No.133583

北斗の恋姫の拳 第6話

BLACKさん

この作品では特に人が喋っていない部分には「北斗の拳」でおなじみのナレーションの声が出ているものと思ってください。
なお、可能な限り控えめにしておりますが流血表現があることをご了承ください。

2010-04-01 09:13:41 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:3000   閲覧ユーザー数:2731

 

第6話  北斗の次姉! 貴様は断じて桃香では無い!

 

 

一刀は一時天和達の村に戻ったが、すぐにまた旅立つのであった。

 

蓮華「次も身内なの?」

一刀「ああ。だがそんなに危険は無いはずだ」

蓮華「何でそう言えるの?」

一刀「桃香……。劉備は俺が知ってる中で信頼できる人間だからな……」

蓮華「けど、もしその劉備が悪に染まっていたら……」

一刀「……俺が倒すだけだ……」

 

こうして一刀は桃香を探しに出かけた。

一刀は旅の中、触れるだけで病を治したり、怪我を治したりする女性が作った奇跡の村の事を知る。

そんな中奇跡の村の生き残りとされる男を発見し、事情を聞いた。

最初は噂通りの優しい桃香であったが、ある日突然性格が変わり、人々を木人形と評して殺戮をし始めたのだ。

それを話してくれた生き残りの男も一刀に事を告げ終えた途端に体が破裂して死んでしまった。

 

一刀「桃香……一体何が……」

 

一刀は思い出す。それはまだ修行中で一刀がようやく北斗神拳の本格的な修行に入って間もない時のことであった。

桃香はよく街の診療所に行き、医者達の手伝いをしていた。

医者でもお手上げの状態の患者を桃香が秘孔を突くだけで、痛みが引いたり、病もよくなったりと患者だけでなく医者からも感謝される存在であった。

一刀はそんな桃香を見て、少しばかり羨ましいと思っていた。

二人で散歩していた時のこと……。桃香は一刀にこう言った。

 

桃香「私はね。皆が笑顔で暮らせる世界を作りたいんだ。だからその一環としてこの北斗神拳を拳法じゃなくて医学の一つとして生かしたいの。

一刀さん。一刀さんは分かってくれると思う」

一刀「よく分かるよ、桃香。俺も桃香なら出来るって信じてる」

 

一刀は物思いにふける。

 

一刀(ありえない。あの桃香が殺人鬼に変わるなんて……何かの間違いだ!)

 

一刀は桃香の居る村を探す。

一刀がある村で休憩を取っていると……。

 

店の主人「あれは劉備の木人形狩り隊!」

一刀「何?」

 

桃香の部下とされる木人形狩り隊が店にやってきたのだ。

 

木人形狩り隊A「誰か俺と勝負したい奴はいないか?」

 

一人の大男とその大男の肩に乗る小柄な男が言うが誰も反応しない。

小柄な男が普通に座っていた一刀の元に近づく。

 

木人形狩り隊A「勝負してみんか? そうだ。勝てば食料を一ヶ月分やろう」

一刀「別に要らん。お前達の命をもらう」

木人形狩り隊『何だと!?』

木人形狩り隊B「舐めやがって!」

 

でかい大男が一刀に拳を振るうが、一刀はその大男の拳を持ち、思いっきりへし折った。

 

木人形狩り隊B「うぎゃああああ!!」

 

次に小柄な男が長い棒を持って一刀を襲うも、一刀に一方的に殴られ、秘孔を突かれたせいで、長い棒の先端に止まってしまった。

 

木人形狩り隊A「あんた、一体何者なんだ……」

一刀「相手を見てから喧嘩を売るべきだったな。俺は北郷一刀。劉備のところまで案内してもらおうか」

 

 

そして一刀は小柄な男の案内により桃香のいるとされる村へとたどり着いた。

一刀は桃香の居る部屋に入った途端に小柄な男を棒ごと投げ飛ばした。

その時部屋には桃香の部下だけでなく、桃香の奇跡の村の噂を聞きつけてきた旅の親子づれの子供を治療したところらしいが……。

一刀はすぐに子供を見て駆け寄り、秘孔を突く。

 

一刀「放っておいたら死んでいたぞ……」

母親「え!?」

劉備「ふふ……ばれてた?」

 

一刀が劉備を見る。

一刀は色々考えて口にする。

 

一刀「俺の知っている劉備はもっと目が澄んでいた。

何故こんなことを?」

劉備「私は変わらない。時代が変わったんだよ。時代は医学よりも暴力を選んだのよ! 

一刀さん、暴力はいいよ~」

一刀「とりあえず言えることがある……。水を……」

劉備「は?」

一刀「水を……」

劉備「我慢しなさい!」

 

一刀が訳も分からない言葉を発したので劉備は一刀を攻撃するが、一刀も応戦。

最初は技のキレの関係上、劉備が押していたが、次第に一刀に押され始めていた。

 

一刀「水を……全部だ!」

劉備「本当に何を……」

 

劉備が一刀とは別の方向を見る。

そこには先ほどの子供の母親がまだ居た。

劉備はその母親を盾にしたのだ。

 

劉備「一刀さん、あなたには致命的な弱点がある!」

 

そう言って劉備は母親ごと跳んだ。

 

劉備「私を倒したいのならこの女の人ごと私を突き破るしかないよ!」

 

劉備は母親を放り捨て、一刀はそれを優しく抱きとめるも……。

 

劉備「とった!」

 

劉備は一刀の背骨よりやや下を突く。

 

一刀「ぐお!」

 

一刀は両手を広げてピクリとも動かなかくなった。

 

劉備「私が見つけた経絡秘孔戦傭を突いた。一刀さんの体はピクリとも動かない……」

 

そして劉備は動けなくなった一刀を一方的に殴るが……。

突然自分の部下達が吹き飛んできて、切れて死んだのだ。

 

劉備「これは南斗水鳥拳!」

 

そこに現れたのはなんと蓮華であった。

 

一刀「蓮華!」

蓮華「一刀。その女はあなたの姉の劉備じゃないわ」

一刀「それは見てすぐに分かったよ」

蓮華「何ですって!?」

一刀「桃香はあんな目をしてない……。それに……胸はこいつより大きかった」

蓮華「そんなことで判断したの?」

 

蓮華は少しばかりあきれ返った。

 

蓮華「まあいいわ。そいつの名前は劉元起。かつては南斗聖拳も学んでいた男よ」

一刀「やはり男か」

蓮華「まあ前から女と変わらない体はしてたけど、心は男とか言ってたわね。

それにしても劉元起。他の人は騙せても私や一刀は騙せなかったみたいね。

顔まで変えて劉備になり済ますなんて……」

劉元起「その通り。俺は劉元起だ。だがもう遅い。北郷一刀は倒した!」

 

そう言うと劉元起は一刀を床に倒す。

 

劉元起「俺は天才だ!」

蓮華「馬鹿ね。北斗神拳の奥義には秘孔封じと言うのがあるのよ」

劉元起「な、何! 秘孔封じ!?」

一刀「はああああああああ!!」

 

 

一刀はそう言うと今まで動けなかった体が嘘かのように動き出す。

 

劉元起「馬鹿な……。俺の秘孔を破るとは!」

一刀「もし本当の劉備が俺を突いたのなら俺でも秘孔を破ることはできない。

それにな……俺は最初っからお前が偽物だと気付いていたと言ったはずだ」

劉元起「何が言いたい?」

一刀「俺がさっきまで水としか言ってなかった意味が分からないのか?

お前と話をしても意味が無いことを分かっていたからだ」

劉元起「おのれ……だが俺は天才だ! だれも俺に勝つことはできない!

くらえ! 鷹爪三角脚!」

 

劉元起が起き上がった一刀に飛び蹴りを食らわせようとするが、一刀はそれを簡単に避け、劉元起の顔に拳を当てた。

 

一刀「一つ聞く。何故桃香になりすました?」

劉元起「あいつは……あいつは……この俺の顔を叩きやがったんだ!」

 

劉元起は今でも桃香に対する恨みを思い出す。

それは劉元起がたまたま奇跡の村にやってきた時のこと。

足の悪い老人を見つけ、秘孔で治そうとしたが、秘孔を間違えてしまい、老人は苦しみ出したのだ。

 

劉元起「うん? 間違ったかな?」

 

その様子をたまたま通りがかった桃香が劉元起の顔を叩くと同時に老人の元に駆け寄り、急いで老人の容体を治した。

 

劉元起「よくも俺の顔を……。この天才の俺の顔を!」

 

劉元起が拳を振るおうとしたが、それよりも早く桃香の指が劉元起の顔を突きそうになった。

 

桃香「誰だか分りませんけど、生兵法は使わないで下さい」

 

その時はそう言って、桃香はその場を後にした。

たかがそんなことだが、劉元起の高すぎる誇りを傷つけるには十分な出来事であった。

 

 

一刀「それでか…」

劉元起「そうだ! 奴の名をただの殺人鬼に変えてやった!」

一刀「貴様は長く生きすぎた……」

劉元起「馬鹿め。これが劉元起流北斗神拳だ!」

 

劉元起はそう言うと両脇付近を突く。

すると劉元起の両腕は大幅に膨れ上がる。

 

劉元起「さらに強靭になった!」

一刀「その指をよく見てみろ」

劉元起「何?」

 

劉元起が自分の指を見る。

すると指は破裂し、膨れ上がった腕も萎み始めていった。

 

一刀「北斗神拳はお前如きが極められる拳では無い!!

はああああああ、ああああああたたたたたたたたたたたたたたたおおおおおわったああ!!!」

 

一刀が拳の連打を劉元起に浴びせる。

 

一刀「北斗神拳奥義、残悔積歩拳!」

 

すると劉元起の足が勝手に後ろに動きだす。

 

劉元起「何だ!? 足が勝手に……!!」

一刀「経絡秘孔膝限を突いた。お前の足は自分の意志とは無関係に後ろに進む。

地獄まで自分の足で歩いて行け」

劉元起「この先は確か……」

 

劉元起が後ろを向く。この先は行き止まりであり。足場が無い。

そこに足を置いたら下に落ちていくのは確定である。

劉元起「と、止めてくれぇ!」

一刀「自分で秘孔を突いて止めてみろ」

 

劉元起は手を見るも手はつぶれているため秘孔は突けない。

 

劉元起「いやだ。助けてくれぇ!! 何故俺が……天才の俺がこんな目に!!」

 

そして劉元起の足は勝手に後ろに飛び降りた。

 

劉元起「うわぁーーーーーーーーーー!! うわらば!!」

 

劉元起は顔から破裂して消滅した。

 

一刀「自分を知るのは良いことだが、お前は俺を……北斗神拳を知らなさすぎた。勉強不足だ!!」

 

一刀が振り返って蓮華の方を見る。

 

一刀「蓮華。どうしてここに?」

蓮華「劉備の偽物を知らせに来たことと、本物の劉備を今は思春(甘寧の真名)が探してくれてるのを言うためよ」

一刀「思春が……」

蓮華「ええ。これから思春との合流地点に向かおうと思うけど……」

一刀「それじゃあ行こうか」

 

一刀は奇跡の村を後にする。

桃香を探すために!

 

 

桃香は生きていた!

一刀は桃香が捕らわれているとされる監獄へと向かうのであった!

 

次回、北斗の恋姫の拳

 

恐怖の音! 地獄の始まりを告げる音! 

 

 

一刀「桃香、俺はどうしてもお前に会わないといけない!」

 

 

おまけ

 

 

作者「ヒャッハー! 第6話だ!」

一刀「本当に早いな」

作者「一応今第10話を制作中だ。ようやく半分書けたところかな。しかし最初今日ここを見た時は驚いたぞ」

一刀「何だ?」

作者「新型ウイルスってあったから本気で驚いた」

一刀「そしたらエイプリールフールの嘘だったと…」

作者「ああ。それでかなり焦った。俺のパソコンの大事なデータのバックアップとかいろいろしてた。そしてきちんと見たら嘘だったことを知った」

一刀「それは大変だったな」

作者「嘘ついてもいいと言っても、ウイルスとか本当にありそうなことは嘘をついて欲しくないぜ。俺のパソコンは一度ウイルスのせいか、データが吹き飛んだからな。その後はウイルスバスター入れたけど…。だからウイルスとかには用心深いんだよ」

一刀「災難だな」

作者「それと作品に関することだが、トキが桃香は納得できるけど華琳がラオウなのは微妙だという意見があったな」

一刀「何が言いたい?」

作者「確かに体格を考えるとラオウと華琳は真逆だ。しかしちょっとした人間関係と野望を持ってるとこはあってると思う」

一刀「ちょっとした人間関係?」

作者「この作品のユリア役は誰だ?」

一刀「愛紗……なるほどな」

作者「と言うことだ。それとこの後出てくる人達は可能な限り人間関係とか的にピッタリなものを選んだつもりだ。

それでは!」


 
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