善野「ふう……しかし、こんなに誰かと話すんも久しぶりや。なんかいまいち調子が出んな」
恭子「施設の人とかおるやないですか。仲良うなったりはせんのですか?」
善野「いくらかはおるけど、打てる奴がなあ」
恭子「好きなもんの話ができんのは辛いですね」
善野「正直、麻雀の話ができんようになるとは思わんかった。どっかにおるやろー思て楽観しとったんや」
恭子「求めるレベルが高すぎるんもあると思いますけど」
善野「もう高望みはせん。今、そこそこレベルで麻雀の話ができる奴が入ってきたら、桃の園で義兄弟の契りを交わしたってもええわ」
恭子「飢えてますねえ。けど、三打ちにも桃園結義にも一人足りませんよ」
善野「問題ない。こんなこともあろうかと、園城寺を予約してある」
恭子「ええ選手ですね。ドラフト一位ですか」
善野「いや、ここは育成でお願いしたい」
恭子「高校トップクラスの選手ですよ?」
善野「強さはええけど理論がなあ……」
恭子「ああ……」
善野「話すには向かんから、打つ時だけ呼ぶ契約でいく」
恭子「ほんで能力使わしてぶっ倒れさすんですか」
善野「やっぱそうなるかな?」
恭子「まあなるでしょうね」
善野「手え抜いてもええけど」
恭子「抜いても強いですやん」
善野「倒れるまではいかんやろ」
恭子「あいつ地味に負けず嫌いですよ」
善野「やらかすかな」
恭子「やらかす思います」
善野「麻雀、禁止されるやろか?」
恭子「せん方がおかしいですね」
善野「ならいらんな」
恭子「流石に酷すぎます」
善野「麻雀したいんや」
恭子「けど、一人足りませんて」
善野「恭子、頼みがある」
恭子「お断りします」
善野「アカンか」
恭子「健康なんで」
善野「そこはこう、上手いことやって」
恭子「体を壊せと?できん話です」
善野「ああ、信じてた恭子に断られた……」
恭子「監督の頼みでもこればっかりは」
善野「郁乃のせいや」
恭子「なんでですか」
善野「あいつの教育が悪かったんや。文句言うたる」
恭子「監督時代でも断ってますけどね」
善野「電話を……えっ?」
恭子「驚くとこ一つもないですよ」
善野「あ、郁乃か?恭子が酷いんやー」
恭子「ネタに人巻き込むんやめてくださいって!」
善野「いやいや、かけてへんて。携帯出したんはリアル過ぎたか?」
恭子「あ、いや。監督……赤坂監督の着信履歴を見せられたことあるんで、つい」
善野「あいつなに見せとんねん!」
恭子「日に三回とか、用事もあったんですよね?」
善野「聞かんでくれ……ここホンマに辛いんや…………」
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第五話の前編と後編の間あたりの会話です。
雰囲気がぶち壊しになるのでばっさりカットしました。
なんでこういう会話を混ぜ込みたくなったのかは覚えていません。
きっと、深夜のテンションが悪いのです。
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