No.99265

真恋姫無双~覇道を支える者~魏√4

karasuさん

投稿です
過度な期待を持たずに生暖かい目で見ましょう
<●><●>

2009-10-06 08:27:12 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:32601   閲覧ユーザー数:20682

この作品はキャラ設定が崩壊しております。原作重視の方はご注意ください。

時代背景などがめちゃくちゃです。

一刀くんがチートです。

それでもいいかたはどうぞ

 

霞「これが最後の決戦……やな」

一刀「三万か……。これでよく保ったもんだよな~」

霞「どっかのバカが無茶せんかったら、もうちょっとおったんやけどなぁ……ま、今更言っても仕方ないっちゃ仕方無いけど」

華雄「すまん…」

一刀「まぁそれは置いといて、恋。準備はいいかな?」

恋「…………全部倒す」

霞「いい意気込みやな~。うちも負けてられんな。………詠、ねね、城の守りはよろしゅうな」

詠「ええ。任せておいて」

ねね「恋殿の後背はしっかりお守りするのです!」

一刀「敵は城を四方から囲んで、いつでも攻められる状態になってるな」

霞「まあ、モロバレなのは分かっとったけどな。ま、ええわ。景気づけに………おまえら、聞けぇ!」

恋「………」

華雄「………」

詠「………」

一刀「………」

霞「……って、誰も喋らんのかい!」

恋「…………苦手」

華雄「かっ、かっ、かかっ!」

一刀「舌かまないうちに黙っといたほうがいいよ」

詠「皆の者! 今までよく頑張った! ここが最後の決戦だ! この戦いに勝てば、再びあのゆっくり眠れる日々が帰ってくるだろう! しかし、もし退けば、この悪夢は未来永劫続くであろうことになる! 我らの平和を略奪者から守るのだ! 総員、戦闘用意!」

 

兵士「「「「おおぉぉぉぉぉぉぉーーーー!!!!」」」」

 

楽進「報告っ!城の正門が開きました!」

曹操「見えているわ! 皆の者、聞きなさい! ここが正念場! この戦いに勝てば、長い遠征もおしまいよ! けれど、もし奴らをあの城に押し戻してしまったら、この遠征は永劫に続いてしまうでしょう! この戦いを終わらせるわよ! 総員、戦闘準備!」

 

その時、銅鑼の音が戦場に響き渡る

 

荀彧「門より敵部隊出撃! 突撃してきます!」

曹操「さぁ、誰が私たちの相手をしてくれるのかしらね、……春蘭!」

夏侯惇「はっ! 総員、突撃ぃっ!」

 

 

霞「く………っ! やっぱ、この戦力じゃ厳しいかっ! 恋とも華雄とも一刀ともはぐれてもうたし……」

ハム「待てぇっ! 張遼!」

霞「待てるかボケ!」

ハム「くっ、この私が馬術で追いつけんだと!?」

 

霞「……やれやれ。やっと撒いたか」

霞「けど、どう見てもこっちの負けやなぁ……。月と詠は上手く逃げられたやろか」

そう呟く霞の傍に一つの影がそっとよる

一刀「二人ならもうすぐ逃げ出す準備が完了するってところだったよ」

霞「一刀! 無事やったんやな!」

一刀「当たり前だろ。一応、恋も華雄も生きてるよ」

霞「そっか、ところで一刀は何してたんや?」

一刀「特に何も、強そうな武将とも会えてないし」

そう話す二人に

夏侯惇「待て! 貴様が張遼かっ!」

霞「あちゃぁ…このクソ忙しいときに。一騎打ちの申し込みなら、もう締め切っとるぞ!」

春蘭「ふんっ! そんなことは知らん! 私との勝負に応じるまで追いかけるまでだ!」

霞「その目……ダメッちゅうても仕掛けてくる目やな。恋や華雄っちとおんなじ目ぇや」

夏侯惇「そう言う貴様も同じ目をしているぞ?」

霞「あかんなぁ、自分を殺しとるつもりやったんやけどな……ええよ。どうせこの戦、ウチらの負けや。最後くらい自分の趣味に走ってもバチあたらんやろ。…名ぁ名乗りぃ!」

夏侯惇「我が名は夏侯元譲!」

霞「曹操の夏侯惇いうたら、暴れん坊で手が付けられんほうか! ええで……来ぃや!」

夏侯惇「良い心がけだ。ならば、行くぞ!」

霞「おおおおおおっ!」

夏侯惇「でやあああああっ!」

お互いは互いの獲物を握り、激しい戦いを繰り広げる

一刀「あれ? 俺、華麗に無視されたな~。少し傷ついたかも…」

それだけ言って一刀はその場を去ろうとするが

曹操「待ちなさい!!」

背後から華琳が一刀に声を掛ける

一刀「誰だよ」

曹操「曹猛徳よ、あなたが北郷一刀かしら?」

一刀「そうだと言ったら?」

曹操「私に降るつもりは無いかしら?」

一刀「俺は仮にも董卓軍に仕えていてな。」

曹操「それなら董卓を潰してあなたを手に入れるだけだわ」

一刀「ははは、そんな簡単じゃないと思うけどな……まぁ、頑張ってみてよ」

そう言って一刀は今度こそ、その場を去る

曹操「ふふふ、私ですらまともに見向きもしない、それにあなたの実力はまったく底が見えないわ………。北郷一刀、必ずあなたを手に入れるわ」

一刀(曹操か……)「覇王とか呼ばれてるのがあんな少女か……まぁ、覇気は存分に備えていたし、能力も十分と見た、ついに見つけたかな?」

 

一刀がそんなことを呟き、新たな主らしき人物のことを考えながら連合軍の兵を片っ端から殺していると、一刀の周りを複数の将が取り囲む

 

夏侯淵「待て、北郷! これ以上好きにさせるわけにはいかん!」

許緒「流琉! いっちー、、関羽さん、趙雲さん、黄蓋さん、孫策さん! いたよ!」

関羽「北郷、先の戦では遅れをとりましたが、今度はそうはいきませんよ」

星「一刀、素直に降伏してくだされば何もいたしませぬが?

文醜「この人数相手に無事で済むとか、考えてねえよな」

典韋「手加減はしません!」

孫策「今度は逃がさないから」

黄蓋「さすがにちとやり過ぎじゃよ、悪いが止めさせてもらおうかの」

そんな言葉を聞いて一刀はため息をつく

一刀「はぁ……面倒くさいな~、それと一つだけ言わさせてもらうと……」

一刀は一呼吸おき、はっきりと言い切る

一刀「君達程度がいくら集まったって俺を殺すどころか止めることもできないよ」

そう言いながら一刀は「風牙」と「雷牙」を抜き

一刀「来なよ。世界は君達が思っている以上に広いってことを教えてあげるから」

許緒「でえええええい!」

典韋「はあっ!」

まずは季衣と流琉が正面から攻めるが

一刀「二人の攻撃は変化が無い、それに遅すぎるよ」

一刀はその攻撃を難なく避けると二人に氣の斬撃を放つ、その攻撃は的確に季衣と流琉の死角からの攻撃になっていた。季衣と流琉はその攻撃を避けることができず、武器を盾にすることで防ぐ

許緒「わぁっ!」

典韋「きゃあ!」

二人はそのまま吹き飛ばされ、地面に背中から落ちる

一刀「まずは二人かな?」

一刀はそう言ってニヤリと少し笑う

夏侯淵「季衣! 流琉! 貴様!」

黄蓋「ならこれはどうじゃ?」

今度は祭と秋蘭が一刀に連続で矢を放つ、その数は合計で三十近くにもなろうとしていた

一刀「残念。俺も飛び道具は持ってるんだ、ただ君達の武器よりも遥かに発展してるけどね」

そう言って今度は「羅睺」と「計都」を取り出すと一刀に迫る矢を全て打ち落とし、さらに秋蘭と祭に連射する

夏侯淵「氣弾を飛ばす武器か! だがこの程度の数なら!」

黄蓋「夏侯淵殿! 上だ!」

夏侯淵「!!!!」

一刀「三人目……」

一刀は秋蘭の上空から回転しながら氣銃を乱射する、秋蘭はそれを防ぐこともできずにまともに喰らう、一刀は着地すると秋蘭を蹴り飛ばしながら「羅睺」と「計都」に実弾を込めると

夏侯淵「かはっ!」

一刀「死なないように頑張ってね」

一刀は祭に笑いかけると「羅睺」を構え瞬時にマガジン内の弾を撃ちつくす、そして祭に体術を仕掛ける

黄蓋「こやつ! 体術まで使いこなすのか!」

祭はそう言って一旦一刀との距離をとろうとするが、途端に祭の足元が爆発して祭はそれに巻き込まれる

黄蓋「ぐっぅ!」

一刀「ビンゴ…これで四人目」

孫策「祭! もう許せないわね」

星「一刀、いきますぞ」

関羽「…………」

文醜「そら!」

孫策と関羽と星と文醜は同時に一刀に詰め寄る、一刀は「風牙」と「雷牙」持ち替え四人を迎え撃つ

孫策「はああああああ!」

関羽「でやあああああ!」

雪蓮、愛紗はそれぞれの持てる最高の連撃を放つが

一刀「いい攻撃だね、けどまだまだ修練と経験不足、もっと効率的な攻撃を意識しなきゃ、時には本能だけじゃなくて自分の意識ではっきりと理解しながら戦わなきゃ」

一刀はそれだけ言うと二人の連撃の隙に二人の攻撃の速度と威力を越す一撃を放つ

孫策「くっ!」

関羽「ちぃ!」

雪蓮と愛紗はぎりぎりのところでその攻撃を防ぎ後ろに跳ぶ

星「戦いの最中に敵に指導とはいいご身分ですな!」

星はなんの躊躇いも無く一刀の背後から心臓を貫くように最速の突きを放つが

一刀「敵の背後を取ったのなら自分という存在を完全に殺して近づいて言葉もかけずに一瞬のうちに殺さないと」

一刀は前かがみになって星の攻撃を避けると「雷牙」が地面を抉りながら星へと迫る、一刀はそのまま一回転して「雷牙」を振り上げる、星は「龍牙」を盾にして防ぐが、「雷牙」の一撃をまともに喰らった「龍牙」にはヒビがはいる

文醜「もらったーー!」

文醜が一刀の「風牙」「雷牙」の攻撃範囲外から「斬山刀」を振り下ろそうとするが

一刀「考えはいいものだし間合いの計算もあってる、でも相手がどんな武器を使っているかぐらいは考えよう」

いつの間にか一刀の左手には「計都」があった。一刀がトリガーを引こうとした瞬間

文醜(あれは何かやばい!!)

文醜は本能的に危険を感じ取り「斬山刀」をたてとして構える、次の瞬間「斬山刀」は柄の部分を残して砕け散り、文醜の足には数箇所に小さい穴が開く

文醜「がぁ!!」

一刀は文醜を一瞥すると洛陽のほうに視線を向ける、洛陽からはすでに煙がいくつも上がっていた、さらには城壁の上には様々な軍団の旗が揚げられていた

一刀「洛陽が落ちたか……でも、まだ仕事は残ってそうかな」

一刀は洛陽に向けて走り出した、今まで相手にしていていつの間にか立ち上がっていた将たちには目もくれずに、

 

 

関羽「ふう、また軽くあしらわれたな」

星「一刀は強いな」

孫策「そうね~、呉に来てくれないかしら?」

黄蓋「どうじゃろうな、ああいった奴は気まぐれな奴が多いからの」

夏侯淵「あれを捕まえるのは無理そうだな、季衣、流琉」

典韋「はい、私達魏の将全員でも難しいかと」

許緒「くっそーー! 次は勝つ!」

文醜「痛てて、麗羽様のところに来てくれないかな~」

夏侯淵「もうそろそろ戻ろうか。残りの残党を倒さなければならないからな」

一刀が去った後、それぞれは好き勝手なことを言いながら自分の本陣へと戻っていった

 

顔良「ええええい!」

華雄「ふん!」

顔良は焦っていた、虎牢関などで見た華雄の武は自分でもギリギリ勝てるほどのものだった。さらに先ほどまでは顔良が押していたにも関わらず今の華雄は、確実に自分よりも強くなっていた

顔良(どうしてこんな急に強くなってるんでしょうか? それに何故か涙目ですし)「華雄さん! どうして戦いながら涙目なんですか?」

その問いに華雄は本当に泣き出し、叫びながら答える

華雄「貴様には分かるまい! 一刀は本当に怖いんだぞ! ここで負けるようなことがあれば本当に一刀に殺されるかもしれないんだ! あいつは優しいけど厳しいんだ! もうあんな怖い一刀はやなんだ!」

そう言いながら振り下ろした華雄の一撃は顔良を吹き飛ばす

顔良「きゃあ!」

しかし、華雄の視線は洛陽の城に向いていた

華雄「あれは、城が燃えているではないか! 董卓様! 今行きます!」

そう言って華雄は駆け出して行った

顔良「なんだったんでしょうか、あれは?」

顔良は首を捻りながら自陣に戻っていった

 

 

霞「でりゃああああああっ!」

夏侯惇「だあああああああっ!」

二人は、何合も打ち合っていたが決着はつかずにいた。しかし、二人の顔には笑顔が浮いていた

霞「ふふ……っ! 楽しいなぁ、やっぱ本気で戦える相手っちゅうのは、血が滾るわ!」

夏侯惇「うむ! 貴様ほどの使い手を制したとあらば、華琳さまもお喜び下さるだろう! はーっはっはっは」

夏侯淵「姉者!」

そこに秋蘭がやってくる

夏侯惇「おう、秋蘭か! 見よ、もうすぐ華琳さまの御前にこ奴を連れて行けそうだぞ!」

夏侯淵「そうか。なら、周りの敵は私が対処しよう。姉者は張遼を頼む」

夏侯惇「応っ!」

夏侯淵「気をつけてな」

そう言って秋蘭は去っていく

夏侯惇「…すまんな、待たせたか?」

霞「ええで。それよりあんた、あとどのくらい戦えそうや?」

夏侯惇「ふんっ。貴様の倍は合数を重ねてみせるわ! そんなこと気にせず、掛かってこい!」

霞「ええなぁ……それ、良すぎるわ! なら、遠慮なく行くで!」

夏侯惇「おう! 来るなら来……」

夏侯淵「姉者っ!」

急に秋蘭が叫ぶ、その視線の先には春蘭に迫る一本の矢。そして……

夏侯惇「……ぐ……っ!」

夏侯淵「姉者っ!姉者ぁっ!」

夏侯惇「……ぐ…くぅぅ…っ!」

霞「ちょ……惇ちゃんっ!?」

夏侯惇「ぐ………あああああっ!」

夏侯淵「くっ、おのれぇぇっ!」

秋蘭は春蘭に矢を放った兵に必殺の矢を放つ、それは見事に兵の心臓を貫く

董卓軍兵「ぐはっ!」

夏侯淵「姉者! 大丈夫か、姉者っ!」 (く……っ。ここで張遼が号令をかければ、こちらの中衛は崩れ去ってしまう……。くそっ、こんな時に何を考えているのだ、私はっ!)

霞「くっそぉぉっ! 誰じゃあ! ウチの一騎打ちに水差しおったド阿呆ぅは! 出で来ぃ! ウチが叩き斬ったる!」

夏侯惇「ぐあああああああっ!」

夏侯惇は目を矢ごと引き抜き叫ぶ

夏侯惇「……天よ! 地よ! そして全ての兵達よ! よく聞けぇい! 我が精は父から、我が血は母からいただいたもの! そしてこの五体と魂、今は全て華琳さまのもの! 断り無く捨てるわけにも、失うわけにもいかぬ! 我が左の眼……永久に我と共にあり!」

そう叫ぶと春蘭は自分の眼を喰らい始める。

夏侯淵「姉者っ!」

夏侯惇「……大事ない。取り乱すな、秋蘭。私がこうして立つ限り……戦線は崩れさせん」

夏侯淵「姉者……! せめて、これをその目に……」

そう言って秋蘭は眼帯を取り出す

夏侯惇「うむ」

春蘭はそれをつけると霞に向き直り

夏侯惇「水を差されたが……待たせたな、張遼。さあ、一騎打ちの続きと行こうではないか」

霞「な…………」

夏侯惇「ん? 来んのなら、こっちから行くぞ?」

霞「なんや……アンタって奴は……。ええ、ええなぁ……最高や……。鬼気迫るっちゅうのは、そういうのを言うんやろうなぁ……! まさかあの世に逝く前に修羅と戦えるなんざ、思うてもみんかったわ!」

夏侯惇「御託はいらん! 来るなら来い!」

霞「おう! もう口上も戦場も関係ない! ウチはアンタと戦うために、ここにおる! 征くでぇっ!」

そして二人は先ほどよりも激しく合を重ねていく

 

洛陽・城内

 

李典「それじゃあ劉備さん、頼みますわ」

楽進「ありがとうございます」

劉備「うん。ウチも手は足りないし、曹操さんには兵士も貸してもらったし。みんなに相談してみます」

干禁「君達もそれでいいのー?」

月「は……はい……」

詠「そういうことなら……」

華雄「私はこいつらが無事ならそれでいい」←事前に月と詠が華雄の付き人という設定で誤魔化すとなっていた

劉備「じゃ、こっちだよ。私についてきてね♪」

月「…………はい」

楽進「真桜、沙和、城内の制圧はほぼ完了したぞ。後は外の残党を制圧するだけだ」

李典「了解。ほな、外と合流しますか。」

干禁「おーー、なのーー!」

その様子を見守る一つの黒い影

一刀(劉備か……仁徳の人物と聞いていたが……あれはあれで人を惹きつける魅力なのだろうが。劉備のところは配下は優れていても君主がな……魅力だけでは国は支えきれん)「でもまぁ、月達にとってはいい場所になりそうかな……」

一刀は誰にも聞こえないと思い呟くが、楽進にはしっかりと聞こえており

楽進「誰だ!」

楽進は木陰に氣弾を放つが一刀はすでに避難しており、そこには誰もいなかった。

李典「凪、どうしたんや!?」

楽進「いや、誰かの声が聞こえた気がして」

干禁「沙和には何も聞こえなかったのー」

楽進「すまん、私の勘違いかもしれない」

李典「気にせんでええよ。それよりもさっさと戻ろうや」

凪(確かに聞こえたのだが………)「そうするとしよう」

 

 

三人はこうして自陣へと戻っていく、凪だけが違和感を感じながら

 

霞「あーあ。負けてもうた」

そう言う霞の顔はあまり悔しそうには見えなかった

夏侯惇「ふっ……なかなか良い戦いだったぞ、張遼」

霞「ウチも最高やったわぁ。生きとるウチにこんな勝負が出来るなんて、思いもせんかったで。もう悔いは無いわ……さ。殺しぃ」

夏侯惇「何を馬鹿なことを……。貴様にはこれから、華琳さまに会ってもらわねばならんのだ」

霞「曹操に? 何でぇよ?」

夏侯惇「華琳さまが貴様の事を欲しているのだ。ゆえにわたしは貴様と戦い、こうして倒してみせた。……ここで死なれてはわたしが困る。張遼……我が主、華琳さまに降れ」

霞「……ええよ、降ったる。アンタほどの鬼神がそこまで忠誠を誓う主……。こないだはロクに挨拶もできひんかったしな。どんな奴やったんか、興味あるわ」

夏侯惇「ふっ。面白い奴だ」

霞「アンタほどやないで」

夏侯惇「……ぐっ」

夏侯淵「姉者!」

霞「ああもう! あないな無茶するからや! 曹操に会う前にアンタの傷の手当や。夏侯淵、このアホ、後方に連れてくで!」

夏侯淵「うむ!」

 

それから一夜明けて

 

曹操「張遼、あなたが魏に来てくれて本当に嬉しいわ」

霞「礼なら惇ちゃんに言ってや」

曹操「そうね、春蘭には後でたっぷりお礼をしてあげるわ」

夏侯惇「華琳さま~」

曹操「張遼。これからは私のことは華琳と呼んでいいわよ」

霞「ならウチのことも霞でええで」

そこまで言うと霞は立ち上がり

霞「一刀ー! 居るんやろ、もうそろそろ華琳の評価も出来たんとちゃうかー?」

すると霞のすぐ横に急に黒い影が現れる

一刀「よく気がついたね。どのあたりから?」

霞「いんや、まったく気がつかんかったよ。当たったのは勘や」

一刀「そうか……また会いましたね曹操さん」

曹操「そうね、せっかくだから今一度言わさせてもらうわ、北郷一刀、私に降る気はないかしら? 董卓軍も滅んで行く宛ては無いんでしょ?」

一刀「そうだな……なら一つだけ質問してもいいかな?」

曹操「何かしら?」

一刀「君如きに天下を統一できるとでも?」

さすがに一刀の言葉に春蘭が噛み付く

春蘭「貴様!」

そう言って春蘭は「七星餓狼」を抜こうとするが

一刀「黙れよ。俺は今曹操と話してんだからさ……」

一刀にすさまじい殺気をぶつけられ動けなくなっていた、さらに周りにいた将達も額に汗を浮かべている、華琳の額にも一筋の汗が滲む

曹操「春蘭、少し黙ってなさい」

その言葉を聞き春蘭はなんとか一歩後ろに下がると一刀からも殺気は出されなくなった

曹操「先ほどの問いの答えだけど、私になら出来ると確信を持って答えるわ。なぜなら私が覇道を歩み、私の周りにはこれほどの有能な者達がいるから」

一刀「そうかい……なら……」

一刀は曹操の前で臣下の礼をすると

一刀「今日より、北郷一刀は曹操殿の臣下になることをここに誓いましょう。ただし、もし曹操殿が覇道から道を反れた時には……」

一刀はゆっくりと「風牙」を抜き

一刀「その命、刹那に散ると思ってくれ」

その言葉を聞いた華琳はとても嬉しそうに微笑み

華琳「かまわないわよ。これからは華琳と呼んで頂戴」

一刀「なら俺のことは一刀と呼んでくれ」

そう言って二人は近づきしっかりと握手を交わす、その後一人ひとりが軽く自己紹介をした、それが終わると

霞「よっしゃーーー! これからも一刀と一緒やーーー!」

稟「一刀殿、これからよろしくお願いしますね」

風「よろしくなのですよー。お兄さん」

一刀と面識ある者達が声を掛けてくる中

楽進「少しよろしいですか北郷殿」

楽進は一刀に声を掛ける

一刀「何かな?」

楽進「あなたがあの呂布よりも強いという噂があるのですが……。それは本当ですか?」

その問いに一刀は少し悩んでいると、変わりに秋蘭が答える

夏侯淵「北郷が呂布より強いかどうかは分からんが、恥ずかしい話、私と季衣、流琉、関羽、趙雲、黄蓋、孫策、文醜の八人が相手にならなかったのは事実だ」

その言葉を聞いた瞬間に武官達の瞳の色が変わる

一刀「おい夏侯淵! 何言ってるんだよ!」

夏侯淵「ん? どうした? 私は事実を言ったまでだが」

一刀「くそっ……」

一刀が舌打ちにも聞こえるような悪態をついていると

夏侯惇「北郷! 今すぐ私と勝負をしろ!」

霞「いや、まずはウチが最初や。なぁ、一刀」

楽進「いえ、私が最初に声を掛けたのですから私が最初です」

夏侯淵「私も出来れば再挑戦させてもらいたいのだがな」

典韋「あ、あの、私も!」

許緒「あーー! ボクだって戦いたい!」

そんなことを各々勝手に言ってると華琳が手を叩く

華琳「なら、陳留に戻ったら、魏国一武闘大会を開きましょう」

一刀「なっ!」

華琳「参加は自由だけど他人に推薦されたものは私が認めない限り参加を拒否はできないから」

華琳の言葉に一刀以外の武官全員は激しく頷く

華琳「一刀、あなたの実力を見せてもらうわよ」

一刀「面倒くさいが仕方ない。分かった、全力で行かさせてもらうよ」

 

こうして魏国一武闘大会が開催されることが決定された。

 

その後の武官の動きは華琳も驚くものがあり都は短期間で驚くほど復興していたと言う。それを見た華琳が

華琳「やぱり手近な目標があると違うわね。これからは定期的にやってみようかしら?」

と、呟いていたらしい

 

どうもkarasuです

いかがだったでしょうか?

原作とかなりかぶっちゃってますね、すいません。

次回はお遊び要素的な感覚で魏国一武闘大会です。一応物語りも進める予定ですけどね……

 

ここまで読んでくださりまことにありがとうございます。これからもほそぼそと続けさせていただきたいと思っています。


 
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