ルークとの初デートで演劇を観た後、ルークが劇団員に呼ばれてスカウトされた事を聞かされた彼女は、俳優になる事を反対しました。
「やめて!俳優なんかならないでよ?ルーク君がますます遠い存在に感じるから…」
「どうしてダメなんだ?俳優になったらデート代、今は割り勘にしてるけど、これからは全部僕が払うよ」
「だってルーク君が俳優になったら…綺麗な女優さんとキスシーンとかするんでしょ?」
「キスするフリだけだし、ベッドシーンも下は履いてるけど?」
「女優さんにデートに誘われたりしたら…。断れないでしょ?」
「この前の稽古の後に飲みに誘われたけど、僕は未成年だし、彼女いるからって言って断ったよ」
「俳優になるのやめてくれないんだったら…。もうルーク君と付き合うのやめる!」
「そうか…。思ってたより短かったなぁ。こんなにすぐ破局するとは思わなかった」
「私がここまでお願いしてるのに、どうしてもやめてくれないの?私の気持ち、考えてよ…」
「デートのたびにお母さんにお小遣いを催促するのが嫌なんだよ?僕の気持ちも少しは考えて欲しい」
「他のアルバイトじゃダメなの?ルーク君なら他の仕事も出来ると思う…」
「他のアルバイトだとこんなにたくさん貰えないし、たくさん貰う為には長時間働かないとダメだからデートも出来なくなるけど、それでもいい?」
「それは…嫌だけど…でも…やめて欲しいの…」
「君がどうしても別れたいって言うのなら別れるけど…。どうする?」
「そんなに簡単に別れられるくらいどうでも良かったの?」
「僕は別れるつもりはなかったけど、君が別れたいって言ったんじゃないか…」
「本気で別れたくなかったら…お願いを聞いてくれるはずじゃない?」
「僕は自分のやりたい事を邪魔されるのが嫌いなんだ。やりたい事をやめろって言われるなら付き合っていたくはないよ」
「別れたくないよ…。でも愛されてるって感じない…」
…つづく
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第265話。