No.99776

真・恋姫無双~子義と仲達~7

gatsuさん

第7話も続けてうp
出来れば今月中に反董卓連合終わりぐらいまでストックしたい
そして、今回ようやくあの人の登場です

2009-10-08 23:02:53 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:4395   閲覧ユーザー数:3936

この作品は恋姫の二次創作です。

オリキャラ込みです。

初めてなので駄文です。

それを踏まえて読んでいただけると幸いです。

第7話:あなたのために

再編成を終え、俺達は行軍を再開した。

ちなみに、前曲に祭さん・思春・明命・俺。後曲に雪蓮・冥琳・穏。そのさらに後ろに孫権という編成だ。一刀は雪蓮と共に行軍している。

孫権が不満そうにしていたが……、まぁ孫家の人を2人とも前線に参加させるわけにはいかんしな。

しばらくして、他国の軍勢の陣がちらほらと見えてきた……。

魏 Side

荀彧「華琳様。我らの南方、4里の所に新たな部隊が発見されました」

曹操「旗標は?」

荀彧「孫。恐らく袁術の客将になっている、孫策の旗かと」

曹操「そう。……猿が英雄を飼うことなど、不愉快千万だったけれど。それもそろそろ終わりそうね」

?「そうだね。……華琳ちゃん、さっきの報告ですっごくうれしそうな顔してたし」

荀彧「……どう言う意味でしょうか?」

曹操「言葉通りの意味よ。……今、利に目ざとい諸侯はこの場所に集まっている。それは、黄巾党の命脈が尽きかけているのを知っているからでしょう?」

?「でも袁術さんは西に行った。……それはつまり、名をあげる機会を放棄したって事」

曹操「しかし孫策は賭けに出た。……そしてこの賭けは成功するでしょうね」

荀彧「諸侯が集まれば、黄巾党本隊ももはや敵ではない」

?「そういうこと♪……私達の他に、袁紹、公孫賛、それに義勇軍だけど武功をあげてきた劉備。そこに孫策さんが加われば、負けるほうがおかしいでしょうね」

曹操「ええ。それに先ほどの報告では、既に孫策の配下で名を轟かせた武将がいるとのこと。……それだけの将をそろえれば、孫策はこの賭けに成功し、評判を上げるでしょう。そしてそれは、これから大陸を覆うであろう割拠の時代において有利となる」

荀彧「その機を逃さず、独立を果す。……華琳様もお姉様も、そうお考えなのですね?」

?「まぁね。もう細作は出してるから、情報の取りまとめはお願いね」

荀彧「はい、お姉様」

曹操「ふふ……、よろしく。」

?(それにしても……。この情報を見る限り、この世界の人の戦い方じゃないよね、これ。)

曹操「どうかしたのかしら?私の頭脳たる司馬仲達が、そんな表情を見せるなんて」

司馬懿「ううん、後で調べれば分かる事だから」

曹操「そう」

司馬懿(……まぁ、この戦いでどんな人か確かめさせてもらうよ。天の人♪)

Side out

黄巾党本隊の本拠地の傍までやってきて、俺達は一旦停止した。

周辺には諸侯の軍勢が、所狭しとひしめき合っている。

一刀「おお、壮観だなこれは……」

雪蓮「曹、袁、公孫、劉……良い感じに集まってるわねぇ」

冥琳「計算通りだな。これで敵とも互角以上に戦えるだろう」

祭「じゃがわしらの参戦する場所が無ければ、功名も立てられんぞ?」

雪蓮「そうね……、時間もかけられそうに無いし」

健「って言うても、ゴリ押しでは無理やろ」

冥琳「ごりおし?」

あ、そう言えばカタカナ通じんかったっけ。

一刀「天の言葉で、力攻めって意味かな」

冥琳「なるほどな……、穏。確か城内の地図があったはずだが」

穏「ありますよ~。元々太守さんの持ち物でしたから。……はい、これです~」

穏は、手に持っていた地図を一気に広げた。

武将皆がその地図を覗き込む。

健「うーわぁ……、めんどくさい城やなぁ……」

思わず声に出してしまった。

しかし、それほど厄介な城なのだ。

軍を展開できるのは、広さ的に前面のみ。

しかも後ろは絶壁、正に天然の要塞。

……他の皆も同様のことを思っているようだ。

雪蓮「めんどくさいから、正面から突入しちゃおうよぉ~……」

祭「うむ、策殿に賛成だ」

訂正、約2名何も考えてないヤツらがいます。

孫権「2人とも、タチの悪い冗談を言っている場合じゃありません」

雪蓮「冗談じゃないんだけど……」

孫権「なお悪いです」

孫権にバッサリと斬られ、落ち込む雪蓮。

冥琳「……北郷。お前はどう思う?」

一刀「へっ?お、俺!?」

冥琳「そうだ、思いつくままを言ってみてくれ」

冥琳に言われ、地図を覗き込む一刀。

……さて、ここ数日の成果は出るかな?

いくつか皆に質問をする一刀。

それを聞いて、状況を整理しているようだ。

……やがて、ある一言を発する。

一刀「……これ、倉の辺りが死角になってない?」

穏「あ、そう言われれば……。そうですねぇ」

一刀「多分兵糧なんかもここにあると思うんだ。だから夜の闇に紛れてここに火をつける……とかどうかな」

一刀の提案に、冥琳が頭をフル回転させていく。

冥琳「出来るな……。祭殿。諸侯が引き上げた後、部隊を正門に集結させて下さい」

祭「ふむ……、囮になれと?」

冥琳「ええ。その後、興覇と幼平、子義の部隊が中に進入、放火活動を行います」

思春「……こやつも一緒なのですか?」

冥琳「こやつをあまり見くびらない方がいい。……子義、先の戦で見せたあの伏兵、此度もいけるか?」

健「余裕♪」

俺は親指で答える。

冥琳「よし。……その後、混乱する城内に雪蓮達の部隊が突入。……これでどうかしら?」

雪蓮「良いんじゃない。……ワクワクするわ」

冥琳の策に、嬉々として答える。

しかし、孫権がすぐさま反対した。

孫権「しかし!絶対に成功する保障がない以上、お姉様が前に出るのは反対です!」

健「孫権さん、戦に絶対なんてあるわけ無いですよ」

雪蓮「健の言うとおり。……もしかして、母様の時と今の状況を重ねてるの?」

孫権「……はい」

心配そうな目で、雪蓮を見る。

それは、王に対してではなく、姉に対してだろう。

雪蓮「大丈夫よ。城攻めは祭に任せるし、私は突入部隊だけだもの」

祭「うむ、承った」

雪蓮「ね。だから安心して見ておきなさい。……孫呉の王の、戦いぶりをね」

孫権「……はい」

雪蓮「聞き分けの良い子は好きよ。じゃあ蓮華は後方に下がって。……思春、明命、健。あなた達はすぐ精鋭部隊を編成し、作戦を検討しておいて」

3人「御意(応)」

その後、雪蓮と祭さんは待機、穏は孫権の補佐、冥琳と一刀は突入後の総仕上げ、と各々の役割が言い渡された。

一刀、「自分で言った事の責任を取るつもりだ」とか言うて、少しは成長したかな?

……雪蓮も言うてたけど、お前の覚悟、しっかりと見させてもらうとするわ。

陣を構築し、思春、明命と作戦を話し合った後、作戦決行までしばし休息をとる事にした。

健「ふぁぁーーっ……」

冥琳「ずいぶんと眠そうだな、仮眠は取らなかったのか?」

健「いや、むしろ取ったから?」

冥琳「ああ、なるほどな……」

冥琳は呆れた顔でため息を吐く。

余談だが、健の寝起きは壮絶に悪い。(この話はいずれ閑話休題で)

冥琳「お前のそれはどうにかならんのか?」

健「無理無理。生まれて早25年、何度治そうとしても治らんかった」

冥琳「それは何ともしがたいな」

健「まぁな。……んで、どないした?」

冥琳「ああ。……実は曹魏について、少し気になる情報があってな」

健「情報?」

冥琳「そうだ。……お前は司馬懿という武将を知っているか?」

司馬懿?

司馬懿といえば魏の軍師ってくらいしか知らんけど……。

……ん?待てよ?

健「もしかして司馬懿がこの戦に参加しとんのか?」

冥琳「ああ、そうだが。……それがどうした?」

健「……司馬懿は俺の記憶では、もっと後の時代に出てくるはずや。この戦に参加しとるはずがない」

冥琳「ふむ、そうか……」

健「……話がいまいち見えんな。冥琳、本音は?」

冥琳は、一呼吸置いて口を開く。

冥琳「……司馬懿は、『天知』だと噂で聞いてな」

健「……なるほどな。ちょっと強引やけど、俺の時と同じと考えたら全部説明つくわ」

司馬懿が今、ここにいる。

それは恐らく、司馬懿は俺や一刀と同じ世界の人間で、俺のように名を変えているのだろう。

俺も冥琳も、同じ結論に今至った。

冥琳「それでだ」

健「何や」

冥琳「お前が天にいた頃に、天知と称されるほど知勇に優れた者はいたか?」

健「? 何で?」

冥琳「御遣いと天武は我々の仲間。しかし天知は、残念ながら敵となるだろう。そうなってしまった以上、これからの群雄割拠の時代に備え、少しでも相手の情報を得ねばならん」

健「……さすが周公謹」

冥琳「褒めても何も出んぞ」

健「褒めるのはタダやからな。で、俺の知ってる範囲で頭の回るヤツやろ?えっと……」

俺は前の世界での知り合いを思い出す。

……1人だけ、思い当たった。

頭のいいヤツは多くいるが、誰もこいつには及ばない。

しかし、こいつであるはずがない。

健「……1人しか出て来んけど、でもそいつじゃないな」

冥琳「何故だ」

健「……多分、もう死んでる」

冥琳「……そうか」

多分、俺の顔から何かを読み取ったのだろう。

冥琳は、それ以上聞くのをやめた。

健「……すまんな、力になれんで」

冥琳「構わんさ。簡単に情報を得られるとは思っていない」

健「そか」

冥琳「……もうすぐ戦だ。お前の役割は此度の戦で最も重要、……しくじるなよ?」

健「誰に言うとんねん。……そっちこそ、最後の詰め、しくじんなよ?」

冥琳「ふっ。それこそ誰に物を言っている、という話だ」

軽口を言い合いながらも、お互いを鼓舞できる。

俺は短期間で、ここまでの信頼関係を作れた。

この人達のためにも、こんな所で感傷に浸ってる場合やないな。

冥琳「ではな」

健「応」

冥琳は踵を返す。

冥琳「ああ、そうだ」

健「ん?」

冥琳「お前はいつぞや、私に「自分を頼れ」と言ったな?……でも、それはお前も同じだ。辛くなったら、私を頼っても構わんぞ?」

健「……え?」

それだけ言い残して、冥琳は去っていった。

冥琳(……私も不器用なものだな)

一方、健はただ唖然とするだけだった。

だが、同時に温かい何かも感じていた。

どうも、gatsuです。

2話連続うpです。

冥琳かわいいよ冥琳。

……すみません(土下寝

さて、ようやく仲達さん登場。

まぁ、健との絡みはまだ先ですが……

次回はいよいよ作戦決行。

闇夜は健の独壇場、です。

では。

 


 
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