No.95289

真・恋姫無双外史 ~昇龍伝、人(ジン)~ 第二章 幷州遭遇、黒山賊

テスさん

この作品は、真・恋姫無双のSSです。

勉強不足のため、いろいろとおかしな所もありますが、気にせず楽しんで頂ければ幸いです。

注意:

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2009-09-13 22:08:09 投稿 / 全12ページ    総閲覧数:32481   閲覧ユーザー数:24907

真・恋姫無双外史 ~昇龍伝、人(ジン)~

 

第二章 幷州遭遇、黒山賊

 

(一)

 

「これからの旅に必要でしょう」

 

そう言って長老が俺に手渡してくれたのは、関所の通行手形である符という品物だった。なんて書いてあるかまったく分からないが、一応俺の身分を証明する物なのだそうだ。

 

それを関所を守る兵士に手渡せば、すんなりと冀州を抜けることができた。ここから先は幷州となる。

 

州を境にゆったりとした下り道が続く。趙雲は旅の疲れなど、どうとでもないと言わんばかりに先へ先へと歩いて行く。気づけばその姿はかなり小さくなっていた。

 

「ちょっ、趙雲~~~」

 

さぞかし間抜けな声を出しているんだろうが、恥ずかしがっている場合ではない。逸れてしまってからでは遅いのだ。

 

その声でやっと気付いてくれたのか、その歩みを止めてこちらを向いてくれる。

 

へとへとになりながらも彼女に追いついた途端、その体たらくっぷりを咎められる。

 

「もう少し速く歩けぬか?それでは日が暮れてしまうぞ?」

 

「でも関所からずっと歩きっぱなしじゃないか、できれば少し休憩を・・・」

 

その言葉に、即座に首を振る趙雲。

 

「いや、この辺りは少々危険なのでな。日が暮れる前に次の村に着きたい」

 

知らず知らずに危険な場所を歩いていたことに俺は驚いた。趙雲を呼び止めて良かった!

 

そんな俺を見て、趙雲は言葉に少し含みを入れて、それともと話を続ける。

 

「北郷殿は危険な場所で、か弱き女性に野宿させるおつもりか?」

 

「・・・・・・・・・」

 

俺はその質問には黙秘する。その代わり、少しでもこの危険地帯から抜け出すために足を動かす。

 

「結構」

 

趙雲は軽く笑みを浮かべて俺の隣を歩く。霞んで見える山々を遠目に俺は思う。

 

か弱き女性ねぇ~

 

「はて・・・何か、聞こえたような」

 

「へっ!?何も言ってないよ!?」

 

びっくりしたのも一瞬。彼女が槍を構え、警戒しながら辺りを見回すので只事ではなさそうだ。

 

「ご登場だ・・・」

 

そう呟けば、茂みから続々とあふれ出てくる男たち。その手には・・・やはり凶器が握られていた。

 

 

(二)

 

「それにしても本当に賊が多いな!」

 

退けても退けても別の山賊たちが襲いかかってくる。数はそれほど多くはないが、襲撃回数はすでに十を軽く超えていて、お馴染みの台詞を叫んで逃げて行く。

 

「っ、覚えてろ!」

 

すると趙雲がさも当たり前かのように答える。

 

「この辺りは黒山賊が絞めているからな。無理もない」

 

「山賊が?」

 

「山賊が自治領を叫ぶのは如何なものかとは思うが、官に従いたくないという気持ちはわからんでもない。だが人様の物を奪って生きようなどと・・・気に入らん!」

 

と、また新たに襲い掛かってくる賊たちを薙ぎ倒す。一瞬で駆逐された賊が再びあの台詞を吐く。

 

「お、覚えてろ!」

 

「まだ言うかっ!」

 

とうとう限界を超えてしまったのか、趙雲が本気で追いかけて行けば、本気で悲鳴を上げて逃げて行く。

 

かなり遠くまで追いかけ回しているようで、趙雲の楽しそうな笑い声と、助けを請う悲鳴が森中に響き渡る。

 

しばらくして、槍を肩に乗せて帰ってきた趙雲と合流すると、楽しそうに驚くべき一言を発するのである。

 

「報復が楽しみですな」

 

いやいやいやいや・・・

 

「おや?そろそろ刺激がほしい頃合いではありませんかな?」

 

「いや、何もなくて結構。平和が一番だから」

 

「何もしないでこの時代、平和など・・・ふむ。逃げる賊を追いかけて、奴らの拠点を強襲するというのも」

 

一瞬思案すると、そうだ、そうしようなどと一人で納得してしまう。

 

「では行くぞ。北郷」

 

「えぇ!?」

 

俺の返答が予想と違っていたのか、心底驚いたと言わんばかりの表情を浮かべて、こう話を続ける。

 

「悪を滅ぼすことに、何を戸惑う必要が?それにこれだけ絡まれて、このままというのも癪ではないか?」

 

「そっ、それはそうだけど!ほら、日が暮れる前に次の村へ着かなきゃ・・・ね?」

 

「ふむ。乗り気でないか・・・ではさっさと・・・」

 

言葉を止めて、嬉しそうに笑みを浮かべる。

 

「さて、どうしたものか」

 

その視線の先。つまり俺の後ろに、さきほど逃げて行った賊どもが大軍となって現れたのだ。

 

報復に来た賊軍に警戒しつつ、一歩前に出た男の名乗りに耳を傾ける。

 

「我が名は褚燕!賊という理由で仲間を襲う者たちは貴様らか!」

 

名乗りを上げた若者は、賊の頭だろう。髪を剃りあげ、左のこめかみから頬にかけて青い稲妻の刺青が走る。

 

彼を先頭に、ずらりと並んだ賊の集団が俺達を威圧する。

 

「例えどんな理由があろうとも、行き場をなくした者たちを俺は受け入れきた!その者たちは皆俺の仲間である!返答次第では許さんぞ!」

 

一歩前に出て趙雲が答える。

 

「その考えは立派なものだが、自分の犬が無礼を働いたことに非が無いと言うのなら、それは躾をせぬ飼い主の責任!我々を襲い、我が魂と等しい・・・この龍牙を奪おうとした落し前、つけさせてもらうぞ!」

 

褚燕と名乗った男はこちらを見据えて何やら考えているようだが、後ろから襲おうと現れた男に気づき、その表情を変える。

 

「待てっ!」

 

「っ・・・!」

 

制止も聞かず振り下ろされた剣を俺は間一髪の所で避け、刀の峰で打ちその男を悶絶させる。

 

趙雲も槍を構えて、戦闘態勢に入る。

 

「さすが賊だな。我が友の命を狙って生きて帰れると・・・」

 

趙雲の言葉を遮り、褚燕という若者が慌てて俺たちに非礼を詫びる。

 

「す、すまなかった!仲間の不備は俺の責任だ!」

 

「頭領!」

 

「この者たちに詫びと持て成しを!旅の者よ。簡単にだが宴を開かせてくれ。殺されても文句の一つすら言えぬ仲間の命を助けてくれた其方達を、この褚燕が歓迎致そう」

 

「少々無理やりなような気もするが、酒が飲めるのは嬉しい。・・・だが、まさか奪ったものではなかろうな」

 

趙雲が褚燕を睨む。

 

「安心しろ。俺たちはこれでも義賊で通しているんだ。そこまで落ちぶれてはいないつもりだ」

 

「・・・まぁ、結構。お言葉に甘えるとしよう」

 

俺達は褚燕と名乗る男に連れられて、彼が取り仕切る村に立ち寄ることになった。

 

 

(三)

 

村に着くと村人たちが褚燕たちを出迎え、見たことのない二人にちらちらと視線を向ける。

 

「御帰りなさいませ、褚燕様。それで・・・そのお二方は?」

 

「客人だ。宴の席を設けたいと思っている」

 

「かしこまりました。準備が整うまでしばしお待ちくださいませ。客人を部屋まで案内してさしあげよ!」

 

そういうと、近くにいたゴロツキ風の男が俺達を案内してくれる。

 

「ふむ、なかなか人々に活気があるではないか」

 

趙雲が辺りを見渡して、案内役の男に問いかける。

 

「ここは褚燕様が納める自治領のようなものだ。朝廷はそれを認めずと攻めて立てては来るが、俺達に掛かれば官軍など敵じゃない。官が威張らないだけで、俺達はこんなに生き生きしていられる良い証拠だ」

 

「だからと言って、このままという訳にもいかぬぞ?」

 

「俺達が官軍に負けることなどありはしない。部屋についたぞ。まぁ、ゆっくりして行ってくれや」

 

趙雲の助言を聞こうともせず、男は去ってしまう。

 

「まぁ良い。では部屋でゆっくりするとしよう」

 

そういうと彼女は扉を開けて中へ入って行き、何かを思いだしたかのように扉越しに顔をひょいっと出す。

 

「どうした?」

 

「一緒に寝るか?」

 

「魅力的な提案だけど、遠慮しておくよ」

 

「ふむ。冗談でもそうはっきりと答えられると・・・それよりも少し話がある。入れ」

 

誘われるかのように俺は椅子に座って一息つき、趙雲が目の前に座る。

 

「北郷は少し兵法を学んでおくべきだと思うのだ」

 

「兵法?」

 

うむ。これだと懐から取り出したのは、表紙に兵法要項と書かれた一冊の本だった。それを受け取ると・・・漢字ばかりで、急に頭が痛くなる。

 

趙雲が驚いた表情で核心に迫る。

 

「まさか北郷・・・文字が読めぬのか?」

 

「そうみたい・・・話す分には問題ないんだけど」

 

何かを思いついたのだろう。一瞬笑みが漏れたその口から、それはもう大袈裟な口調で俺を説く。

 

「ふむ、それはまずいな・・・これから先やはり教養は大切!ならばこの趙子龍が、手取り足とり北郷殿に読み書きを教えてやろうではないか」

 

そんなことから、趙雲の読み書き講座が始まったのだったのだが・・・

 

「ちょ、趙雲?」

 

「趙雲先生・・・だ」

 

「えーと・・・趙雲先生?」

 

なんて嬉しそうな顔しやがる!

 

「何か?」

 

「す、少し近いから距離を取ってほしいんだけど・・・」

 

妙に意識してしまって、勉強に集中できないのだ。幼くても女性である趙雲の一挙一頭足は、健全な男にとって、それはもう艶めかしく感じるのだ。

 

その一言で趙雲は無言。俺を見定めるかのように、しばらくその瞳に俺を写しだした後、

 

「何故?」

 

と、趙雲は思惑な笑みを浮かべてその理由を促すのだ。勿論、話せるわけがない。

 

「ふむ・・・口にして貰わねば分かりかねますな。別に近づいても問題はあるまい?」

 

さらに椅子を近づけて、触れ合う距離から、密着するまでに距離を縮める趙雲先生。

 

俺は趙雲から一本取られて、覚悟を決めて勉強に取り組む。その後の趙雲は至って真面目な表情をして、俺に読み書きを教えてくれるのであった。

 

 

(四)

 

不純な気持ちに流されて、あまり勉強に集中できなかったことを悔みつつ、宴の支度ができたとのことで俺たちはその会場に案内される。

 

「来たれよ客人!」

 

俺達の姿を確認すると席に促してくれる。

 

「さぁ、まずは一献」

 

そう言うと、俺と趙雲は杯に酒を並々注がれる。

 

「ふむ。この酒に何か・・・北郷」

 

「な、何?」

 

「お前という奴は・・・」

 

趙雲が頭を抱え、救いようのない者を見るかのような表情をする。周りを見渡せば誰もが俺に注目しつつ、中には目を点にしている者もいる。

 

「あれ?俺・・・何か悪いことした?」

 

「こりゃー驚いた。何の疑問も躊躇もなく、俺の酒を飲んだ奴は初めてだ」

 

褚燕さんが趙雲に視線を向けると、趙雲が教えてくれる。

 

「仮にも山賊なのだ。勧められるがままというのは少々如何なものかと思うぞ?」

 

気づいても後の祭りというか・・・そういうことは先に言ってほしいものだ。

 

「命知らずの大馬鹿者なのか?それとも落ちた衆の集まりである黒山賊如きでは疑う価値も無いと?前代未聞の大物か?」

 

背筋を伸ばし、手元の酒をぐぃっと一口で飲みきる。その姿はまさに頭領らしい良い飲みっぷりである。

 

「ふふ、大物に決まっているだろう?」

 

すると趙雲も負けじと凛々しい姿で酒を飲み干すと、緊張の糸がほどけ徐々に場が賑やかになっていく。

 

「そういえば、まだ名前を聞いていなかったな!名は何と言う?」

 

「俺の名前は北郷一刀、字のない所からきた。」

 

「字がないとな?それは珍しいな・・・」

 

「我が名は趙雲。字は子龍と申す」

 

「なんと!貴方が常山の昇り竜と名高い、趙子龍殿であったか・・・」

 

「おや?何故その通り名を褚燕殿が?」

 

「この褚燕、出身は常山郡真定県の出身よ!」

 

「ふむ!このような地で同郷の者に出会えるとはな!」

 

二人が同郷話に花を咲かせている間、俺は隣のおっさんに下座へ連れていかれ、彼らから絡み酒を受けていた。

 

「わし等は好きで賊家業をしているわけではない。もとは農民だったのよ!まぁ賊事がいかんことだとは分かってはいるが、家族を守るために、生きるためには仕方のない事と割り切ってしまった!」

 

分かるか少年!と、涙ながらに語ってくれるのである。

 

「賊に落ちれば、もう戻ることはできん。覚えておくことだ・・・」

 

彼らのその無念とも思える言葉を深く刻みつけながら、俺は答える。

 

「・・・大丈夫。賊を肩書にしているけど、おじさんたちが悪いわけじゃない。どちらかというと、この時代の犠牲者なんだ。落ちてしまったとしても、人として生きていくことさえ忘れなければ分かってくれる人は必ずいるよ」

 

「そんな聖人君子、この時代にはいない!」

 

「今はいないかもしれない。けれど未来なら・・・いないとは言い切れないさ」

 

「ははっ、まるで知ってるかのように話すじゃないか。坊主がその聖人君子になるわけか?」

 

「お、俺!?」

 

「大物だしな!そうだな、早くしねーと俺達みんな落ちるところまで落ちちまうかもしれねーな!?」

 

そう言うと、一斉に皆が笑い始める。

 

すると上座から突然声を掛けられる。

 

「北郷の坊主!心配することはない!黒山賊は俺が率いてるんだからな!」

 

「おや、褚燕殿は黒山賊停まりですかな?」

 

「守るべきものが多いとな、現状から抜け出すことはそう簡単にはできぬものよ。俺達は曲者だから余計にな」

 

「惜しいものだ」

 

そう言って、俺を見詰めて酒を飲む趙雲を見ていると、何だか先程から様子がおかしい気がする。

 

「どうしたの?趙雲」

 

「宴席では北郷の周りはいつも大盛り上がりだなと・・・羨ましく思ってな」

 

「へ?何で?」

 

「残念だが、私の周りには北郷ほど人は寄ってこぬのでな。魅力はまったく・・・」

 

「何言ってるんだよ。趙雲はとても魅力的だよ」

 

「はっ?」

 

突然俺の体が数人の男に持ち上げられて、俺は周りの男たちに揉みくちゃにされる。

 

「独身男性を差し置いて、女口説いてんじゃねぇぞ!」

 

「そうだそうだ!」

 

「く、口説くなんて、いたたたた!」

 

「これは驚いたぞ!竜を口説く男か!こりゃ昇り竜も開いた口が塞がらんわ!」

 

何が面白のかバンバンと机を叩いて大笑いする。

 

「ちょ、褚燕殿もひどい言い方をする。武を生業にしているが歴とした女性。口説かれることの一つや二つ・・・」

 

「いやいや、通り名に竜がつくのは大抵おっかねぇーもんなんだよ!口説くもんじゃねーし、女として見るもんでもない!断じてない!」

 

「失敬な・・・」

 

そう言って、趙雲は手に持った盃を一気に傾けるのであった。

 

 

(五)

 

褚燕殿と同郷の話が終わり、目の前の人集りを眺める。ここにいる二人以外の男たちが、北郷という男をからかって遊んでいた。

 

だがその内容を聞けば、賊に落ちても人の心さえ忘れなければ受け入れてくれるという、考えられない甘い話であった。この国は落ちた者に手を差し出すほど優しくはない。

 

北郷という人間を一瞬で理解したのか、無意識に誰もが彼に望む。

 

「坊主がその聖人君子になるわけか?」

 

「お、俺!?」

 

「大物だしな!そうだな、早くしねーと俺達みんな落ちるところまで落ちちまうぞ!」

 

さて、北郷・・・どう答える?賊に落ちざるを得なかった者たちに、手を差し出して引っ張り上げようとは・・・救うために立ち上がろうとは思わぬのか?

 

「北郷の坊主!心配することはない!黒山賊は俺が率いてるんだからな!」

 

その光景に嫉妬したのか、褚燕殿が余計な一言叫ぶ。心配ご無用と・・・

 

北郷の言葉を封じたその一言に、私は大人げなく嫌味を含め、本来の目的である彼の目指すものを問う。

 

「ふむ、褚燕殿は黒山賊停まりですかな?」

 

「守るべきものが多いとな、現状から抜け出すことはそう簡単にはできぬものよ。俺達は曲者だから余計にな」

 

「惜しいものだ」

 

残念ながらこの者も我が主となる人物ではなかった。

 

例えどんな理由があろうとも、行き場をなくした者たちを受け入れ仲間として守っていくと・・・その一言は我が主に相応しい台詞ではあるものの、足りぬ。まだまだ足りぬ。

 

北郷・・・学べ!多くの物事から糧として。多くのものに慕われるその徳を持ちあわせし者よ。

 

まだまだ小さな希望の光を見るような、そんな風に北郷を眺めながら酒を舌で転がしていると、北郷がずっとこちらを見ていることに気づく。不覚にもそれに驚いてしまい、喉を鳴らして酒を飲み込んでしまう。

 

「どうしたの?趙雲」

 

「宴席では北郷の周りはいつも大盛り上がりだなと・・・羨ましく思ってな」

 

私には王になるための必要な徳が欠けている。それは天武と呼ばれる武才でも、天才と言われる知才でもない。如何様な努力でも片付けることのできない、王である者が備え持つ徳を。それさえあれば・・・この趙子龍にあれば、この乱世を今すぐにでも終わらせてみせるのに!

 

「へ?何で?」

 

「残念だが、私の周りには北郷ほど人は寄ってこぬのでな。魅力はまったく・・・」

 

欲しい・・・北郷が持つ、人を魅了し、引き付ける人望という名の徳が。

 

「何言ってるんだよ。趙雲はとても魅力的だよ」

 

「はっ?」

 

一瞬にして北郷の姿が、後ろの男たちに吸い込まれる。

 

「これは驚いたぞ!竜を口説く男か!こりゃ昇り竜も開いた口が塞がらんわ!」

 

何が面白のか、褚燕殿がバンバンと机を叩いて大笑いする始末。

 

「ちょ、褚燕殿もひどい言い方をする。武を生業にしているが歴とした女性。口説かれることの一つや二つ・・・」

 

「いやいや、通り名に竜がつくのは大抵おっかねぇーもんなんだよ!口説くもんじゃねーし、女として見るもんでもない!断じてない!」

 

「失敬な・・・」

 

私は手にしている盃を空にした。

 

 

(六)

 

「あぁ~御頭!客人の機嫌損ねてどうするんですか!」

 

「いやいや、つい面白かったものでな!」

 

男たちから解放された俺は、褚燕さんの近くに座っていた趙雲がいないことに気づいた。

 

「あれ?・・・趙雲は?」

 

「いや、申し訳ない。少々機嫌を損ねてしまった」

 

「そうなんだ・・・それよりもこんなに良くしてもらって、本当にありがとうございます」

 

「持て成しというが、皆楽しい酒が飲めているぞ」

 

誰もが、そうだそうだと俺に笑顔を向けてくれる。

 

「そう言ってもらえると嬉しい。そうだな。御礼に俺の国の剣舞を披露するよ。準備してくるから・・・少し待っていてくれ!」

 

「坊主の剣舞か。なかなか面白いものが見れそうじゃねーか。坊主が戻ってくる前に舞台の準備しろ!」

 

 

 

 

待たせてはいけないと思い、俺は廊下を走る。ちょうど出かけようとしていた趙雲を見つけると、どこかへ出かけようとしていた。

 

「あれ?どこ行くの?」

 

「あぁ。あ奴らの顔を見ていると気分が悪くなるのでな。一人で飲み直すことにする」

 

バンっと壊れそうな音を立てて扉を閉めると、誘う間もなく壺を持ってどこかへ行ってしまった。

 

趙雲は諦めて、俺は久しぶりに制服に着替る。北郷家に伝わる宝剣、胡蝶ノ舞を持って宴席に戻れば、いつの間にか簡単な舞台が出来上がっていた。

 

「おいおい、冗談きついぜ?仮にも山賊と名乗る俺達の前で・・・」

 

褚燕さんが口を開く。

 

「これは俺の国で学校という場所に通う服で、まぁ、これが俺の正装に値するものなんだ。少しサイズが大きめだけどね」

 

「俺達の前で正装で演舞してくれるのか・・・嬉しいことを言ってくれる。皆、北郷は我等の友に相応しいとは思わぬか!?」

 

「あぁ、気に行ったぜ!」

 

誰もが俺を認めて頷いてくれる。そんな皆を見ていると急に目頭が熱くなってくる。

 

「この褚燕、皆を代表して北郷とここに友となることを誓おうぞ!」

 

割れんばかりの歓声が俺を包む。その言葉に頷いて携帯を地面に置く。その歓声が一瞬にして消えて、沈黙がその場を支配する。

 

何やら光る小さな物体。そこから聞こえるのは人の声。それは恐怖という沈黙・・・

 

友と契りを結んだ目の前の青年は、いったい何者かと・・・誰もが彼を注視する。

 

月明かりに照らされてぼんやりと輝く服に、散りばめられた宝石が虹色に輝きを放つ宝剣の鞘。羽化した蝶がゆっくりと羽を伸ばすように動き出せば、周りから一斉に溜息が洩れる。

 

刀身は月明かりを反射して、円に舞えば光の軌跡を残す。その光は水面に照らされる波紋のように皆の心を波立たせていく。

 

散っていく者の願いを受け継いで、ただひたすらに願いを欲して突き進む。己が倒れれば夢を仲間に託して別れを告げる。・・・その曲の名はあさきゆめみし。終われば誰もが泣いていた・・・

 

「わかっちゃいる。わかっちゃいるが、言葉にされると涙が止まらねぇよ・・・」

 

「・・・この褚燕、・・・・もう誰も死なせはしないっ」

 

そう言うと、彼の頬に一筋の涙が流れた。

 

 

(七)

 

月明かりは誰にも平等に包み込む。皆とは距離を取って一人酒を飲んでいる趙雲もまたしかり。

 

「馬鹿みたいに叫びおってからに」

 

明日にはこの地から旅立つことは伝えた。遠い道中命を落とすこともある。これが永遠の別れになるかもしれない。だからこそ悔いなく、これが最後だと宴は常に盛り上がる。

 

だが、たまには一人で飲むのも悪くない。騒がしいのを除けば大満足なのだが・・・

 

そう思いつつ、酒をちびちびと飲み始める。気づけば辺りは静寂に包まれていた。この静けさ・・・なんと心地良いことか。

 

今宵は好い夜であった。この広い大陸でこれから同郷の話ができることなど滅多にないだろう。

 

盃に唇を少し押し当ててながら飲む。鼻腔に爽やかな柑橘系の香りが広がれば、鬱憤とした気分はいつの間にか消えていた。ふと北郷のことを考える。竜を口説くか・・・

 

竜を背負いし者は、何かしら高みを目指し誇りを持っているのが特徴だ。簡単に言えば歩く道が違うのだ。それはこの子龍と褚燕殿の違いで明らか。だが・・・

 

竜を口説く北郷はいったい?同じ竜を背負う者?そうとは思えない・・・ふむ。そういえば、どうして北郷は部屋の前にいたのだろうか?

 

北郷のことばかり考えていると、会場から宴とは思えない気配が伝わってくる。

 

「何事?」

 

龍牙片手に立ち上がると同時に地面を蹴り、来た道を駆け抜けて行く。宴席に戻れば驚くべき世界が広がっていた。

 

「い、いったいどうした!」

 

近くにいた男にこの現状の説明を求める。

 

「あぁ、趙雲様・・・一足遅うございましたな」

 

「!?」

 

男の視線の先には、何時の間にかできたであろう舞台に向けられている。

 

「趙雲殿か!」

 

上座の席から声が掛けられる。

 

「許せ趙雲殿!この褚燕、先程のこと少々遊びが過ぎ・・・」

 

「そのことは関しては、こちらにも落ち度がある。気にしておらぬ故・・・それよりもこの状況はいったい?」

 

褚燕殿の言葉を遮り、この状況について説明を仰ぐ。上を向く者、下を向く者。皆童のように鼻水を啜り泣いているのだ。只事ではあるまい。

 

「北郷が我々に礼がしたいと言ってな、舞(ぶ)を披露してくれたのだ」

 

「ぶ?・・・武(ぶ)を!?」

 

体中に激震が走る。感動して涙を流す演武だと!?武人として・・・何たる高みにいることか北郷一刀!

 

先程、部屋の前にいたのはその為か。そういう興をするなら一言教えてくれれば良かったものを。

 

「はい!それはもう・・・今まで見たどんなものよりも素晴らしゅうございました」

 

「もう他の舞いでは心揺さぶられることもなかろう・・・」

 

「褚燕殿にそこまで言わす北郷の武。ならば私も一つ礼に・・・」

 

「本気か?」

 

「むっ。何だその言い方は」

 

「いや、嬉しいがやめておいたほうが・・・」

 

皆がこちらを見て、全力で止めてくる。えぇーぃ!これほどの侮辱、黙っていられるか!

 

先程の余韻はどこへやら・・・やる、やめとけの祭りが開かれていた。

 

 

(八)

 

「な、何やってんだよ!」

 

着替えを澄まし戻ってくれば、皆が趙雲を取り押さえようとしていた。趙雲はその人たちを次々に放り投げて舞台へと近づいていく。

 

「趙雲殿が北郷殿と同じように、舞いを披露しようと」

 

「本当に!?趙雲の舞いかぁ~ぜひ見てみたいな!」

 

とうとう舞台に辿り着き、俺を見つけた趙雲。何故か俺を睨んでくる。

 

「この趙子龍、武で北郷に負けるつもりはないぞ!」

 

へっ?演舞って張り合うものだっけか?

 

舞台では槍を持った趙雲が物凄い速度で槍を回転させ、微動だせず、目にも止まらぬ速度で一突きすれば・・・

 

「おぉぉ」

 

その力強さと美しさに、全員が驚きの声を上げる。

 

空気の壁を切り裂くように横に大きく薙ぎ払えば、今度は蝶のようにふわりふわりと宙に舞い、そのたび空気の切り裂く音がする。

 

走りながら軽く一閃し、天高く突き上げた槍を渾身の力を込めて地面に叩きつける。

 

「あんな一撃、防ぎきれねーぞ・・・」

 

彼女の武器である龍牙は、自由自在に標的に向かって伸びて行き、また持ち主を守るかのように回転する。趙雲の周りをまるで生き物のように舞うそれは、まさに昇り竜の武器に相応しい。

 

てか、どうやってあの乱舞の中に飛び込めば生きて帰れるんだ・・・

 

終われば誰もが興奮冷めやらぬ顔で拍手を送る。だが、趙雲はなんだか不満そうな顔をしていた。

 

「趙雲、格好良かったよ!」

 

「皆が涙するほどの武とはいかなるものぞ?」

 

「趙雲殿はさすがと言うべきか。また違う感動を皆に与えてくれた。だが・・・武道の武ではないぞ?」

 

「?」

 

趙雲は首をかしげ、何を言ってるのかさっぱり理解できないという顔をこちらに向ける。

 

「演武であろう?」

 

もしかして趙雲、勘違いしているのか。

 

「た、確かにそうだけど・・・俺がやったのは舞踊の演舞」

 

驚愕な表情を浮かべ趙雲は固まってしまうのであった。

 

 

(九)

 

ずっとこちらを見ている趙雲。その表情を見れば、いったい何を考えているのか誰でも分かるだろう。

 

「趙雲殿、舞いの想いは一度限り。我々にお礼と言って舞ってくれたものだ。北郷殿もすでに着替えているし、また次の機会を得られよ」

 

「着替えた?」

 

「ごめんね趙雲。また今度ね」

 

「しかし・・・幻想的な舞でしたな。惚れ申した」

 

その皆の頷きを享受できない趙雲は、面白くないからか少々ご機嫌斜めだ。

 

「いやはや、昇り竜殿はご機嫌斜めか。ここは北郷殿に任せるとしよう。二人で飲み直すなり好きにしてくれ」

 

「そうするとしよう・・・行くぞ北郷」

 

「えっ?どこへ?」

 

手にした瓶をちょぃと上にあげて歩いて行く。その後を歩きながら、二人で月明かりに照らされた夜道を歩いていく。

 

椅子に丁度良い岩に腰かけると、ぼんやりと浮かび上がる暗い大地が広がっていた。

 

「北郷・・・私は少し怒っている」

 

「えっ?」

 

「部屋の前で会った時、頭に血が上っていてそこまで頭が回らなかったが・・・何故あの姿になった?」

 

その表情は暗闇でも何となく分かる。もう少し考えて行動してくれと、俺を咎める時のそれだ。

 

「この時代ってさ、毎日皆がお腹一杯にご飯を食べられるわけじゃないよね」

 

趙雲が頷く。

 

「左様。この大陸は腹を空かしている人間のほうが遥かに多い」

 

「それなのにさ、俺達がぶらりとやってきただけなのに宴を開いてくれたんだ。その御礼のつもりで・・・」

 

「礼を尽くすことは悪いことではない。だが北郷。お前は人を信じすぎている。たとえ賊であろうとなかろうと・・・あの姿は私腹を肥やした貴族や豪族と似たようなもの。良い感情を抱く者はおらん」

 

「・・・」

 

「だがあの姿になって舞を披露するか・・・」

 

目を閉じて俺の舞を想像しているのだろうか。

 

「趙雲のためなら・・・」

 

趙雲は俺の唇を指で塞いで、俺の言葉を途中で止めてしまう。

 

「また今度でよい。それよりも・・・」

 

趙雲の盃が俺の手にある盃と触れ合うと、乾いた音が響く。

 

「飲もうではないか?」

 

「・・・あぁ」

 

なんて甘い一時。そう思った頃が俺にもありました。

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

「飲め!」

 

飲みたいくせに、俺が飲まないと律儀に待っている趙雲。俺のペースで飲ませてくれるわけでもなく・・・かなり急かされて飲まされる。

 

二人で飲み始めた頃はすでに夜も遅く、旅の疲れからか俺はうとうとし始める。

 

途中、彼女に凭れ掛ってしまい・・・その心地よさに俺は一瞬にして意識を手放した。

 

 

(十)

 

情けない・・・私の相手には全くの力不足。だがその寝顔は安らぎに満ちている。

 

私に凭れて幸せそうな顔をしてくれるとは、女冥利に尽きるものだ。

 

「そろそろ出てきてもかまわんぞ」

 

「さすが趙雲殿だな・・・」

 

「して、何用かな?」

 

「その幸せそうな寝顔を浮かべる男について」

 

「ふむ。北郷についてか・・・」

 

「あぁ・・・体を貸してやるほどまでに竜を魅了したその男。いったい何者だ・・・何を隠している」

 

褚燕殿は真面目な話なのだが、この状況に少々笑いを堪えているようだ。

 

「まぁ、本人はこの国と違う場所から来たとは言っていたが?」

 

「違う場所?」

 

「にほんの・・・とうきょうという場所だそうだが、聞いたことはあるか?」

 

二人してそれがいったいどこなのか、考えても答えがでるはずもないので、褚燕殿は話を進める。

 

「北郷殿が取り出した小箱らしき物から聞いたことのない音楽が流れ、しかも人の歌声が聞こえたのだ・・・五胡の妖術使い・・・いや、もうこの世のものとは思えん」

 

「ふふっ、だがそれは彼の口から言わせると、妖術でもなんでもなく、人類の知恵の結晶である科学というものなのだそうだ。使い方さえ理解すれば誰にでも使えるのだと言う」

 

「眉唾ものだな・・・」

 

「私も最初はそう思い、監視目的もあったのだが・・・あまりの無害っぷりに阿呆らしくなるぞ。まぁ安心しろ」

 

そう言ってから、北郷の懐から携帯を取り出して蓋を開ける。

 

「いかようなカラクリでこのような輝きを放ち、音を鳴らすのか・・・我々には理解できぬ」

 

絵柄を見ながら何となく操作していく。真ん中にあるボタンを押して行くと、聞いたことのない音楽が流れ始める。

 

「!?」

 

「人は道具を使う。北郷のこれも道具であり生活を豊かにするためのものよ・・・」

 

「また違う歌声が聞こえるな・・・」

 

「ふふっ、なかなか面白い曲ではないか」

 

「苦しみ噛みしめる前に、上を向いて踏み出して行けなどと、黒山賊である俺達には厳しい詩だな・・・」

 

「一緒にどうだ?」

 

盃を持ち上げて私は褚燕殿を酒に誘う。

 

「同席させてもらおうか・・・盃は・・・」

 

これを使えと、自分が使っていたものを布で拭いて投げ、北郷の盃に手を伸ばす。

 

「くくっ」

 

「おや?何か?」

 

「いや何でも・・・ただその姿を見ていると、もはや夫婦としか思えんでな」

 

「ふふっ。それはさすがに北郷を買い被りすぎであろう?」

 

「そう言ってやれば喜ぶとは思うぞ?ならば・・・趙雲殿は雛を守る竜と言ったところか」

 

「せめて一人立ちできる程度には・・・とは考えている」

 

我が主となる人物が見つかれば、北郷に構ってやることはできぬ。それに雛が育てば巣立つもの。いずれ離れ離れになるだろう。

 

「ふむ。趙雲殿、雛には生きるすべを教えねばな。どう教える?」

 

「親の背中を見れば、子は育つもの。それほど特別なことをする必要はなかろう?」

 

「ならば、いったい何を心配される。其方ならば北郷を正しく導いてやれるだろうさ・・・」

 

そう言って、盃に注がれた酒を一気に煽る。

 

「この辺境の地で、二人の噂が流れてくることをこの褚燕楽しみにしているぞ。俺も只で終わるつもりはない」

 

「おや、それはどういう意味ですかな?」

 

「秘密だ。時が来ればいずれ分かることよ」

 

二人は仲の良い友のように北郷を肴に飲み明かす。空は徐々に明るくなり、楽しい一時はもう終わりだと朝日が大地を照らして行く。

 

 

(十一)

 

目覚めれば俺は荷馬車に積まれていた。

 

「目が覚めたか?」

 

隣には趙雲がいて、水筒をこちらに渡してくれる。

 

「南へ行く商隊があるから、それに乗せてもらうことにした。起きるのを待っていては日が暮れてしまうのでな・・・」

 

そう言って、大きく欠伸をして今度は趙雲が横になる。どこへ向かっているか聞こうと思ったのだが、すでに寝息が聞こえてくる。俺は手綱を握る人に尋ねた。

 

「おじさん、この商隊はどちらへ向っているんですか?」

 

「あぁ?洛陽だ。まずは黄河の支流を渡らにゃいかんがな。まだ出立したところだからゆっくりしてな」

 

規則正しく寝息を立てる趙雲を見ていると、心地よい陽気も重なって再び眠気に襲われる。

 

「・・・俺ももう一眠りしよっと」

 

近くにあった布を引き寄せて、こちらに背中向けて猫のように丸くなって眠る趙雲に半分かけてやり、もう半分を腹にかけて横になった。

 

次の場所へ向かう。目指すは洛陽。黄河を渡り、幾つもの王朝が都を置いた場所へ。

 

 

あとがき

 

 皆さんが大切な時間をこの作品に費やしてくれる。作者はもう感謝の気持ちで一杯です。応援コメントも沢山頂いて、本当にありがとうございます。未熟なりに頑張って行きたいと思います。

 

 第二章、幷州遭遇、黒山賊ということで、官軍を翻弄し我者顔で暴れまわった彼らを題材に、主探し真っ最中の趙雲が、北郷を見て何を思うのか。第三章のための布石を置いたつもりです。

 

 作品中の”あさきゆめみし”は皆さんご存じ、呉の挿入歌ですね。ちとやりすぎましたかね・・・でもここで使った理由は簡単。何時使えるか分からないからです。使える時に使ってしまいましょう!

 

 さて話が変わりますが、恋姫無双以外のキャラが初登場ですね。褚燕(チョエン)さん。将来張燕(チョウエン)と改名するのですが、「張燕」でwikiを見てみると、なかなか面白い。これほど恋姫ネタに使いやすい人物がいるでしょうかってぐらいですから。攻略対象外だし、男でも良かった・・・よね?

 

皆が気になりそうな、コメント返し~

 前回のコメントに携帯ネタ所望という声を頂きました。気に行って頂けて何よりです。でも携帯ネタを使う機会はあまり考えていませんでした。五章辺りで、隙あらば入れたいと思いますのでお待ちください。

 もう一つ、趙雲√とのコメントも頂きましたが、”今のところ”趙雲√ですね。この先いくつかの分岐点がやってくることでしょう。その辺りを次回に書ければと考えておりますが、作者自身、趙雲√で居られる自信がありません。

 

あと、応援メールが見れません。さっさと見習いを卒業しろとのことですが・・・

 

「これは!?TINAMIさんの罠かっ!?」(ジャーン、ジャーン)

 

 さて次は洛陽がある司州です。作者の命運は司州で決まりそうですね。プロットはそれなりに出来上がってますが、第三章の原稿は真っ白。こちらの時間と内容を考えれば一週間じゃ無理かも。・・・やはり気長にお待ちください。

 


 
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