アークはそのままナタをソファーに押し倒しました。熱い口付けを交わします。
「舌はあまり入れないで…」
「舌を入れられるのは…お嫌いですか?」
「軽く触れるか触れないかくらいの方が好き」
「わかりました」
キスが終わると今度はナタの体中に指を這わせます。首筋や耳たぶは食むように舐めていました。
「ああ、ナターシャ様。愛しています…」
「ナターシャ様って呼ぶのはやめて!ナタって呼んでよ?」
「呼び捨ての方が良いですか?」
「だって夫婦なのに様付けって変じゃない?フラウおばさまもおじさんの事ずっと様付けで呼んでたけど、なんか距離があって遠慮してる感じがするの」
「確かにそうですね…」
「フラウおばさまは我慢ばかりしてるように見えたわ。アークも我慢ばかりしてるでしょ?」
「我慢するのは慣れていますから…」
「我慢しないで嫌な事はちゃんと嫌だって言ってよ?私も嫌な事はちゃんと言う事に決めたから」
「ナターシャ様の事を嫌だと思った事は一度もありませんよ?」
「アークが私とできないストレスを他の女で解消してるのだとしたら、私にも責任があるのかな?って思ったのよ。だからうさ耳で誘惑して見たんだー」
「うさ耳には魅了の術のような効果があるのでしょうか?」
「最近、徐々にアークの魔王の波動が強くなってきてる…。だからアークのイライラを少しでも解消してあげたくて」
「ナターシャ様、もしかして…世界を救う為に魔王の生贄にでもなったつもりなのですか?だとしたら、私はあなたを抱けません」
「アークが満足してたら、もう暴れる事はなくなるかな?って思ったの…」
「傷付きました。そんな男だと思われていたなんて…。ショックです」
…つづく
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本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第83話。