No.94895

恋姫無双異聞録~第12話~

鴉丸さん

第12話ですw

とりあえず、完成したところまで投稿します

2009-09-11 22:13:16 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:2759   閲覧ユーザー数:2281

 

 

―――Side 刑天―――

 

 

蜀の城の地下にある牢に刑天は捕らえられていた もともと、自分が残ったのはまだ万全ではないため、途中で捕らえられる可能性があったこと そして―――

 

 

玄崩「ククク こうして話すのは久しぶりだな?」

 

 

刑天「玄崩・・・」

 

 

目の前にいる玄崩から、可能な限り情報を手に入れることだった だが、愛紗たちを相手に大立ち回りを演じていた刑天だったが、毒がまだ残っていたので捕まってしまい地下牢に連れてこられ現れた玄崩に札を貼られ、動けなくなってしまった

 

 

刑天「何がしたいんだ?」

 

 

玄崩「暇つぶしさ・・・君も分かっているだろう?我らは、永遠を生きる・・・故に、退屈しないように娯楽を見つける」

 

 

刑天「貴様「君とて、同じだろう?」・・・」

 

 

玄崩「暇つぶしのために、彼女たちの恋人として、父親として過ごしてきたのではないか?」

 

 

その言葉に、刑天は口を閉じた いくら、取り繕うと玄崩の言葉にも少しの真実があったから

 

 

玄崩「方法が違うだけ・・・『暇つぶし』という目的は変わらない」

 

 

そうはき捨て、姿を消した

 

 

刑天「・・・だが、それでも俺は・・・・」

 

 

刑天は、その先を言う事はなかった

 

 

 

 

―――Side 魏―――

 

 

蜀より戻った凪は、刑天から伝えられた事を報告した そして、蜀と戦い隙を見て玄崩の術を解くという決定を下した

 

 

狂骨「・・・はあ」

 

 

狂骨は自室でため息を漏らした おそらく、これが大きな山場の一つだろう そして、玄崩は何がしたいのか

 

 

狂骨「あいつは、自分の欲に従っている・・・」

 

 

それはある意味于吉たちより始末に終えない あいつらは「一刀を殺す」という目的があった だから、それに対して防御を取る事ができた しかし、玄崩は目的自体が「自分の欲のため」なので行動が読めない

 

 

真桜「お師匠様!言ってたもん完成したで!」

 

 

狂骨「分かった」

 

 

そして、狂骨は部屋を出た 蜀と戦うために

 

 

―――Side 呉―――

 

 

雪蓮「で?刑天たちはまだ?」

 

 

呉では刑天たちの帰りを待っていた すると―――

 

 

兵士「申し上げます!周泰様が戻られました!」

 

 

蓮華「明命だけ・・・?」

 

 

兵士「はい・・・その、重傷を負っておられ只今治療を受けております!」

 

 

祭「なんじゃと!?」

 

 

その報告に、驚いた雪蓮たちは急いで明命の元へ向かった

 

 

 

 

医者「ん?これは・・・雪蓮様」

 

 

そこに居たのは、もうすでに60を超えるくらいの老人の医者だった 美蓮の母親のころから呉に仕えており、みんなから「じいちゃん」と呼ばれている医者だった

 

 

雪蓮「挨拶はいいわ・・・明命の様子は?」

 

 

医者「とりあえずは、薬を飲ませているので安定はしていますが油断はできませんな・・・」

 

 

すると、明命が口を開いた

 

 

明命「雪蓮様・・・ごめんさなさい・・・師父を・・・師父をぉ」

 

 

泣きながら、蜀で起きた事を話す明命 そして、刑天が伝えたかった事を伝えた明命はまた泣きながら謝った

 

 

雪蓮「大丈夫よ・・・あなたは悪くないわ」

 

 

祭「今は寝ておれ・・・」

 

 

優しく、明命の頭をなでる雪蓮たち そして、医者が薬を飲ませて明命は寝た

 

 

雪蓮「明命・・・起きたら刑天が頭を撫でてくれるわよ・・・だから、そのときに甘えるためにも休んでおきなさい」

 

 

そして、優しげな笑みを消し王としての顔を見せた

 

 

雪蓮「大喬、小喬、美羽 あなた達は、明命の看病をしていなさい 他は、玉座に来い」

 

 

全員「「「「御意(うむ)!」」」」

 

 

医者「雪蓮殿・・・明命殿は某に任せ、進みなされ 明命殿は、死なせはせん・・・孫を死なせるほどこの爺は耄碌しておりませんぞ?」

 

 

雪蓮「頼むわね・・・じいちゃん」

 

 

そして、呉の将は玉座に集まった

 

 

雪蓮「明命が、重傷を負ってまで届けてくれたこの情報・・・無駄にするわけには行かないわ 劉備には悪いけど刑天を助け出し、蜀を潰させてもらう 魏とは一時的に同盟を結ぶわ」

 

 

蓮華「しかし・・・大丈夫でしょうか?」

 

 

蓮華は、魏と同盟を結ぶ事に少し不安を持っている

 

 

亞沙「大丈夫でしょう・・・魏の楽進とも協力したそうですし、なによりあの玄崩という男が噛んでいるのです 奴の危険性は、曹操も分かっているはずです」

 

 

冥琳「一時的に同盟を結ぶ その内容は、「玄崩を潰す」こと うまくすれば、天下統一は難しいですが大陸を二極化することが可能です」

 

 

雪蓮「『戦が終わった後のことを考えている人間は、戦には勝てない』・・・刑天が言っていた言葉よ 今は、蜀を潰す事・刑天を助ける事に集中しましょう」

 

 

そして、呉も動き出した

 

 

 

―――Side 蜀―――

 

 

星「愛紗・・・お前何をしたのか分かっているのか!?」

 

 

愛紗「あの男か?密偵を牢に繋いで何が悪い?」

 

 

星「魏と戦をするのはこの際どうでもいい!だが、あの刑天は呉の将だ お前は、魏と呉の二国とも相手にする気か!」

 

 

愛紗「我らの理想のためだ」

 

 

星「理想だと?そのために、民が苦しんでもいいというのか!?」

 

 

玉座では相変わらず、星と愛紗の口論が続いていた 他の将も、桃香たちのやり方に疑問を持っているが、星のように強く言えない

 

 

桃香「星ちゃん・・・私は覚悟を決めたんだよ 理想をかなえるために、ね」

 

 

それは、仕組まれた覚悟だという事を理解していない桃香が言った言葉

 

 

星「(くそっ!一体どうしたのだ!?)」

 

 

星は、自室で乱暴に酒を飲みながら二人の変貌に考えをめぐらせていた

 

 

星「これではまるで「誰かに操られているようだ、かね?」何奴!?」

 

 

独り言に、相槌を打たれ思わず得物を持ち回りを警戒する星 すると、いつの間に入っていたのか化粧台に座っている玄崩がいた

 

 

玄崩「私の名は、玄崩という 趙雲殿・・・君は聡明すぎるからね 動かれては困る」

 

 

星「なに?[ドッ]かはっ・・・」

 

 

一瞬で距離をつめられ、鳩尾に一撃をもらった星は抵抗するまもなく昏倒した そして、地下牢に入れられた だが―――

 

 

玄崩「・・・このままでは面白くないな 刑天と同じ牢に入れておくか」

 

 

刑天は、地下牢に入れられた後玄崩により、札を貼られ動けなくなっていた

 

 

玄崩「さて、真実を知ったとき劉備たちはどのように壊れてくれるか・・・楽しみだ」

 

 

星を牢に放り込んで、そう呟く玄崩

 

 

 

 

 

―――Side 魏―――

 

 

華琳「これが、同盟の書状よ」

 

 

呉から送られてきた書状には簡単に言うと、「刑天が蜀に囚われた 救出したいので協力して欲しい その代わり、蜀との戦で戦力を貸す また、この機会に同盟を結びたい」という内容だった 最初は、驚いた華琳たちだったが凪からの情報、玄崩が関与していることを思い出すとこの申し出を受ける事に決定した 玄崩が関わっている以上、戦力は大いに越した事はないと狂骨に進言されたからでもある

 

 

狂骨「・・・玄崩 貴様は楽には殺さん・・・!」

 

 

全員「「「「!?」」」」

 

 

狂骨から漏れ出した濃厚な殺気 それは、覇王の華琳をして死を幻視させるほどの濃度だった 

 

 

―――数日後―――

 

 

蜀は、その暴走を止めるものがないまま魏・呉両軍との戦の場所に着いた

 

 

朱里「(とうとう、ここまで来てしまった・・・止められなかった)」

 

 

朱里が思うのは自分が何もしなかったせいで、止められないところまで来てしまった事 

 

 

桃香「・・・曹操さん!孫策さん!私たちの理想のためにあなたを倒します!」

 

 

玄崩「ククク 末端の兵は、すでに操ってある・・・さあ、壊れるさまを見せてくれ」

 

 

高台から、戦闘を見届ける玄崩 

 

 

―――Side 地下牢―――

 

 

・・・ん・・・うん・・・ょううん!・・・趙雲!

 

 

星「う・・・?」

 

 

誰かに呼ばれていると感じた星は、目を開ける 

 

 

星「ぐっ!?う、ゲェェ・・・」

 

 

すると、一気に腹の中にあったものが逆流してきた だが、それで完全に覚醒した 何があったのかも

 

 

刑天「起きたか・・・」

 

 

星「貴殿は・・・」

 

 

女として恥ずかしいところを見られてしまったが、今はそれどころではないと言い聞かせ目の前で鎖で拘束され、札が額に張られている刑天に向き直った

 

 

星「・・・キョンシー?」

 

 

刑天「・・・何故知っているかは、聞かないでおこう・・・何があった?」

 

 

星のボケに脱力したが、切り替えて何があったのかを聞き出した刑天

 

 

刑天「なるほどな・・・よし、趙雲 札を取ってくれ」

 

 

星は、玄崩がそうしたのか縛られてはいなかった なので、札を取るのも楽だった

 

 

星「しかし、仙人、か」

 

 

刑天から聞いた話を最初は、ありえないと思っていたが目の前で明らかに人の力では壊す事のできない鎖や格子を壊す刑天を見ると納得する まあ、納得したらそれでいいと言い聞かせ刑天と共に牢の外に出た

 

 

刑天「さて・・・俺は、これから戦をしに行くが・・・お前はどうする?」

 

 

刑天は問いかける 決まっている

 

 

星「私も、行きますよ」

 

 

仲間を守るために・・・そして、主を止めるために

 

 

 

 

「舞台裏」

 

 

狂骨「結構、加速してきたな」

 

 

刑天「だな・・・というか、蜀の将の扱いが・・・」

 

 

え?だって、「主人公不在の蜀=愚者の集団」は鉄板では?

 

 

狂骨「ん~?」

 

 

刑天「そうか・・・?」

 

 

まあ、次回も急展開はあるよ?

 

 

狂骨「そうか・・・というか、お前ってギャグよりこっちのほうがイキイキしていないか?」

 

 

そ、そんなことないよ!?

 

 

刑天「目ぇ合わせろ・・・」

 

 

狂骨「というか、星が後ろに居るけど・・・」

 

 

へ?

 

 

星「フフフ・・・狂骨殿にあのような場面を見せるとは・・・」

 

 

注:内容は、狂骨と刑天は見ています つまり―――

 

 

星「私の、羞恥心と怒りを喰らえぇ!」

 

 

ギャース!

 

 

刑天「え~後ろで、虐殺が行われていますが・・・次回もよろしくお願いします」

 

 

星「狂骨殿~♪」

 

 

狂骨「あ~よしよし」

 

 

あ、悪魔や・・・

 

 

刑天「自業自得だろうに・・・では、またお会いしましょう」

 


 
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