No.95645

晦の夜 第1章 闇夜 2

零夜さん

今、晦日が始まると、それは悲惨な出来事。


とても良いとは言えない闇だらけだ。

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2009-09-16 00:27:06 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:360   閲覧ユーザー数:348

外に出た私は、徒歩10分位の通ってる学校に向かった。

 

制服は、普通の学校と同じセーラー服だ。

 

通学路を歩いていると、自転車に乗ってる者、2人で並んで話してる者とたくさん見掛ける。

 

私は、その光景の中、数分歩いて学校についた。

 

2年前に開校したばかりの、綺麗な学校だ。

 

今年の春に、入学した時は桜満開の学校で非常に綺麗だったが、今では葉が一つも無く寂しい感じ

 

だ。

 

4階にある教室に着くと、何人かの生徒たちがいた。

 

ルナの席は、窓側の一番後ろの席で、今の時期では寒い場所だ。

 

席に着くと、私の肩に誰かが軽く叩いてきた。

 

「おはよう、ルナ」

 

叩いてきたのは、真っ黒な髪で短髪、背は百七十より少し大きい、とても綺麗で普通の男性とは思

 

えない顔立ち。

 

水鵬 聖也がいた。

 

「…おはよう、聖也さん」

 

彼は、いつも優しい顔で毎日挨拶してくる。クラスでも結構人気のある人だ。

 

「今日は少し遅かったね。何かあった?」

 

「別に…ただ起きるのが遅かっただけです」

 

時計を見ると、8時丁度。

 

いつもより20分遅い。

 

「へぇー、ルナでもそんなことあるんだね」

 

「人間だから当たり前よ。完璧では無いのだから」

 

「そうだね。具合とか悪かったら、早めに言っておいたほうがいいよ」

 

体はどこも悪くないが、解りましたと一声言うと、彼が少し咳をした。

 

「貴方の方が悪いと思うけど?」

 

「子供の頃から咳は出るんだ。そんな激しく出るわけでもないし大丈夫だと思う」

 

ふぅん、とルナは言って席を立ち、聖也のでこに手を当てた。

 

「熱は無いと思うけど?」

 

「…確かに無いわね。何か特別な病気かしら」

 

手を下ろして、席着いた。

 

クラスで仲の良い友達は聖也位で、他の人たちは少し話すだけだった。

 

「ところでルナは放課後、暇かな?少し生徒会の手伝いして欲しいんだけど、もう少しでクリスマ

 

スだから生徒会長が張り切っちぁって何か行事をするらしい」

 

髪を掻きながら困った顔をする聖也。

 

「私は今日用事があり、早く帰らないといけません」

 

もっと彼を困らせたくなかったが、今回の件は重要であったため断った。

 

「そうか、しょうがないな」

 

彼はそう言って、席に着いた。

 

何か紙を手に持って読んでいる。学校の行事予定についてだろう。

 

私が窓の外を見てみると、青空が広がっていた。

 

とても美しい。

 

でも…人間は美しくない。

 

醜い分類に入ると言っていい。

 

ルナは聖也を見た。

 

彼も醜い分類の一種か…

 

 

 

 

 

 


 
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