「小説・このボカロ曲がスゴイ!2045」
2030年代末、ボーカロイドは一部のオタクのためのコンテンツではなくなり、広く一般的に浸透している。
新人女性声優の((藤島愛咲|ふじしま・あさき))は、ある日、二人三脚で仕事をしているマネジャーから「クリプトネット」なる会社が新しいボーカロイドの音源提供者を募集している、という話を持ち掛けられる。
幼少時よりボカロに憧れていた愛咲は、その話に乗ってオーディションを受け、見事に採用される。
翌年、新ボカロ「常葉MIG」のデビューイベント『臨時革命政府樹立宣言!』が開催され、一躍このボカロは歌唱のみならずアニメ声優としても世界中で人気を席巻する。
「常葉MIG」の未曽有の大ヒットに気をよくした愛咲ではあったが、状況は彼女にとって皮肉な方向へと進んでゆく...。
「紅のシャーマンガールズ」
就職に失敗した((辻畑ケイト|つじはた・けいと))は、一念発起してフリーターと大学院生活を経たのちに漫画家デビューを果たす。
彼女は『紅のシャーマンガールズ』という作品で雑誌連載を始めるが、その漫画内にはパク・ユファという在日コリアンのキャラクターがいた。
そのために『紅の~』はネット右翼から叩かれ、漫画誌の編集長も「在日コリアンのキャラを退場させないと連載を打ち切る」と通告し、ケイトは泣く泣くユファを退場させる。
皮肉なことにその翌月から『紅の~』はぐんぐん人気が上昇し、遂にアニメ化されるに至る。
アニメ放映を間近に控えたある日、ケイトはコンビニで『紅のシャーマンガールズに学ぶ特ア三国を永久に黙らせる方法』他、数点の自分の作品の考察本を目にする。
それを見た彼女は、数日後にジャンク堂書店にてある行動を起こす...。
「壱花捌華さんのランチタイム ~落語『鰻の幇間』翻案~」
メイドカフェで働く((壱花捌華|いちか・はちか))は、アニメ『カピタン翼』のブルーレイBOXを衝動買いしてしまってカネが無く、「誰か昼ご飯を奢ってくれる人はいないかしら?」とムシのいいことを思いながらキャナルシティ博多をうろつく。
そんな折、彼女はイケメンの大学生に声を掛けられる。
「イケメン大学生」は、捌華を「高校時代の恩師」と勘違いしているようだったが、彼女は「いいチャンスだからこの大学生にパエリアを奢ってもらおう」と考える。
そして二人は途轍もなく汚いシーフードレストラン『タベルナ』にて、ランチを摂ることとなったが...。
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只今、『ヲタの女神たち』という短編小説集のイラストを募集しております。
作品は3篇で「小説・このボカロ曲がスゴイ!2045」「紅のシャーマンガールズ」「壱花捌華さんのランチタイム ~落語『鰻の幇間』翻案~」というタイトルです。
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