闇市の前まで魔物と一緒にやって来ました。気配を消して近付いたので、休憩用のテントでは昼間から酒を飲みながら、馬鹿騒ぎしてる声が聞こえて来ます。
「ルーク、結界を解除してくれ」
「あー!これ、僕やお父さんでは解除が難しいかも…」
「ん?どう言う事だ…」
「カウンタータイプの結界なんだ。攻撃を与えると同じ威力のダメージをこちらに与えて来る厄介なやつ」
「なるほど、手加減して殴ったら行けるか?」
「ううん、手加減してもその人の最大攻撃力でダメージ食らう仕組み」
「最悪な結界だな…。こんな厄介なものどうやって解除しろと言うんだ?」
「んー、魔力が相当低くて最大攻撃力でも自分を倒せない程度の人がいれば解除出来そう…」
「そんな都合の良い奴が一体どこにいると言うんだ?」
「攻撃力がめちゃくちゃ低いけど防御力はめちゃくちゃ高い人かな?」
「うーん、僕の知り合いには該当者ゼロだ…」
「僕の知り合いにもいないと思う…」
「仕方ない…。一旦帰ろう」
「この魔物はどうするの?」
「ナタに頼んで封印してもらう」
魔物は大人しく付いて来ました。ルークが光の屈折率を操作して魔物の姿は見えなくしています。ナタの働いている美容室の前に来ました。
「お母さん、ちょっとお願いがあって…」
「今、手が離せないから後にしてくれる?お客様、お待たせしました!今日はどのように致しましょう…」
「うん、待合室で待ってるね?」
…つづく
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第200話。