No.990095

聖ビーストテイマー・ナタ338

リュートさん

一応、新シリーズだけど本編の第3部・第338話。

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2019-04-14 15:50:13 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:131   閲覧ユーザー数:131

ルークはリリムを抱き締めて耳元で囁きます。

 

「君が僕を好きじゃなくても、僕は君の事が大好きなんだよ?」

 

「もうやめてよぉ。ローラはこんな事されて、よく耐えられたわねぇ」

 

「恥ずかしがってる君も可愛いよ?」

 

「はぁ…鳥肌が立って来ちゃったわぁ。ママに頼んで魅了の術を解いてもらいましょ?」

 

リリムはルークを連れて、ナタのところへ行きました。休日ですが美容室は営業中です。昼休みになるまでソファーで待っている間、ルークがリリムにメロメロにされています。

 

「これはどう言う事なのかしら?説明してちょうだい!リリム」

 

「私はやめといた方が良いって言ったんだけどぉ。ルークがどうしてもって言うから仕方なくテンプテーションをかけたのぉ」

 

「なんでそんな事、ルークが頼むのよ?」

 

「リリム、わかんなぁい!記憶を消したかったって言ってたけど、それなら別の方法があるでしょ?」

 

「そうね、記憶を消す魔法なら私も使えるけど魅了の術より安全よ?」

 

「私にはルークが危険な橋をわざと渡りたがってるように感じたわぁ。もしかしたら勇者様に張り合ってたのかもぉ」

 

「まさかおじさんに魅了の術が見切れたんだから、自分にも見切れるとか思ったんじゃないでしょうね?」

 

「かもねぇ。もう一度ローラを好きになれるって自信満々だったしぃ」

 

「ルークの悪いところね…。自分に出来ない事はないとでも思ってるのかな?」

 

ナタが解除の呪文を詠唱するとベタベタくっ付いていたルークはリリムから離れました。

 

「ルーク、私が誰だかわかる?」

 

「お母さん…。なんだか悪い夢を見ていたような気がする」

 

「そのピンクのネクタイは誰からもらったか思い出せる?」

 

「これは…!なんでこんなダサいネクタイをしてるんだろう?」

 

「これはダメだわ…。完全にローラの記憶が消えてしまってる」

 

…つづく


 
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