俺は今、混沌の中にいる…
俺の目の前にいるのは、俺の愛する人たち…
桃園の誓いから始まり、乱世に平和をもたらそうと、
今なお心をひとつにして戦う愛しき存在。
だが…
その愛しき存在こそが、今現在この瞬間混沌と化していた…
それは今日の朝に起こった。
この日は珍しく、朝食をとろうと食堂に行ったところ主だったメンバーが勢ぞろいしてた。
皆何かしら仕事や用事があったりで、このように全員が揃うことはなかった。
「珍しいな皆が揃うなんて。 今日はいいことがありそうだな」
自分が感じたことを素直に言葉にすると、皆も同じことを考えていたのか、
俺の考えに同意してくれた。
だが…それは間違いだった…
程なくして食事を運び終えた侍女達が立ち去ろうとしたその時、
一人の侍女が自分の服のすそを踏んでしまい、踏ん張ることも出来ずに倒れていく。
せめて受身を取ろうと手を伸ばしたが、その先には別の侍女が立っており、
咄嗟にその侍女の服を掴んだのだが、意思のない衣類に抵抗する力があるはずもなく、
その侍女の下半身を覆う服は全て剥ぎ取られた…
そこには…女にはあるはずのない身体器官があった…
なんと、服を掴まれたのは侍女では…女性ですらなかった。
格好だけでは女にしか見えない彼を見て、回りの侍女達はみな驚く。
そして、侍女の中で百合な者がいて、なんと彼女…いや、彼に好意を抱いていたものがいた。
だが、その相手が”彼”だったと知ってしまい、ショックで逃げようとする。
実は彼も好意を抱いており、必死に謝ろうとするも平手打ちを喰らう。
顔に紅葉模様をつけながら、彼は侍女集団の中に倒れ…
ようとしたところで、侍女集団から「変態ーーー!!#」とフルボッコを喰らう。
そして、フルボッコの打撃による移動で彼は連行された…
その光景を見て、食堂に集まった皆はあることを思い出し、もしかしたらと思う。
今日は”あの日”なのではないか?と…
あの日とは、蜀が誇る軍師が一人、賈駆こと詠の、ある特殊な体質。
一月に一日、自分とその近辺にいるもの全てを不幸にする、通称『不幸の日』。
その不幸度合いは常人が普段感じるものの比ではない。
思った途端、食堂にいた者たちは逃げたり距離をとろうとしたりと一斉に動き出す。
だが…これこそ、この一斉行動こそが彼女らの不幸の始まりだった…
ある者は椅子に足を引っ掛け…
ある者は机の端に服が引っかかり…
ある者はバナナの皮に足を滑らせ…
そこでおきたのは負の連鎖。一人の行動が全員の災害につながり、
そこにいた全員は、くんずほぐれつ頭をぶつけ合いながら、食堂をめちゃくちゃにした…
煙で覆いつくされた食堂室内。
その中で一刀がいち早く立ち直ることが出来た。
「いてて…なんだかすごいことになったな…皆大丈夫だったかな?」
煙を払ってみると、そこには倒れている武将達がいた。その中で、一刀はまず璃々に声を掛ける。
ここに集まった中では一番幼く、身体的にまだ未熟な彼女だと、
この惨状の中で負ったであろう痛みは相当なものだろうと思う。
「璃々ちゃん!大丈夫かい!?」
特にひどい怪我は見当たらず、あるとしたらぶつけた跡であろう赤い○。
叫びながら肩を揺すって見ると、直ぐに反応があった。
ぶつけた箇所を押さえながら一刀を見上げ、
そして…幼女には不釣合いな穏かな笑みを浮かべながら告げる…
「えぇ…大丈夫ですわ、ご主人様」
「……………………………へ?」
璃々の仕草に、表情に、そして彼女が発した言葉に一刀は驚き言葉を失った。
混乱する一刀は、落ち着いてから状況を分析しようとするが、そこに追い討ちが掛かる…
璃々のすぐ横にいた紫苑が起き上がり、一刀を見てから、頭のぶつけた箇所を押さえる。
そして、今にもなきそうな表情で言葉を発する。
「う~…ごしゅじんさま~、頭ぶつけちゃっていたいのー」
あの、みんなのお母さんこと紫苑が、子供の仕草と口調で縋り付いてくる…
その豊満な双丘を堪能することも出来ず、一刀の混乱は更に大きくなる。
「(ど、どうなってるんだ!?今の璃々ちゃんの口調とか仕草って明らか紫苑だよな?
それに、紫苑の方も口調も仕草も…璃々ちゃん?…これって、もしかして…)」
そこで一刀の頭にはあることが浮かび上がる。
その考えは、この二人以外でも証明されることとなった。
一刀が考え込んでいるときに、その近くにいた星が起き上がり、
一刀を見るや叫びながら近寄ってきて…
「ご主人様!お怪我はありませんか?大丈夫でしたか!?」
自分のみを本当に案じてくれてると分るほどに顔面蒼白で迫ってくる。
だが…その口調やその行動は明らかに星のものではない。これは…
「(まさか…愛紗!?)」
その後も、一刀の予想が正解ですど言わんばかりに、
皆が、普段とはかけ離れた光景を生み出す。
それを見て、聞いて、一刀は我慢できずに、城中に響き渡るほどの声で叫ぶ…
「ぬぅわんじゅぁあこりゃーーーーーーーーー!!!!」
突然の一刀の絶叫に全員が驚き、そして声を掛ける。
声を掛けてきたのは月だ。だったんだが…
「ちょっと!何いきなり大声で叫んでんのよ!?」
その口調は彼女の親友、ツン子ちゃん独特の口調だった。
あの月が~…とちょっとした絶望に浸りそうになったが、今はだめだ。
まずは自分が、自分達がどれほど大きな問題に直面してるかを理解してもらわねばならない。
「みんな…落ち着いて自分の身体と…周りの人を見てみてくれ…」
言っている意味が分らなかったが、とりあえず指示通り自分の体を見下ろす。
直後、全員の動きが止まった。
そして、次の指示通り周りを見てみて…
「ぬぅわんじゅぁあこりゃーーーーーーーーー!!!!」(全
その叫び声は城中どころか町中に響き渡ったであろう…
見下ろしてみたものは本来なら別人である人の身体が…
そして、周りに集まっている人たちの中には、自分の姿が…
驚愕し混乱した彼女等は、一斉に騒ぎ出す。
そんな中で一刀は自分が考えを述べようとひとまず落ち着いてもらう。
「皆落ち着いたね…それじゃあ今回のことについて俺が思い立ったことを教えるよ」
一刀の言葉に皆頷き、しっかりと聞き入る。
「まず今の状況なんだけど、この原因は”あの日”…”不幸の日”だからだと思う。
最初俺は今日はいいことがありそうだって言ったけど…間違いだった…
むしろ、あれは今このときのこの状況のための前段階でしかなかったんだ…
この、”入れ替わり”の…」
一刀の言葉に皆頷くことしか出来なかった…
「さて、これからなんだけど…入れ替わったもの同士の組み合わせで、
原因が分るまで暫く一緒に行動してもらいたい。
幸い、確認した感じだと、入れ替わった組み合わせは普段一緒にいることが多いもの同士だから、
そのほうが被害はあまり出ないと思う」
この意見に反対するものはいなかった。
「それじゃあ…皆、健闘を祈る!!」
そして、朝食の時間は終え、皆が分かれていった。
果たして、この状況は何時まで続くのか?
この入れ替わりの状況はどのような事態を引き起こすのか?
それぞれの組み合わせで何が起こるかは…
to be continued…
さて…『真・チェンジで無双 序編』 いかがでしたでしょうか?
真桜発明シリーズに引き続いて、またもや電波を拾ってしまいましたwww
性質の悪いことに、一度浮かんでしまうと書かずにはいられず、
しかしねたが出て来る出て来る…お陰で筆が止まらない。止められない!
このシリーズは、ショタ一刀シリーズよりも短い期間で終わります。
なので、もしかしたらこっち優先しちゃうかもです…
具体的に言うと、まず今回の序編、それから各組み合わせ同士の話、それから終編って感じで。
とりあえず今までと同じく、ネタが上がって、文章に書けたら随時投稿していくって感じでやってきます。
ではまた次回…
さて…この不幸な日が引き起こした入れ替わり事件。
貴方はどの組み合わせの話を読みたいですか?
1: 桃香 ⇔ 焔耶
2: 愛紗 ⇔ 星
3: 朱里 ⇔ 雛里
4: 月 ⇔ 詠
5: 恋 ⇔ 音々音
6: 白蓮 ⇔ 麗羽
7: 斗詩 ⇔ 猪々子
8: 紫苑 ⇔ 璃々
9: 鈴々 ⇔ 桔梗
10: 翠 ⇔ 蒲公英
11: 読者が希望する組み合わせ
南蛮勢は…時期的に南征前でまだいないってことで…スマセン。
10に関しては、指定して下さったら頑張ります。多分…
何せ今回の序編でも所々で入れ替わった組み合わせが出てきちゃってますし。
Tweet |
|
|
58
|
7
|
追加するフォルダを選択
え~…真桜開発シリーズとはまた別の電波を受信してしまいましたwww
電波ネタでありながらちょっと長めになるかもですが、まぁよろしくお願いします。
注意事項としては、キャラ崩壊ものです。ある意味キャラ崩壊なんて言葉じゃすまないかもですがwww