azulblue さん
あおめも Vol.1 12/07/24 11:11
こんちわ!
アズールブルーです。
そろそろワンフェスやコミケがありますので、みんな制作に日々汗を流しているのではないかと思います。
私は仕事の方が多忙で、今回もワンフェスぎりぎりに準備完了、という感じになりそうです。
私は色塗りに関しては完全に力技でテクニックらしいものはありませんが、立体出力の原型の作り方とか、型の作成方法、鋳造のやり方などはいろいろ痛い目を見てるので、何かお役に立てる情報があるのではないかと思います。
どんどん公開していきますので、是非試してみてください。
私は模型を作るのが好きですが、同じくらい鋳造するのも好きです。
金属という素材そのものに愛着があると言ってもいいでしょう。
私が鋳造を始めるときにひとつ困ったことがありました。
ちゃんとしたやり方を教えてくれる人がいなかったことです。
周りの人は誰も知りません。
ネットで調べても使う道具まで分かっても、どのような手順で、どんなことに気をつけなければいけないか、細かく紹介しているところはありませんでした。
だから私も正しいやり方を知っているわけではありません。
間違ったことをやっては火傷をして学んできました。
これから鋳造を始める人にはなるべく楽をしてもらいたいので、ここでやり方をご紹介できればいいなぁ、と思います。
ではまず! 必要な道具から!
1)溶解ポット
性能にもよりますが、銀や銅を溶かすものになると1500℃ほどにまでなります。そういったものは高価で25万円くらいします。
400℃くらいまでの作りの安いものであれば4万円ほどで入手できます。
2)「るつぼ」とルツボハサミ
るつぼは金属と直接触れる部分です。
この部分は何度も加熱、冷却を繰り返すことで磨耗が激しくなるので交換が可能になっています。
高熱を加えると金属は急速に酸素と結合して、酸化が始まります。
つまり錆びるのです。
ナパームや榴弾で焼かれた戦車が、その後急速に錆びるのはそういったことも原因のひとつです。
るつぼにはそういった酸化した金属がこびりつきやすいです。
15万円を超える溶解ポットは耐用年数が長く設計されているので、るつぼはたいてい交換が可能です。
しかし作りの安い溶解ポットはるつぼ一体型で、取り外すことができません。それでもこびりついた酸化膜を削り落とすことで5年は使えます。
ルツボハサミは加熱したるつぼを取り出して、型に金属を流し込むときに使います。
3)ピューター合金(スズ93%,アンチモン7%)
一般的な低融点合金です。
融点は250℃で、メタルフィギュア、食器などにも使われます。
さまざまな理由から私が一番よく買い込んでいる材料です。
アクセサリーや、ミニチュアの家具(トースター、鍋、フライパン)などにも使えます。
4)ビスマス(蒼鉛)
鉛の文字にちょっと不安になりますが、毒性はありません。
融点は271.3 °C
5)ホワイトメタル
名前は割りと知られた合金ですね。
150℃で溶けます。鉛91%,アンチモン8%,スズ1%と、主成分は鉛ですので加熱して不安定になったり、粉末を吸い込まないようにしてください。長期的には体に悪いです。
6)アルミナ粉末
陶芸用の材料として売られています。
金属の酸化防止用皮膜として型に塗布します。
熱伝導性が高く、型の隅々まで溶解金属が流れ込む助けになってくれます。
これを塗布するとしないとでは、結果が大きく違います。エッジが甘くなったり、少し大きめの鋳造作品だとひび割れたりすることがあります。
基本的に上記の金属であれば、クレオスのレジンキャスト用のシリコンでも型抜き作業が可能です。
型に金属が流れ込むには型の方も温度を上げなければいけなかったりする一方で、シリコン型は加熱すると反ったり、膨張したりして変形しますので気をつけなければいけない点がいくつかあります。
次回は、鋳造に適した型の作り方のお話をしましょう。
アズールブルーです。
そろそろワンフェスやコミケがありますので、みんな制作に日々汗を流しているのではないかと思います。
私は仕事の方が多忙で、今回もワンフェスぎりぎりに準備完了、という感じになりそうです。
私は色塗りに関しては完全に力技でテクニックらしいものはありませんが、立体出力の原型の作り方とか、型の作成方法、鋳造のやり方などはいろいろ痛い目を見てるので、何かお役に立てる情報があるのではないかと思います。
どんどん公開していきますので、是非試してみてください。
私は模型を作るのが好きですが、同じくらい鋳造するのも好きです。
金属という素材そのものに愛着があると言ってもいいでしょう。
私が鋳造を始めるときにひとつ困ったことがありました。
ちゃんとしたやり方を教えてくれる人がいなかったことです。
周りの人は誰も知りません。
ネットで調べても使う道具まで分かっても、どのような手順で、どんなことに気をつけなければいけないか、細かく紹介しているところはありませんでした。
だから私も正しいやり方を知っているわけではありません。
間違ったことをやっては火傷をして学んできました。
これから鋳造を始める人にはなるべく楽をしてもらいたいので、ここでやり方をご紹介できればいいなぁ、と思います。
ではまず! 必要な道具から!
1)溶解ポット
性能にもよりますが、銀や銅を溶かすものになると1500℃ほどにまでなります。そういったものは高価で25万円くらいします。
400℃くらいまでの作りの安いものであれば4万円ほどで入手できます。
2)「るつぼ」とルツボハサミ
るつぼは金属と直接触れる部分です。
この部分は何度も加熱、冷却を繰り返すことで磨耗が激しくなるので交換が可能になっています。
高熱を加えると金属は急速に酸素と結合して、酸化が始まります。
つまり錆びるのです。
ナパームや榴弾で焼かれた戦車が、その後急速に錆びるのはそういったことも原因のひとつです。
るつぼにはそういった酸化した金属がこびりつきやすいです。
15万円を超える溶解ポットは耐用年数が長く設計されているので、るつぼはたいてい交換が可能です。
しかし作りの安い溶解ポットはるつぼ一体型で、取り外すことができません。それでもこびりついた酸化膜を削り落とすことで5年は使えます。
ルツボハサミは加熱したるつぼを取り出して、型に金属を流し込むときに使います。
3)ピューター合金(スズ93%,アンチモン7%)
一般的な低融点合金です。
融点は250℃で、メタルフィギュア、食器などにも使われます。
さまざまな理由から私が一番よく買い込んでいる材料です。
アクセサリーや、ミニチュアの家具(トースター、鍋、フライパン)などにも使えます。
4)ビスマス(蒼鉛)
鉛の文字にちょっと不安になりますが、毒性はありません。
融点は271.3 °C
5)ホワイトメタル
名前は割りと知られた合金ですね。
150℃で溶けます。鉛91%,アンチモン8%,スズ1%と、主成分は鉛ですので加熱して不安定になったり、粉末を吸い込まないようにしてください。長期的には体に悪いです。
6)アルミナ粉末
陶芸用の材料として売られています。
金属の酸化防止用皮膜として型に塗布します。
熱伝導性が高く、型の隅々まで溶解金属が流れ込む助けになってくれます。
これを塗布するとしないとでは、結果が大きく違います。エッジが甘くなったり、少し大きめの鋳造作品だとひび割れたりすることがあります。
基本的に上記の金属であれば、クレオスのレジンキャスト用のシリコンでも型抜き作業が可能です。
型に金属が流れ込むには型の方も温度を上げなければいけなかったりする一方で、シリコン型は加熱すると反ったり、膨張したりして変形しますので気をつけなければいけない点がいくつかあります。
次回は、鋳造に適した型の作り方のお話をしましょう。