ナタが帰宅するとアークはいつものように、ナタをハグしようとしましたが、ナタが嫌がってアークから離れてしまいました。
「私…今、そう言う気分じゃないの」
「ナターシャ様、私の事が嫌いになってしまわれたのですか?」
「そうじゃないんだけど…」
「デートの誘いも断られてしまって、ショックでした」
「あれはただ周りの女たちの目が気になっただけだよ」
「ナターシャ様に嫌われたら、私は何の為に人間になったのかわかりません…」
「アークと私が釣り合わない気がしてきて…」
「私ではナターシャ様に似合わないと言う事でしょうか?」
「違う!逆だよ…。アークがイケメンすぎて隣を歩くのが恥ずかしくなってきたの」
「リリスと同じ事を言うんですね…」
「またリリス…。アークは私がリリスの生まれ変わりだから好きなだけなんでしょ?私がリリスじゃなかったら相手にもしなかったはずよ」
「それは違います。最初にナターシャ様にお会いした時、私はルシファーの記憶を失っていましたので、ナターシャ様がリリスだと気付いていませんでした」
「六歳の幼女に普通、ときめく?もしそうだとしたらアークはロリコンじゃない!ロリコンって大人の女には興味ないんだよね…」
「私はナターシャ様が年老いても変わらずに愛し続けると思います。ロリコンではありませんよ」
「私なんかのどこが良いのよ?」
「私には心眼があります。ナターシャ様の穢れのない美しい心を愛していたのです」
「子供の頃は心が綺麗だった気もするけど…。今の私の心は穢れきってるよ?」
「ナターシャ様の心は穢れてなどいません。リリスも自分は穢れていると言って嘆いていましたが、いつまでも美しい心のままでした」
「リリスの話をするのはもうやめて!なんかイライラしてくるから…」
「すみません、あまりにもナターシャ様がリリスと似ていたので、つい…」
「元カノの話なんか聞きたくないよ?アークは私の事なんか好きじゃないんだよ!」
「アークに転生してからは初めてお付き合いします。告白を受けても全て断っていました。天使が人間に恋をするのはご法度でしたから…」
「ミカエル様が言ってた意味がわかったわ。天使が人間から愛されなくなった理由」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第91話です。