No.891461

英雄伝説~灰の軌跡~

soranoさん

第1話

2017-02-02 01:26:39 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2441   閲覧ユーザー数:2163

ユミルを出発したリィン達は途中に襲い掛かってくる魔獣達を撃退しながら目的地に到着した。

 

~ユミル渓谷道~

 

「あ……石碑ですわ……!」

「と言う事はこの周辺に先程の咆哮の持ち主である魔獣がいるのか……」

石碑を見つけたセレーネは声を上げ、トヴァルは警戒の表情で周囲を見回した。

「……僅かだがあの石碑から魔力を感じるな。」

「ええ……今は収まっているようですが……」

石碑から魔力を感じたリウイの言葉にペテレーネは静かな表情で頷き

「………8年前の事件の原因でもある場所……俺にとって、どうしても因縁を感じる場所だな。」

「兄様…………」

そしてエリゼがリィンを心配そうに見つめているとその場に地鳴りがすると共に咆哮が聞こえて来た!

「近い……!」

「―――来たか。」

敵の気配を感じたリィン達が振り向くと何と崖の上に巨大な人形―――”魔煌兵”イスラ=ザミエルが現れた!

 

「何だ、あれは……!?貴族連合の”機甲兵”と若干似ているようだが……」

「ユミルにあんな存在がいたなんて……!」

「まさか先代史文明のゴーレムのような存在でしょうか……?」

「恐らくそうだろうな。しかも相当な力を持っているな。」

未知なる敵の登場にトヴァルとエリゼが驚いている中ペテレーネの推測に頷いたリウイは真剣な表情でイスラ=ザミエルを見つめた。するとイスラ=ザミエルは跳躍し、リィン達の前に着地した。

「――――全員、構えろ!これより目の前のゴーレムを撃破する!」

「はい……!来い――――ベルフェゴール!!」

「行きます……!」

そしてリウイの号令に頷いたリィンはベルフェゴールを召喚し、戦闘を開始した!

 

「―――――――」

戦闘開始早々敵はリィン達目がけて4本の腕にそれぞれ持つ剣を振り下ろした。

「嵐の力よ!――――ウィンディング!!」

「!?」

しかし敵の攻撃に対してリウイは魔剣に暴風を纏わせた魔法剣技で真正面から対抗し、更にリウイの膨大な魔力や闘気が込められた魔法剣技はあまりにも威力が凄まじい為敵の攻撃を弾くだけでなく態勢をも崩させた。

「伍の型――――光鬼斬!!」

「そこですわ―――スパイラルピアス!!」

敵の態勢が崩れるとリィンとセレーネがそれぞれ左右から強烈な一撃を叩き込み

「アークス駆動――――エアリアル!!」

「エニグマ駆動――――カラミティエッジ!!」

「深淵の魔槍よ、我が敵を貫け―――死愛の魔槍!!」

「燃え尽きなさい―――メルカーナの轟炎!!」

二人に続くようにオーブメントの駆動や魔術の詠唱を終わらせたトヴァルとエリゼ、ペテレーネとベルフェゴールが次々とアーツや魔術を放って追撃をした。

 

「――――――!!」

「「「!!」」」

「ぐっ!?」

「「キャッ!?」」

「うおっ!?」

リィン達の攻撃を受けた敵は反撃に自身の広範囲の周囲に雷の雨を降り注がせる技―――轟雷で反撃し、敵の反撃に対して回避や結界での防御が間に合わなかったリィンやエリゼ、セレーネとトヴァルはダメージを受けた。

「フェヒテンケニヒ!!」

「すごい―――ねこパンチ!!」

「!?」

一方回避に成功していたリウイとベルフェゴールはそれぞれ左右から強烈な突きと打撃を叩き込んで敵を怯ませ

「癒しの闇よ――――闇の癒風!!」

ペテレーネは広範囲の味方を傷を回復する治癒魔術でリィン達の傷を回復した。

 

「ありがとうございます!秘技―――裏疾風!斬!!」

ペテレーネに治癒魔術をかけてもらったリィンは反撃に疾風のような速さで敵に斬り込んで敵の背後に回った後追撃に斬撃波を解き放って敵に叩き込み

「追撃します!神聖なる刃よ、舞いなさい!」

リィンに続くようにリィンと戦術リンクを結んでいるエリゼが連接剣に神聖魔術の魔力を込めて剣舞を放つクラフト―――神聖剣舞で追撃した。

「雷光よ、我が右腕に宿れ!――――サンダーストライク!!」

「アークス駆動―――ラグナヴォルテクス!!」

二人の攻撃が終わるとセレーネは右腕に宿らせた雷光のエネルギーを解き放ち、トヴァルは高火力の雷を直線上に走らせる雷のアーツを解き放って敵にダメージを与えた。

 

「―――――――!!」

ダメージを受け続けた敵は自身の傷を回復すると共に身体能力を強化するクラフト――――超力招来を発動し

「―――――」

続けて自身の霊力(マナ)で氷のエネルギー球をリィン達を包囲するように複数召喚した。

「燃え尽きろ―――フレインバル!!」

「消し飛びなさい―――レイ=ルーン!!」

召喚された複数のエネルギー球だったが、リウイの炎を纏った魔法剣による斬撃とベルフェゴールの純粋魔術によるエネルギー波を受けると一瞬で消し飛ばされた。

「―――――」

一方敵は暗黒の霊力を剣に纏わせて斬撃を叩き込むクラフト―――アビスセイバーをトヴァルとセレーネ向けて放ち

「っと!」

「ハッ!」

襲い掛かる暗黒の斬撃を二人はそれぞれ大きく後ろに跳躍して回避した。

 

「二の型―――洸波斬!!」

「!?」

敵が攻撃を終えるとリィンが敵の背後から神速の斬撃波を叩き込み、後方からの奇襲攻撃を受けた敵はのけ反った。

「混沌の女神(アーライナ)よ、裁きの鉄槌を今ここに―――混沌の暗黒槍!!」

「魔力よ、爆ぜよ―――――アウエラの導き!!」

敵がのけ反るとそれぞれ詠唱を終えたペテレーネは頭上に具現化した膨大な魔力が込められた暗黒の魔槍を、エリゼは片手に集束した純粋魔力の球体をそれぞれ左右から同時に敵に叩き込んだ!

「――――!?」

高火力の魔術を左右同時に受けた敵は悲鳴を上げると共に怯み

「光よ、我が剣に宿れ―――エクステンケニヒ!!」

「すごい―――ねこアッパー!!」

「――――!?」

更にリウイの光の魔法剣とベルフェゴールの強烈なアッパーをその身に受けた事によって再びのけ反った。

「これで決めます!運命の門、 汝も見るか、高貴なる極光!!」

「こいつで止めだ!」

するとその時それぞれSクラフトを発動したセレーネは自身の背後に門を具現化させ、門から聖なる光の奔流を敵に襲わせ、トヴァルは空中に展開させた5つの巨大な魔法球を1つにした後魔法球の所まで跳躍し、そのまま両手を振り下ろして魔法球を敵目掛けて叩き落とした!

「マジェスティ・ゲイト!!」

「リベリオンストーム!!」

「―――――――!!??」

そして二人のSクラフトを受けた敵は地面に膝をついていた!

 

「はあっ、はあっ……!」

「わたくしたちの勝ちですわね……!」

「やったか……!?」

「―――いえ、まだです!」

仲間達が勝利に安心している中、ペテレーネが警告をすると敵の周囲に何かの”気”が纏った後敵は立ち上がり、凄まじい咆哮をした!

「ええっ!?」

「なっ!?まだ立ち上がるのかよ……!?」

未だ戦闘続行の様子を見せる敵の様子にセレーネとトヴァルは驚き

「………なるほど。どうやら奴は”例の力”を実戦で試すのに絶好の相手のようだぞ、リィン・シュバルツァー。」

「はい!神気――――合一!!」

リウイの言葉に頷いたリィンはその場で集中し、自らに秘められた”力”を解放した!

 

「兄様……」

「うふふ、ようやく扱えるようになったその”力”でサンドバッグにしてあげるのね♪」

力を解放したリィンの瞳は真紅の瞳になり、更に黒髪は銀髪へと変貌し、全身に凄まじい”気”を纏い、変貌したリィンを見たエリゼはリィンにとって”トラウマ”でもあった8年前の出来事を思い出して心配そうな表情で見つめ、ベルフェゴールは興味ありげな様子でリィンを見つめていた。

「――――大丈夫だ、エリゼ。陛下達に俺に足りなかったものを教えてもらって……ようやく、扱えるようになった。」

自分を心配しているエリゼに優し気な微笑みを浮かべて答えたリィンは普段扱っている太刀を鞘に収め、強敵が相手の時だけ扱うようにしている”慈悲の大女神アイドス”が宿った太刀―――神剣アイドスを鞘から抜いた!すると神剣アイドスから凄まじい神気や魔力がさらけ出され、神剣の神気や魔力をその身に受けた敵は思わず後ずさった。

「―――お前の”力”、見せてみろ、リィン・シュバルツァー。」

「はい!――――八葉一刀流中伝リィン・シュバルツァー―――参る!」

リウイの言葉に力強く頷いたリィンは一人で敵に向かい、戦闘を再開した!

 

「―――――!」

敵は自分に向かってきたリィン目がけて剣を振り下ろしたが

「遅い!四の型―――紅葉切り!!」

リィンは瞬時に回避し、更に反撃に敵の背後へと駆け抜けると同時に抜刀による斬撃を敵に叩き込んで敵の背後へと回り

「ハァァァァァ………弧影斬!!」

続けて太刀を鞘に収めた後抜刀による衝撃波を放って敵にダメージを与え

「二の型・改―――紅蓮剣!秘技―――八葉滅殺!オォォォォォ………!―――止めっ!」

更に太刀に炎の魔力のカマイタチを纏わせて電光石火の早さで敵に攻撃した後連携して全身の力を振りしぼり敵を乱れ切り、最後に強烈な斬撃を叩き込むと共に敵の正面へと駆け抜けた。

 

「――――――」

リィンによる一方的な攻撃を受けた敵は状況を変える為に再びクラフト―――轟雷を放ったが

「秘技―――裏疾風!斬!!」

リィンは再び電光石火の早さでカマイタチを纏った太刀を敵に叩き込んで敵の背後へと駆け抜けて襲い掛かる雷を回避し、更に追撃に斬撃波を叩き込んでダメージを与えた。

「二の型――――大雪斬!!」

敵に休む暇を与えないかのように次の攻撃に移ったリィンは跳躍して敵の腕目がけて静かなる気を纏わせた太刀を振り下ろした!膨大な魔力や神力を纏う神剣アイドスに加えてリィンの”力”が上乗せされた剣技は謎の鉱石でできている敵の装甲を易々と斬り裂き、斬り裂いた腕は地面に落ちると怪しげな光を放って消滅した。

「――――――!!??」

リィンの剣技によって四本ある腕の内半分である二本の腕を斬り裂かれた敵は悲鳴を上げるかのように咆哮を上げながら暴れていた。

「これで決める!無明を切り裂く閃火の一刀………はあああ………!」

するとその時リィンは太刀に闘気による膨大な炎を纏わせ

「はっ!せい!たあ!おおおお………!」

一瞬で敵に詰め寄って凄まじい早さの連続攻撃を敵に叩き込んだ!

「終ノ太刀―――――暁!!」

そして敵の背後へと駆け抜けたリィンが太刀を鞘に収めると炎の大爆発が起こった!

「――――――!!??」

八葉一刀流”七の型”の奥義でもあるリィンのSクラフト―――終ノ太刀・暁をその身に受けた事によってついにダメージに耐えきれなくなった敵―――イスラ=ザミエルは咆哮を上げながら消滅した―――――!

 

 

 

 

 

 

 

 

え~……今回の話を読んで驚いたと思いますが閃Ⅱでいう序章の時期でまさかの裏ボス戦でしたwwですが味方にリウイとペテレーネ、ベルフェゴールがいる上リィン達もリウイ達によって鍛えられているので、問題なく戦えましたwwしかも既にお気づきの通り序章の時期でリィン、神気合一どころか暁も習得済みです(汗)なお、今回の戦闘BGMはVERITAの”怨嗟を孕みし幾千の”で、リィンが神気合一したところからの戦闘BGMは閃Ⅱの”Blue Destination”だと思ってください♪後このルートのリィンは神剣アイドスは修業の一環で強敵の時にしか使わないようにしてある設定にしています。


 
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