No.909234

九番目の熾天使・外伝~マーセナリーズクリード~番外編 サイドアームズ

okakaさん

大変長らくおまたせいたしました。
SecretMissionが行き詰まってるので先にこちらを投稿です。

2017-06-08 05:32:24 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:937   閲覧ユーザー数:681

番外編【サイドアームズ】海賊狩りの宇宙海賊1

 

 

とある世界、地球付近の小惑星群――――――――

 

 

 

『こちらアルベルト、戻ったぞ。【傘】を開け、今日も大漁だ』

 

 

大型の光る小惑星、そこに接近する装甲強襲艦からの通信、それを聞いた小惑星の一部から光が消えた。光波防御シールド【アルテミスの傘】の一部が解除されたのだ。

 

そこからガイドビーコンが伸び、岩塊に擬態されたハッチが展開する。この小惑星は偽装された宇宙港だったのだ。そこにゆっくりと近づいた装甲強襲艦が接舷準備に入る。

 

 

『おかえりなさいお頭ぁ、今日はどんな獲物が入りそうっすか?』

 

モニターに写った管制官の下卑た笑い声に艦長席に座った長い髭と長髪、そして額に【撃てるものなら撃ってみろ】と言わんばかりの赤いターゲットマークの入れ墨の大男がニヤリと笑う。

 

 

『ああ、今回は金品だけじゃねぇ、女も【デブリ】も大漁だ、女は上玉ばかりだから高く売れる。管理局とか言うのと手を組んでからここの所MSも船も好き放題だ。人手が足りねぇからデブリ共はちょうどいいだろう』

 

 

この男こそがこの宙域を牛耳る宇宙海賊【イビルヴァンデット】の首魁【アルベルト・ロイター】だ。

 

 

『ゲヒヒッ!じゃあ後で【味見】しながら祝杯っすね!』

 

 

この後に催されるであろう酒池肉林の宴に意識が行ったのであろう。管制官は装甲艦の後部からゆっくりと離れた影に気付くことはなかった。

 

 

―――――それが宴を永遠におあずけにする存在だとは気付かずに―――――

 

 

 

――――――――同時刻、okaka所有艦マクロスクォーター級【ジャックドー】MS用無重力ハンガー

 

 

「おいokaka、こいつはどういうことだ?」

 

「見ての通りだ、オーバーホールついでにちょいとオプションを追加しておいた。今回はこれが無いと話にならんからな」

 

 

ノーマルスーツのヘルメットを肩に担いで自身のMSトールギスを見上げた二百式は横で端末を操作するokakaを右目だけの隻眼で睨みながらぼやく。

対するokakaは飄々とした態度を崩す事無く端末の操作を続けていた。

 

 

「今回の標的に【エイハブリアクター】と【ナノラミネート】の装甲を持った相手がいるって情報があったんでな。ハッキリ言わせてもらうが現行のトールギスのままじゃまともにやりあうのは無理だ。ビームも効かない、実弾も大して通らない、軽すぎて格闘戦でも押し込まれる、だから今使える中で一番有効な装備を取り付けさせてもらった。トールギスの推力と重量を一点に集中させて叩きつけることでナノラミネートでも抜けるはずだ」

 

「・・・そこまで厄介な代物だって言う根拠は?」

 

「俺が主力艦載MSをナノラミネート対応機に更新するレベルだと言えば納得するか?」

 

「・・・」

 

 

それ以上は言葉が続かなかった。okakaの発言、それは格納庫にズラリと並ぶエイハブリアクター搭載MS【グレイズ】が証明していたのだ。

通常、機体更新は老朽化や性能限界などの止む終えない理由から後発の系列機を中心に行われる。しかし、今回okakaが更新を決定したのはまったく別の理由、そしてまったく別の機体だったのだ。

整備設備や武装、弾薬規格もまったく違うMSへの機種転換は凄まじいコストがかかる。しかし、それをokakaは行った。つまりそれだけの性能差、もしくは対応策が必要なほどであるという根拠としては十分過ぎるレベルだ。

 

 

「レアアロイ製の突撃騎兵槍【グングニル改】、基部に60mmマシンガンと加速用の小型スラスターを取り付けてある。グリップの部分を引き抜きゃあ細身の剣が仕込んであるが、あくまで非常用だ。それと、両腰のアレはキックスラスターだ。瞬間的に推進剤を一定量燃焼させる事で急激な機動を行う事ができるようになる」

 

 

そう言いながら端末を差し出すokaka、受け取った二百式はそこに表示されたデータと実機の背部中央に取り付けられた大型の騎兵槍と腰の草摺のようなパーツを見比べる。たしかにこの装備をうまく使いこなせればトールギスの推力と合わせて強力な一撃を打ち込みながら駆け抜ける一撃離脱戦法が可能だろう。

 

 

「・・・基本推力も上がっているのか」

 

「ああ、ちょうど趣味で作ってたトールギスⅢが完成した所だったんでな。スラスターを換装した。ただまぁ、そのせいで【Gで潰れた】なんて事になってもアレだからな、コックピットに簡易的だが慣性制御機構と高速戦闘用のリクライニングシートを付けさせてもらった」

 

「・・・Gで潰れることは無さそうだな」

 

 

端末のデータを参照し終えた二百式がコックピットへと上がっていく。彼なら上手く使いこなすだろう、そう思いながらそれを見届けたokakaはその隣へと目を向けた。

 

 

「・・・大丈夫、シミュレーターは数こなした、マニュアルも覚えてる。武器のチェックも終わった、ノーマルスーツの気密チェック・・・あれ?」

 

 

自身の搭乗機を前にした小柄な少年が忙しなく動き回りながら自身のノーマルスーツのチェックを行っている。その完全に緊張しきった様子を見かねたokakaが脳天にチョップを落とした。

 

 

「ちったぁ落ち着け新兵」

 

「あたっ!ああ、okakaさん。そうは言っても緊張しますよ。これが初めてなんですから」

 

 

その少年、最近入ったばかりのナンバーズ【コードネーム:朱雀】は頭を頭を擦りながら自身が乗ることになるMSを見上げた。

 

 

「STH-16/G 獅電・業火、テイワズに売りつけられたMSをいじった機体だが、こいつはこいつで良い機体だ。ある意味兵器としてはグレイズと並んでマスターピースと言っても過言じゃない。こいつならお前の言うことを素直に聞いてくれるはずだ。直援にウチのグレイズと百里が付く、危なくなったらそいつ等の指示に従え」

 

「はい・・・大丈夫、やれる、僕は強くなるんだ・・・」

 

 

まるで自分に言い聞かせるようにそうつぶやく朱雀の襟元にokakaは手をかけた。

 

 

「それともう一つ、ノーマルスーツのチェックは基本的に二人で相互確認するものだ、ダイバーやアストロノーツの基本でもあるから自分だけじゃなくてしっかり仲間を頼れ」

 

 

そう言いながら留め具の緩みを矯正し後ろを向かせる。エアボンベと供給装置は正常に作動中、残量は満タン、ヘルメット用の留め具も問題なし、安全装置の確認をするとそのまま朱雀の背中を叩いてコックピットへと跳ね上げた。

 

 

「大丈夫だ!少なくともアキやこなたよりはセンスがいい!「「ちょっとそれどういうこと!?」」俺が保証してやるよ!」

 

 

軽くディスられたアキとこなたが詰め寄るのをかわしたokakaの声に朱雀は頷いて獅電・業火のコックピットに入っていった。

 

 

「アキさん、こなたも落ち着いて、実際朱雀君のシミュレーター成績は結構良かったんだしokakaさんも朱雀君をリラックスさせるためにああ言っただけなんだから」

 

「「だってこの守銭奴いきなりディスってくるんだよ(のよ)!?」」

 

 

ひらりひらりと二人をあしらいながらこちらに向かってくるokakaに見かねたディアがコックピットから降りながら二人を諌める。

 

 

「いや、実際に思ったこと言っただけだぞ?「「何だとぉ!?」」少なくとも【ディアとデートしたいからって訓練をサボる】奴や「うぐッ!」【わかんないから仕方ないって言って座学をサボる】奴「グフッ!」に比べたらサボらずにしっかり教えたことを吸収してくれる分、遥かに優秀だよ」

 

「二人共・・・流石にそれは・・・」

 

 

いきなりのフェイタルダメージに全力で視線を逸らす二人をジト目で見たディアはokakaに向き直ると自身の乗機を親指で示した。

 

 

「もしかして僕達の乗機がアレなのって、その辺も関係してたりします?」

 

 

その指が示す先、そこにはライガー型、エイ型、ワシ型の3機のマシンがラックに収められるようにして鎮座していた。

 

 

「ああ、ガンプラバトルってのを見に行った時のノリで道楽9割で作ったんだがな、アレならEX-ギアで操縦の簡略化ができてる。パイロットスキルが足りてない以上、普通のタイプは無理だ。それでも将来の結婚資金稼ぐんだって付いてきたんだから我慢はしてもらうぞ?」

 

「でもさぁ・・・アタシらだけ毛色の違うっていうかぶっちゃけイロモノじゃん?もっと良いの無いの?あのグレイズってのも操縦簡単らしいし」

 

 

自身の乗る事になるエイ型のマシンを見ながらこなたがぼやく、あれだけ言われたのにまだ未練がましいようだ。仕方ない、現実を叩きつけてやるか。そう思ったokakaはすぐ隣のグレイズを指差した。

 

 

「じゃああれを起動できたら考えてやるよ」

 

「え?でもそれって「ほんと!?よっしゃ!楽勝じゃん!」あ、こなた!?」

 

 

ディアの疑問も何のその、喜々としてグレイズに飛びつきハッチを開放するこなた、いざシートに座り背中の生命維持装置をシートに固定、起動しようとコンソールに手を伸ばした瞬間だった。

 

 

「あれ?よっ・・・この・・・ふんぬぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」

 

「届wかwねwぇwww」

 

「ちょっとこなたwww流石にそれはwww」

 

「あーあ、やっぱり・・・」

 

 

正規軍であるギャラルホルン用に開発されたグレイズはノーマルスーツの背中にある生命維持装置の部分をシートに固定し、エイハブリアクターの慣性制御でパイロットが投げ出されないように設計されている。その為、入隊基準を満たさないほどの低身長で、なおかつシートに固定されたこなたではコンソールに手が届いていないのだ。

更になんとか届かせようと思い切り伸ばしている手だけでなく、足までペダルに届いていない。完全にシートにぶら下がってるだけの状態では起動はおろかハッチすら閉められないというなんともお粗末な結果に終わったのだ。

 

 

「残念ながら少年兵でも扱える獅電はきちんと訓練を受けてなおかつ成績の良かった朱雀に回した。今お前に使えるのはEX-ギア搭載の【トライオン3】だけってこった。諦めて現実を受け入れろ」

 

「畜生ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

半べそかきながら自身の乗る【ウミトライオン】のコックピットに飛び込んでいくこなた、それを必死で笑いをこらえるアキが追いながら【ソラトライオン】へと向かっていった。

 

 

「・・・なんか、すみません。ウチのこなたが・・・」

 

「・・・実を言うとな、あいつのEX-ギア、特注品なんだよ、身長がアジャストに届かなかったから寸詰めしてバックユニットを後頭部に持っていって翼を引きずらないようにしてな・・・」

 

「うわぁ・・・」

 

 

まさかトライオンですら改造したものでないと乗れない程だったとは、そんなこと聞きたくなかったという顔のままディアは自身の【リクトライオン】へと戻っていった。

 

 

「まぁ、マンマシンインターフェースと非常脱出装備としちゃあトップクラスに優秀だ。この方が生存率は上がるだろうよ」

 

 

気休めになるか怪しい言葉をかけながらokakaは向かい側の特殊作戦機体用のハンガースペースへと向かった。

 

 

「おーい、そろそろ出る準備・・・どうした?」

 

 

特殊なフレーム素材やエネルギー機関を搭載した機体や換装式外装パッケージを持つ機体など整備が通常と異なる機体や、特殊作戦用の機体群を格納するスペース、そこに入ったokakaを仏頂面で出迎えたのはガルムとBlazだった。

彼等はokakaに向き直ると親指で後ろの機体を指しながら言い放った。

 

 

「「塗り直しを要求する」」

 

「いや、あれお前らのじゃねぇし、あの色にはちゃんと意味があるんだっての」

 

 

彼等が示した機体、それはまるで甲冑を纏った騎士のようなMS、【グレイズリッター】を改造した【グレイズエインフェリア・B】だ。彼等はどうやらその漆黒の装甲色が気に入らないらしい。それも仕方ないだろう、その姿はまるで―――――

 

 

「なんで黒騎士っぽい見た目なんだよ、見てて腹立つっての」

 

 

ガルムの言うとおり、漆黒の騎士といえばかつて彼等を襲ってきた謎の存在【黒騎士】を彷彿とさせるのだろう。しかも装備は刀剣、まさにあの黒騎士に見える武装だ。

 

 

「ロキ側と砲撃仕様が安い白ベースなんでな。視認性の高いそっちを囮にしてこいつで意表を突く、ちゃんと戦術的な意味があってこの色なんだよ」

 

 

okakaの意見はあくまで戦術的な意味があっての事だ、二人もそれは承知の上だろう。しかし、見ていて不快になるのも事実。どうしたものかと思っていたら頭上から声がかかった。

 

 

「良いんじゃねぇの?俺が使う奴だし、それにこいつはそっちの白いのとセットで使うんだから。白と黒で俺のパーソナルカラーってな」

 

 

調整を終えた【V08-1228/EX ラーズグリーズ】のコックピットからロキが顔を出しながら続ける。

 

 

「元々真っ黒だったコイツを白く塗ってもらったしな。戦術に弊害を出なくするためにも今の色が最適だって」

 

 

【V08-1228 グリムゲルデ】を再生産し追加装備にスラスターと装甲、そして特殊システムを組み込んだビームを使用できない事を前提としたクセの強い特殊作戦機、その支援のための機体として試作されたのがグレイズリッターをベースとしたB型と鉄華団という組織で使用されていたグレイズ改をベースとしたW型の2機【グレイズエインフェリア】だ。2機も含めて初めて戦術的な意味を持つ以上、カラーリングも重要な要素となっているのだ。

 

 

「・・・まぁ、仕方ねぇか・・・見ていて気分の良いもんじゃねぇけどよ」

 

「二百式が知ったら真っ先に斬りかかるかもしれんな」

 

「俺もそこが心配だが・・・まぁ、大丈夫だろ・・・多分」

 

 

渋々納得したガルムとBlazの危惧に若干の冷や汗を覚えながらokakaも自身の搭乗機【RX‐0[GN‐T] ユニコーンガンダムGN‐T】へと乗り込む。ヘルメットを付け、ハッチを閉じるとコンソールの中央に取り付けたユニットにPDを接続した。

 

 

『起動を確認、バイオメトリクス認証をクリア・・・なるほど、これがMSというものなのか。しかし、まさか私も一緒に出撃することになるとはね』

 

「そう言うなよ、お前の演算処理とサポートには期待してるぜ、相棒?」

 

『嬉しいことを言ってくれるねぇ、では、ご期待に添えるように頑張ろうじゃないか』

 

 

PDと会話をしながらもハンガーがエレベーターに流れていく、その途中で武器庫に保存されていた機体の装備と弾薬が無数のロボットアームで次々と接続されていく。それらを確認しながらokakaはLCS(レーザー通信回線)を全部隊に開いた。

 

 

「作戦の最終確認だ。今回俺たちが狙うのはこの宙域でイキってる宇宙海賊、イビルヴァンデットの掃討、及び物資と艦船、MSの押収と鹵獲だ。情報部の調査の結果、こいつらは時空管理局非正規部隊【特務虚数課】に上納金を払う事で装備の補充と海賊行為のもみ消しを行っている事が判明した。いわゆる私掠船ってやつだ。だがこの世界の政府は当然それを許可していない。今いる世界に治安の悪化を招き、そこに付け入るための尖兵ってやつだ。だからまずそいつ等を叩く。現在奴らは小惑星群の中に基地を建設、CE(コズミック・イラ)の世界で作られたアルテミスの傘でいかなる攻撃も通用しない。そこまではいいな?」

 

『アルテミスの傘ですか・・・たしかに物理攻撃もビームも通さない鉄壁の傘ですねぇ』

 

 

そうこぼしたのは【黒鉄刃】だ。彼も朱雀より少し前に入団した新たな仲間でMSの操縦経験があったので戦力の見極めも兼ねて参加していた。今はokakaのちょうど前で彼の【GAT-X105E ストライクE(エンハンスド)ガンダム】に多目的ストライカーパック【I.W.S.P】を接続している最中だ。彼の機体もCEの世界で作られたものだ。思う所もあるのだろう。

 

 

「そこで今回はCE世界でZAFTが行った作戦をベースにした。現在、敵艦の帰還に合わせて支配人、げんぶ、ルカがステルス装備で傘の内側に潜り込んだ。作戦開始時刻と同時に傘の発生機を破壊して回る。俺達はダミー隕石に擬態して傘の破壊と同時に強襲、艦船ドックと突入ルートを確保した後、うちのロトに乗せたタチコマと自動人形からなる揚陸部隊で内部を制圧する。その間、MSを相手にするのが俺達の仕事だ。艦船や艦載MSも同時に抑えるからな、適当に良いのがあったらかっぱらってやろう」

 

『どっちが海賊かわかんねぇ作戦だなオイw』

 

 

ガルムが武装を満載した【ユニコーンガンダム3号機:フェネクス】を甲板に固定しながら笑う。強襲と強奪、まさに海賊の戦いだ。これから彼等はまさに海賊のように海賊を狩るのだ。

 

 

「じゃあこうしよう、今回の作戦名は【オペレーションパイレーツ】って事で」

 

『ハッハッハ!ちょうどいいや!』

 

 

ダミー隕石のバルーンを被りながらBlazも笑った。これは良い兆候だ。作戦前にユーモアがある。多少とはいえリラックスして全力が出しやすくなるだろう。

 

 

『一城様、後ろに失礼致します』

 

 

そう言いながらokakaの機体と同じバルーンに入ってきたのは【GN‐001REX:ガンダムエクシアリペアX】に乗る桜花だ。彼女は自身の機体とokakaの機体を密着させてバルーンの中に完全に収まった。

 

 

「よし、全機出撃準備完了、補給用の百里隊とグレイズ隊はロト隊の突入と同時に出撃だ。カタパルトは低出力で発進、しばらくは無線封鎖と慣性航行で接近する。MS隊、発進!」

 

 

okakaの号令と共にダミー隕石が静かに、そしてゆっくりと打ち出される。作戦が開始された――――――――――

 

 

 

 

―――――その頃、傘の内側では―――――

 

 

「・・・そろそろokaka達も出て来る頃だな、さてげんぶやルカも準備を始めてるだろうし、俺も始めるとするか・・・ん?あれは・・・よし、あの船は俺が頂いた。後でokakaに拿捕してもらおう」

 

 

【マントの海賊】と【黒い閃光】と共に忍び込んだ【死神】が自身の獲物に目を付けた。

 

 

 

 

―――――そしてそれを静かに観戦する濃いブルーの機体―――――

 

 

「さて、ここから見届けさせてもらうか、我が愚弟達の働きとやらを」

 

 

【GNX-Y903VM ソルブレイヴ】のコックピットの中でソラ・タカナシがドリンク片手に観戦を始めていた。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

さて、やっと書き始められました。大幅に遅くなって申し訳ありません。この後はぶっちゃけやりたい放題しながら各々の獲物を手に入れていくのがメインなので前回みたいにコックピットから降りることは無いと思います。

 

 

 

おまけ

オリジナル設定のMS紹介

 

RX‐0[GN‐T]ユニコーンガンダムGN‐T

 

全高:ユニコーンモード時:19.7m

   デストロイモード時:21.7m

 

本体重量:24.7t

 

センサー有効半径:50,000m(デストロイモード時は測定不能)

 

装甲材質:ガンダリウム合金、Eカーボンの二重複合装甲

 

動力:新型GNドライブ(ツインドライブ専用)

 

特殊システム:トランザムシステム(トランザムバースト)

       GNフィールド

       インテンションオートマチック

       NT-D及びサイコフィールド、ファンネルジャック

       La+

 

固定武装:60ミリバルカン砲×2

     GNビーム・サーベル×4

     GNPシールドファンネル×2

     サイコフレームナイフ×2

 

追加武装:GNビームマグナム

     ハイパーバズーカ

     シールド

     GNビームガトリングガン

     3連装ハンドグレネードユニット

     3連装対艦ミサイルランチャー

     グレネードランチャー×2

     GNハイパービームジャベリン

     アームドアーマーSB、及びアームドアーマー各種

     GNソードⅡ改

 

概要

okakaがビスト財団への技術提供及び資金協力の見返りに手に入れたユニコーンガンダムの設計図を元にソレスタルビーイングへの資金、及びパイロットとしての協力のスポンサー料として建造したGNドライブを組み込み、カスタマイズを施した完全なワンオフMS。

メイン動力のGNドライブは胴体とバックパックに一機ずつ搭載されており、トランザムの始動と同時に直結される。

GNドライブ搭載機であるため関節部分にGNコンデンサーを搭載、その為、関節のジョイントがレンズのようなパーツで覆われている。

フロントアーマーにフルタング構造のサイコフレーム製ナイフを搭載、非常時の武装としてだけでなく、サイコフレームの作用でファンネルとしても作用する。

武装類はユニコーンガンダムと同じものをベースにGN粒子に対応させたもの。

これにより多少チャージが必要なもののGNビームマグナムをカートリッジだけでなく本体からの粒子供給で発射することが可能になった。

トランザム、及びNT-Dの作動によりデストロイモードに以降、更にデストロイモードでトランザムを使用すると全リミッターを解除したアンチェインモードへと移行する。

アンチェインモードではGN粒子の慣性制御が追いつかず、パイロットへの多大な負荷がかかるものの、それこそ大気圏の離脱が可能なほどの異常な推力と完全共振状態のサイコフレームでなければ耐えられないほどのパワーを発揮する。

バイオメトリクス認証によりokaka以外には反応せず、起動することもできない。

また、PDの覚醒によりPD用のソケットが追加され、機体制御の補佐やokakaとのシンクロを利用してファンネルの操作代行を行うこともできるようになったため、操縦の負担がかなり低減した。

 

 

 

武装解説

GNPシールドファンネル

 

サイコミュ制御可能なシールドビットであり、通常のシールドを切り詰めたデザイン。

GNビームガンを内側に装備し両肩に設けられたラックにマウントされている。

GNフィールドやサイコフィールドを発生させることが可能な他、各種通信の中継機にもなっている。

 

 

サイコフレームナイフ

 

共鳴状態のサイコフレームの異常なまでの強度を利用して武装化したフルタング構造のコンバットナイフ。

フロントアーマーの裏にシースが固定されており、手で抜いて使用する。

また、デストロイモードではファンネルとして使用することも可能。

 

 

アームドアーマーSB

 

膝からアームで接続されたブースターとビームガン内臓のシールドユニット。

とある世界でガンプラバトルを観戦していた際にHi-νガンダムの改造ガンプラが持っていた物をデザインベースにしている。

アームはフレキシブルに可動するためあらゆる体制での防御が可能な他、インテンションオートマチックでの思考操作も可能。

またブースターの方向転換も容易なので非常に高い運動性を確保できるようになった。

膝のコンデンサー部分に基部を直接取り付けるため、他のオプション武装と干渉しないという利点もある。

 

 

GN-001REX ガンダムエクシアリペアX(愛称:エクシアレックス)

 

分類:汎用・格闘型モビルスーツ(第5世代相当第3世代ガンダム)

 

装甲材質:Eカーボン

 

頭頂高:18.3m

 

本体重量:58.7t

 

主動力:GNドライブ×1

 

特殊システム:トランザムシステム

       GNフィールド

       GNバーストモード

 

武装:GNバルカン×2(ビームサーベルの発振も可能)

   GNビームサーベル×2

   GNソード改

   GNロングライフル

   GNソードⅡ改

概要

okakaがソレスタルビーイングへの資金提供と同時に人員の不足を一時的に補うため、予備のガンダムマイスターとして出向した際に使用していたガンダムエクシアリペアⅢを2機再生産、GNドライブとその両脇にGNソードⅡ改のラックを取り付けた狙撃、格闘、射撃戦が可能な全領域対応型のMS。

再生産にあたり、各部を見直し最新技術で再構成されているため、性能は第5世代機と同等レベルにアップしている。

その際、オリジナルのGNドライブの搭載により粒子貯蔵量による限界が取り払われたため、腕部のGNバルカンがビームサーベルの発振が可能に強化された。

また、GNソードⅡを改造し、ソードビットとして短距離の遠隔操作が可能になった。

起動にはokakaのバイオメトリクス、もしくは自動人形のシリアルコードが必要。

主にユニコーンガンダムをオーバーホールしている間のokakaの予備機、及び桜花の搭乗機として使われる。

 

 

 

GNX-Y903VM ソルブレイブ

 

頭頂高:20.2m

 

総重量:65.2t

 

主動力:GNドライブ[T]×2(+1)

 

特殊システム:変形機構

       マルチプルドライブシステム

       トランザムシステム

       GNフィールド

 

武装:ドレイクハウリング

   GNキャノン×2

   トライパニッシャー

   GNビームサーベル×2

   GNビームマシンガン×2

   チャクラムグレネード

   GNミサイル×2

   30mm機関砲 ×2

   GNディフェンスロッド

   GNブレード

       

概要

okakaが皇・李・ノリエガを通じて知り合ったビリー・カタギリから提供されたブレイヴをベースに次期主力艦載機を想定して開発したMS

疑似太陽炉であるGNドライブ[T]を3基搭載した超高出力MSで凄まじい性能を発揮したものの、その莫大なコストとあまりにじゃじゃ馬すぎる操縦性の悪さ、そしてエイハブリアクター搭載MSの登場により主力機の選定から外された。

最大の特徴であるマルチプルドライブは機体の形態に合わせてツインドライブとシングルドライブの粒子供給先の入れ替えを行うシステム。

これは巡航形態であるクルーズポジションでは推進専用にツインドライブの粒子を使用し、シングルですらハルートに追いつくスピードと運動性を更に2乗した爆発的な推進力を生み出し、スタンドポジションでは武装に集中させる事でダブルオーライザーを超えた火力を発揮するとんでもないシステム。

※つまり:クルーズ(推進:ツイン 武装などその他:シングル)

     スタンド(火力:ツイン 推進などその他:シングル)

 

トランザムはシングルとツインの選択式であり、両方をトランザムさせると粒子量に機体が耐えきれず自爆する。

あまりにオーバースペック過ぎたため作った本人を含めて誰にも扱えなかったが、乗れるものなら乗ってみろと旅団格納庫に放置していた本機をソラ・タカナシが発見、訓練の結果40時間で物にしてしまったためソラ・タカナシの専用機として旅団に正式配備された。

 

武装解説

GNブレード

大気圏内用の主翼部分を換装した日本刀型の実体剣。

クルーズポジションでは空力安定を確保するだけでなく、すれ違いざまに敵を切り裂くといった使い方も可能。

スタンドポジションでは手持ち武器として使用可能で、トライパニッシャーと併用することでライザーソードを発生させる。

 

 

 

 

 

 

 


 
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