初めて小説を書くので、誤字脱字が多いと思いますが、暖かい目で見守ってください。
この作品は魏の武将の郝昭に転生した青年の話の予定です。
オリ主や転生ものが苦手な方はみないほうが良いです。
作者は文才や三国志の知識は乏しいので細かい事を指摘されると泣いてしまいます。
チートにする予定はありませんが、あくまで予定なのでその後の流れに任せてます。
何気なく考えてそのまま文にしたので更新が止まってしまうかもしれませんが、
どうぞよろしくお願いします。
段々と意識が戻っていくと、目の前には若い女の人がいる。
対面してるわけじゃなく、本当に目の前にいる。
状況が理解できず、辺りを確認しようとしたが頭が動かない。
な、なんだ俺…どうなってるんだ?
辛うじて右方を見ると、そこには柔らかそうな腕が見える。
それが自分の腕と気づいて初めて転生したと気がつく事ができた。
「ふふ、あなた、目を覚ましましたよ」
女の人がそういうと奥から優男がやってくる。
恐らくこの人達が俺の父と母なんだろう。
「おお、かわいいなぁ…」
「あなたに似て優しい眼をしてますよ」
母がそういうと、父が笑みをこぼし
「お前に似てたくましくなりそ…グァッ!?」
「まぁ、あなたったら…うふふ」
赤ん坊の立場である俺でも理解できる。恐妻家である事が…
父が冗談を言った瞬間に母が放った手刀が父を襲った。
手刀をもろに食らった父はその場で倒れ伏した。
「あらあら、大袈裟ですよ」
母が邪悪な笑みを浮かべながらそう言った。
……俺はこの家族で生きていけるのか…
初っ端から将来の行く末に不安を抱いた。
その後、俺はスクスクと成長していき、物心がつく年齢の頃には既に武術の鍛錬に
打ち込んでいた。
始めは優しかった母も武術を習っているうちに鬼の面を醸し出すようになっていた。
「伯、まだまだ詰めが甘いですよ」
そう母が言うと物凄い蹴りが飛んでくる。
なんとかそれをガードすると威力に負け、横にふっ飛ばされる。
「いてて…母さんの蹴りは凄まじいなぁ」
物心がつく年齢の頃には既に鍛錬を始めていて、青年と呼ばれる頃には
母と組み手をするレベルになっていた。
母は凄く強く、そこいら辺にいるゴロツキ何かでは歯が立たない強さだ。
対する父は優男で、内面的に心優しい人だが特別強いわけでもなく
いつも母の尻に敷かれていた。しかし、それでも仲睦まじく、
村では有名な夫婦である。
俺が転生したのは、どうやら三国志の世界の武将のようで、
性は郝、名は昭 字は伯道 という。
家族や村の皆には親しみを込めて伯と呼ばれている。
演義では陳倉の砦を死守しただとかで有名だが、俺にそんな知勇があるわけもなく…
「まったく…伯はいつも詰めが甘いですね。一撃を入れられる時に防御に徹してしまっては
倒せる賊徒も倒せませんよ」
「いやぁ…母さん相手だとつい警戒しちゃって…」
それもそのはずである。大分前の組み手で、母の口先に踊らされて
重い一撃をもらい気絶してしまったのである。
──数ヶ月前
この日は調子が良く、本日行われる組み手でも母に一撃くらいは入れられるかなぁ
と考えていた。
組み手が始まり、しばらくは均衡していたのだが
段々と自分が押し始めた時であった。
「くっ…遂に息子が母を超える時が来ましたか…」
こんな事を言い出した。
「技のキレ…、重さも上がってきましたね」
当時の俺にはこれが罠だとは知らずに、母の言葉に
舞い上がり始めていた。
これは…、もしかして、もしかしたりするのか!?
「伯」
「…ッ、はい!」
「私の顔に一撃を入れる事ができましたら…、しばらくは
伯の好きな麻婆を卓に出す事に決めました」
「…なんですと!?」
この三国志の世界に降り立って、当時の中国の食の辛さを身をもって知る事になり、
現代の、日本の何か料理を食べたくなり、ホームシックみたいになった時期があった。
郝昭の生まれた村では、他の村々と比べると比較的裕福だったので食に困る事は
そうはなかったが、如何せん、レパートリーが少ないのだ。
そんな時、村に旅の人がやってきたのだ。
旅の人は料理に長けていて泊めてくれた礼という事で料理を振舞ってくれた。
そこで麻婆が登場したのであった。
現代の麻婆とは多少味が違うが、それでも郝昭の舌にとってはご馳走であったと同時に
懐かしい味でもあった。
料理を手伝っていた母が旅の人に作り方を教えてもらい、たまに郝家で振舞っているのだ。
旅の人、元気にしてるかなぁ…。しかしこのご時世に女の子の一人旅とは珍しい。
何でも友達に会いにいくためだ、と話を聞いたりもした。
そして、当然麻婆が好きな郝昭にとっては闘争心が涌くと同時に
あの強者の母に一撃、という重圧で焦りの色が見え始める。
それを見抜いた母は、ワザと体勢を崩し、丁度顔に一発、拳を打ち込める隙を作った。
当然それを見逃す郝昭では無かった。
「もらったぁぁ!!」
勝った!第一章完!
と思った矢先
「甘いですね」
バシッと拳を受け止められた。
更に一瞬のうちにそれを引き寄せ郝昭の体勢を崩し、
お腹に重い一撃を叩き込んだ。
それを食らった郝昭は、グゥと呻くと静かにその場に倒れた。
はぁ…まだあの時の事を引きずっているのですか?」
あの程度で…、と最後に呟いた。が、それを聞いた郝昭は
「あの程度だって!?、あの一件は俺の心に深い傷を残し…」
郝昭は淡々と語りだした、自分がどれほど辛い思いをしたのかと。
「はぁ…、はいはい、わかっていますよ」
もう慣れましたよといわんばかりに母はその場をやり過ごす。
「では今日の組み手はこれまでにします。
後は鍛錬を忘れずにやるんですよ」
と母は言うが…
「──それは食に対する冒涜であり、母さんは俺の心を侮辱──」
と言い終える前に、母の凄まじいアイアンクローが郝昭を襲う。
郝昭の頭を掴んだままそれを地面に叩きつけ…
「あらあら、まだまだ鍛錬不足ですよ」
あっという間に気絶してしまった。
郝昭の顔が叩き込まれた地面には小さなクレーターができていた。
「ん…、あれ…」
郝昭が目を覚ますと、辺りは夕焼けに染まっていた。
「なんか最近気絶ばっかりしてる気がするな…」
辺りを見回すと、自分の部屋である事がわかる。
そういえば朝から母さんと組み手をしてたから…
うそだろ…、もう夕方かよ!
昼食を食べ逃したのは痛いなぁ、鍛錬しようにも
力がでないし…、とりあえず散歩でもするかー
「おう、伯!またこってり絞られたのか!」
村のおじさんに絡まれる。
この人は息子が兵士になるんだ!と言い出して村を出てからは
ずっと1人で暮らしている。
そのせいか、俺を息子のように思って絡んでくる。(母親談)
「はは、もう勘弁してほしい年頃ですよ…」
「なにいってんだ、微笑ましい光景じゃねえか!」
21の息子が母親にボコボコにされるのは絵的に
微笑ましいものにはとても見えないが…、それはあくまで普通の親子の場合だ。
郝昭の母親は本当に子持ちか!?というほど若く美人である。
そう談笑を交わした後に、郝昭は森のほうに向かった。
森の木には簡単な的がついており、郝昭はそれを射抜き始めた。
そう、郝昭の本命は体術ではなく弓であるのだ。
「ま、いくら腹が減っててもこれは怠っちゃあいけないな」
そう自分に言い聞かせ、淡々と的を射抜いてゆく。
郝昭の弓は荒削りで、的の中心を射抜くというものではなく
的自体を射抜くという単純なものであった。
しかし、その分的は森のあちこちにあり的も小さい。
正確さよりも早撃ちを磨いているのである。
何故そんな事をしているのか、と言われると…
「…!、晩飯だっ!」
物凄い勢いで矢を番え、射る。
目標は的ではなく、林を走っていた小動物である。
矢は見事に動物の腹を射抜いていた。
そう、これこそ郝昭が弓を始めたきっかけでもある。
鍛錬しながら飯を確保する…、なんというご都合主義なのであろうか。
鍛錬を終え、獲物を持って帰ってきた郝昭は今夜も大満足な表情であった。
飯を食べ、体も拭き終わり寝床に就いた。
睡眠をとろうと目を瞑ると…
「伯ちゃん、無事に生活できてるみたいね」
ずっと昔に聞いたような声が聞こえてきた。
できれば思い出したくない…ッ!!
「……貂蝉さん?」
「うふふ、憶えていてくれて嬉しいわ♪」
うげぇ、これに関しては耐性つかないぜ…
「それで、貂蝉さんは俺に何か用があるんですか?」
まさかとは思うが、もう終わりだったりするのだろうか。
これから面白くなってきそうなのに…
「残念だけど、まだなのよねぇ。それより、伯ちゃんは
これからどうするのかしらん?」
「これから…って?」
どうすると言われても…何かきっかけがあるまではずっと
村にいて鍛錬を続けているのだろうか。
「ここが何の世界かは、もう気づいているのよねん?
この世界にはある流れがあるのよ」
「流れって…、やっぱり三国志の世界なのか?」
「その通りよ。恐らく近いうちに黄巾の乱が起こるはずなの。
伯ちゃんにはそれを止める術はないけど…、鎮圧する事くらいならできるわ」
やっぱり三国志の流れみたいだ。
それも黄巾の乱からか…
「鎮圧って…、俺が義勇軍でも率いるのか?」
「そこまでいかないでも、官軍に志願するなり、義勇軍に入るなり
何でもいいのよ。ただ…」
「ただ…なんですか?」
「このまま村に残って腐っていくのはつまらないと思うのよん♪」
腐っていくって…、腐る気は更々ないが、戦争に参加する気も起きないな。
ただ平凡に暮らしていければ俺としては満足なんだが…
「ふむ…、俺にどうしろっていうんですか」
「そんなの簡単よ、旅に出ればいいの!そうすれば世界も広がると思うし
この世界の事をよりよく知る事ができると思うの」
旅か…、考えてもみなかったなぁ
「旅って…そんな簡単に言いますけど、近いうちに黄巾の乱が起こるのなら
一人旅はかなり危険なんじゃないんですか?」
「大丈夫よぉ、伯ちゃんのお母さん、物凄く強いんでしょお?
そんな人に手解きしてもらってるのなら賊の10や20は
お手の物でしょお?」
…コイツがやたらオカマっぽく喋るときは何かしら隠してそうだな…
「まぁ、そうですけど…なんで母を知ってるんですか?」
「ぐぬっ…ま、まぁ、ちょっとしたお知り合いなのよん♪」
…そういう事にしておこう。
「すぐにとは言わないけど、このまま腐っていくのは勿体無いから
旅に出る事を勧めるわよん。それと、旅に出るときはしっかりと
旅支度してねん♪」
「はぁ…」
「それじゃ、そろそろお休みの時間ね」
と貂蝉が言うと俺の意識が薄れていった。
「できる事なら一緒に添い寝してあげたいんだけど…
あたしにはフィアンセがいるから…ごめんなさいっ」
絶対…したくねえっ!…それに……フィアンセって…うゲェ…
そう思ってるうちに完全に意識が途絶えた。
「……この外史には基点となる人物がいないのよね…」
そう貂蝉が呟いた。
最後までお読み頂きありがとうございます。
チョウセンとの会話のシーンが一番書きやすいですね。
この後どう繋げるか・・考えると頭が痛い!
書いてるうちに気付くのですが、主人公無口だなあ・・と。
うーん、どうやって喋らせるか!
ってかまだ恋姫のキャラでてきてない!これはまずい!
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転生後です。ご都合主義です、はい。
文章がところどころおかしいのは作者の限界ですので勘弁してください。
この後どのような展開にするか、どんなキャラをだすかはまだまだ未定のうえ、書いてすらいないのでコメントとかに左右されてしまうかもしれません。
その時は目をつぶっていただけるとありがたいです!
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