラ達綺麗になったかにゃ?」
「あにしゃま、お帰りなさいにゃ。これからは一緒にいられなかった分たっぷりと遊ぶのにゃ」
そういって一刀達は三人を追ってきた美以が騒ぎ出すまでただ、ずっと抱きしめあっていた。
後書き
さあ、書いてみました。魏√風ENDシリーズ第三弾南蛮三人娘。
いやあ、すごい難しかったです。三人の個性をうまく表現できたか心配です。
次は書くならリクエストにあった呉の小蓮でしょうか?何時になるかは分かりませんが。
最後にインスパイア元に使わせていただいたH2O様ありがとうございました。
いかがだったでしょうか?
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魏√風ENDの南蛮勢エンドを投稿します。
前々から書こうかな?と言ってましたが今回はH2O様の作品
「クラスチェンジ」という作品を見て書きたいと思いまして書きました。
H2O様からの許可を頂けましたのでインスパイア元にさせていただきました。
H2O様ありがとうございました。