ルークはローラの学習机の上に開かれてるページをチラッと見てから、横に置いてあったメモ帳に走り書きしました。
「これはこうやって考えたら簡単に解けるよ」
「えっ、こんな簡単な意味だったんだ?」
「教科書はわかりにくい事をわかりにくく書いてるだけだからね。もっとわかりやすく書けよな」
「なんだか一人で頑張ってたのが馬鹿みたいに思えて来たわ…」
「だからわかんない時は僕に聞きに来てよ?」
「ルークは良いよね…。結界師にもなれるし、劇団俳優にもなれるし、アカデミー教授にもなれるかも?」
「進路相談では結界師になりたいって書いて提出しといたけど、アカデミー教授でも良いかもね」
「私なんて剣術も魔術もダメで占術でもやろうかって悩んでたの。ミケーラさんみたいな占い師になろうかな?って」
「占い師は儲からないと思うけど…」
「不景気な時ほど占い師は儲かるってミケーラさんは言ってたけど?」
「あの人は占いと言うより予言だからな」
「お父さんに魔術師の素質があったらしいんだけど、無理して剣術をしてたから魔術師になれなかったって聞いて、私は魔術師になろう!って思ってたのに、お母さん似だったみたい…」
「フラウおばさんは体術をやってるけど、体術は魔術より強いんだよ?剣術には弱いんだけどね」
「そうなの?魔術師が最強だと思ってた」
「属性の法則があってね。最強はいないんだ。一年生の教科書にも載ってたはずだけど」
「私は記憶力がそこまで良くないのよ…」
「結界を破るのに一番良いのは実は体術かもしれない。剣術や魔術に耐性のある結界が多いからさ?」
「そうなんだ。じゃあちょっと体術をやってみようかな?」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第15話。