No.942444

こんとん物語 17

スクジョさん

殺人ミステリー

2018-02-21 19:41:19 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:377   閲覧ユーザー数:376

「さあ、出かけよう。」

 

そうつぶやいて、こんとんは準備を始める。

今日の取材の準備である。

取材はクリスと二人で行う。

取材対象は”佐藤彼子(さとうかのこ)”。イザベルから数えて四人目、最後の取材対象だそうだ。

 

「もう、出来た。」

 

準備が出来、こんとんは探偵事務所を出る。

行き先は、情報屋アニス。

 

 

駅から電車に乗り、目的地の最寄り駅を目指す。

 

電車内で、書き物をする日記のつもりで、現在の状況を書いてみる。

 

”現在、電車内にて情報屋アニスを目指す。”

 

 

「では、ゆっくり取材の心の準備をしましょう。」

 

情報屋アニスではクリスが既に取材の情報を集めていた。

出発までゆっくりして、良いそうだ。

 

 

 

お菓子を食べると、喉が渇き、お茶を飲むと、口内が甘くなくなる。

その繰り返しをしていくと、クリスが話しをしだした。

 

「イザベルのことですが、何か感じるものがあるのでしょうか。」

 

「確信の推理です。はい、イザベルが犯人です。」

 

クリスは顔を曇らせた。

 

”私と同じ結論に至るとは・・・・。”

 

それでも世間体はあるので、曇らせたのである。

 

「どういった、推理に基づいたのでしょう。・・・あ、やっぱりいいです。」

 

真剣な表情のクリスに気圧(けお)されたこんとんをクリスは見て取った。

 

推理は第三者を通さなければ意味が無い。


 
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