No.945155

こんとん物語 19

スクジョさん

殺人ミステリー

2018-03-15 15:30:47 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:366   閲覧ユーザー数:366

「分百こんとんだろう?」

 

飄々(ひょうひょう)とした調子で、語り出す女性がいた。

名前を滝川という。

 

「どなたでしょう。」

 

警戒した様子で、クリスがたずねる。

 

「滝川という者だが、さっき私の名前を耳にしたものでな。」

 

「あなたとイザベルはどういった関係でしょう?」

 

こんとんが直球に滝川にたずねる。

 

「私は依頼されたに過ぎない。イザベルとは親友でもあるが、私は殺し屋だからな。」

 

「殺し屋?」

 

「”死人に口無し”と言ってな。出来るんだよ。神隠しが。

私はその手伝いをしている。つまり、わたしは殺し屋のような者だな。」

 

 

こんとんは質問を重ねる。

 

「今回の事件にはどの程度、関わりがありますか?」

                ・・・・

「イザベルが作った死体を隠した。ちょうど三体だな。」

 

「分かりました。協力ありがとうございます。行きましょう。クリス。」

 

淡々とこんとんはその場を離れる。クリスもそれに続く。

 

 

何々駅へと入ると、こんとんはベンチにぐったりと体を預ける。

 

こんとんとクリスは同じベンチに座る。

 

「今日の収穫はどうでしたか。こんとん。」

 

「全く、収穫無しどころか、スタート地点に戻されてしまいました。」

 

「そうですか。あなたの目にもそう見えますか。」

 

しばらくして、こんとんの方から。

 

「行きましょう?」

と、クリスを催促(さいそく)する。

 

「わかりました。では、いきましょう。」

と、クリスはぎこちなく答える。

 

 

疲れていた二人は電車に乗った後、寝てしまって、ぎりぎりまで起きずに乗り過ごしそうになった。

 

こんとんは情報屋アニスを通じて探偵事務所へと帰った。

 

ベッドで横になってぐっすり眠るようだ。

 

”おやすみ、こんとん。”と自分に挨拶(あいさつ)して、眠った。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択