No.137656

破滅王

篇待さん

高いハードルほど、くぐりやすい。

2010-04-20 23:57:47 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:631   閲覧ユーザー数:614

私の名前はポルポトイ。騎士にござる。

少年は飢餓に苦しみ商家を襲う。敗北にてぼろ雑巾。

 

「これが同じ人間の扱いかあああ!貴様ら人間かああああ」

 

怒り猛ったポルポトイ。五尺二寸の金棒で商家の門番なぎ倒す。

 

燃えろ、燃えろ、商家よ燃えろ。

その光は明日を導く後光となるだろうよ。

少年は燃える屋敷に何を見る。

地獄か。未来か。

はては悪魔のごとき巨漢の騎士か。

 

 

私の名前はポルポトイ。騎士にござる。

少女は貧困に喘ぎ娼館に売られる。春を売ってぼろ雑巾。

 

「これが同じ人間の扱いかあああ!貴様ら人間かああああ」

 

怒り狂ったポルポトイ。七尺五寸の松明で娼館の親方を焼き殺す。

 

焼けろ、焼けろ、娼館よ焼けろ

ああ英雄ポルポトイよ。汝は誠に英雄なのか。

少女は炎に焼かれて夢を見る

地獄からは救われない。

 

ああ、英雄よ。

ああ、勇者よ。

国を救いたまへ。

世界を救いたまへ。

 

嗚呼されど、されど少女は救われない。

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
4
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択