四面
界面湖の淵へと雨樋は来た。
淵は黒くて深淵と呼ぶのがふさわしい様相だった。
その淵でも妖精(♀)とアラサラウス(♀)は変わらず現れた。
地道にショットで雨樋はそれらを掃討する。
それらが全滅した頃、雨樋は派手な服装の女性を見つけた。
「あなたは誰なのかしら?」
「私は変陽。この水源郷の住民よ。ちなみに妖怪。」
「奇遇ね。私も妖怪だけれど、(自覚)あなたとは違って高度な妖怪なの。
なぜか分かる?」
雨樋は嫌味のない軽快な口ぶりで話す。
変陽も不快感を感じる事はなく、返事を返す。
「あなたが高度な妖怪でも、タメはいいよね。なら、ここに何をしに来たの。」
どうやら、変陽は対面として警戒しているようだ。
「私は友人の静玉に会いに来たついでに、空寝に用があるの。そうだ。空寝を知らないかしら?」
「空寝は私の友人だよ? 空寝には手を出させないよ。空寝のプライドはずたずただからね。」
「じゃあ、戦争ごっこと行こうかしら。」
第一のスペルカードが発動する。
最期のスペルカードを雨樋が避けきる。
「大丈夫? 戦争って言っても頭が弾けたりしないものね。」
「ごっこ遊びだからね。それより、静玉と友人なら教える事もないよね。」
「ええ、行っていいわよ。」
「じゃ、またね。」
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幻想郷の東方。
そこにある草原郷が龍神様によって水没させられてしまった。
その水没した辺りを水源郷と賢者は定めた。
その水没して出来た海のような湖を界面湖と言う。
その界面湖と水源郷を巡る話。