普段、泣いた事がないルークが涙をこぼしました。
「結婚してローラの心は僕のものに出来たと思っていたのに…」
「泣かないで…。ルークが泣いたところ初めて見たよ」
「僕もお父さんも喜怒哀楽の感情があまりないからね…。でも悲しい時は泣くよ?」
「そんなに傷付けちゃったんだ…。ごめんね」
ローラはルークの頭を抱えて豊満な胸に顔を埋めます。
「お父さんみたいになりたくないと思ってたのに、お父さんと一緒だ」
「私はお母さんみたいに嫉妬ばかりしたくないって思ってたの。ルークが他の子と歩いてるの見ちゃったんだけど、気にしないフリしてた」
「勝手に纏わり付いて来たんだ。お客様だから邪険にも出来なかった」
「お母さんみたいに浮気を疑った方が良いのかな?いつもお父さんと喧嘩してたけど、その後いつも通り仲良くなってたし…」
「気になる事があったら聞いてよ?誤解だったら理由を話せるし、聞かずに誤解されてる方が嫌だよ」
「うん、今度から聞くようにするよ」
「好きな相手が他の人とどうしてるのか気になるのは普通の事だから」
「多分、嫌だったんだ。ルークが他の子と仲良くしてるところを見て」
「全然、興味ないよ。愛想笑いはしてたけど」
「私と一緒にいる時、ルークはあまり笑わないから…」
「ローラの前では無理してないからさ?笑うのはあまり好きじゃない」
「そっかぁ。私もあまり笑わないかも…」
「笑わない人の方がそばにいてホッとする。下品に笑ってる奴のそばにいると疲れるんだ…」
「私もお友達からなんで笑わないの?ってよく言われてた」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第211話。