「北の烏桓はどうなってるんだ?」
「まだ霞達から報告は無いけど大丈夫でしょう、稟と一馬も一緒に行ってるし」
北四州を収めた俺達なのだがやはり烏桓族が繰り返し幽州に攻め入ってきており、その討伐へと
今度は一馬を連れて平定に向かったということだ、華琳も天子様の奉戴に向け準備を進めている
今は余計な心配は消しておきたいといったところだ
「北か・・・稟が帰ってきたら華佗の元へ行かせないといけないな」
「風土病のこと?」
俺は頷いた、稟は俺の知っている限りでは烏桓討伐の後、病にかかるはずだ
俺の知っている歴史と同じかどうかは解らないが一応、華佗に診察してもらった方がいい
「相変わらず仲間のことになると難しい顔をするわね、所で秋蘭は?」
「久しぶりに姉妹で呑みに行くといってな、今日は遅くなるらしい」
「だから僕達を屋敷に呼んだのね?」
「そうだよ、皆で食事を取った方が楽しいだろう」
食卓を囲むのは凪たち三人と詠、そして男とその膝の上に乗る涼風
秋蘭が帰るのが遅いとわかると男は彼女達を誘い、料理を皆で作り夕食をとりながら談笑していた
「しかし残念だな月が来れないなんて」
「仕方ないわよ、孤児院で熱出した子が居るんだから」
「私は詠さんが一人で来るなんてちょっと予想外でした」
「さんをつけなくて良いって凪、仕方ないわよ誘いを断るのも悪いから自分の代わりに行ってきてなんていうんですもの」
男は残念そうに膝の上に座るわが子の頭を撫でる、凪の言葉に詠はやれやれといった風に返すがそんな
詠を見て真桜はにやにやしながら詠のほうを見る
「何を言っとるんや、詠が一番楽しんでたくせにー」
「な、何を言うのよ!僕は仕方なく来ただけなんだからっ!」
「ええ~、だってー隊長のお家に来る前から今日は何作ろうかーとか」
「そうですね、一番張り切ってました」
詠は三人にさっきまでの話をされると顔を赤くして向こうを向いてしまった。なんというか相変わらずだな
だけどそんな風に俺の家に来ることを楽しみにしていてくれたなんて凄く嬉しい、皆を俺は家族だと思っているから
なおさらだ、そのうち他の皆も一緒に食事を取れたらいいなぁ
「ううぅ・・・あ、昭。涼風が眠そうよ、そろそろ寝かしつけてあげたら?」
「ん?本当だ、おなか一杯になっちゃったんだな。ちょっと寝かしつけてくるから皆は食事を続けてくれ」
男は優しく子を抱き上げて背中を撫でると、とても優しい顔をして部屋を後にした
子に向ける優しい顔を見た四人は暖かいものを感じて自然と笑顔になり、顔を見合わせまた笑顔になった
「相変わらず優しいですよね隊長は」
「あ、そういえば真桜、義眼の話を教えて頂戴よ。僕だけ知らないのは不公平だわ」
「ん~?そうやな~まぁええか、どうせばれてしもうたし」
詠の突然の言葉に少し驚いた真桜は少し首を捻って考えるとニッコリ顔を笑顔に変えて答えた
「ばれた?」
「ほんまは春蘭様に内緒だったんやけど、前にばれてしもうて」
「ふーん、ならその春蘭にばれたときの話しでいいわ」
「ええで、どうせ隊長はしばらく戻っては来ないやろうし」
あれは劉備のとこを反対側に送り届けて許昌に戻った辺りの話しで、そのとき凪達にもせがまれてそのときの話を
したことがあるんや、ウチの部屋で絶対内緒やでってことでな
「真桜、私達にも教えてくれ」
「そうなのー!ずるいの真桜ちゃん!」
「わかったわかった、その代わり他の誰にも内緒やで!特に春蘭様には」
前に戦で春蘭様が目を失ったのはしっとるやろ?隊長はずっと春蘭さまの眼を気にとった。
あれは自分の責やって、そんで一度春蘭様の目を華佗にみてもろうたことがあるんや
「む・・・ふむ、なるほどな。それで眼はどうしたんだ?」
「喰った」
「な、なんだと!それは凄いな!」
春蘭さまの眼を診察しているときに目のことを聞いた華佗はひどく驚いてたで
そらそうや、なんたって自分の目を自分で食ったなんて話し誰が聞いてもびっくるするわ
「どうだ凄いだろう!」
「ああ、凄いな。おどろいたぞ」
そのとき隊長は春蘭さまの頭を優しく撫でて、「凄いぞ春蘭」っていってたんや、そんで春蘭様はその言葉でにっこり笑ってなほんまは悔しかったりいやだったりしてるんやろうけど、そんなそぶり微塵もみせんで
「もういいのか?私は仕事にもどるぞ」
「ああ、春蘭ありがとう」
そういって春蘭様は部屋をでていって、うちはその時まで自分がなんでここに呼ばれたんだか全然わからんかった
「それで俺に何をさせたいんだ?」
「ああ、義眼を作って欲しいんだ」
「義眼?」
そういって隊長から説明されたものは春蘭様の失われた目に、代わりとなる目を作ってあげるってことやった
ウチはそんなん聞いたことも見たことも無かったから正直驚くことしか出来なくて、でも隊長の真剣な目を見て
華佗は隊長の気持ちを、願いをかなえようと思ったんやろうな。話を聞いたあとすぐにうなずいとった
「ありがとう、華佗」
「いいさ、何時も昭には薬や俺たち五斗米道の者達が世話になっているからな」
「ええ~っと、そんでうちは何したら良えの?」
隊長と華佗がそこから話し合った結果、春蘭様の赤み掛かった目を再現する為に赤水晶を丸く加工した後
白目を作る為に貝殻を集めて削り、粉末にしてにかわに混ぜて周りに塗り込む、そして側面に細かい穴を
開けて6つの外眼筋と糸で結合させる
その話を聞いていて驚くことばかりやった。華佗の知識もそうやけどどうやったらうまく春蘭さまの眼を動かせるかなんて
聞いていてうちはさっぱりなのに、隊長はわからない事はすぐにその場で調べて必死に華佗の話しに着いていって
水晶の形はどうだとか、白目の部分の素材はどうだとか・・・正直うち話にはれんかった。すごい発明の匂いがするのに
中途半端に好奇心とかではいったらあかんと思ったんや
「糸は蜘蛛の糸をより合わせて使う、昭は眼を作ってくれないか?糸は俺が何とかする」
「わかった、赤水晶と貝殻は任せてくれ、いくぞ真桜」
「う、うん」
話が終わってうちら一緒に素材を探しに市とか店とか色々回って、貝殻はすぐに手に入ったけど
肝心の赤水晶がどこにも無くて、それこそ露天なんてしらみつぶしに探したんやけどどこにも見つからんかった
「隊長、もういくとこないで~」
「もう少し頼むよ、今度は二手に分かれよう。真桜はあっち、俺はこっちだ」
このときうちは散々歩き回った後だったから正直もう諦めとった。そんな時、一人の行商人が道端に
店を開いていろいろとガラクタをうっとったんや、まぁそん時はあるわけないと思いつつも隊長の必死の
顔を見てるからとりあえず見るだけでもと思ってみてみたら・・・あったんや!
一つだけやけど、ガラクタの影に隠れて一つだけ赤水晶が!ほんですぐさま行商人の男に
交渉を始めたんやけどコイツが癖もんで
「そんなっ!さっきと言っとることが違ごうとるやんかっ!」
「いやいや、そんな事はありません。先ほど丁度値を上げようと思ったところでして」
そいつはウチがどうしてもその水晶を手に入れたいと思ってることがわかっとるからか
いきなり値を上げてきたんや、しかもありえへんような値段でな。
簡単に言ったらウチの給金の半分以上や!いくらでも飯も食えるし酒もある程度飲めるほどや
それどころかそいつは螺旋槍までよこせといってきよってな、いいかげんウチも頭にきて
ボコボコにしたろかと思ったとき
「どうした真桜、見つかったのか?」
「あっ隊長、見つかったには見つかったんやけど」
「おやおや、貴方の事は私も存じておりますよ。三夏の御使い様でいらっしゃいますよね?」
隊長が来たのを見てもっと値を上げられるとおもったんやろな、更に理不尽な要求をしてきおった
ウチの一回の給金分、正直払えんわけではなかったよ。そのときは高い買い物になるとおもってて
多めに持ってきてはいたんや、だけどこんな奴に一文たりとも払いたくなかったんや
「ええかげんにせえよ、いくらウチでも我慢ならんで!」
「おやおや、魏の将殿は商品を買うのに武器を向けるのですか?そのようのことをなされては風評がどうなるか」
「くっ!」
「そうですねぇ、今の失礼なことを詫びる意味で土下座をしてください、そうすれば最初の値段でお売りしましょう
出来ないのならば先ほどの値段でお売りします」
そんなことを言いおったんや、うちはほんまに押さえ切れんかった。もうどうなってもええ!こいつボコボコにしたる!
そう思って殴りかかろうとしたとき
「そんなことでいいのか?」
隊長はそういうと回りに人が沢山居るのにもかかわらず、その場に膝を着くと頭を下げたんや
「なっ!真桜!そいつは何処にいるっ!」
「・・・絶対にゆるさないのー」
「ちょ、落ち着き!そいつはもうおらんし、もおええんや」
「どういうことだっ!?」
「そんなん隊長はのぞんどらん、うちも凪達と同じようにしようとしたんやけどな」
そん時、隊長はウチを止めてまた頭を下げた。周りの皆も信じられんといった感じでみとったな
そらそうや、魏の将が一介の商人に頭下げてるんやから、ウチは急いで隊長を起き上がらせようと
したんやけど隊長はずっと頭下げたまんまでな
「隊長、お願いや!やめて!」
「あ、貴方は魏の将だというのに誇りはないのですか!?」
商人もまさか頭を下げるとは思わなかったんやろうな。ひどく驚いてたけど隊長は平然と頭を地に付けたままで
「確かに俺は魏の将だ、しかし俺の誇りは誰に決められるものでもない、俺の誇りは仲間達だよ
だから頭なんかいくらだって下げるさ、俺自身の誇りなど仲間達の為なら安いものだ」
そういう隊長は頭を下げたままそんなことを言ったんや
バタンッ!
そこまで話したとき、後ろからドアを激しく開ける音が聞こえて、そこから春蘭様がウチに詰め寄ってきたと思ったら
ウチの首を捕まえて無理やり片手で持ち上げて
「えっ!あっ!春蘭様っ!」
「真桜、今の話し本当かっ!」
「うぐっ、く、くるし」
「待て姉者、真桜がそれでは話すことが出来ん」
「くっ、昭はどこだっ!」
そういって部屋から飛び出していってしもうて、隊長のところへと走っていってしもうたんや
まさか春蘭様が聞いていたとはウチらも全然思ったらんかった。そしたら秋蘭様が
「ふぅ、すまんな真桜。さて、続きを聞かせてもらおう」
「え?春蘭さまを追わなくてもええんですか?」
「ああ、姉者なら昭の下に行くだけだろうし、昭ならうまくやってくれる」
「は、はぁそんなら、あの、話すんでウチが怒られるときかばってくれませんか・・・」
秋蘭様がゆっくり頷いたの確認してウチはまた話し始めた
そのあとなんですが、ウチ隊長の言葉で泣いてしもうて、なんでこれほどウチら思ってくれる人が
こんな下衆に頭さげなあかんのやって思って、ウチの誇りはこの人やって思って
「ううぅ、隊長は頭下げたっ!ウチの有り金全部やるわっ!欲しけりゃ螺旋槍もくれたるっ!そんかわり
その赤水晶さっさと置いて失せろっ!さも無けりゃウチはっ!ウチはっ!」
ウチが本気で怒ったのを見てびびったんやと思います。投げた金だけさっさと拾うと水晶を置いてその場から
逃げるように居なくなって、そしたら隊長が
「ありがとう、俺の為に怒ってくれて」
そういって頭を撫でてくれて、ウチは泣きながら隊長にしがみついてしまったんです
隊長はずっとウチが泣き止むまで頭を撫でていてくれて、ウチは悔しくって悔しくって
「真桜、泣かないでくれ、お陰で水晶が手に入った。なんと礼を言っていいのか」
「ぐすっ、うぐぅっ、そんなんええんや、ウチはっ・・・たいちょが・・・」
「俺はなんとも無いさ、さぁもどろう」
なんともないなんて平然と言うんです。ウチはまた泣いてしまったんですが、隊長に落ち着くまで頭を撫でてもらって
そんで撫でられながら体長のためにウチはこの義眼を絶対に素晴らしいものにするって心に決めました
戻ってから隊長とウチは工房にこもって水晶を削り丸くする作業からはいりました。華佗から診察のときに
寸法は聞かされていたので二日かけて螺旋槍の小型化したもので削りだし、研磨して貝殻をすり鉢で潰し
にかわと混ぜて塗って乾いたらまた美しくなるよう磨き上げて、そこから三日かけて小さい穴をいくつも開ける
水晶は硬いし下手すれば傷が入るから慎重に作業して三日も掛かってしまったんです
「華佗、出来たでー!」
「ああ、随分と苦労したようだな。二人とも眼の下がすごいことになっているぞ」
「それより早く春蘭に」
「わかっている。その前に死体で何度か試してみた、安心してくれ必ずうまく行く」
そういうとウチは春蘭様を呼んできて華佗の所に連れて行きました。最初は怪訝な顔をされてましたけど
隊長が読んでたいうたら素直についてきてくれて、そのまま隊長が簡単に春蘭様に説明なされて
「い、いまさら目など」
「俺を信じてくれ、義眼は見る事は出来ないがきっと気に入ると思う」
隊長は真直ぐに春蘭様の目をみてその後やさしく抱きしめて、そしたら春蘭様が「分かった」
と一言返事をするとすぐに華佗は手術の準備を始めて、ウチと隊長はへやの外に出されて
いいかげん疲れのたまったウチは寝てしもうたんですが、隊長はずっと起きてたみたいでした
起きたとき手術は成功していて、ウチが部屋に入ると春蘭様が涙を流して喜んでました
「うぅ・・・本当は毎日鏡を見るのが辛かったんだ、でも華琳様に捧げたものだから私は・・・」
「ああ、解っているよ。曹操様にもきっと気に入っていただけるさ」
「うん、ありがとう」
隊長に抱きしめてもらいながら新しい目を鏡で見る春蘭様はとても嬉しそうで、ウチはそれを見るだけで
満足で、本当にやって良かった。うまくいってよかったってそう思ったんです
「しばらくは違和感があるかもしれないが徐々に慣れる」
「さっそく曹操様に見せてきたらどうだ?きっと曹操様も気に入るぞ」
「ああ、真桜ありがとう。お陰で前より綺麗な目が私に出来た」
ウチは「ハイ」って返事して春蘭様がへやの外に出たのをみてその場にへたり込んでしまいました
体力の限界っちゅうやつです。そしたら隊長がウチの頭を一撫でして部屋の外に華佗と一緒に出て行きました
部屋の外にでてなんやろ?そう思って扉の方に目を向けたら隙間から隊長が見えて、華佗の手を握って
膝を地に着いて泣いてたんです。何度も何度も頭を下げて
「ありがとう」
そういってずっと頭を下げて、まるで自分のことのように顔はくしゃくしゃで、華佗はそんな隊長を見て
一緒に「良かったな」って泣いていました。ウチそれをみただけで満足してそのまま、また寝てしまったんです
「そうか、しばらく家に帰ってこない日があったがそういうことだったのか」
「はい、ほんますんません黙っていろいろやってもうて」
「いや、昭は何時もそうだからな。信じているし何も問題はないさ」
そういって秋蘭様は笑ってたんや、その様子を見てきっと隊長は小さいときからこんな感じだったんやなーっておもったわ
ほんで後から聞いた話やけど春蘭様はあの後、隊長のところまで駆けていって飛びついたらしいで
「昭っ!!」
「うわっ!急にどうした春蘭」
「うぅぅ・・・うわあああぁぁぁぁ」
「な、どうした泣き出すなんて」
「うああああああぁぁぁぁ・・・・・ば、馬鹿者ぉ・・・」
がっちりとしがみついて泣き続ける姿でおそらく隊長は察したんやろな。義眼の話が耳に入ったんだろうって
だからずっと頭を撫でて「気にするな」って一言いったらしいで
「なるほどね、それでアンタは怒られたの?」
「それが全然や!隊長はどうせばれるておもっとったのかも知れんな」
「まあ周りで沢山の人が土下座するのを見ていたのでしょう?」
「確かにそうやな、そんなら何で誰もそのことを知らんのやろ?」
「おそらく町の人たちがそのことを話さないだけでしょう?きっとそのときの商人は二度とこの魏に入れないでしょうね」
詠はにやりと笑うと、凪たちは魏に入れない行商人の困った顔を想像してしまい笑ってしまっていた
「お待たせ、随分待たせてしまったな」
「良いわよ、面白い話も聞かせてもらったしね」
部屋に入ってきた男は詠の答えに一体どんな話をしていたんだと首をかしげ、椅子に座り質問を投げかけようとしたとき
急に後ろから首に腕が回され横を向けば秋蘭の酒臭い息と赤くした顔があった
「今帰ったぞ」
「ああ、随分と飲んできたな」
「私は酔っていないぞ」
「酔ってるよ・・・こら春蘭、俺の膝に顎を乗せるな」
椅子に座る男の横顔を見ながらニコニコとしている秋蘭の下では膝に顎を乗せて今にも寝そうな春蘭が
取り付き、身動きの取れない状態となっていた
「なぁ昭、姉者はかわいいだろう?」
「ん?ああ、そうだな」
秋蘭はうんうんと頷くと腕を首に回して急に真剣な目になった。完全に酔っ払ってしまっている
「そうだ、姉者は可愛い。じゃあ私とどっちが可愛い?」
「え?そりゃしゅ、イタッ!春蘭っ!脚に噛み付くな」
「姉者は確かに可愛い、だが浮気はだめだっ!お前は私の物だっ!」
「違う、秋蘭といおうとしたんだ」
「ん?姉者が噛み付いてるな。私も負けてはいられない」
「イタッ!こらっ!首に!」
二人の酔っ払いに絡まれている様子を見て四人は巻き込まれるのはいやだと思ったのか
席を立つとそそくさと帰る用意を初めてしまう
「おい、お前ら俺をこのままにしていくつもりか!」
「あはははは、それは沙和たちにはむりなのー」
「せやせや、ただの酔っ払いと違うからなー」
「魏の重鎮二人など私達には」
「というわけだから僕達はこれで失礼するわね」
そういうと四人は部屋から出て行ってしまう
「ふふふふふ、逃がさんぞ昭」
「待て秋蘭、逃げたりしない。こら春蘭寝るなっ!」
「うにゃ?うるさいぞ・・・ガブリッ」
「いだっ!噛むなっ!」
「ずるいぞ姉者、なら反対の首もいっておこう・・・カプッ」
「こらっ!お前らっいいかげんにしてくれーっ!!」
夏候邸からはその日一人の男性の叫び声がこだました
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