No.99075

真・恋姫無双~子義と仲達~(閑話休題)

gatsuさん

健の武将個々との絡みを、閑話休題の形で投稿していくことにしました。
初回は冥琳です。

2009-10-05 07:15:32 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:3392   閲覧ユーザー数:3116

この作品は恋姫の二次創作です。

オリキャラ込みです。

初めてなので駄文です。

それを踏まえて読んでいただけると幸いです。

閑話休題1:頼り、頼られ

~冥琳拠点~

のどかな昼下がり、休日である俺は人を探していた。

健「お、おったおった。冥琳ー」

冥琳「ん、健か。何か用か?」

冥琳は長い黒髪を翻しながら、俺の方に振り向いた。

健「ん、ちょっと武器の事で相談があってな。時間ある?」

冥琳「構わん、私もこれから休憩を取ろうと思っていたところだ」

健「ならちょうどええわ」

俺達は会話を交わしつつ、中庭まで向かった。

俺達は今、中庭にある、軍議にも使っている休憩所に腰掛けている。

冥琳「……それで、武器の事だったな。なぜ雪蓮や祭殿で無く私なのだ?」

健「冥琳が一番的確なアドb……いや、助言くれそうやったからな」

冥琳「ふむ、まぁ良いだろう。それで、相談とは?」

健「単刀直入に言うと、弓矢以外の飛び道具って無いか?」

冥琳「飛び道具?」

俺の発言に、冥琳は首を傾げた。

冥琳「なぜ急に飛び道具を?」

健「んー。前回の戦で雪蓮の援護するなら必要かなって。あいつ、知らん間に勝手に遠くまで行きよるし」

俺は苦笑しながら伝えた。

冥琳も納得したようで、

冥琳「そうか……、お前にも苦労をかけるな。……はぁ」

大きなため息。

健「はは、まぁまぁ」

冥琳「ではなぜ弓矢では駄目なのだ?」

立ち直って、再度俺に質問を振る。

健「弓矢は両手で扱わなあかんやろ?出来れば片手に剣を持った状態で扱いたいねん。それに次の戦までに戦場で使い物に出来るほど弓の腕は無いし」

冥琳「弓を扱った事が無いのか?」

健「敵に回した事はあるけど、自分では全く」

冥琳「ふむ……」

俺の返答を聞いて、冥琳は考え込む。

暫くして、冥琳は顔を上げた。

冥琳「では逆に、お前はどのような得物が扱えるのだ?」

健「使える得物……飛び道具やんな?」

冥琳「当然だ」

俺の使える武器ねぇ……。

拳銃なんてこの時代にある訳ないし。

小型のボウガンなら……あかん、矢つがえる時に両手使うわ。

……あ。

健「今、これ位の刃物持ってる?」

俺は両手で小型ナイフ程の大きさを示す。

冥琳「刃物?……これで良いか?」

冥琳はたまたま持っていた短剣を渡す。

健「少し大きいけど、ええわ」

俺はおもむろに立ち、少し離れた大木の方を向く。

健「全然使ってなかったけど、一発でいくかな?」

冥琳「どうするのだ?」

健「まぁ見とき」

俺は大木の中心の窪みのようなものに狙いを定め、短剣を投げた。

短剣は一直線に大木まで飛んで行き、窪みのやや左に刺さった。

健「うーん、勘がまだ戻らんなぁ」

冥琳「……飛刀か、上手いものだ」

振り向くと、冥琳が立ち上がって賞賛の言葉をかけてくれた。

健「いやいや、昔はもっと狙った所に刺さってたんやけど……少し鈍ってるな」

冥琳「いや、その腕なら少し鍛錬すれば実戦に使えるだろう」

健「そか。んじゃあ、飛刀って用意できる?あ、重くしたくないからそんなに量はいらんで」

冥琳「それぐらいなら、すぐにでも用意できる。……しかしそれほどの腕があるのに、どうしてすぐ飛刀を思いつかなかったのだ?」

健「もうかれこれ3,4年使ってなかったからなぁ」

冥琳「ふふっ、そうか。自分が扱える武器の存在を忘れるとは、案外抜けている部分もあるのだな」

健「どういう意味や」

冥琳「そのままの意味だが?」

ニヤリとした表情で俺を見る冥琳。

冥琳さん、俺をからかう気満々ですね。

健「……まぁええわ、飛刀って武器庫にある?」

冥琳「おそらく、まだ残っていたと思うぞ。探してみるといい」

健「あいよー」

冥琳「しかし……」

冥琳は、少し呆れたような顔をした。

冥琳「それだけ強くて、まだ強くなりたいとはな」

健「守るモンが多いからな。強くて強すぎるって事は無いやろ?」

冥琳「なるほど……。では、その武で孫呉を、雪蓮を守ってくれよ?」

健「応。んじゃ、飛刀探してくるわ、ありがとうな」

冥琳「ああ」

そう言って俺は武器庫へ向かう。

健「あ、そうそう」

冥琳「ん?」

俺は冥琳へ向きなおす。

健「冥琳の事も俺が守るよ、やから頼ってや。」

冥琳「………!」

冥琳の顔が少し赤くなった。

健「もし雪蓮の事でストレス……鬱憤が溜まったら俺の所へ来い。愚痴ぐらい聞いたる」

冥琳「あ、ああ。……ふふっ、そうさせてもらう事にしよう」

まだ顔に赤みが残るが、少し笑って返答した。

健「んじゃな」

踵を返し、武器庫へと再び向かう。

冥琳は健の後ろ姿を見ながら、

冥琳(頼れ……か。いつも雪蓮に頼られてばかりだったから、たまにはな)

先ほど言われた言葉を思い返していた。

冥琳(……今度、愚痴でも聞いてもらうとしよう)

冥琳も踵を返し向かう。

自分の頭を悩ませる、親友の下へ。

……その日の冥琳は、雪蓮のワガママも穏やかな顔で返していたらしい。

どうも、gatsuです。

今回は自分の中で実験的意味合いが強いです。

この閑話休題の話は、より武将との関わりを持たせようと思って制作しました。

……どうだったでしょうか?

ご意見頂けると幸いです。

後は、この閑話休題をいかに本編と絡ませていくか考え中です。

では。

 

 


 
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