天空市風天区内某所にある3階建ての建物。

1階に機械修理店『ガレージKOU』が、2階にはモデルガン販売店『ハウンドバレット』がある。

何を隠そうここは相模コウ、高原仁子の夫婦が住まう場所で、3階がその家になっているのだ。

そのリビングでカップ焼きそばをすすりながらモデルガン雑誌をめくっているコウ。

「…ねぇコウちゃんってば、何ニヤニヤしてるのよ」

「これがニヤニヤせずにいられようか…」

コウが顔をほころばせながら見つめていたのは、雑誌の企画でサバゲープレイヤーを紹介するページ。

愛用のモデルガンや弾丸、プロテクトギア等々を紹介していくのだが、その見開きを堂々飾っている一人の女性の写真…。

「あ、これこの間雑誌の撮影で撮ってもらったやつだｗ」

「いやぁ、やっぱりお前って写真写りいいよなあ。それに次のページなんかM-16持ってるもんなぁ」

さらにコウは、興奮した様子でニコの写真を見る。

「それからこっちはAA-12か。しかしM1928A1(トミーガン)も似合ってるなぁ」

「でしょでしょ？」

「…うーん、どの写真も甲乙つけがたいなあ」

「どの銃を持っててもかっこいいから？」

「それもあるんだけど…まずどうしても胸に視線が行っちゃうよな」

「もうｗｗｗ」

と、和気あいあいとしたムードだったがその次の瞬間！

「…あ、コウちゃん…何を…」

「……でもやっぱ生が一番だな」

「んっ…もう、バカ…！コウちゃんてばえっちなんだから…」

その様子を、わずかに開いたドアの隙間から見てしまった影が一つ。

コウとニコの娘・相模ミチルだ。

ミチルはドアの前で膝を抱えて座り込み、ひたすら赤面していた。

(…ボクにも…ボクにもあの両親のエロ成分が入ってるんだ…きっと絶対そうだ…)

負けるなミチル、そのドキドキがきっと君をオトナの女に変えてくれるはず…！