No.979365

裏ビーストテイマー・ナタ116

リュートさん

本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第116話。

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2019-01-04 09:58:44 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:87   閲覧ユーザー数:87

ナタはアークにわざと冷たく接していました。

 

「サニーちゃんにハグしてあげたら?私が邪魔なら外に出かけるけど」

 

「ナタちゃん、なんでそんな事言うの?」

 

「出かけるなら寒いからコートを着た方が良いよ」

 

アークはモフモフのファーが付いたコートをクローゼットから出してナタに羽織らせました。

 

「自分でやるってば!甘やかさないで?」

 

アークの手を振り払ってコートを着ると出掛けてしまいました。

 

「ナタちゃん、ワガママ過ぎるよ!」

 

「気にしなくて良いよ?ワガママだなんて僕は思ってない」

 

「アーク様はこんなにお優しいのに、ナタちゃんはちっとも感謝してないし、アーク様が可哀想で…」

 

「僕は優しくなんかないよ?優しいのはナタの方さ。君の為に気を遣って出掛けたんだ」

 

「なんでアーク様はあんな酷い事言われても、ナタちゃんをかばうんですか?」

 

「僕はナタの心が綺麗だと知ってるからだよ?本気で僕を嫌ってるわけじゃないのもわかってる」

 

「アーク様の方が心が綺麗だと思います。ナタちゃんがアーク様に嫌われない方が不思議…」

 

「僕の方がナタから愛想を尽かされないか不安なんだ。僕はナタが一番大事なんだけど、ナタにとって僕は二番目だから」

 

「そんな!酷過ぎます」

 

「誤解しないでくれ。ナタから僕はとても大事にされてるよ?ナタにとって一番は死んでしまったゲイザーだから…」

 

「ゲイザー様ってナタちゃんと養子縁組してた養父だったはずです。お父さんが好きだったって事?」

 

「ゲイザーがもし生きていたら、ナタがあと十年早く生まれていたら、僕はゲイザーにかなわずに、ナタを取られてしまっていたかもしれない」

 

「もしかして髪を黒く染めた理由って…ナタちゃんの為?」

 

「僕の為だよ?ナタに愛されたくてね。でもナタは喜んでくれなかった…」

 

…つづく


 
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