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SAO~黒を冠する戦士たち~ 英雄外伝 第19話 「兄より優れた弟なぞ存在しねぇ!」と言いますが割と存在しています。

グルメ96さん

どうも、グルメです。 
約5ヶ月ぶりの更新です。現実が忙しかったこととストックがなくなってしまったので書き溜めをしておりました。ある程度溜まりましのでぼちぼち投稿したいと思います。

今回のお話しは会場に入る前にゼウス達がある兄弟に遭遇します。

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2017-11-20 11:45:40 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:790   閲覧ユーザー数:785

 

 

 

第19話 「兄より優れた弟なぞ存在しねぇ!」と言いますが割と存在しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、Eブロックの方に向かって下さい。まだ、あそこには席のスペースが沢山あると思いますので。」

 

「ああ、分かった、ありがとう。」

 

闘技場の入り口前までやってきたゼウス一行は、コウスケが代表で受付の人にチケットの購入と観覧席の確認を行っていた。

 

「よし、チケットは買ったし、席の場所も分かったからことだしさっそく「なぁ…」ん?」

 

コウスケの言葉を遮ったのはゼウスだった。ゼウスは奇妙な顔つきで受付の人物を見て呟いた。

 

「何で‘’聖竜連合‘’のお前さんがKoBに混じって受付の仕事をしてるんだ?」

 

「うぅ…出来ればそこにはふれて欲しくなかった、私だって好きでやっているわけではないのです…」

 

KoBは基本白を基調とした決められた団員服がある。規律は知らないがプライベート以外の大抵のKoBの連中はその決められた服を着ている。今、受付をしている青年はそれを着ておらず、青を基調とした服を身に付けており黒い眼鏡をかけていた。

 

この青年の名はヒューバートと言い、ギルド‘’聖竜連合‘’に所属しているプレイヤーだ。冷静沈着で頭の回転が早くギルド内では参謀のような立場で立っており、たまに皮肉なところもあるが根は真面目なので話せば分かる人物でもある。

 

「ええっと…何かあったのですか?」

 

恐る恐るアヤが尋ねると、どこか気難しい顔をした後、ゆっくりと話し始めた。

 

「実はこの受付所1時間前は50人以上が並んでいたのです。私もその一人でしたが待てど待てど全く動く気配がなかったので、気になって先頭に行ってみたのです。そしたら…」

 

そう言って黙り込んでしまい、苦虫を嚙み潰したような顔をして異様なまでに眉をピクピクと動かしていた。相当腹を立てているということが伝わると同時に、こんなに苛立てる理由が見えてきたコウは

 

「あ~いたんだな、お前のお兄さんが…」

 

「ええ、いましたよ…兄さんが。あまりにも仕事をこなせていなかったので、思わず代わってしまいましたよ。」

 

コウの発言に応えるヒューバート、そこから彼の愚痴が始まった。

 

「チケットを売るまでは良しとします。しかし、そこから観客席を決めるのに『あーだ、こーだ』言って全く決められなかったんですよ、主催者はこちらだって言うのに…こちらがテキパキ決めれば大して時間がかかるようなものでもないし、かけるものでもありません! それに、兄さんもギルドに入ってだいぶ長いはずです! でしたら、兄さんがどんな人物で何が得意で何が不得意か分かるはず、いや、分かって当然です! 周りがもっと兄さんにあった役割を決めてですね・・・」

 

相当鬱憤が溜まっているのかヒューバートの口から次へ次へと愚痴が飛び出してきた、おまけにこちらをじっと見て愚痴を言っているため、うかつに動くことが出来なかった。「何とかこの場を切り抜けねば…」とそれぞれが想い出した時に動いたのはケンタだった。

 

「あの、肝心のお兄さんは?」

 

話しの主旨を変えようとした一言、しかし、この一言が火に油を注ぐものとなった。

 

———バンッ!

 

いきなりヒューバートは受付の机を叩くようにして立ち上がった

 

「ばっくれましたよ! いったい何を考えているのかわけがわからないですよ。普通自分の持ち場を離れますか?一言声をかけてならまだしも何も言わずにどっか行っちゃったんですよ!?常識なさにもほどがあります、大体あの人は…」

 

更にエスカレートする愚痴に皆嫌気がさしており聞くのも疲れてきた。油を注いだケンタはと言うと、どこか申し訳なさそうに俯いて愚痴を聞いているのだった。再び皆が「何とかしなければ…」と想い出した時にエドが何かに気づいてゼウスの肩を叩いた。

 

「ん?」

 

ゼウスは首だけエドの方に向けた。エドは別方向に指を指しておりゼウスはその指した先を確認した。確認を終えるとヒューバートに一言言った。

 

「おい、あれお前の兄貴じゃあねえか?」

 

「えっ?」

 

マシンガンのように喋っていた口が止まった。ゼウスが右側に指をさし、ヒューバートはもちろん他のメンバーを指した方に目を向けた。

 

「おーい~。」

 

手を振りながらやって来る人物がいた。白を基調とした長いジャケットを羽織っており顔立ち体格が整ってイケメンと思いきや、目が常に閉じており、どこかのほほんとしていた。この青年の名はアスベルと言い、血盟騎士団に所属しているプレイヤーであり現実世界では兄弟なのかヒューバートから兄さんと呼ばれていた。ヒューバートはアスベルに勢い良く駆け寄った。

 

「何やっていたのですか、兄さん!」

 

「何って…お腹すいていると思って焼きそば買ってきたんだよ。ハイこれね。」

 

と言って袋に入っていた二人分の焼きそばをヒューバートに見せるのだった。

 

「あっ…ありがとうございます。って違います!何で自分の持ち場を離れたのですか!」

 

「何でって言われてもね~。ヒューバートがいたし良いかなって思って…あっ、皆さんどうも、焼きそば食べます?」

 

アスベルはゼウス達に気づいて挨拶をした。ゼウスは「よぅ」と返事をしてコウ達やレンファ達も軽く挨拶をするのだった。ヒューバートは話しをこちらに向けるためアスベルの顔に迫る勢いで近づいた

 

「私の話しをそらさないでくれますか!というよりもその焼きそば私のために買ってきたのではないのですか?」

 

「あっ、そうだった~ごめんごめん。」

 

「まったく…。(昔はこんなのではなかったのに…どうして。)」

 

「ハァ~」っと深いため息をついて呆れた表情をするヒューバート、彼の兄、アスベルはどこか抜けており、能天気かつマイペースである。ヒューバートが聞いた話しでは重要な会議をすっぽかしてダンジョンでレベル上げはもちろん、会議に参加していたと思えば始終居眠り、挙句の果て何日もギルドに顔を出さないということもしばしばあり、ギルド内でも『アスベルを追放するべき』という声が上がっていたりするのだ。

 

「(やはりこのゲームが…あなたを変えてしまったのですか、兄さん。)」

 

心の奥底で心配をするヒューバート、それをよそにアスベルはゼウス達と談笑を行っていた。

 

「ところでゼウス達はこの試合を見に来たのかな?」

 

「ああ、最初はエドと二人だったが…後からコウ達も加わって大所帯となった。」

 

「ふ~ん、そっか~いいな。大勢でいるのは楽しいよね~「ダメですよ!」まだ、何も言ってないよ~」

 

すかさずヒューバートが口を割り込んできた。

 

「兄さんには受付という仕事があるでしょ、さぁ戻ってください。」

 

「えぇ~嫌だよ。ヒューバート得意そうだから代わりにやっと「いいから、戻る!!」えぇ、ちょっと、首元引っ張らないで、くびがぁぁーーーーーッあっ、皆さんごきげんよう。」

 

アスベルはヒューバートに首元のえりを引っ張られ、引きずられるように受付の方に向かっていった。

 

「騒がしい兄弟だな、相変わらず。全くはた迷惑だぜ…」

 

「お前が言うな、ゼウス。」

 

鋭くツッコミを入れるシュン、この言葉にコウやレンファ達は苦笑いを浮かべるのだった。

 

何はともあれ解決したのでゼウス達は試合が観覧できる席に向かうのだった。

 

 

 

Tobecontnued…

 

 

 

 

 

簡単キャラ紹介

 

 

 

 

アスベル (CV櫻井 孝宏)

 

SAOプレイヤーの一人、ギルド’血盟騎士団’に所属している青年であり顔立ち、体格が整っているが目が常に閉じており、のほほんとした顔をしている。性格は能天気かつマイペースでどこか抜けており、重要な会議を忘れていたり、参加していても始終居眠り、また何日もギルドに顔を出さないなどを繰り返しており今ではギルド内では放置&お荷物状態になっており、彼を追放する意見も上がっていたりする。アスナと同じ時期にギルドに入った同期であり、アスナ曰く「昔は普通だったが、いつの間にかああなっていた」とのこと。

ヒューバートとは現実世界では弟にあたり、訳あって離れて生活しており、このSAOの世界で再会をはたしている。

 

 

 

ヒューバート (CV水島大宙)

 

SAOプレイヤーの一人、ギルド’聖竜連合’に所属している青年。冷静沈着で頭の回転が早くギルド内では参謀のような立場で立っており、たまに皮肉なことを言うことがあるが根は真面目で話せば分かる人物でもある。また、聖竜連合の過激派を一人で追放に追いやったことでも有名だったりする。

アスベルとは現実世界では兄にあたり、このSAOの世界で再会を果たしたが、アスベルのマイペースな行動に毎回振り回され苦労しており、そっけない態度を見せることもあるが誰よりも兄のことを大切に思っていたりする。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

 

 

まずは改めて謝罪を、投稿期間をだいぶ空けてしまいました、本当にすいません。

理由は最初に書いたどうりです、次回もいつになるか分かりませんが、なるべく早く上げれるように努力していきます。

 

さて、第19話いかがだったでしょうか? しっかり者の弟と昼行燈な兄の登場回でした。

元ネタ、モデル容姿は’テイルズ オブ グレイセス’より’アスベル・ラント’と’ヒューバート・オズウェル’です。最初の段階でキャラが欲しいと思って色々探していた時に、二人の衣装を見て、血盟騎士団と聖竜連合にいても「違和感がないな」と思い登場させることになりました。(何気にテイルズシリーズで初めてしたのがこの’テイルズ オブ グレイセス’でこの二人に思い入れがあったりします。)

性格は弟は基本的に変わっておらず、兄だけマイペースキャラに変えました。アニメとかにある振り回す、振り回されコンビを意識させるつもりです。

 

あと、’キリアス’というカップリングが好きなように’アスシェリ’のカップリングも好きですね。ついでに言うと落第騎士の’一ステ’も捨てがたいですね。皆さんはキリアス以外の好きなカップリングはありますでしょうか?

 

 

さて、この投稿までにSAO関連では色々なことがありました。映画の大ヒットに新しいゲームの舞台はGGOに、アニメ第三期も決まりました。予想はしていましたがキノの作者が書いたGGO編のアニメ化は予想外でした。これからもSAOの新しい動きに目が離せません。

 

 

 

次回、レンファの心の傷に少し触れることになります…

 

 

それではこのへんで、ではまた…

 

 


 
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