一方、ノイと静玉が龍神様の元を訪れていた。
荘厳な音楽が鳴る中、二人はレッドカーペットの上をひたすら歩く。
?「このカーペットははるか遠くまで届くから、全部は歩かなくても良いぞ。」
ノイ「九〇龍神様の四通目、ましも様であらせられる。」
と言ってノイはひざまずく。
続いて、静玉が急いでひざまずく。
静玉が座ったままの姿勢で、前を向くと、そこには人間にして二十歳くらいの女性が立っていた。
黒の長い髪に黒い瞳だった。
ましもは静玉の耳元にささやく。
ましも「お前の祈りに応じてやったぞ。」
静玉「ましも様。私の祈りが通じたのでございますか?」
感激して泣いてしまう静玉に龍神様が答える。
ま「私には通じたとも、冥府の主の私にはな。」
ノ「恐れながら、ましも様。その辺りの背景は私から話しました。」
ま「そうか。それならもう用件を話しても良いな。
界面湖の事だ。
光害が酷くてな。」
ノ「書くと、光の害という字になる。」
とノイが補足する。
静「光の害で”光害”でございますか?」
ま「そうだ。光害が酷いからそれを防ぐ工事をしてほしいのだ。」
ノ「これは又、冥府の主らしからぬ慈善事業を・・・。」
ノイは声を震わせながら、発言する。
よっぽど”龍神様”が恐ろしいのだろう。
ま「私が費用をもつから人手・・・いや妖怪か。妖怪の手を貸してほしいのだ。」
一息ついて又ましもが話し始める。
ま「それはそれとして、”変陽”はどうした? ノイ???」
ノ「彼の神、”あめのひつくのかみ”に取られました。」
”あめのひとくのかみ”とは、
昭和の預言書・「日月神示」で紹介されている神だ。
ま「そうか。というわけで静玉よろしく頼む。」
又、今度は静玉が一息ついて答える。
静「はい! ましも様がおっしゃられるならば、必ずそのように致します。」
ま「では、ひとまずは帰って良いぞ。」
去っていくましもに改めてひざまずく二人。
やがて足音が聞こえなくなると、ノイが静玉を立ち上がらせ、再び先導をする。
二人は龍神様の住居から去って行く。
(ご用件は一体どうしたんだろう。)
という現状を把握出来ていない静玉にノイが説明する。
ノ「ましも様から全て話して頂いている。いつ・どこでというのは私から説明する。」
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幻想郷の東方。
そこにある草原郷が龍神様によって水没させられてしまった。
その水没した辺りを水源郷と賢者は定めた。
その水没して出来た海のような湖を界面湖と言う。
その界面湖と水源郷を巡る話。