ゲイザーがナタを説得している頃、アークは取調室で女子生徒を尋問していました。
「ナターシャ・マルヴェールと言う名の生徒の事を知っていますか?」
「知ってまーす!その子が何かしたの?」
「彼女が昨夜、大怪我をしていたのです」
「えええっ!誰がやったんですか?」
「その様子だと何も知らないようですね。もう帰っても良いです。あなたは白だとわかりました」
「えっ…、もう終わりなの?つまんなーい!」
「ええ、今の一言で全てわかりましたので…」
「たった一言でわかるなんて、流石アーク様!素敵…。でもなんで一言でわかったの?」
「誰がやったのか?…と尋ねたからです」
「誰かに襲われたんじゃないんですか?」
「いいえ。だからあなたは白だとわかったんです。次の生徒の尋問があるので退室してください」
「そんなー、もっとお喋りしたかったのに…」
アークの尋問の様子を見ている騎士団員にも、アークがなぜ一言でわかったのかわかりませんでした。
「ルシファー様、なぜたった一言で尋問を終わらせてしまったんですか?まだあの者から何か聞き出せるかもしれないのに…」
「いえ、時間の無駄です。次の生徒を中に入れてください」
「頭の悪い私にはわかりかねます…」
こんな調子で全員尋問して行くとサニーと仲が良かった生徒の番になりました。
「私はサニーがやったと思います!」
「なぜそう思うのですか?」
「だってサニーはナタが死ねば良いのに!っていつも言ってたしー。死んで喜んでるのはサニーだけじゃないかなぁ」
…つづく
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本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第127話。