No.133811

真・恋姫無双 魏エンド後 ~春華秋刀~ 愛・1

mightyさん

や、やっとできた。
皆さま一生懸命、考えて作りましたのでよろしくです!
優しく見守ってください。

m(__)m

2010-04-02 07:15:04 投稿 / 全15ページ    総閲覧数:8234   閲覧ユーザー数:6298

前回の予告通り、拠点√です!

 

皆さまには二人選んでもらい、票が多かった上位三名の拠点を書くという物でした。

 

皆さまアンケートに協力してもらい本当にありがとうございました!!

 

コメント、メールからたくさんの方にお答え頂き、作者はとても嬉しかったです!

 

ではでは~~、あとがきでまたお会いしましょう!

 

 

 

 

 

五胡との戦いに勝利した魏軍は久方ぶりに許昌の町に帰ってきた

稟は皆の無事な姿を見て安堵し、目的の人物を見つけたら涙を流しながら笑って迎えた

街の人々は大いに喜び、騒ぎ、歓喜した。

なぜなら華琳の傍らには、ずっと待ち望んだ人が笑顔で、元気に、自分たちに……

 

 

 

 

 

 

 

 

――――手を振っていたのだから――――

 

 

 

 

 

 

 

それから数週間の間、三国に五胡の軍勢は攻めてこなかった。

華琳を筆頭に魏の女性陣(一人を除く)は積極的に一刀に話しかけていた。

4年間の溝を埋めるため、そして記憶を思い出させるため……

 

 

 

 

 

第1位 

 

~秋蘭~ 

 

1021票←リバースカード、オープン! 『作者の特権』を発動!選ばれたキャラは+1000票UP!!

 

 

 

 

秋蘭/拠点フェイズ

 

 

チュン チュン チュン

 

 

外では元気よくスズメ達が飛んでおり、鳴いていた

 

「んん、もう朝か?」

 

俺は目を擦りながらだるい体を起こした

 

「さて今日は仕事は休みだし特に用事があるわけでもないし、どうしようかな?」

 

俺は布団の上であぐらをかきながら今日は仕事がないのでこれからの予定を考えていた。

なんで仕事が出てくるかって?実は五胡との戦いが終わったら、華琳が

 

「貴方も仕事をしなさい。そうね、とりあえず前みたいに警備隊長の仕事を任せるわ。

ちょうど今警備隊には隊長がいなくてここ4年間は隊長代理が指揮を執っていたのよ」

「あ、あの華琳さん?そんなまだ来たばっかしの僕には大き「貴方に拒否権はないわ」……喜んでやらさせてもらいます!!」

 

あの時の華琳さん、本当に怖かった。魏の皆から昔はあんなのは日常茶飯事だったと聞いた時は前の俺はすごいと思った。

それにここの皆とあの、“関係”を持ったと聞かせれた時は今でも恥ずかしい。

 

「いけない、いけない。こんなこと考えてたらキリがないや。とりあえず街にでも散歩しようかな」

 

俺は素早く着替えて壁に掛かっている黒のジャケットに袖を通して、部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀が出かけて数十分後、一刀の部屋の扉が勢いよく開いた

 

 

「一刀」

 

 

声を出した人物はキョロキョロと周りを見て、部屋の主がいない事が解かったらがっかりしてその部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり街はこうでなくちゃな」

 

俺は周りの店や往来している人達を見ながらゆっくりと街の大通りを歩いていた

歩いていると陽気なおっちゃんが肉まんをくれたり、店を覗いているとその店の女将さんから桃をもらったりと歩いてるだけでいろんな人から話しかけられたり、食べ物をくれた。

 

「おや?誰かと思ったら一刀ではないか」

 

桃をかじりながら歩いていると後ろから俺の名が聞こえたので振り向いて見ると

 

「あっ、秋蘭さん。おはようございます」

 

そこには秋蘭さんがいた

 

「おはよう。……前にも言ったが、私の事は秋蘭と呼び捨てでいいと言ったはずだが?それに敬語で話さなくてもいいと」

 

秋蘭さんは腕を組んで立っていた

 

「す、すみません、秋蘭さん」

 

俺は頭を下げ謝った

 

「言っているそばからまた“さん”を付けた。それに敬語も」

 

「え?…あっ!?」

 

秋蘭さんが怒り口調だったので俺は慌てて顔を上げて

 

「本当にすみま「んんっ」えと」

 

喋ってる途中にわざとらしい咳払いが聞こえたからまたやっちまったと思い、今度こそ

 

「ごめん、秋蘭」

 

俺は笑いながら謝った

 

「やはりお前は笑顔の方が似合っているな」

 

秋蘭が俺に恥ずかしい事を言ってきて俺は顔を赤くした

 

「さっきの罰だ」

 

フッ、と秋蘭が笑っていた。

だけどさっきの言葉を聞いて俺の心は何と言ったらいいか、心が満たされるというか、解かり易く言うと 『嬉しい』 と感じたのかな?

そう考えていると秋蘭が

 

「それで一刀は市に来て何をしてるんだ?」

「あっ、えと、今日は仕事が休みだったから市を散歩してたんだよ。そういう秋蘭は?」

「私か?私は食材を買いに来たんだ」

「食材を買いに?」

「あぁ実は―――、っとこれは姉者に頼まれ秘密だったな」

 

最後の方は声が小さくて聞こえなかった

 

「?まぁ、良く解からないけど、俺も一緒に行こうか?」

「良いのか?せっかくの休みの―――」

(いやこれは好機では?最近の皆は一刀とたくさん話をしていると聞く。私は最近忙しくて話すどころか、会ってもいないからな。華琳様や姉者には悪いが一刀は誰にも負ける気も、譲る気はないからな)

 

秋蘭が何やらブツブツと小声で喋っていると、いきなり秋蘭は俺の手首を掴み颯爽と歩きだした。

 

「悪いな一刀。その好意、ありがたく受け取ろう」

「えっ、ちょっと秋蘭!?そんなに慌てなくてもいいだろう?」

 

俺は急に引っ張られたので転びそうになるが男の意地で何とか踏ん張り、秋蘭に連行状態で歩かされた。

 

 

 

 

 

「…らーーん、秋蘭どこだー?おかしいな?先ほどまで私の隣にいたはずなのだが」

 

そこには黒髪の女性がいた

 

「今日は私の料理に付き合うと言ってたのに。せっかく、か、一刀が帰って来たんだから舌が溶けて無くなりそうな程うまい私の料理を食べてもらおうと思ったのだが……。

仕方ない、先に食材を買って城で待っているか」

 

黒髪の女性は一刀達とは反対の方向に歩きだした。

 

 

 

 

 

 

ゾクッ

 

 

なぜかは知らんが俺の体が震えた。鳥肌が立ち、冷や汗が止まらない。

どうした、俺の体?なぜそんなに怯えているんだ?

 

「一刀、待たせたな。どうした?そんなに震えて?」

 

俺が一人で葛藤していると秋蘭が肉屋から出てきた。

 

「いや、別に何でもないよ。それより荷物が見えないけど、どうしたの?」

「それなら後で城に運んでもらえるよう頼んだから大丈夫だ。さて次は香辛料関係か」

 

俺と秋蘭は次のお店に行くため歩きだした

 

「なぁ秋蘭、俺が言うのもなんだが俺がいる必要はあるのか?」

 

そう俺は荷物持ちで来たのだが、さっきの肉屋もそうだが野菜、米など買っても後で運ぶようにしているのだ

だから俺の両手は手持無沙汰なのだ。

 

「やれやれお前は記憶を無くしても鈍感なのだな。そこも無くしてほしかったが、まあそれを無くしたら一刀では無くなるか」

「鈍感って、俺そこまで鈍いかぁ?」

「ああ」

「って即答かよ!!」

「まったく、理由は簡単だよ。好きな男と一緒に市を歩きまわりたいという乙女心だよ」

 

そう言うと秋蘭は俺の顔、というより瞳を見て答えた。

俺は恥ずかしくなり顔を背けた。そうしたら、秋蘭が クスクスッ と笑い「冗談だ」と言った。

俺はその言葉から悲しさを少し感じた。そしたら体が自然に動いて

 

「か、一刀?」

 

秋蘭は驚きの声を上げていた

当然だ

俺だって驚いているんだ。

だって秋蘭の柔らかくて、暖かい手を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――握っているんだから―――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「一刀、ありがとう」

 

手を繋いだまま歩いていると秋蘭が俺の肩に頭を預けてお礼を言ってきた

むしろ秋蘭みたいな美人の手を繋いでいるのだからむしろ俺の方がお礼を言うべきでは?と思っていると

 

「実は不安だったんだ」

「不安?どうして?」

 

秋蘭は俺の手を強く握りしめ

 

「今目の前にいる人物が本当に自分の愛した男かどうかって事に」

「……そうだよね、俺は記憶がないからそれには答えられない。どうかな?俺は本物かな?」

「馬鹿者、そんなの決まっているではないか。お前は私が“愛した”ただ一人の男だよ。私の心を掴んで離さない男だ」

「………秋蘭」

「………一刀」

 

そこで俺と秋蘭は見つめ合った。どちらからでもなく二人同時に顔を近づけ、あと少しで唇が重なろうとした時

 

 

ザァァァーーー

 

 

雨がいきなり降って来た。俺と秋蘭は ハハハッ と苦笑いをした

 

「とりあえずあそこの服屋に避難しようか?」

「ふむ、そうだな」

 

俺と秋蘭は走って、急いで服屋に入った

 

「おやっさん悪いな。しばらく雨宿りさせてくれ」

「いいですよって誰かと思えば御使い様じゃねぇですか?」

「おう。すまんないきなり押しかけるような真似をして」

「いいってことよ、あっしと御使い様の仲じゃないか」

「そう言ってもらって嬉しいよおやっさん。……所でおやっさん例の物は?」

「例の物ですか?それならもう少し待ってください。あれはあっしを興奮させた逸品、妥協は許さないのでさぁ」

「流石だね、おやっさん」

 

俺は店主のおやっさんと和気あいあいと話していると

 

「一刀、知り合いか?」

「そうなんだ。時々おやっさんに頼んで服の意匠を創っ」

 

俺が秋蘭の方を向くと秋蘭は濡れた髪をかきあげていて、服は濡れていて少し透けていた。

こ、これは俺の奥底に眠る魂が俺に呼応する

 

(さぁ!今度はこの服を作るんだ、もう一人の自分よ!!そして秋蘭に着せて俺を萌え、じゃなくて俺を満足させてくれ!!!)

 

なっ、この服を、だと!?

…………ぐはっ!解かった!!作ってやるよ!!だが一つ言わしてくれ。最後の方の言い回し、言い直さなくても同じ意味では?

 

「お、おい、一刀?どうした?急に黙っ――――」

「おやっさん!!至急、紙と筆を持ってきてくれ!?」

「!!!まさか、御使い様……」

「ああ、そうだ!!早く、俺がまだ忘れないうちに、早く!!」

「あいよ、待ってろ!!すぐに持ってきてやる」

 

おやっさんは1分も経たないうちに持ってきた。俺はそれを受け取ると貴重な紙に筆を走らせ、それ

 

はもう迷いもなく淡々と描かれていった

 

「な、何なのだ?一体……」

 

秋蘭は一人茫然と立ち尽くしていた。

 

 

 

 

 

 

「出来た!」

 

俺は完成した意匠をすぐにおやっさんに見せ

 

「おやっさん、これを作ってほしんだ。出来ればすぐにでもほしいんだ」

「どれどれ。……こ、これは!くぅ~~、こいつも俺の心をくすぐる一品でさぁ!解かったよ、御使い様!!あっしの全力ですぐにでも創ってやるでさ!!」

 

おやっさんは紙を受け取って、工房に行こうとした

 

「あっ、それとおやっさん!!それは“大きめ”に創ってくれよ!!」

 

俺がそう言うとおやっさんは最初は不思議そうな顔をしたが、意図に気づいたのか笑って工房に向かった。

 

「一刀、そろそろ説明してもらいたいのだが?」

「……秋蘭。そうだな、秋蘭にも関係があるのだから説明しなきゃだめだよな」

「私に関係する事なのか?」

「ああ。むしろ秋蘭みたいな知的美人でしか出来ない事だ」

 

俺が秋蘭の顔をみて話していると秋蘭は顔を少し赤くした。するとそこへ

 

「御使い様!できやした!!」

「えっ!もう出来たの!?」

「そりゃそうですよ、あっしが本気を出せばこれぐらい。さぁ、御使い様、受け取ってください」

 

おやっさんは満面の笑みで俺に魂(服)差し出した。

 

「ありがとう、おやっさん」

「良いって事ですよ。これからもこの店をごひいきにしてくれれば」

 

俺とおやっさんは絆という熱い握手をした。手を離すと俺はすぐに秋蘭の方を向き

 

「秋蘭……」

「な、なんだ、一刀?」

「頼む、何も言わずこの服を着てくれ」

 

俺は今さっき出来た魂(服)を秋蘭の前に出した

 

「!!。か、一刀、これを私に着ろと言うのか?」

「ああ!これは知的な美人、嫌、もうこれは秋蘭専用の服なんだ!!頼む、一回だけでいいんだ!これを着てくれないか?」

「……一刀」

 

俺は頭を下げたまま秋蘭にお願いした

 

「頭を上げてくれ、一刀」

「………」

 

俺はそう言われても、頭を上げなかった

 

「負けたよ、一回だけだからな」

「ほ、本当か!?やっっっっっっっっっっった~~~~~~!!!!!」

「やれやれ」

 

秋蘭は服を受け取り、試着室に入って行った。しばらくして

 

「か、一刀、着てみたぞ」

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

試着室のカーテンを開けて俺の両眼には眩いほど輝いている秋蘭がいた

目の前にいる秋蘭の服装は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裸(下着は着てます)ワイシャツ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのだから――――――――――――――――――――

 

 

 

俺が見惚れていると

 

「どうだ?似合っているか?」

 

大きめに作ってもらったからダボダボのワイシャツの秋蘭が目の前にいる。

腕を後ろで組んで俺に質問してきたのだが、俺はそれどころではなかった。秋蘭は只でさえ胸が大きいのに腕を後ろで組んでしまうものならその大きな胸が前に出され主張してしまう。

それにボタンで止まっている所が窮屈そうにしているではないか。

 

「ん、ちょっときついな」

 

秋蘭がそう言うと何を血迷ったかボタンを外し始めた!

 

「ふう、ちょっとは楽になったかな」

 

ボタンを二つほど外して、そこには胸の谷間が見えた

 

「それで一刀?どうだ?」

「………しゅ、秋蘭」

「なんだ?」

「もう、我慢できん!!!!」

 

俺は某怪盗の三世のダイブを秋蘭に決めた

 

「か、一刀?そんな、いきなり!あ~~~~~!!!!!!!(////)」

 

そこから俺の意識は闇に消えていった。

 

 

 

あとでそのことを秋蘭に聞くと「知らん」と言って、顔を赤くして足早に立ち去っていった。

 

え?そのあと秋蘭がワイシャツを着ているのかだって?

 

ふっ、そんな質問は愚門だよ

 

 

 

終わり 

 

 

 

 

第2位

 

~凪~

 

24票

 

 

 

凪/拠点フェイズ

 

 

俺は今日は早起きをした

その理由はまぁ、仕事なんだが凪は集合時間の半刻前には着いているから、一応隊長の俺が遅れる訳には行かないので早く起きなければならない。

それにしても眠いな昨日は秋蘭と市に出かけたから疲れたのかな?

………それだけの疲れってだけじゃないと思うのは俺だけだろうか?

なんか腰に違和感も感じるし。

といけない、いけない早く集合場所に行かなくては

 

 

 

 

 

 

 

一刀が出かけて数分後、一刀の部屋の扉が勢いよく開いた

 

「一刀!」

 

扉を開けた人物は周りを見渡し、今日も部屋の主がいない事が解かると

 

「今日もか」

 

と嘆き、部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

俺は今、凪と警備隊の連中と一緒に街を回っていた。

 

「隊長、西区の警邏は終わりました。後は真桜と沙和が戻ってくるのを待つだけです」

「解かった。凪、とりあえず休憩にしようか?」

「そうですね。各員持ち場に戻るよう、解散!」

『はっ!』

 

その場にいた兵士達は詰め所に向かい、この場には俺と凪の二人が残った。

 

「さてと真桜や沙和はまだ来ないみたいだし、そこらへんの喫茶店でも入るか、凪?」

 

凪の方を見て見ると顔を赤くし、俺の顔を見てはすぐ顔を下に向けていた

 

「凪、どうした?」

 

俺が声をかけると、凪はビクッとし

 

「え!あ、あのですね、一刀様、そ、その」

 

凪は警邏中は隊長と言ってくるが、二人っきりの時や城の中や休みのときは名前で呼んでくる、俺は様は付けなくていいと言ったのだが。それにしても……

凪は更に顔を赤くして、手をモジモジしている

くっ、な、凪さん?可愛いじゃないか!

 

「か、一刀様。その、わ、私と」

 

ま、まさか!?この後のセリフは『私と一緒に逢引しませんか?出来れば、よ、夜も一緒に(///)』

ぐはっ!たまらん、たまらんぞ凪!

 

「私と一緒に……」

 

イエス!イエス!!

俺は心の中でガッツポーズを何回もして

 

「一緒に何だい?凪、言ってごらん?」

「はい。私と一緒に――――しませんか?」

 

キターーーーー!!途中、小さくて聞こえなかったがこれは良いんだよね?俺、良いんだよね!?

おっと、俺も彼女の勇気に答えなければ

 

「凪」

「は、はい!……一刀様、やっぱりだめですよね。こんな私となんかじゃ」

 

そう言うと凪は俯いた。

 

「ふっ、バカだな、凪にお願いされて断る訳ないじゃないか」

「本当ですか!?」

「ああ!!」

「ありがとうございます、一刀様。じゃあ、とりあえず城の中庭でも宜しいですか?」

 

えっ?中庭ですと?

 

「中庭なんかでいいのか?その、市とかじゃなくて」

「一刀様?何を言っておられるのですか?市なんかでしたら、建物が壊れてしまいますよ?」

 

壊れる?何を言っているんだ凪は?

 

「それに人がいますし迷惑ですよ、こんな街中で“試合”するのは」

「え゛」

 

おれは思わず変な声を出してしまった。

え?試合?えええ!?デートじゃないの?俺の勘違いってやつ!?

 

「はっ、はははは」

「か、一刀様?どうされました?」

 

俺は空を見上げ乾いた笑いを浮かべた

 

「嫌、何でもないよ。てっきり、デートの誘いと思っただけだから」

「でえと?それは一体何ですか?」

 

あっそうか、ここの人たちにはこういう言葉は通じないのか。彼女達が言うのは天の言葉?になるのかな

 

「デートというのは簡単に言うと逢引みたいなものかな」

「あ、あ、あ、あ、逢引ですか!?こんな私と逢引しても楽しくないと思います!」

「そうかな?俺はそんなことないと思うけど、こんな可愛い子と歩けるなんて男だったら嬉しいけどな」

「わ、わ、わわ、私が可愛いだなんて、そ、そんな、あ、ありえません」

 

凪が手をブンブンと振って否定した

う~ん。凪は自分にもっと自信持てばいいのにな。

何か方法は……、おぉお!閃いた!

 

「凪!」

「はい!」

「凪は俺と闘いたいんだよね?」

「えっ、そうですね」

「じゃあ、俺の願いも叶えてくれるか?もし叶えてくれるなら凪と闘ってもいいよ」

「願いですか?………解かりました、一刀様と闘えるなら構いません」

 

凪は少し考えて答えてくれた。

 

「良し!なら、善は急げということで!」

 

俺は凪の手を掴んで、目的の場所へ向かった(全力疾走)

 

「か、一刀様(///)」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は目的の場所についた。

凪は何やら顔を赤めているが、どうしたのだろう?

 

「凪着いたよ」

「は、はい(///)」

 

本当にどうしたのだろう?

 

「凪?顔が赤いけどどうしたの?」

「そ、その、手、手」

「手?」

 

俺は手の方を見て

 

「あっ、ごめん!勝手に握っちゃて!」

「い、いえ、別に大丈夫です。……むしろ嬉しかったです<ボソッ>」

 

俺が慌てて手を離すと凪は許してくれた。最後の方は聞き取れなかったが

 

「そ、それで一刀様、ここは?」

「あ~ここはね、俺が世話になっている服屋なんだ」

「服屋ですか?」

「そ、服屋」

「………」

 

凪は急に無言になって、くるっと向きを変えて走り去ろうとした

だが俺の欲望がいまMAX状態なので、凪が一歩を歩みだす前に凪の肩を掴んだ。

 

「凪?どこに行くんだい?」

「一刀様!離してください!!」

 

凪は本当に嫌なのか、ものすごい力で引き剥がそうとした。

俺も無理やりは嫌だから、紳士的に凪を説得した

 

「……そうか、ごめんね凪」

 

俺がそういうと凪は抵抗を止めた

 

「そうだよね、こんな俺なんかの願い聞いてくれないよね。ごめん、なんか俺、調子に乗ってみたいだね」

 

悲しそうに言って俺は凪の肩から手をを離し、俺は後ろを向いた

 

「……ずるいです、一刀様。そんな事を言われたら私は断れないじゃないですか」

 

その一言を聞いて俺は笑った。そして、顔を元に戻して振り返った

 

「いいのかい?」

「…はい」

 

敵将・凪、討ち取ったりぃ!

 

「じゃあ、入ろうか!!」

「か、一刀様?先程までの悲しさはどこへ!?」

 

凪が何か言っているが、俺は無視して凪を後ろから押して店に入った。

 

 

「おやっさん!いる~~?」

 

店の中に入った俺は大声でおやっさんを呼んだ

すると奥の方からおやっさんが出てきた

 

「御使い様じゃないですか!丁度、良い所に来やしたね」

「それじゃあ、例の物が完成したのか?」

「もちろんですとも」

「………」

 

俺は無言でおやっさんに近寄り、おやっさんとハイタッチをした

 

「ありがとう、おやっさん。今すぐ持ってきてくれ」

「そんなこともあろうかと、もう持ってきてやす」

 

おやっさん、ありがとう、ほんとうにありがとう

俺は心の中で感謝していると

 

「か、一刀様?どうしましたか?泣いているように見えるのですが?」

 

凪が後ろから心配そうに尋ねてきた

 

「いや、なんでもない、大丈夫だ。所で凪、これを着て見てくれ」

 

俺は例の服が入っている箱を渡した

 

「これを…ですか?中にはどのような服が?」

 

凪は不安そうな目で俺を見てきた

 

「凪、大丈夫だ!自信を持つんだ、これは君にしか出来ない事なんだ」

「一刀様、………解かりました」

 

凪は俺の励まし?に静かに頷き、試着室に入って行った。凪が試着室に入ってすぐに悲鳴のような物が聞こえたが俺は聞こえないふりをし、凪の登場を待った。

 

 

時間はどれくらい過ぎたのだろうか?俺は期待を胸に広げ、今か今かと落ち着きなく右往左往していた。5往復ぐらいした時だろうか、試着室の方から声がした

 

「一刀様、あ、あの、き、着てみました」

「本当に!?」

「は、はい。………本当に見せなければいけませんか?」

 

落ち着け、落ち着け、俺。ここでミスったら今後このような事はほとんどないはず。ここで掛ける言葉を間違えたらアウトだ。

 

「……凪はもともと可愛いじゃないか、俺は更に凪の可愛い姿が見たいんだ。こんな理由一つじゃダメかな?」

「…………いえ、一刀様。そのような事を言ってもらい、自分はとっても嬉しいです」

 

その言葉が聞こえたと同時にカーテンが開かれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、俺の前に赤と白の衣服を纏った凪という名の可憐な女性が存在していた。

 

 

脚は黒い二―ソックス、靴はショートブーツでブーツの上部分はファー(白い毛皮みたいなものと思

ってください)で覆われており、そこから白い小さなボンボンが付いていた。

上は赤いワンピースで胸元から両肩まで大胆に開いており、隠れ巨乳の凪は谷間が在り見えていた。

スカートの丈は極ミニスカートで少しでも屈むものなら、見えてしまうほど短かった。

胸元のライン、袖、裾にもファーが使われていた。胸の衣服の部分から二つの紐が伸びており、その先っぽに小さな白いボンボンが左右それぞれに付いていた。

頭には赤い三角帽子をかぶっており、帽子の先には白い小さなボンボン、帽子の下の部分にもファーが巻かれていた。

 

長い説明をしたが、もう要するに簡単に言うと

 

 

 

凪の今の格好は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――ミニスカサンタ―――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのだ。

 

「か、一刀様、似合っているでしょうか?」

「……え!?お、おお、似合っていr」

「きゃ、は、恥ずかしい(////)」

「…………」

 

俺は時が止まったかのように固まった。

何故かって?

それは目の前で顔を真っ赤にし、スカートの裾を力一杯引っ張って中を見せないようにしてハニかんでいるんだから。

 

「…………凪」

「や、やっぱり私なんかでは、に、似合っていませんか?」

 

凪は涙目で上目遣いでこちらを見てきた。

俺は某XYZの街の狩人のモッコリダイブを凪に決めた。

 

「か、一刀様!こ、こんな所で!?あ、あ~~~!!!!!!(////)」

 

前日に続き、ここで俺は再び意識が闇に消えていった。

 

 

 

やはり、後日に凪にこの事を聞くと「今度は出来れば一刀様の部屋で」と言って、顔を赤くし走り去って行った。

 

俺の意識が無い間、一体ナニが起こっているんだ?

 

 

それから夜な夜な凪が赤い服を着て、一刀は角が生えた獣の着ぐるみを着て、一刀部屋の中ではホワ

 

イトクリスマスが降っているらしい。

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

第3位

 

~華琳~

 

19票

 

 

 

華琳/拠点フェイズ

 

 

 

「う~ん、うぅ~~~ん」

 

朝方俺はうなされていた。

 

「うぅ、う、うわああああああああああああ!!!」

 

俺は勢い良く起き上がった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ」

 

俺は息を荒げていた、背中は冷や汗をたくさん掻いており服が纏わりついて気持ち悪かった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ。…とりあえず水でも飲んでこよう」

 

俺はおぼつかない足で食堂を目指した。

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀が出かけて四半刻後、一刀の部屋の扉が静かに開いた

 

「一刀、まだ寝てる?」

 

扉を開けた人物は扉から顔だけ出して部屋を見渡した、今回もまた部屋の主がいない事が解かると

 

「………」

 

無言で部屋を後にした。

 

 

 

 

 

ゴクッ、ゴクッ、プハッ!

 

俺は水を一気飲みし、コップを置いた

 

「何だったんだ、あの夢は?」

 

俺は先ほど見た夢を思い返していた。今でも目をつぶれば鮮明に思い出す

前も時々あの夢を見たが、今日ほど鮮明でも無ければおぼろげにしか覚えてなかった

やっぱり、この夢は魏に関係する事なのか?

あぁ、もう全然わかんねぇ!

 

「そこに誰かいるの?」

「え?」

 

俺が頭をガシガシ掻いていると入口の方から声がした

 

「なんだ、誰かと思ったら一刀じゃない」

「悪かったな。俺なんかで、華琳」

 

華琳は俺に気づくと俺が座っている隣の椅子に座った

 

「それで?どうしたの?」

「……何が?」

 

華琳は机に両肘を置いてあごに手を乗せて俺に質問してきて、俺は無気力に答えた

 

「何がって、貴方が怯えている理由よ」

「!!!」

 

俺はびっくりした。会って間もないのに華琳が的確に俺の心情を読んだのだ

 

「舐めないでよね、私はこれでも覇王なのよ?貴方の事なんてすぐ解かるんだから」

「はははっ、そうか。じゃあ隠しても無駄だね。……聞いてくれるかい?つまらない話かもしれないけど」

「いいわ。でも、面白い、つまらないを決めるのは貴方ではなくて、私が決めるわ」

 

華琳は態勢を変えずに横目で俺を見てきた

俺は心の中で敵わないなと思い、話をする事に決めた

 

「実は今日、嫌な夢を見たんだ」

「そう」

「ああ。その夢はな――――――」

 

 

 

 

 

 

 

_____満月の夜で静かな森の中なんだ_____

 

 

 

_____でも耳を澄ますとどこからか泣く声が聞こえるんだ_____

 

 

 

_____その声は掠れていて、でも何度も何度も響いていたんだ_____

 

 

 

_____俺が声の方へ行くとそこには少女が座っていたんだ_____

 

 

 

_____その少女は目に涙をいっぱい溜めて叫ぶんだ_____

 

 

 

_____“ばかぁ、ばかぁ”ってね_____

 

 

 

_____俺が近づくとさらにその少女は叫ぶんだ_____

 

 

 

_____“どうして傍にいてくれないの?”_____

 

 

 

_____“ずっと傍に、一緒にいるって”_____

 

 

 

_____“約束……した…じゃない”ってな_____

 

 

 

_____その悲痛な叫びが俺の心に深く、深く突き刺さるんだ_____

 

 

 

_____だから俺はその少女を安心させようと_____

 

 

 

_____後ろから抱きしめようとするんだ_____

 

 

 

_____でもそこで体が動かなくなって_____

 

 

 

_____その少女を見ることしかできないんだ_____

 

 

 

_____俺はすぐそばで泣いている少女を_____

 

 

 

_____『寂しがり屋の女の子』を救ってやることが_____

 

 

 

_____いつもできないんだ_____

 

 

 

 

 

 

 

「っていう夢を今日見たんだ。まぁ、この夢を見たのは今日だけではないんだけどね」

 

俺は華琳に話し終えると

 

「………一刀、貴方、泣いてるの?」

 

華琳が俺の方を見て

 

「え?」

 

俺は頬を触り、今初めて涙を流している事に気付いた。

 

「あっ、えと、ごめん。ははは、情けないな、俺」

 

俺は急いで涙を拭いて、無理に笑って見せた

 

「そんなことないわ」

「え?」

 

華琳は俺の両頬を両手で触った

 

「そんな事ない、貴方はその『寂しがり屋の女の子』を救ったのよ」

「でも、俺は!俺は!」

「本当よ、貴方はその少女を救ったの」

「でも、でも」

「あら、貴方はこの曹孟徳の言葉が信じられない?」

「!!!。ほん……と……に?」

「ええ。私に二言は無いわ」

 

俺はその言葉を聞いて

 

「あ、ああ、あぁ、あああああああああああああああああああああああ!!!」

 

俺は華琳に縋るように泣いた、泣いて、泣いて、泣いて、みっともなく大声で何度も泣いた

 

「一刀」

 

華琳は俺の頭を優しく、ゆっくりと丁寧に撫でた。俺はそこで意識を手放した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう、一刀」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

あとがき

 

 

皆さま、本当に更新が遅れて申し訳ないです!!

 

一応、自分が納得するまで、何度も恋姫をプレイしたり、妄想したりしてたら

 

こんなに時間が立っていました。申し訳ない。

 

それで今回の話は秋蘭、凪、華琳の三人ともコスプレさせてみようの回にしようと

 

思ったのですが、華琳はシリアスの方がいいかな?と思いこんな話になりました。

 

いやぁ、拠点は難しいですね。今回はもう批判とかいっぱい来そうで若干ビクビクしてます

 

初めての拠点なので、皆さまお手柔らかにお願いします。どこかで見た事あるかも?と思った人も

 

中にはいるかもしれませんが、これは作者が頑張って考えた作品ですので、勘弁して下さい。

 

それと一刀君は今作中に英語を使ってましたが、ようはあれです何年も乗っていないのに、自転車

 

に乗れたみたいな。体が覚えたってことにしてください(都合がいいなぁ)

 

後、次の拠点は一人決定済みなので悪しからず、まぁちょくちょく出てきてたから誰か解かるか

 

な?

 

一応解からないよう作者なりに頑張ってみたのですが……。

 

さて、次は一刀君が許昌に来る少し前にどこにいたかの話をしたいと思ってます。

 

更新は今月中にはしたいと思ってます。

 

感想、疑問等はコメント、メール等からお願いします。

 

それでは!!m(__)m

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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