No.978522

裏ビーストテイマー・ナタ59

リュートさん

本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第59話。

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2018-12-30 06:23:15 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:95   閲覧ユーザー数:95

ゲイザー邸の庭は犬と猫だらけになりました。家の中は猫が暴れまくって、更に大変な事になっています。

 

「あらあら、大変…。前より散らかっちゃったわねー」

 

「アークの代わりにゲオルグ様を招き入れたと言うのに…」

 

「ゲオルグが百人いてもアークさん一人分も役に立たないと思うわー」

 

「ロレイン!飯はまだか?風呂の準備もしてくれ」

 

「典型的な亭主関白タイプだったのですね…」

 

フラウとロレインは二人で大きなため息をつきました。家事を全くしようとしない上に、威張りちらすゲオルグに嫌気がさしてしまいます。

 

「アークさんに戻って来てもらう事は出来ないかしら?ゲオルグの世話をするのは大変よ…」

 

「戻って来てくれると言うなら、私だってそうしてもらいたいですよ」

 

アークは夜も眠らないので、仕事が終わって帰って来てから家事をしています。ナタはほとんど家事はやらずにアークと暮らしていました。

 

「今日もご近所さんにお裾分けに行くの?アーク」

 

「ええ、私の手料理を楽しみにしてくださってるようなので、行ってきますね」

 

「アークの料理、美味しいもんねー」

 

アークがリズの家に行くと、いつもと違う気配を感じて裏に回り込みました。翼でベランダにこっそり忍び込み、身を潜めて覗き見します。

 

「最近、街頭演説をしなくなったのはなぜだ?リズ!」

 

「それはその…他にやりたい事があって」

 

「お前が若い男にうつつを抜かしている、と言う密告があった」

 

「誤解です!ご近所さんと仲良くしていただけですよ」

 

「獣人たちを倒してアラヴェスタを人間の手に取り戻す、と言う志を忘れたのか?」

 

「獣人たちは憎いのですが、今のアラヴェスタは平和そのものですし、昔のアラヴェスタよりも住みやすくなってます…」

 

「裏切るつもりか?リズ!」

 

「いいえ、フラウだけは許せないです。あの女はこの手で必ず殺します!」

 

…つづく


 
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