No.943171

SAO~黒を冠する戦士たち~ 英雄外伝 第24話 覇王の気を見せる時

グルメ96さん

どうも、グルメです。

3月投稿出来るかわからないのでもう一つ投稿しておきたいと思います。

今回のお話しは、キリトが真の力を発揮します。ヒースクリフとの決着は如何に………そしてある人物も意外な反応を示します。

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2018-02-27 11:10:09 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:849   閲覧ユーザー数:837

 

 

 

第24話 覇王の気を見せる時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ッ!」

 

迫りくるヒースクリフの高速の剣、普通のプレイヤーなら反応に遅れて回避できないであろうその攻撃をキリトは気づき、すかさず両手の剣を離して後ろに後退したのだった。

 

「バカな……!? 今の攻撃をよけた、だと…」

 

これにはさすがのヒースクリフも予想してなかったのか、ありえないといった表情をしていた。

 

「「「………………(ポカーン)」」」

 

コウスケ達、レンファ達は早すぎていったい何が何だかよく分かっておらず放心状態になっていた。そしてエドはというと、さっきの一連の動きが見えていたのか飲み込みが早かった。

 

「ゼウス、あれは間違いなく…」

 

「ああ、そうだろうな(あのヤロー、勝ちを焦って変なシステムを使いやがったな。)」

 

周りに聞こえない二人だけの会話をするエドとゼウス、どうやら二人にはヒースクリフが使った高速の動きが何らかのシステムを使ったものだと推測するのだった。

 

「(さて、あの行動がヒースクリフにとってどう転ぶかな………ん?)」

 

ふと周りの観客がざわつき始めた。何事だろうと思った時にゼウスの近くにいる観客から、こんな話しが入ってきた。

 

「キリトが武器を変えるみたいだぜ…」

 

「マジかよ! 一度見たかったんだよな、キリトが持つ聖剣と魔剣。」

 

ぼんやりとその話しを聞いていると、コウスケ達にもキリトが武器を変えるという話しが聞こえてきたのか、自然に会話がキリトの武器についての話題となった。

 

「そういえば、キリトが持っている聖剣と魔剣…私見たことないわね。」

 

「へぇ、そうなのか。俺らは何回か見たことあるぜ。」

 

レンファの言葉に見たことがあると言うコウスケ、そこに補足としてジュンが入った。

 

「とは言っても、ほとんどボス攻略中にしか見たことがないからね、じっくり見るのはこれが初めてかな…。」

 

そう答えるジュン。そしてシュンも口をひらいた。

 

「まぁ、他人の武器に見とれていたらボス攻略も出来たもんじゃないな…私的にはこれからキリトがその剣でどんな動きを見せるのか楽しみだが…」

 

どうやらコウスケ、ジュン、レンファ、シュンの4人はキリトが聖剣と魔剣を出すと考えているみたいだが…‘彼‘だけは違っていた。いきなりこんな言葉を発した。

 

「いえ、キリトさんは聖剣と魔剣を出さないと思いますよ…」

 

「えっ、そうなのですか?」

 

ケンタの言葉に驚くアヤ、そして他の4人も少し驚いた表情をしていた。

 

「おいおい、キリトが持っている聖剣と魔剣が最強の切り札じゃないのか?」

 

コウスケがそう疑問に思ったことをケンタに問いかけた。

 

「確かに‘武器‘としては聖剣と魔剣。最強の切り札と言えるでしょう。」

 

「ですが…」とケンタが前置き、

 

「キリトさんの切り札は剣ではなく……人間としての‘気‘ですから。」

 

「それって、どういうことかしら?」

 

ケンタの言葉に首を傾げるレンファ。

 

「とりあえず、百聞は一見に如かず…いえ、この場合は‘’百聞は一感に如かず‘’と言ったほうが良いでしょうか?」

 

「ケンタ、君何か上手いこと言ったと思ってない?」

 

ケンタの言葉にシド目で見るジュン。ケンタは「えへへ…」と苦笑いを浮かべるのだった。

 

「…………。」

 

そんな様子を何となく見てたエド。すると、またゼウスが皆に聞こえない声でエドに話しかけてきた。

 

「エド、これから起こることに腰を抜かすなよ。」

 

「?…それはどういう意味だ?」

 

「まぁ、キリトを見てな。」

 

そう言ってキリトの方を見ると今まで使っていた二つの剣をしまうと二振りの刀を取り出した。右手に深紅色の刀を、左手には群青色の刀をそれぞれ持つとそのまま目を閉じた。

 

そしてキリトが目を開けた瞬間、それは起こった。

 

冬でもないのに急に鳥肌が立ち、寒気を感じた。それと同時にここにおりたくないようにすぐにでもここを離れたいと思いたくなる程の威圧を感じるのだった。

 

「なっ!?」

 

「何よっ…これ?」

 

「……ううぅ。」

 

「これは……!」

 

「……むむっ!」

 

コウスケ、レンファ、アヤ、シュン、ジュンはこの寒気と威圧に戸惑い、顔をしかめつつ何とか耐えた。逆にケンタはというと、もう慣れているのか余裕の表情を浮かべるのだった。

 

「‘覇気’……と呼ばれるものです。」

 

ぽつりと言葉を発し、ゆっくりと話し始めた。

 

「キリトさんの強さは武術だけじゃない……人が持っている‘気‘を100%引き出すことができるのです。」

 

コウスケ、ジュン、レンファ達が驚くなか、この男も驚いていた。

 

「!? これは………まさかアイツ。」

 

「あぁ、そのまさかだよ。」

 

エドが驚く中、ゼウスが何か知っているのか言葉を発した。

 

「‘’ギア‘’だ。アレだと‘気質タイプ’だろうな。」

 

そう言いつつエドを見るとキリトの方を何も言わず目視していた。そして、ゆっくりと口を開いて言った。

 

「裏の人間ならまだしも、一般の少年(ガキ)がギアを使うなど………アイツ本当に何者なんだ?」

 

「さあ、な。…流石の俺も現実(リアル)のアイツを知らない……だがこの世界では二刀流使いのトッププレイヤー、それと同時に‘狩人’ということだけは確かだろうな。」

 

「…………。」

 

そこからエドとゼウスは何もしゃべることなくキリトを見続けた。そして、これを機にキリトの怒涛の攻めが始まった。

左手で逆手に持つ刀を、右手に持つ刀に並べるように添えて体を低くしてヒースクリフに突っ込み、その勢いで盾の上部へと攻撃、ヒースクリフの盾が上向きに反れると同時にそれを防ぐかのようにヒースクリフはキリトに剣を振り下ろすも、同じ構えのままキリトはその場で一回転し、ヒースクリフの剣を弾き飛ばした。そして、そこから逆手持ちの刀で盾を切りつけ、その勢いを利用して回転し右手の刀で再び斬りつけた。

 

「(ほう、あの堅い盾をぶっ壊すつもりだな。)」

 

そんなことをふと思ったゼウス。そして、キリトは二度後ろにバックジャンプして距離を取り、ヒースクリフは態勢を整えて盾で自分を守るようにキリトに突っ込んできた。キリトもまた態勢を整え、体を低くして突撃する。

 

「ぬおおおおおぉぉぉぉ!!!」

 

ヒースクリフは裂孔の雄叫びを上げて突っ込んだ勢いをそのまま利用して剣の突きを放つ。

 

「…………ッ!」

 

キリトもまたヒースクリフに突っ込み、二振りの刀で斜め十字に斬った。

 

ガキイイイイイイィィィィィ¬―――――――!!

 

お互いの武器がぶつかる大きな音が会場に響き、キリトとヒースクリフはお互いの立ち位置が入れ替わっていた。

 

「勝負あったな。」

 

「ああ………。」

 

ゼウスとエドがそう呟くとヒースクリの剣と盾が………

 

ベギィ!

 

バギャンッ!

 

音が響いたと同時に砕け散った。それに対してキリトの武器は健在、よって……

 

————『降参(アイ・リザイン)』

 

ヒースクリフの傍のディスプレイにその文字が現れた瞬間。

 

——おおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

 

会場に観客の歓声が一気に響き渡ったのだった…………

 

 

 

 

Tobecontnued…

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

第24話いかがだったでしょうか? 試合結果は本郷 刃さんの小説を愛読されている皆さんなら分かっていたと思います。もし、初心の方がいれば本郷さんの小説を手にとってみてください。この小説は基本、本郷さんの小説のスピンオフみたいなものですから。

さて、ここで初めて’ギア’という言葉が出てきました。初登場は本郷さんのUW決戦編の読者が考えたキャラが活躍する場面で、私が投稿したキャラが活躍する時に登場しました。薄々「出しゃばっているな…」と思いつつ、本郷さんにキャラ設定を送りましたね、あの時はww。

そのキャラの設定でこの小説、’’英雄外伝’’を書いていますので当然どこかで’ギア’についての話しは書きたいと思っていました。ギアの説明は一応どこかで入れたいですね。あとがきで普通に説明するか、あるいはSAOのアニメ特典映像みたいにするか検討中です。

でも少しだけ説明を………

 

・’ギア’はその人が持っている力を引き出す、覚醒状態、トランス状態の総称。

 

・ギアは大まかに分けて三種類に分けられる。

 

・その三種類の一つがキリト達が使う’’気質タイプ’’の’覇気’に当たる。

 

とりあえず、こんな感じですかね。

 

 

 

次回、キリトが無事に勝利をおさめたこの戦い、しかし、ある人物がこの試合を見ていたということが分かり、エドが行動を起こします。その人物とはいったい…………

 

 

それではこの辺で、ではまた……。

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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