国王の寝室で倒れているゲイザーの前にギルバートは薄ら笑いを浮かべながら立っています。
「何をしておる?早く奴の息の根を止めろ!」
「国王様、ゲイザーは極悪人です。簡単に殺しては意味がありません」
「むむむ、確かにそうだ…」
「国民の前で見せしめに公開処刑しましょう」
「なるほど、ゲイザーの処分は其の方に全て任せるぞ?出来るだけ残酷な殺し方を頼む」
「ははーっ!国王様にもご満足いただけるように、最高のショーをご用意致しますよ?」
ギルバートは地下牢に行くとシスターの服を全員脱がせるように指示しました。
「ん?一人だけ人間の女がいるな。お前の顔はどこかで見覚えがあるぞ…」
「私のような下等な身分の女の顔を覚えていらっしゃるなんて光栄です…」
「思い出した!お前、確かゲイザーの女だったサラだな?」
「はい、私はゲイザー様の婚約者でした」
「お前がゲイザーの手引きをして城に侵入するのを手伝ったのか?共犯の罪は重いぞ!」
「何を言っても無駄なのでしょう?ギルバート様の用意した答えを言わなければ、拷問を繰り返すだけ。あなたのやり方はいつも見ていましたからわかっています」
「ククク…こいつは面白い。お前を使ってゲイザーを精神的にいたぶってやるわ!」
ゲイザーとサラは滑車の付いた台の柱に縛り付けられて、城の前に連れて来られました。
「皆の者!これより逆賊ゲイザーの公開処刑を執り行う。国王様に逆らった者がどんな末路を辿るのか、その目にしかと焼き付けるが良い」
ギルバートはまず棘の付いた鞭で、ゲイザーの身体を何度も打ちました。ゲイザーの身体はミミズ腫れになり、傷口から血が流れます。
「眉一つ動かさぬか?流石だな…。しかし今度はそうは行くまい!」
次は真っ赤に熱した槍の先をゲイザーの皮膚に押し当てました。ゲイザーの眉が苦痛でピクリと動きます。
「これは少しは効いたようだな?しかし私はお前がもっと苦しむ姿が見たいのだよ」
ギルバートはサラの方に移動しました。ゲイザーとサラは向かい合わせに城門の右と左に並べられています。ギルバートはナイフを取り出すとサラの衣服を引き裂きました。
「フハハハハ!恥ずかしいだろう?公衆の面前でその裸体を晒すが良い…」
「この程度の辱めは慣れております」
サラは全く動じませんでした。男の野次馬が生唾を飲み込む音がしたので、ギルバートは男を手招きしました。
「おい、そこのお前!この女を好きにして構わんぞ?」
…つづく
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昔、書いていた小説の第62話です。