―――Side 暁鬼―――
轟鬼「暁鬼さん・・・あれってなんですか?」
暁鬼「・・・十中八九・・・レア物の魔化魍だろうな」
二十代前半ほどの年齢の青年「轟鬼(とどろき)」の問いに答えるのは、二十代中ごろの男「暁鬼(あかつき)」
威吹鬼「確か・・・ノヅチ」
あきら「・・・データにありました」
そして、轟鬼と同年代の「威吹鬼(いぶき)」とその弟子である「あきら」が目の前の魔化魍の補足をした 魔化魍とは、簡単に言えば「妖怪」 そして、この場にいる者は魔化魍を倒すために修行を重ね、魔化魍に対抗する力を得た「鬼」とその弟子
暁鬼「今回は、響鬼さんがアームドセイバーの調整で来れないから、全力で行くぞ!」
そして、暁鬼はベルトに差していた「変身音叉:鬼角」を左手の甲に当て振動させ、その姿を変える
轟鬼・威吹鬼「「了解!」」
暁鬼に習うように、二人もそれぞれの姿を変える 未だに半人前のあきらはすぐにその場を離れる
暁鬼「さて・・・威吹鬼は、援護を頼む 轟鬼、行くぞ」
轟鬼「了解です!」
暁鬼は、腰に巻かれている装備帯から「音撃棒:煉獄」を取り出し、轟鬼を伴ってノヅチに向かい走り出した そして、それを「音撃管:烈風」の銃撃モードで援護する威吹鬼
威吹鬼「暁鬼さん!轟鬼さん!」
轟鬼「よしっ!配置につきました!」
轟鬼が、ノヅチの腹に取り付き自らの武器である「音撃弦:烈雷」をその腹に刺し、「音撃震:雷轟」を烈雷に装着し必殺技の準備を整える
暁鬼「よし!合わせろ!」
暁鬼は、ノヅチの背に「音撃鼓:灰燼」を取り付け準備を整える
威吹鬼「音撃射『疾風一閃』!」
轟鬼「音撃斬『雷電撃震』!」
暁鬼「音撃打『業火絢爛』!」
それぞれの必殺技をノヅチに叩き込むが、効果が薄い
轟鬼「おわ!?」
暴れだしたノヅチから距離をとる轟鬼 暁鬼は、必死にノヅチの背にしがみついている
暁鬼「くっ!なら・・・こいつでどうだ!?」
暁鬼は、鬼角を鳴らしディスクアニマルの「茜鷹」と「浅葱鷲」にあきらが居る車の中に積んである「音撃弦:迅雷」と「音撃震:剛雷」を持ってこさせ、弦の必殺技の準備を始めた
轟鬼「暁鬼さん!危険です!」
威吹鬼「なんというバランス感覚なんだ・・・」
暁鬼「こいつも喰らっとけ!音撃斬『雷神招来』!」
そして、轟鬼の『雷電撃震』と同じように弦を思い切りかき鳴らすと、ノヅチの動きが止まった
轟鬼「・・・倒したんでしょうか?」
爆発もせず、動きが止まったままのノヅチに対して警戒を続けている暁鬼たち 未だに沈黙を続けているノヅチは不気味以外の何物でもなかった
暁鬼「さてな・・・」
変身を顔だけ解除した暁鬼と轟鬼はノヅチを眺めている 威吹鬼とあきらは一度拠点であるたちばなに戻り、ノヅチに関する情報を調べに行った そして、談笑していると突然ノヅチが動き出した
轟鬼「うそでしょ!?」
暁鬼「轟鬼!」
二人に襲い掛かろうとしたノヅチから逃すため轟鬼を蹴り飛ばす暁鬼 しかし、轟鬼を蹴り飛ばしたせいで暁鬼はノヅチに自分の武器ごと飲み込まれてしまった
轟鬼「暁鬼さん!「退いてろ、轟鬼!『音撃刃:鬼神覚声』!」響鬼さん!」
威吹鬼と共にやってきたアームドセイバーの調整が済んだ響鬼によりノヅチは爆発したのだが―――
京介「響鬼さん、暁鬼さんが居ません!」
弟子の桐矢京介と威吹鬼が暁鬼の捜索をしたが、見当たらなかった
響鬼「・・・とにかく、一回戻るぞ」
たちばなに戻り捜索を続けたが、暁鬼を見つけることは出来ず暁鬼は「戦闘中に死亡」ということにされた
暁鬼「・・・ん・・・んん?」
暁鬼が目を覚ますと、どこかの神殿のような場所だった
暁鬼「ここは・・・どこだ?「ここは、崑崙山・・・仙人が住む場所さ」お?」
振り返ると、道士服を着た四人の男たちがいた
太公望「はじめまして 俺は、太公望って言うんだけど・・・あ、こっちは俺の部下の「狂骨」「刑天」「呂刀」ね」
三人「「「よろしく~」」」
暁鬼「ああ・・・よろしく」
未だに、状況が理解できない暁鬼に太公望は様々な説明を始めた ノヅチの能力を利用して自分をここに呼んだことなどいろいろだった その中で、暁鬼が気になったのは
曰く―――外史の一つに魔化魍が出現するようになってしまった
曰く―――このままでは、外史に悪影響を及ぼすので、対魔化魍のエキスパートである鬼を呼んだ
曰く―――自分たちも精一杯サポートするので、協力して欲しい
曰く―――もう元の世界には戻れないけど、今から行く外史に永住してもいい
曰く―――実は、魔化魍が発生するようになったのは、太公望の太極図(偽)が暴走したから
暁鬼「・・・って!お前のせいだろ!」
太公望「ごめーん♪でも、俺たちに敵対する奴らの妨害があったからだよ?」
暁鬼「・・・なあ、こいつ殴ってもいいか?」
三人「「「どうぞどうぞ」」」
ノリが軽い太公望に殺意が沸いた暁鬼が、狂骨たちに太公望の私刑許可を取ると即答した
太公望「ちょっと!?俺と、暁鬼くんの扱いに差がない!?」
狂骨「いや、だって暁鬼さんは当然の事を言っているんだぞ?」
太公望「何故にさん付け!?」
刑天「暁鬼さんは、敬語を使うべき人だと思う」
太公望の問いに、刑天が返した言葉に狂骨たちも頷く 多分人徳の差だろう
暁鬼「はあ・・・とりあえず、やってやるよ」
暁鬼は、外史に現れた魔化魍の退治を引き受けた そして、狂骨たちから「音撃管:天風(あまつかぜ)」と「音撃鳴:地風(くにつかぜ)」、ディスクアニマルの「鉛色蛇」「瑠璃狼」「緑大猿」を受け取った
狂骨「もし、武器とかが壊れたとかあったら、紙に俺たちの誰かの名前を書いてそれを焼いてください 二、三日のうちに向かいますので それと、変身しても服が破れないようにしましたので」
暁鬼「分かった・・・それじゃ、又会おう」
呂刀「はい・・・お気をつけて」
刑天「頑張ってください」
そして、暁鬼は外史に降り立った そこで、待ち受けるものとは―――
「舞台裏」
はい!という訳で、今回から舞台裏の仲間になった暁鬼くんです!
暁鬼「よろしく~」
三人「「「よろしくお願いしま~す」」」
君たち・・・なんで敬語?
狂骨「俺たちは、設定年齢20才頃だからな~ それに、暁鬼さんは尊敬できる人だ」
そうですか・・・
暁鬼「とりあえず、作者 俺の設定ってどんなんだ?」
次のページに君の紹介と、魔化魍の紹介が書かれているからそこで確認してくれ
呂刀「で?どの勢力に行くの?」
刑天「ネタ張には、未定と書かれているな」
とりあえず、第二話までに決めておきたいな~と
暁鬼「ま、頑張ってくれ」
狂骨「とりあえず、今回はここら辺で」
呂刀「次もよろしくお願いします!」
「紹介ページ」
暁鬼:元魔化魍討伐組織「猛子」関東支部所属の鬼 ノヅチ討伐戦において太公望に呼ばれた
本来「鬼」は一つの属性にしか氣を変換することは出来ないが、暁鬼は「炎」「風」「雷」の三つの属性を使うことが出来る また、「太鼓」「管」「弦」の三つの音撃技も使うことの出来る男 しかし、以前所属していた関西支部では三つの属性を操ることで「忌み鬼」として一部のものから忌避されていた 性格は温厚だが、怒ると怖い 年齢は20代中ごろ(祭や桔梗あたりの年齢)
鬼:魔化魍に対抗するために、心身を極限まで鍛え上げたものがなることができる姿 原作では鬼に変身すると服が破れるのだが、ここでは狂骨たちの努力により変身解除しても全裸にならない!
魔化魍:ぶっちゃければ「妖怪」 原作では、魔化魍を育てるために「童子」「姫」という敵キャラが居たがここに出てくるかは分からない
ノヅチ:蛇に似た目も鼻もない妖怪 本来の住処は、深い山の中だが突如山から降りてきたため討伐命令が下り暁鬼たちと戦った ノヅチの体内は異界に繋がっているという伝承があり、その能力を太公望が暁鬼を呼ぶために利用した
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新シリーズです
内容は、タイトル通り響鬼とのクロスです