大陸動乱編「新たな仲間」
―――Side 于吉―――
雅樹「―――我が名は『狂骨』なり!」
馬鹿な・・・仙石雅樹が仙人になった?・・・まずいですね これでは計画が難航しますね しかし、まだ体に慣れていない今奴を消すことができれば!
于吉「行きなさい!奴を・・・狂骨を殺すのです!」
―――Side 華琳―――
目の前にいる男が名乗った瞬間に、何かが頭の中から消えた気がした・・・この狂骨という男は一体何者なのか 身に纏う覇気は凄まじい・・・恐れている?この私が?
華琳「ふん、全軍!相手は一人y「華琳さま!」な!?」
突然後ろに白装束を着た男たちが現れてこちらに向かってきた こいつら、どこから!?しかも、私たちにも攻撃を仕掛けてくる?
桂花「華琳様・・・ここは退いたほうが・・・」
確かに・・・北郷は逃がしてしまった・・・このままここに居ても被害をこうむるだけね
華琳「全軍退け!」
それにしても、あの狂骨という男・・・本当に何者?
―――Side 狂骨(以降狂骨で統一)―――
魏は退いたか・・・ま、当然か しかし、これが仙人の体か さっきから、白装束を斬り捨てているが普段なら息切れするのにそれがない・・・身体能力も上がっている
白装束「キエエ!」
狂骨「邪魔だ!」
懐に入り込もうとした敵を足を強化して蹴り飛ばす・・・が、引っくり返った!?
白装束「隙あり!」
狂骨「ちぃ!」
左の篭手から火薬を放出し剣撃で発火させ距離をとる・・・体がハイスペックすぎる!これでは「手を貸そうか?」ん?
??「まだ、感覚をつかめていないな?仙石・・・いや、狂骨よ」
あいつは・・・刑天!?
狂骨「生きていたのか・・・って、包帯は?」
刑天「ああ、死に損なった 包帯は・・・捨てた・・・それより、お前が言っていた意味がわかったぞ?」
ん?ということは、後ろにいる二人の少女がこいつにとっての「守りたいもの」か?
狂骨「そうか・・・ま、後で聞かせてもらうぞ?まだ、体になれていない 援護を頼む」
刑天「了解だ・・・聖は、狂骨の援護にまわれ!涼は俺について来い!」
聖「旦那様の仰せのままに・・・」
涼「よし!ボクに任せてよ、兄さん!」
刑天の連れていた少女たちは、凄かった 聖と呼ばれた娘は三尖刀で敵を薙ぎ、涼と呼ばれた娘は狼牙棒を振るい敵を吹き飛ばしていた それは、恋には及ばないにしろ、愛紗や、鈴々と同じ程もしかしたら、それ以上あるかもしれん・・・
聖「狂骨様、援護は私がしますので体を慣らしてください」
狂骨「礼を言う・・・狂骨、推して参る!」
そして、いつの間にか白装束を駆逐した俺らは少し離れた川の近くに野宿することにした こいつにいろいろ聞かなければな・・・
狂骨「それで?その二人が?」
刑天「ああ、俺の「大切なもの」だ こっちは、聖でこっちは、涼だ お前ら、挨拶しておけ」
聖「はい 私は、旦那様・・・刑天様の部下の太子慈と申します、真名は聖です よろしくお願いします」
大和撫子な感じの聖と―――
涼「ボクは、凌統 真名は涼っていいます よろしくお願いします!」
いわゆる「後輩系?」の感じの涼、か
狂骨「ああ 一応俺も挨拶しておくか・・・狂骨だ よろしく頼む」
しかし、刑天の奴は何故ここにいるんだ?
刑天「時期的に、お前たちが幽州から逃げていることは分かっていた そして、お前なら蜀の方に逃げることも予想できた そして、長坂を通ることもな ま、あの場面に出くわしたのは偶然だったが・・・」
そういうことか・・・しかし、こいつも変わったな
刑天「ふっ・・・自覚しているさ 崖から落ちた後、こいつらがいた村の近くの川に流れ着いてな・・・まあ、いろいろあってこいつらと一緒にいるってわけだ」
涼「あの時はびっくりしたな~ 姉さんが血だらけで倒れている兄さんを見つけて・・・」
・・・そうとう酷かったらしいな・・・
刑天「ま、誰かのせいで気脈を乱されたから回復できなかったんだが?」
ジト目で見るな・・・
聖「でも、そのおかげで旦那様のお世話をすることができましたし・・・それに私は、旦那様と運命で結ばれているのです・・・前世から(ブツブツ」
狂骨「・・・なあ」
刑天「・・・聞くな」
涼「姉さんは兄さんのことになるとこうなるから慣れたほうがいいですよ?」
・・・なんかキャラが濃いな
刑天「それで?お前はこれからどうするんだ?」
・・・どうするか おそらく一刀たちは蜀の近くにいる頃だろう
刑天「太公望から「仙桃」をもらったんだろう?そして、飲ませたのなら忘れていないはずだろう?別に、蜀に行っても構わんはずだが?」
・・・ん?なんで、こいつがそのことを知っているんだ?
刑天「ここに来る前に、『奴』が俺たちの前に現れてな―――」
回想
―――Side 刑天―――
さて、もうそろそろ長坂につく頃か・・・
刑天「聖、涼 大丈夫か?」
聖「あぁ・・・旦那様が私のことを心配してくだs「二人とも大丈夫で~す」」
・・・聖のこれはどうにかならんか?こいつ、「前世の記憶」が流れ込んでいるのかたまに、「妄想スイッチ」が入るから余計に疲れるんだが・・・「いいじゃない♪それほど思われているってことで」なんだ!?
太公望「は~い!皆の心の恋人、太公望です!」
聖・涼「「・・・馬鹿?」」
太公望「グハッ!・・・泣いちゃうよ?」
・・・本当になんだ?
刑天「太公望が何のようだ?・・・俺を殺しにでも来たか?」
太公望「・・・そうだと言ったら?」
聖「な、旦那様を!?貴様・・・」
涼「・・・兄さんを殺すなら・・・お前から殺してやる!」
刑天「落ち着けお前ら・・・俺を殺す気ならもうやっている こいつは、自分の敵には容赦はしない」
自分の身内と自分が気に入った奴には協力を惜しまないが、それ以外は排除する・・・それがこの男の本質だったはず
太公望「は~い、落ち着いてね?別に殺しに来たわけじゃないから 実は、相談があってきたの・・・刑天、俺たちの陣営に来ないか?」
・・・こいつの陣営・・・太上老君側か
刑天「何故?」
太公望「現時点で最強の仙人である君をこっちに引き入れれば『蚩尤側』に対する牽制にもなるし・・・俺たちの側に来てくれれば・・・仙石君と死なない程度に戦える舞台を用意しよう 例えば、別の外史で罪人を探しながら君が魏に、彼が蜀に、てな感じでその外史の中で戦えるようにね?どうだろう?悪い条件ではないと思うけど?」
刑天「一つ条件がある」
太公望「何なりと」
刑天「こいつらも一緒に連れて行きたい・・・それが無理なら、この話はなかったことにしたい」
全ての外史につながる崑崙山の中にある神仙や仙人たちのそれぞれの『家』 派閥ごとに場所が分かれているあそこなら、例え太上老君側に付いてもこいつらに危険はないはず
太公望「ああ、そんなこと?いいよ~♪君を引き入れることができるなら安いね それに、仙石君と一緒に生きていく覚悟のある子も『家』に住まわせる予定だし、俺たちの側に来てくれればそこらへんは安心していいよ?『家』の中では貂蝉が楽しく守ってくれるし♪」
貂蝉か・・・大丈夫か?・・・まあ、あいつは女に興味はないし最近は、もっぱら北郷一刀にご執心だと聞く・・・強く生きろ、北郷
刑天「分かった・・・これからよろしく頼む」
太公望「よろしくね~♪つきましては、「仙桃」を6個ほど渡しておくから自由に使っていいよ?俺は、そろそろ帰るけど・・・多分、仙石君・・・長坂で『名乗る』よ?ま、彼のことも頼むね~ それじゃ、バイミ~♪」
刑天「―――という訳だ」
太公望がそこまで・・・奴が何を考えているのか分からんな まあいい・・・
狂骨「そうだな・・・一度、成都に行ってみようと思う・・・とりあえずは、それからだろう」
刑天「わかった・・・俺たちも一緒に行くぞ?于吉たちに意趣返しをしなければならんし、お前と共に戦うのも面白そうだ」
聖「私は、旦那様と一緒ならどこへでも」
涼「ボクも~♪」
まったく・・・だが、ありがたいかもな ん?
狂骨「ところで、聖たちも仙桃を食べたんだよな?」
聖・涼「「はい」」
つまり、そういう関係か?(別に全員がって訳でもないだろうが)それに、こいつはまだ仙桃が4つ残っている・・・
聖「構いません これから、旦那様の伴侶が増えようが第一夫人の座は渡しません!」
涼「ボクは、兄さんが幸せならそれでいいです」
聖「それに・・・二人では旦那様を満足させられるかは・・・」
狂骨「・・・おい」
刑天「・・・お前に言われたくない」
何?どういうことだ?
刑天「太公望から聞いたが・・・鳳統、公孫賛、華雄としたそうじゃないか?」
狂骨「な!?あの出歯亀野郎・・・」
刑天「俺もやられた・・・」
いつか、殺るか?
刑天「ああ」
―――崑崙山―――
太公望「おおう!?」
貂蝉「どうしたの?」
太公望「いや、なんか死亡フラグかそれに準ずるフラグが立った気が・・・」
貂蝉「狂骨君や刑天にちょっかい出しすぎたからでしょう?」
太公望「・・・そこらへん自重したほうがいいのかな?」
貂蝉「いまさらね いずれ、フラグ回収されるわよ?」
太公望「『フラグをバッキバキにしてやんよ~♪』ってイベントは?」
貂蝉「あきらめなさい」
更新が一日おきになっている作者です 理由としましては、書き溜めていたものを出していってい
るんですよ^^; だから、しばらくはこんな更新スピードです
今回の分析
死んだはずのライバルが仲間に(王道)です まあ、それ以外にありませんが^^;
ちなみに、雅樹の狂骨という名前は『狂骨とは強い怨念を持つ正体不明の妖怪(諸説あり)』とい
う妖怪から持ってきたのですが、ある意味雅樹の意思って怨念ぽいですよね~(作者だけでしょう
か?
そして、太公望よ・・・逃げろ 鬼が二人君を狙っているww
では、ここら辺でw又お会いしましょう^^
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長坂で魏の奇襲そして、于吉たちの追撃を受けた北郷軍
そして、ついに雅樹が名乗りを上げた
それを見ていた謎の人物は!?