春蘭「華琳様!ただいま戻りました!」
華琳「おかえりなさい、春蘭・・・・顔をあげなさい」
春蘭「いえ・・・それは・・・」
華琳「顔をあげなさい!・・・・春蘭・・・その目は・・・」
春蘭「・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁ」
華琳「あ、まって春蘭!・・・・秋蘭、一体何があったの?」
秋蘭「はい・・・張遼との一騎打ちの最中、欲に駆られた兵の矢が・・・・」
華琳「そう・・・・それで、あなたが張遼ね」
霞「そうや・・・春蘭が惚れてる主がきにのうてな・・・」
華琳「そう・・・・張遼、私の覇業に力を貸しなさい」
霞「ええよ・・・・うちの真名は霞や、よろしくたのむでぇ」
華琳「私の真名も預けましょう・・・・以後華琳と呼ぶように」
霞「御意や」
一刀「話すんだか?」
華琳「一刀・・・ええ、今から彼女も我が軍の一員よ・・・」
一刀「そうか・・・・俺は北郷一刀・・・華琳の客将だ」
霞「うちは張遼、真名は霞いうんや・・・よろしくたのむわ、天の御使い」
一刀「ああ・・・・春蘭、いつまで隠れてる!?」
春蘭「しかし・・・・この体では・・・・」
一刀「そんなことで悩んでいるのか・・・・華琳はそんなことでお前を嫌いにならないと思うぞ」
春蘭「・・・・華琳様」
華琳「春蘭・・・あなたは私にすべてささげたのではなくて?」
春蘭「私は華琳様に・・・・」
一刀「もう大丈夫だろう・・・・・」
霞「なぁ、一刀」
一刀「ん?」
霞「あんた、ああなるとわかっててつれてきたんか?」
一刀「そうだよ・・・・張遼」
霞「うちの真名は霞(シア)や・・・わすれんといて」
一刀「ああ、すまない。霞」
恋「にぃ・・・シア?」
霞「恋・・・恋か!無事やったんやなぁ・・・・ってにい?」
恋「うん、私一刀の妹になった」
霞「そうなんか・・・・なんやしゃべり方もしっかりして・・・・なぁ、一刀なにしたん?」
一刀「べつに何も・・・・・『一刀』なんだ?華琳」
華琳「残るのは洛陽のみ・・・何か考えてるのかしら?」
一刀「特になにも・・・・・どうかしたか?」
華琳「何でもないわ・・・・今日はもう遅い・・・・行軍は明日ね・・・・」
一刀「ああ、それじゃぁ俺は寝るよ・・・・おやすみ」
恋「あ、まって・・・にぃ」
華琳「それじゃぁいくわよ・・・・春蘭」
春蘭「はい!華琳様」
霞「ってうちどこで寝ればええんや!?」
秋蘭「なら、北郷のところにいったらいい・・・・一人くらい増えてもかわらんだろう」
霞「おおきに・・・」
霞「えっと・・・・聞いたとこによるとここら辺らしいが・・・・・」
兵「止まれ!」
霞「なんや!?」
兵「名と用件をいえ」
霞「うちは張遼、用は・・・寝場所を探しにや」
兵「そうか・・・・ならばいい、通れ」
霞「おつとめごくろうさん・・・」
・・・・
真桜「・・・姉さんだれや?」
霞「うちは張遼や・・・・そこでなにしとんの?」
真桜「見張りや・・・・姉さん何しにきたん?」
霞「秋蘭からこっちにくれば寝る場所があると聞いてな・・・」
真桜「そうか・・・・はいってもええよ」
霞「そうか・・・・なら失礼して・・・・」
霞「なんや・・・・これは・・・・」
大きな寝床の中央に一刀が・・・・その右には恋、左には凪、凪の後ろに沙和、少し離れたところに雛里と律が寝ている・・
霞「うちはここでええか・・・・しつれいするでぇ」
霞は恋の後ろに横になるとすぐに寝息を立てた・・・・
一刀「・・・・・・凪、恋・・・少し外にいる離れてくれないか」
凪「はい・・・・いってらっしゃいませ・・・・一刀様」
恋「ん・・・にい、恋もいく・・・」
一刀「コレは日課だ・・・もう少し寝てて・・・・いいね」
恋「ん・・・わかった」
一刀「・・・・・いってくる」
真桜「・・・・・zzz」
一刀「(ナデナデ)おつとめごくろうさま・・・真桜」
真桜「あっ隊長・・・・もうそんな時間か・・・うちまた・・・」
一刀「しかたがないよ・・・異常はなかった?」
真桜「なかったでぇ・・・なぁ、隊長」
一刀「鍛錬か?」
真桜「ばれていたか・・・・相手してくれへん?」
一刀「ああ・・・いいぞ、なら・・・伝令」
兵「はい!」
一刀「俺は真桜と少しの間『訓練』をする・・・・副隊長に伝令・・・・いいか?」
兵「はいっ!お気をつけて・・・・」
一刀「ああ、ありがとう・・・なら、真桜いくぞ」
真桜「りょうかいや」
華琳「・・・皆、おはよう・・・あら・・・一刀と真桜はどうしたのかしら?」
兵「はっ・・・今朝早く『訓練』に行くといってまだ帰ってません」
華琳「そう・・・なら、食事にしてましょう・・・直戻ると思うし・・・・」
『御意』
霞「なぁ・・・凪、その『訓練』ってのはなんなん?」
凪「訓練というのは隊長による能力開花といったほうがいいでしょうか・・・・私は戦、沙和は諜報、真桜は・・・」
真桜「うちは治安や・・・それぞれが隊長と『訓練』をして身についた力や」
霞「そうなんや・・・・ほんならうちもなにか・・・・」
春蘭「やめたほうがいい・・・あいつの『訓練』は苦しいからな」
霞「あ、惇ちゃん・・・惇ちゃんもやったことあるん?」
春蘭「ああ、もっとも私の場合、ほんの読み書きだったがな」
霞「そうなんや・・・・なぁ、一刀、うちもその訓練うけてみたいんやけど・・・・」
一刀「今は必要ない・・・・流琉・・・手伝ってくれ」
流琉「はい・・・今日は猪ですか?」
一刀「ああ・・・うっかり真桜がな・・・・」
真桜「うぅ・・・隊長・・いじめとんてぇ・・・」
一刀「まだまだだな・・・・流琉、そこ抑えてくれ」
流琉「はい・・・それでも真桜さんもすごいですね」
一刀「流琉、褒めても浮かれるだけだ・・・・凪、火をおこしてくれ」
凪「はい!」
真桜「隊長のいけず!」
一刀「いらないなら好きなだけいえ・・・その分兵たちが喜ぶ」
真桜「ちょっ!うそやうそ・・・・隊長~」
華琳「あら楽しそうね・・・・一刀、よくない知らせよ・・・」
一刀「劉備が洛陽に入ったんだろ・・・・アレを指示したのは俺だ・・・問題ない」
華琳「あなたいつの間に・・・ならいいわ、ほらそこ焦げてるわよ」
流琉「あっはっはい!兄様・・・・こんなになってしまいましたが・・・・」
一刀「わかった・・・・それに華琳、今連合に残ってるのは袁術と孫策、劉備、俺たちしか残ってないぞ・・・ほかは帰らせた」
華琳「そう・・・・あちらで待ってるわ・・・・できたら運んでくれるかしら?」
一刀「ここで待ってろ・・・・たとえお前であってもそれはできん」
華琳「やっぱりだめなのね・・・・いいわ、焦げないように見ててあげる」
一刀「わかった・・・・沙和、それくったらすまないが・・・・」
沙和「わかったの~・・・・それじゃぁ隊長・・・見てくるの~」
一刀「ああ・・・危険だとおもったらすぐ引き返せ・・・・いいな」
沙和「判ってるの~、皆いくの~」
兵『はっ!』
華琳「それで?(もぐもぐ)」
一刀「何がだ」
華琳「あなたのことだから何か策あるんじゃないのかしら?」
一刀「ああ・・・・劉備か・・・・特にないな」
桂花「何もないのに一番乗りさせたの!?」
一刀「なぁ、恋、霞・・・いま洛陽にいる主要人物覚えているか?」
霞「そうやなぁ・・・董卓とカクぐらいか・・・」
恋「董卓きらい」
一刀「そうか」
伝令「ほっ報告します!」
華琳「何かしら?」
伝令「劉備軍が董卓とカクを討ったとの報が・・・・」
一刀「そうか・・・・華琳」
華琳「ええ、判ってるわ・・・・全員、出撃準備!洛陽入りするわよ!」
『御意!』
華琳「一刀・・・・アナタのその目に何が映ってるの?」
一刀「何も・・・・いや、劉備の死かな」
華琳「そう・・・帰ったら話聞かせてもらうわよ」
一刀「ああ・・・わかった」
袁術「なんじゃと!?曹操が動いてる・・・・ならばわらわたちもいくぞよ」
兵「はっ!」
孫策「それで袁術ちゃんが動けと?」
周喩「ああ、いまさらいったところで何もないと思うのだが・・・・子供にはわからぬのだろうな」
孫策「そうよね・・・・まぁいいわ、独立にはまだはやい・・・今は従いましょう」
周喩「わかった・・・・」
劉備「あ、愛紗ちゃん、星ちゃんお帰り♪」
愛紗「桃香さま・・・ただいま戻りました」
星「桃香様・・・・これで本当によろしかったのですか?」
彼女らの後ろには少女が二人・・・
劉備「うん・・・アナタが董卓?」
??「私は董家当主・・・董白と申します・・・このたびはありがとうございました」
??「僕はカク・・・月の幼馴染で月専属の軍師よ」
劉備「私は劉備元徳・・・・よろしくね」
董白「はい・・・あの、私の真名は月(ゆえ)といいます・・・」
カク「僕は詠・・・月が許したなら僕も預けないと」
劉備「私は桃香。よろしくね、月ちゃん、詠ちゃん」
二人「「よろしく(おねがいします)」」
朱里「桃香様!大変です・・・曹操さんと袁術さんが・・・・」
劉備「そっか・・・なら急ごう」
『御意』
華琳「あら劉備・・・董卓を討ったそうね・・・見かけによらず強いのね」
劉備「あ、曹操さん・・・私じゃなく愛紗ちゃんと星ちゃんのおかげです・・・・」
華琳「そう・・・・一刀、桂花一緒に着なさい・・・帝に会いに行くわよ」
桂花「御意」
一刀「・・・・」
華琳「一刀!聞いてるの!?」
劉備「えっと・・・何かな?」
一刀「・・・・ああ、悪い・・・今行く、それじゃぁ他の皆は街の復興を手伝ってくれ」
『はい』
一刀「それじゃぁ、華琳いこうか」
華琳「ええ・・・桂花いくわよ」
桂花「はっはい!」
劉備「・・・・なんともなさそうだったね・・・」
朱里「あの・・・桃香さま、進言したのは私ですが・・・・まだ・・・」
劉備「朱里ちゃん・・・あのおにーさんがいる限り愛紗ちゃんも星ちゃんも皆不幸になるんだよ・・・私そんなの嫌だよ」
朱里「桃香様・・・・わかりました」
星「なぁ、愛紗よ、最近桃香様は何を朱里と話ししているのだ?」
愛紗「わからぬ・・・前に聞いたときには『皆が幸せになるための方法を話し合ってるの』とはぐらかされたが・・・・鈴々何かしらんか?」
鈴々「わからないのだ・・・でも、おね~ちゃんがおかしくなったのは愛紗たちがあのおにーちゃんに会ってからなのだ」
愛紗「北郷殿にか・・・星、北郷殿が刺されたと聞いたか?」
星「ああ、呂布との一騎打ちの後後ろからと聞いているが・・・」
愛紗「それだ・・・あの時我が軍以外はすべて関や他の敵にあたっていた・・・・あの時北郷殿をさせるのは・・・我が軍からでしかできない」
星「愛紗よそれは憶測ではないか?あの方をよく思わないやからは他にもいるだろう?」
愛紗「では、聞くが星。なぜ律がいないのだ?つい先日志願してきたばかりだというのに」
星「それは・・・『律は殺されたのだ』まことか?鈴々」
鈴々「ソウ聞いてるのだ・・・あのおにーちゃんを刺した後返り討ちにあったって・・・・」
二人『!!』
華琳「一刀・・・さっき劉備を見てたけど・・・・」
一刀「・・・・アレが劉備・・・・か、考えが甘そうだ」
華琳「そうでしょうね・・・・ここに来た理由が『困ってる人を助けたいんです!』ですからね」
一刀「・・・馬鹿か?」
華琳「その考えがあるから民に慕われるのでしょう・・・・さぁついたわよ」
??「あいておるぞ・・・・はいれ」
華琳「失礼します・・・・・ご無事で何よりです劉協様」
劉協「そなたは曹操か・・・このたび何ゆえに洛陽に押し攻め入った」
華琳「そっそれは・・・・」
一刀「お前に会いにだよ・・・・協」
華琳「ちょっと・・・一刀!」
劉協「一刀?一刀なのだな!会いたかったぞ!」
一刀「ああ、俺もだ・・・・協」
桂花「いったいどうなっているのよ!?」
一刀「協・・・俺はいま華琳・・・曹操の客将兼部下をやっている・・・だから前みたく会いにはこれないかもしれない」
協「何をいうか・・・・曹操、今までの無礼すまなかった・・・」
華琳「劉協様一体なにを!?」
協「わらわは一刀の部下じゃ・・・むろん前の記憶でだがな・・・しかし、わらわはその記憶を持っている・・・ならば、一刀の部下と名乗ってもよろしいであろう・・・それに一刀の主ならわらわの主も同じこと・・・帝と言われておるが結局はただの御輿、天の御使いはべつに世界から来たとも聞いておる。見方を変えれば、その天の御使いにわらわがくだりこの世をいい方向に向かわせようとするのに何が悪い、そうじゃろ?曹操」
一刀「俺の部下になりたいならその口調を治せ・・・・でなければ認めぬ」
劉協「わかったわかった・・・これでいい?一刀?」
桂花「あんた、帝にまで手をだしていたなんてね!汚らわしい」
劉協「誰かきて~!この無礼な人を捕まえて」
兵「はっ!おとなしくしろ!」
桂花「ちょっと離しなさいよ!華琳様!」
華琳「ねぇ、一刀。アナタは一体何者なの?」
おまけ
劉協「ひまじゃ・・・何かないかのぅ~」
侍女「劉協様・・・たったいま反董卓連合がせめてきまして・・・・」
劉協「ほぉ・・・それで?」
侍女「はい・・・董卓は劉備軍により討たれ・・・カクと董白も行方知れずと・・・」
劉協「そうか・・・町の被害はどれほどか?」
侍女「それほど・・・曹操が復興に力を入れているそうですが・・・・・」
劉協「そうか・・・・その曹操がくるかもしれん・・・・おぬしは下がっておれ」
侍女「はい・・・・失礼いたします」
劉協(誰かきたか・・・・この感じは・・・・)
曹操「失礼いたします」
劉協「そなたは曹操だったか・・・・何ゆえに洛陽に攻め入った!?」
曹操「それは・・・・」
??「お前に会いにだよ・・・・協」
劉協(協とな・・・わらわをこのように呼ぶのは一人しか居らぬ!)
曹操「ちょっと・・・一刀」
劉協(一刀?ああ、思い出したぞ・・・わらわが唯一主と・・・この大陸の王と認めた・・・男)
劉協「一刀?一刀!一刀のだな!」
一刀「ああ、俺だ・・・協」
協「ああ・・・・一刀、会いたかったぞ」
一刀「ああ、俺もだ・・・協」
協(ああ、また会えた・・・・ならば私はアナタとともにいる・・・・もう、帝なのではない、私は・・・・)
あとがき
やべぇ長くなった・・・時間思いっきり掛かったし(泣)
さて、愛紗と星が桃香の行動に疑問を持ち始めました・・・・どうなることやら
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皆さんの期待が怖いです(うれしいですが)