十年前、ゲイザーとフラウが初めて結ばれた夜の事です。ゲイザーと見つめ合って、フラウが目を閉じたので、ゲイザーはフラウに軽くキスをしました。
「すみません…。神に仕えるシスターにこんな騎士にあるまじき真似をしてしまって…」
「いいえ、私はとても嬉しかったです…。ゲイザー様の事はずっとお慕い申し上げていましたので…」
「あなたがあまりにも美しかったので…。理性で抑えきれなくなってしまいました。申し訳ありません!」
「謝らないでください…。私もこうなる事を望んでいたのです。本当はシスターの戒律で男の方と二人っきりで話すのも禁じられているのです」
「戒律を破ってしまって大丈夫なのですか?」
「ゲイザー様になら…、私は何をされても平気です…」
「いけません…。もう部屋に戻ります。ナターシャが待っているので」
「行かないで!もう少しだけ…。こうしていたいの…」
フラウにしがみつかれてゲイザーは動けなくなりました。またソファーに腰掛けて二人は見つめ合います。
「もう一度…キスしてください」
「出来ません…。戒律を破ったらシスターを解雇にされてしまいますよ?」
「解雇にされても構わないです…。あなたを愛しているから…」
「こんな事はあなたの信じる神がお許しにならないでしょう?」
「人を愛する事を咎めるような神ならば、信じる価値もありません!」
フラウは修道服を脱ぎ捨ててしまいました。豊満な胸が露わになります。そのままゲイザーに抱きつきました。この時、屋根裏部屋にネズミのピーターが覗きに来ていましたが、ゲイザーもフラウも気づいていませんでした。
「シ、シスター!服を着てください」
フラウはゲイザーを押し倒します。ゲイザーよりもフラウの方が腕力は上でした。ゲイザーはなすすべもなく、フラウにキスされます。
「私から離れてください!シスター」
「好きなの…。ゲイザー様…。愛してます…」
「こんな事をしてはいけない…。まだ結婚もしていないのに…」
「ゲイザー様…。すごく辛そう…。ラクにしてあげたい…」
「シスター、何を…しているのですか?ダメです…!そんな事をしては…」
…つづく
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本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第113話。