No.888350

真・恋姫この二人の冒険者に祝福を! 最終話

アサシンさん

このふざけた機動要塞に終焔を!

2017-01-11 07:28:16 投稿 / 全14ページ    総閲覧数:1186   閲覧ユーザー数:1029

 

 

 

 

 

 

 

ルナ『デストロイヤー警報!デストロイヤー警報!冒険者各員は直ちに武装しギルドへ集まってください!住民の皆さまは至急非難の準備を進めてください!繰り返します・・・』

 

カズト「デストロイヤーって。あのクエストに出ていた?」

 

 

確か自分達の先達たちが意外に的を射た名前を付けた。ヤツが通り過ぎた後にはアクシズ教徒以外何も残らないと言われている、過去から現代までに置いて最高の魔法技術を持った国を最初に滅ぼしたトンでもないヤツが此処に向かっている?

 

 

カズト「洒落にならん」

 

アクア『カズマさ~ん!カズトー!逃げるわよ!遠くへ逃げるの!早く仕度してー!は~や~く~!!』

 

カズマ『バカぁー!とっとと準備してギルドに行くぞ!苦労してやっと手に入れた家を。簡単にあきらめて堪るかぁっ!?』

 

カズト「自分も準備をせねば」

 

 

兄弟がやる気満々なので自分も準備を進める

 

まさかこの世界にまで来て攻城戦と防衛戦を同時にする事に成るとは

 

といっても刀剣の類は既に手入れは終わっているんだがな、窓越しに先に行っている様兄弟に伝え作りかけや作ろうと思った物を鍛冶スキルのゴリ押しで一気に創り上げてポーチなどに突っ込み完全武装で別館を出た

 

道中の街中は上へ下への大騒ぎだ。ある意味ベルディアが来た時は勿論、キャベツの時並みの騒ぎだ・・・ある意味キャベツに負けたな魔王軍幹部

 

しかも相手は魔王の城に張ってある結界の所為で向こうは手を出さないし出せないが。こっちは通り道=デストロイ、全くもって笑えん

 

ギルドへ向かう道中にウィズと会い、一緒に冒険者ギルドへ向かう

 

 

ウィズ「あら、カズトさんもギルドへ?」

 

カズト「ああ、自分達が原因だったとは言え。やっと苦労して手に入れた家だからな、自分も色々手を加えているから今更手放す選択など無い。ウィズは?」

 

ウィズ「私は今も一応冒険者の資格を持っていますので何かお手伝いをと」

 

カズト「それは心強い、上級魔法や爆裂魔法を使えるウィズが居れば皆心強いだろう。期待しているぞ?『氷の魔女』さん」

 

ウィズ「ふぁっ!?どどど何処でその二つ名を?!いえそれよりその名前で呼ばないでくださ~い」

 

 

滅茶苦茶可愛い涙目ウィズが言って来た所で冒険者ギルドに着いた

 

中では以外に静かに皆がギルド内に会ったテーブルや椅子を並べて会議をしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会議しているようだが妙に暗さがあるがそんな事は知らん。なんかウィズもオロオロしているが知らぬ

 

 

 

カズト「妙な暗さがあるが作戦会議かなコレは」

 

カズマ「遅かったじゃないかブラザー。ウィズも一緒だったんだな」

 

カズト「ああ、アイテム作成と道中人であふれかえっていた所為でな」

 

ウィズ「えっとウィズ魔道具店の店長です、私も冒険者の資格を持っているので何かお手伝いを」

 

 

冒険者「店主さんだ!」

 

冒険者「貧乏店主さんが来たぞ!」

 

冒険者「勝てる!これなら勝てるぞ!」

 

冒険者達『『『うぉおおおおおお!!!』』』

 

ウィズ「ふぇっ?!な、なんですか」

 

ルナ「ウィズさんどうぞこちらへ」

 

 

ウィズの登場に冒険者達の士気がうなぎ上りになり。オロオロしているところをルナが上席に案内した

 

 

カズマ「なんつぅか凄いな。あと貧乏店主って言うの止めろよ」

 

カズト「なんでもこの街には不釣り合いな魔道具店を始める前はイケイケでかなり高名な魔法使いだったらしい。この街にふらっと戻って来るまで一時期消息を絶っていたらしいんだがそれは置いといてだ。現時点でめぐみんより強力な爆裂魔法をぶっ放せる上に初級・中級・上級の数多の魔法を使いこなすアークウィザードとして名を馳せる」

 

カズマ「チェンジで」

 

めぐみん「おい、何をチェンジしたいのか聞こうじゃないか?」

 

 

取っ組み合いを始めた二人は何時もの事なので放置するとして。近くに座っていたリーン達の所へ情報を貰いに行く、あっ、カツラギも来ているのか。放置だ放置、アホな事抜かし始めたらブッ飛ばすか

 

 

カズト「ようテイラー、自分達が来るまでの状況を教えて欲しいんだが」

 

テイラー「カズトか、息災なようで何よりだ」

 

リーン「盗賊のクリスさんがカズマに何かいい案は無いかな~って話しを振って、アクアだっけ?あそこで凄い水絵書いている人がデストロイヤーの結界を破壊して。アノ頭のおかしい紅魔族の子の爆裂魔法をぶっ放すって話しまで来たんだけど。一発だけじゃぁ破壊しきれないって所までは来たんだ」

 

テイラー「ああ、さすがに一人じゃ火力不足だって所でお前さんとウィズさんが来たんだ」

 

カズト「なるほどな。他には」

 

リーン「一応柵を作ったりクリエイターたちがゴーレムを使うって話しも有るけど。相手があのデストロイヤーだからねぇ。カズトの所のパーティーとウィズさんの魔法にかかっているかな」

 

カズト「なるほど、概ね了解した」

 

 

此方を睨み襲い掛かろうとしているダストとそれを押さえているキースと、自分に気付いたバカラギの視線を完全に無視し

 

機動要塞デストロイヤーを迎え撃つための準備を始める冒険者達に交じり。自分も準備を進める

 

なお、どういう訳か今回の作戦の指揮は兄弟に委ねられ主にデストロイヤーの結界破壊と機動力を奪う為の魔法発射のタイミングの指揮が任せられて

 

自分も副官と言う位置づけに成り、デストロイヤーが爆裂魔法を喰らってなお動けたり。又は作戦が成功した後のデストロイヤーの無力化の為に、突入部隊の冒険者達の全権を預けられてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズト「フック付きの矢とロープ。鉤爪付き投げ縄と縄梯子と、必要な物はある程度揃ってるか・・・」

 

 

と成ると後必要な物は何だ?ウィズの店に置いてある爆発物全部持って来たとしても戦闘の余波で自軍に大ダメージを喰らう事しか想像できないし

 

アクアたち以外はデストロイヤーが止めてからじゃないと出番が無いし。ウチのパーティーメンバーに下手な事を頼んだらマジで人命が・・・・・主に兄弟と自分の命が。特に兄弟に限って言えば確実に・・・・・散る!

 

 

カズト「どうすればいい・・・・・!?」

 

カズマ「何をそんなに悩んでるんだブラザー?」

 

カズト「兄弟、ダクネスはどうだった」

 

カズマ「ありゃ駄目だ。梃子でも動きそうにないよアノ石頭」

 

カズト「こんな時まで脚を引っ張るか自称クルセイダー・・・!アクアたちの方は?」

 

カズマ「アクアとウィズは多分問題無いんだが。めぐみんが珍しく緊張してるくらいでいつも通りだな」

 

カズト「そうか、目視まで後十分も無い。そろそろ所定の位置に付く前に、アレでもやって置こうか」

 

カズマ「おっ良いな。こっちではある意味初めてだなってか俺達以外誰も居ないがな」

 

カズト「全くだ。まさかリアル異世界でコレをする事に成るとは」

 

 

自分と兄弟は空を見上げ目を瞑り、この場合は前世と言うのだろうか?前の世界で暮らしていた頃。液晶画面や通信越しでしか会わなかった自分達が今ここで。本物の異世界にて紡ぐ

 

 

 

 

カズト「我等は兵、剣を持って敵を斬る者」

 

カズマ「我等は兵、魔導を持って敵を屠る者」

 

カズト「我等は兵、弓矢を持って敵を射抜く者」

 

カズマ「我等は兵、鉄鎚を持って敵を撃ち砕く者」

 

カズト「我等は兵、己が武を持って敵を屠る者なり」

 

カズマ「我等は兵、己が知を持って敵を屠る者なり」

 

カズト「我等は兵、千の戦場を駆ける者なり」

 

カズマ「我等は兵、万の軍勢を撃ち砕く者なり」

 

カズト「我等は兵、億の敵兵を薙ぎ払う者なり」

 

カズマ「我等は兵、幾千の矢の雨を駆け」

 

カズト「我等は兵、幾万の剣の林を駆け」

 

カズマ「幾億の戦術を見抜き」

 

カズト「幾兆の戦略を見抜き」

 

カズマ・カズト「「戦場の理を得る」」

 

 

 

聞こえる筈の音は無い、存在するのはかつて。全世界プロゲーマーを相手に戦い。ネットゲームの頂点を目指した二人のゲーマーただ二人

 

 

 

カズト「戦場の理へ至る者よ」

 

カズマ「戦場の理へ至らんとする者達よ」

 

カズト「止まるな、駆けろ」

 

カズマ「振り向くな、前を見ろ」

 

カズト「死を恐れ敗北を恐れ仲間を失うのを恐れろ」

 

カズマ「何故ならば、恐れ無き者は蛮勇であり、愚者であり。救いがたい愚か者であるからだ」

 

カズト「軍勢を前にして覚悟を決めよ、眼前の敵に畏れを抱かせろ」

 

カズマ「何故ならば、軍勢を前に恐れ慄けば後ろに隣りに前に居る戦友達に終わりを抱かせるからだ」

 

カズト「幾千万の群れを屠る一騎当千の存在を前に引くな、逃げるな」

 

カズマ「何故ならば、それはたった一つであるからだ」

 

カズト「己が武を信じ戦え」

 

カズマ「己が知恵を絞り考え続けろ」

 

カズト「臆せば死ぬぞ?」

 

カズマ「止まれば終わるぞ?」

 

カズト「汝は何者だ?」

 

カズマ「汝は何を成す?」

 

カズト「その胸に何を抱き」

 

カズマ「その心に何を願い」

 

カズマ・カズト「「戦う?」」

 

 

 

それは誓い、高嶺の花へと至る為に歩み続けた彼等の言の葉

 

 

 

カズト「我は矮小なる身」

 

カズマ「我は愚かなる身」

 

カズト「一人で戦うな、それは修羅の道、己以外全てを失う道」

 

カズマ「一人で考えるな、それは愚者の道、己例外を知らぬ道」

 

カズト「ならば友に背を預けよう」

 

カズマ「ならば友と知恵を交わそう」

 

カズト「敵は強大なる存在」

 

カズマ「されど恐れる理由は在らず」

 

カズト「この場に神は非ず」

 

カズマ「この場に在るは我等と敵」

 

カズマ・カズト「「生きるために足掻け。勝つために足掻け。終わらぬために足掻け!」」

 

 

コレは普通に生きる人たちには解からない、彼等意外が解かった等と言う事の許されない。許さない

 

 

カズト「敵は億の軍勢を食い破る一騎当千!それが如何した?」

 

カズマ「敵は万を食い破る一騎当千を屠る億の軍勢!それが如何した?」

 

カズト「今この場でそのような雑事」

 

カズマ「今この場に必要な事では無い」

 

カズマ・カズト「「何故ならば、それは戦わない理由に成り得ないが故に!」」

 

 

冒険者達『『『『『『『『『『然り!然り!然り!然り!』』』』』』』』』』

 

 

カズト「戦い続けろ!考え続けろ!戦場の理へ至らんとするならば」

 

カズマ「高嶺の花へ辿り着きたくば、己という刀を磨き続けろ!」

 

 

 

世界中の修羅と神算鬼謀の若い者、古い者など関係ない兵蔓延る戦場を駆けた彼等が紡いだ言の葉が。今、この異世界にて紡がれた

 

 

 

カズマ・カズト「「戦え!討ち勝て!明日を未来を栄光を名誉をその手に掴め!」」

 

カズマ・カズト「「戦場に最早言の葉は無粋、兵共よ。戦友達と己が武芸と智略を持って理へと至れ!」」

 

カズマ・カズト「「そして・・・・・・・・・・英雄に成れ」」

 

 

 

冒険者達『『『『『『『『『『ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!』』』』』』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「・・・・なぁ何で他の連中までやる気満々に成ってんだ?」

 

カズト「恐らく自分達の言の葉に当てられたもとい盗み聴きしている内に飲まれたせいじゃないか?」

 

 

それぞれ所定の位置へ向かう現在、周りに居る冒険者達の士気が滅茶苦茶高い。どこぞの国と戦争でもするのかって位にだ。ついでに中途半端な相手なら普通に勝てるなこりゃ

 

極力誰とも目を会せない様に自分達の所定の位置へ歩き出す。視認可能まで後数分

 

 

カズマ「何時も言う内容は違うのに皆ハイテンションで砦攻略がメッチャ上手く言ったり。いつも以上にレアアイテムやレアモンスター、果てはレアドロップがアホみたいに出たっけなぁ」

 

カズト「肯定、しかもそれが同じクエストや味方陣営、パーティー組んだ連中まで伝染してカーニバルだったな」

 

カズマ「だな、中二病全壊でドイツもコイツもアホみたいに自己ベスト更新しまくって」

 

カズト「運営側がガチで泣きを見てたな」

 

カズマ「その代りメッチャヤバいレベルのクエストやダンジョンが量産されてプレイヤーたちまで維持に成って半年くらいでダンジョン一つ攻略し尽くして。運営側も自棄になって」

 

カズト「結果的に同じゲームをやっていた外国や在日プレイヤーは勿論、日本人プレイヤーの技量と言うか質と言うか。世界相手に戦えるように成るとか一体何の混ぜるな危険な劇物を混ぜてしまったのだろうか」

 

カズマ「言うなブラザー、今俺達はリアル異世界でリアルにヤッちまった事後だぜ?」

 

 

カズマ・カズト「「・・・・・はぁ」」

 

 

アレは本当に悲惨だった。練度がアホみたいに上がって行くプレイヤー、それに対抗するように公式チート級のアイテムや素材を公式チート級のクエストやダンジョンを量産して対抗する運営サイド

 

それを時間と物量を持って少しづつ攻略して行き攻略サイトで解からない情報を徹底的に洗い出し探し出すプレイヤー

 

それに危機感を抱いて時間や条件等を徹底的に盛り込んで更に難解不解なバカじゃね?って運営自身も思ってしまうのをアップデートしたのに確実に攻略して来るプレイヤーたちを阻む様に運営サイドが公式チートな敵としてカチコミに来たりと

 

 

カズト「改めて思い出すと。日本の技術が変態的と呼ばれるわけだ。何処の国のゲームでもあそこまでやらないだろう」

 

カズマ「それに喰らい付いていた俺達が言える事じゃないがな。それじゃぁ」

 

カズト「ああ」

 

 

カズマ・カズト「「次に会う時は戦場の武勇を肴に杯を交わそう」」

 

 

ゴツンと互いに拳をぶつけ合い、その場で別れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

騒がしい時間は直ぐに終った

 

遠くの小山の影から、ヤツが姿を現したからだ

 

かつて、この世界で最高峰の技術を誇っていた国を、建造されて直ぐに滅ぼした蜘蛛型機動要塞デストロイヤー

 

何処の誰が付けたか解からないが見事に的を射た名前の様に、通った後を全て破壊し尽くす動く災害。彼の魔王城を護る結界以外、アクシズ教徒以外全てを蹂躙するそれはとにかくデカイ。あの足に巻き込まれれば大型モンスターはひき肉に。空から侵入を試みれば魔法版対空光学兵器で射ち落され。何とか中に入れたとして待ち受けているゴーレム共・・・・・本当になんで何の対策も安全装置も付けずに作ったのかなぁ!?

ヤッパリこの世界兄弟が言うようにバカしかいないのかっ?!

 

 

カズマ『アクア!』

 

アクア『セイクリットぉ!・・・・ブレイクスペル!!』

 

 

フォンフォンフォン!と五つの魔法陣が現れそこから莫大な魔力と神の神気をつぎ込まれた魔法が放たれた。五つの魔法がデストロイヤーの結界に直撃し。工事現場で重機を何台も同時に使うと起きるような轟音を響かせデストロイヤーの歩みを鈍らせた

 

 

カズト「って、アクアの魔法に対抗する所なんて初めて見たかも」

 

 

結界と魔法がぶつかり合う音がこっちにまで聞こえてくる

 

それでも結界は敗れずにデストロイヤーは少しづつ確実にこちらに向かって進んでくる

 

周りではクリエイターと言う職業の人達がゴーレムを作っているが此処は駆け出し者達の街、精度は察して然るべきなレベルだ、しかも相手が動く山みたいな相手では

 

 

アクア『ぐぅぅぅぅ・・・・・んなぁろぉおおおおおおおおおおお!!!』

 

冒険者達『『『わああああ!?』』』

 

カズト「おお、出力が上がった」

 

 

アクアが普段は洗濯物を干す竿と化していた杖を使ってでも壊れなかったので女神パワーで根性のゴリ押しをしたようだ、近くに居る自分達にまで強い風が吹くな~と思ってたらいきなり極太ビームにランクアップした魔法の暴風に何人か飛ばされている

 

流石にこれだけ女神パワーを込められたブレイクスペルには耐えられなかったようで。デストロイヤーの結界が砕けた・・・・のだが結界と衝突して拮抗していた物が互いになくなりデストロイヤーがその見た目通りの機動力で街に近付いて来る

 

すると今度は暴風では無く、莫大な魔力を感じる

 

行使される最強の一角を誇る魔法、しかもそれがアクアの次位に馬鹿げた魔力量を誇り、その魔法のみを極めようとする爆裂狂の紅魔族と。かつて氷の魔女の二つ名を冠した高名な、旧アークウィザード現リッチー兼魔道具店店長の二人が、合わせれば女神であるアクアですら超える魔力を誇る二人が全く同じ呪文を唱え神も悪魔も人もモンスターも全ての存在に大ダメージを当たる魔法の名を高らかに叫んだ

 

 

ウィズ・めぐみん『『エクスプロージョンッッ!!!』』

 

 

紅と緑の魔力を纏った魔法は空を斬り裂き真っ直ぐにデストロイヤーの左右脚部と本体の部分へ撃ち込まれ

 

轟音が響き片方は欠片すら残さず

 

もう片方は欠片こそ残ったがこちらに降って来ず。向こう側へ辛うじて残った脚部諸共吹き飛ばして行った

 

合計八本もの脚部を失えば歩く事等当たり前だが不可能だ、いきなり脚部を失ったデストロイヤーは胴体からそのまま地面に落ち走行していた時の速度を僅か程度に落としつつも大地を滑り

 

大地に剣を突き立て、柄に両手を乗せて此処より先には通さないといった雰囲気を纏って立ち塞がっているダクネスの目と鼻の先で止まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デストロイヤー撃破

 

 

大地に伏した鉄塊を目の前に一瞬か、はたまた数分の静寂の後にアクセルの街に勝鬨が上がった

 

 

冒険者「やった、やりやがったぞあいつ等!?」

 

冒険者「貧乏。いや店主さんもそうだが店主さん並みの魔法をぶっ放すとかすげぇな頭のおかしい紅魔の子!」

 

冒険者「カズマ達ならやると思っていたぜ!」

 

冒険者「キャー!カズマさ~ん♪」

 

冒険者「ねぇねぇ、良く考えらたダクネスさんって、何もしてないわよね?」

 

冒険者「そうねぇ、今回アクアちゃんもウィズさん以上に大活躍だったのに」

 

冒険者「何時も夢で御世話に成ってた店主さんあんなに強かったんだ。もう今夜も夢に出てもらうしk」

 

冒険者「おい此処でそれ以上言わない方がいい、カズトさんが居るんだぞ」

 

冒険者「ああ、初心者狩りスレイヤーのカズトさんか、そう言えばダスト以外のパーティーメンバーの装備が?」

 

 

アッチコッチで男も女も若いのも歳食って来た奴等も戦勝気分でアレコレ話しているが・・・・・まだ終っていない

 

冒険者「俺、之が終わったら結婚するんだ」

 

アクア『さぁ帰って祝杯よ!報酬はおいくらエリスかしら♪』

 

カズマ『このバカァッ!?なんでお前はそういつもいつも建てなくていいフラグを建てまくるんだ?!』

 

 

兄弟も気づいたもといアクアや一部の冒険者の言葉にこの後の展開を予想出来たようだ

 

身体にもう入らないくらいの空気を吸い込んで一端溜めて。そこに魔力を籠め。喉を砲身、口を砲口のイメージで号令を出す

 

 

カズト『総員対攻城戦戦闘用意!脚は止まってもいまだ本体は健在!さらには撃破された場合何が起こるか解からない上に内部に在るゴーレムたちや対空兵器等は健在!下手に自爆されてこの周囲一帯諸共吹き飛ばす危険性も含め何も解決していない!終わっていないぞ!?アーチャーは矢を射て!他の者も道具や魔法何で使って内部への侵入経路を確保!ゴーレム戦に備え鈍器を持ってる者と盗賊系の職業の冒険者は先行して内部を把握、制圧せよ!』

 

 

合成音声?『警告、この機体は機動を停止いたしました。現在この機体は動力炉であるコロナタイトが暴走状態になっており急激な熱量排出及び過剰なエネルギーの供給により制御不能の状態になっており機体が自壊する恐れがあります。緊急マニュアル『メカロボットシリーズ最終章第一章、自爆はロマンだぜ☆』に従い自爆シークエンスに入ります。搭乗員は速やかに退避してください。繰り返します、この機体は・・・・・』

 

 

 

 

・・・・・・・・・・チ~ン♪

 

 

約全員『『『マジかよぉ~?!』』』

 

 

カズト「・・・・はぁ予想通りの展開に成りやがった。兄弟!」

 

カズマ『何だぁっ!?』

 

カズト「俺はコレからアレを自爆する前にぶっ壊す。後の指揮は任せる!」

 

 

返事も聞かずに俺はアレに入る為の鉤爪付きロープを腰に付けて駆けだした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はブラザーが駆けだしたと同時に魔法を撃って倒れているめぐみんを背負い。泣き叫んでいやがるアクアの襟首を掴んで下に降りる。ウィズは爆裂魔法を撃ったのにまだ戦えるとの事で付いて来て貰う

 

 

カズマ「おら何やってんだお前ら!とっととブラザーの後追うぞ!?」

 

冒険者「バカか?!早く逃げねぇと俺達までまきこまr・・・!?」ガッ!

 

 

最後まで言わせること無く俺はソイツを殴り倒した

 

 

カズマ「今戦わないで何時戦うんだコラ!第一この街が無くなったら俺達は何処でやって行くんだよ!?他にココ以上に良い街があるのか?!しかもギルドの職員の人達は勿論街の住人の避難だってまだ殆ど終わってねぇんだぞ!?何よりあの御店や従業員たちだってただでは済まないんだぞ!!あるんなら言ってみろやぁ!!!」

 

 

殴り飛ばしたまだ若い冒険者が目を見開いて、次いで考える様に顔を俯かせた

 

他の冒険者達も俯いた。中には恐らく・・・・・

 

もうダメだお終いだ。早く逃げよう、でも何処へ?あの御店は他の街になんてないぞ?そうだ、あのお姉さん達ともう会えないなんて嫌だ!

 

ルナさん達みたいな綺麗な受付嬢は他の街ではみんなケッコンしている様だぞ?

 

何だと!?人妻なんて俺ヤダ!イチャイチャできるフリーな子がいい!

 

店主さんの店が潰れちまう!何時も安くしてもらっているのに・・・・このまま尻尾撒いて逃げられるかよっ!

 

 

・・・・・ん?俺が言うのも何だがメッチャ不純な電波を受信したような?

 

 

 

 

冒険者「やるぞ俺はぁ!この街には昔っから世話になっているからなぁ!!」

 

冒険者「俺も、もうレベル30を超えているのに、未だこの駆け出しの街に居るのかを思い出した・・・!」

 

冒険者「そうよ!まだいい男とイチャイチャしてないんだから!」

 

冒険者「いやアンタ幼馴染みの彼心配なんでしょ?最近やっと自分の店を持ったんだ~ってアンタあたし達に惚気てたじゃん」

 

冒険者「確かパン屋の彼だっけ?」

 

冒険者「此処で戦わなきゃ男じゃねぇだろう!」

 

冒険者「此処で引いちゃぁあいつ等に会す顔がねぇ・・・・・!」

 

親方「テメェらビビるこたぁねぇ!止まっちまえばありゃぁ何時も相手している硬いだけの案山子だぁ!」

 

ダスト「むしろ今まで安くお世話に成って来たのに。此処で恩の一つも返せなきゃ終わりだろうが!」

 

リーン「サイテー・・・・でもこの街好きだしね。アタシたちが守ってあげなきゃ!」

 

キース「ひゅ~、カッコイイねぇ俺達」

 

テイラー「カズトに作ってもらったコイツ等はまだキチンと使う機会が今までなかったが。今この時こそ存分に扱うに相応しい場所は此処だろう、なぁお前達・・・!」

 

クリス「ふっふ~ん♪皆やる気だね~。アクア先輩もがんばったんだしアタシもアタシとして頑張りますかっ!」

 

ウィズ「私の御店を壊されちゃったら困ります!あの御店が無くなったら・・・・・・私。私!」

 

めぐみん「ぐぅ・・・!魔力が、魔力さえあれば!この状況は紅魔族の琴線に触れまくりです!ぬあぁあああああああああ魔力があればぁああああああぁぁぁぁ・・・・・・!!!?」

 

アクア「うぇっぐ、私の所為じゃないのに~」

 

カズマ「みんな・・・・そうなんだな」

 

 

冒険者達が知ってるヤツも知らないヤツも良い顔で頷いて拳をあげたり手をあげたり、親指を立てたりピースサインをしてきたり。笑顔だったり泣き顔だったり

 

俺は作戦前に受付嬢のお姉さんに渡されていたこの世界の拡声器を構え

 

 

カズマ『機動要塞デストロイヤーをブッ飛ばすヤツは俺に続けぇええええ!!カズトだけに美味しい所を持って行かせるなぁ!!!』

 

 

 

冒険者達『『『『『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』』』』』

 

 

アクア「なぁんでよぉ~!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

途中ですっごくだらしない、下手したらア『ビビィー!』顔と言ってもいいレベルのダクネスを普通に後頭部へ飛び膝蹴りを叩き込みバカな事を仕出かさない様に無力化し

 

未だに不穏な合成音声が垂れ流れるデストロイヤーに縄を引っ掛けステータスに物言わせて一気に登った所で無骨なボディをしているゴーレムさんとエンカウント

 

 

カズト「スティール!って重っ!」

 

 

兄弟に教えてもらったゲームや、運営側が送り込んできた刺客の倒し方の一つをやってみたら面白いくらいに心臓部っぽいパーツが手元に現れゴーレムがただの高価な部品と化した

 

そのまま中に入ろうと脚を向けた途端に中からワラワラとゴーレムさん達が湧いてきた

 

 

カズト「ヤッパリこの手の相手はこういう仕掛けと言うか話しの流だよな~」

 

 

流石に両手両足でも足りないであろうゴーレムさん達に通路の向こう側まで埋め尽くされたら自分一人では突破は難しい・・・が

 

 

カズト「出来ない訳じゃぁない」

 

 

虎の子の霊剣を出そうとした所で後ろから奇声と言うか怒声と言うか、ついでに何かが引っかかる音と共に何か、イヤ、誰かが上がって来る

 

街の冒険者達だった

 

誰も彼もがまるで巨大な生き物を倒し食べようとする蟻の様にデストロイヤーに群がり。装備の重さ?何ソレ美味しいの?ってくらいの機動力で乗り込んで強い筈の全身何かの合金製のゴーレムさんたちを壊しまくって行く

 

ってか責任者出て来いって・・・・・・ん?

 

 

 

クリス「やっほ~お姉さんが助太刀に来たわよ♪」

 

カズト「クリスに兄弟、やっと来たか」

 

カズマ「応よ!軽くコイツ等やる気にして連れて来た」

 

カズト「そうか・・・・アクアは?」

 

カズマ「嫌がってたから無理やり引きずって来た。めぐみんは機織り職人のオッチャンに預けて、ウィズもまだ戦えるってんで一緒に連れて来た」

 

アクア「うぇ~ん。かじゅと~!」

 

カズト「はいはいよしよし、よく頑張ってここまで来れたね。ウィズも来てくれて助かった」

 

ウィズ「はい!御店を護る為です!」

 

カズマ「そういやぁこういう状況で真っ先に突っ込んで行きそうなダクネスが居ないんだが?」

 

カズト「邪魔になるだろうから蹴り捨てて来た」

 

カズマ「お前なんかダクネスに恨みでもあるのか?偶に俺以上にヒデェ時があるぞ」

 

カズト「真面目な話あの手のタイプは敵味方共に面倒な事この上ない。それはそうとここのゴーレム兄弟くらいの幸運持ちならスティールで一発だ、だが鉄塊だから気を付けないと手を潰す」

 

カズマ「マジですかっ!?おっしゃぁついでに経験値の足しにしてやるぞぉ!」

 

 

兄弟たちと合流してからは事はスムーズに進んだ、冒険者達が山賊や夜盗も真っ青な勢いでドアを蹴破ったり壁をぶっ壊したりしてアッチコッチ制圧して行き

 

途中で無駄にデカイゴーレムが襲って来たが兄弟がスティールで頭取って手が潰れてアクアがヒールを掛けて直したりと予想出来た事は起こるも被害と言う被害はこちらには起こらずあっという間にデストロイヤーをほぼ完全に無力化してしまった・・・・・こいつ等こんなに強かったのか

 

そして場所は移り。デストロイヤーの最奥へテイラーたちのパーティーに案内されたそこには

 

長髪で法衣の様な当時の研究者の服装のまま白骨化した遺体が座るイスと側に書物が置いてある机。そしてメッチャ光り輝いているこの機動要塞の動力炉にも成っていると合成音声が言っていた。確かコロナタイトとか言う物が直ぐ近くと言うか男性と思われる遺体が座るイスの直ぐ真後ろにあった

 

白骨化した遺体はアークプリーストのアクア曰く未練の欠片も無く成仏っでこの世界で使っていいのか?したらしく、アンデット化もしてないとかで。遺体の片手が乗っているテーブルの上に在る書物をアクアが読み始めた

 

見守る自分達はアクアの声に耳を傾け

 

隣りに居るクリスは何か知っている事を忘れてしまってそれを思い出そうとしている様に、頭を捻ったり腕を組んだり考え込んでいる。何か重要な事を思い出そうとしていると思いひとまずクリスは置いといてアクアが此処で孤独死したと思われる彼の日記を読み始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクア「『国のお偉いさんが無茶言い出した。こんな予算で機動兵器を作れと言って来た無茶だ』」

 

カズマ「この人の日記か」

 

アクア「『拝み倒そうがキチンと説明してもまるで効く耳を持たない、バカになった振りをしてパンツ一丁で駆け回ったら何時もバカにしてくる女性職員に、早くそれも脱げよと返事をする暇も無く取られて息子を見られて鼻で笑われた。この国はもうダメだ』」

 

カズト「魔導技術大国ノイズだったか、天才とバカは紙一重と言うが、本当に頭良かったのか?」

 

アクア「『結局作る事に成って設計図をいくつも書いて行ったがまるで駄目だったドレもコレも『つまんねぇな~』の一言で没にしやがる、ヤツ等に機能美は勿論必要な所意外に変な物を求めている。お前ら科学者だろ?バカじゃねぇの?しかも前金全部ヤケ酒に使っちまったからもう一銭も手元にない。それなのに期限がもうすぐだってのに設計図は白紙、本当どうしてこんな事に成ったんだろう?』」

 

・・・ペラっ

 

アクア「『ボケ~っとしていると目の前に突然俺の嫌いな蜘蛛が居たので紙で叩き潰してしまった。どうしよう?まだこの世界じゃぁ白紙で上質な紙なんて高価で貴重品なんだが。それで蜘蛛叩き潰しちゃった、コレとれないよね?落ちないよね?』」

 

・・・・ペラっ

 

アクア「『蜘蛛を叩き潰しちゃった紙をあの女研究員に引っ手繰られた。しかもそれを提出したらすっごく好評だ。それ蜘蛛叩いて出来た染みなんですけど?俺の今まで書いて来たのって蜘蛛以下ですか?チックショー!?蜘蛛叩いただけなのに計画がどんどん進んで行く。俺蜘蛛一匹胎児しただけなのに。そんな俺が所長ですしゃっほう!』」

 

・・・・・ペラっ

 

アクア「『俺が居なくてもどんどん進んで行く、俺何もしてないよね?俺要らなくね?もういやだお前らだけで勝手に進めて勝手にやっていろ。動力源を如何しようとか聞かれたが知った事か。永遠に燃え続けると言われている伝説級の超レアな稀少鉱石、伝説のコロナタイトでも持って来い!』」

 

・・・・・・ペラっ

 

アクア「『本当に持って来ちゃった、どうしよう・・・。コレで動かなかったらどうしよう。俺どうなっちゃうの?えっ。死刑?ちょっ!おま!?動いてください!お願いしますっ!』」

 

・・・・・・・ペラっ

 

アクア「『明日に機動実験をやると言われたがどうでもいい、だって俺蜘蛛叩いて無茶ぶりいったら冒険者が持って来ちゃったそれを皆が勝手に進めていっただけだし。俺椅子に座っていただけだし?それで失敗したら死刑?魔王倒してくださいってあの人に御願いされてチート貰ったのに最後がコレ?・・・・・あぁ~なんか腹が立ってきた。もいい飲もう、今日は最後の晩餐だ!思いっきり飲んでやる!有り金叩いて買える最高級種からお手頃な値段だが美味い酒を買い漁って機動兵器の中で飲み明かす!どうせ誰も居ないしな。騒ぐ分には誰も気に留めないしな・・・・・俺の事、誰も見てくれないしな』」

 

・・・・・・・・ペラっ

 

アクア「『目が覚めたらなんか酷い揺れだった。おかしいな?俺どんだけ飲んでも千鳥足に成る事はあったがこんな巨大な何かに乗って動いている様な感覚今までなかったんだが?記憶を整理してみよう、最後の記憶は・・・・・動力源がある中枢部分に行ってコロナタイトに向かってなんか説教していた様な?・・・イヤ待てよ?その後にお前に根性焼きしてやるとか言って、コロナタイトにタバコの火を・・・・・』」

 

・・・・・・・・・ペラっ

 

アクア「『状況把握、そして終わった。現状ただいま暴走中。国滅んだヤッベェ!?滅んじゃったよ!マジヤッッベェッ!!?これ俺がやっちゃったことにされちゃってるよね!?確実に俺ゴムな海賊王目指している麦藁帽子の奴みたいな賞金掛けられちゃってるよねぇ!?賞金首に俺は成るっ!成るな!!あぁ~どうしよう。デッドオアアライヴ、生死問わずで指名手配されちゃってるよねぇ?生きていてもきっと死刑だよ。やだな・・・近い内にこの機動要塞ぶっ壊されて引き摺り降ろされて即処刑台送り・・・・・ふざっけんな!散々国に貢献して来たのに最期がこんな終わり方とかマジふざけんな?!国のお偉いさんたちも国王も俺のパンツ剥ぎ取ったあの女性研究者共もみんなみんな大馬鹿野郎のクソッタレ共だっ!!もうこの国滅んじゃったけど、滅ぼしちゃったけどなんかまぁいいや、なんかスカッっとした!何か国王共無事っぽいけどまぁ民間人に被害出てないし問題無しっ!もう此処で余生を過ごそう。降りられないしな止められないしな。これ作ったヤツ絶対バカだろ・・・・・おっとこれ作った責任者、俺でした☆』」

 

・・・・・・・・・・パタン

 

 

ウィズ「ふぁぁぁぁぁ~~~・・・・・!?!?」

 

カズマ・カズト・冒険者達「「「「「ん~・・・・・」」」」」

 

アクア「・・・終わり」

 

カズマ・冒険者達「「「なめんなぁ!!」」」

 

カズト「どうしたクリス、何か思い出したのか?」

 

クリス「あはは~・・・うん、なんでもないよ。これ絶対あの人だよね?私の管轄じゃないのに先輩の後始末に走ったあの時、私の所に送られてきた。あの時の証言と資料にも一致しているし」ヒソヒソ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「さてと、問題はコイツをどうするかだな」

 

カズト「全くだ、こんな所に永久機関が存在してるとかファンタジー何でもアリだな」

 

 

先ほどまでCHAOSな状況に成っていた所長の部屋には自分と兄弟、ウィズにアクアとクリスの五人だけだ

 

他の冒険者達は既に制圧を終えたのでテイラーたちが遺体と日記を運び出して今、この機動要塞内は自分達五人以外誰も居ない

 

さて、この見た目通り頑丈であろう鉄柵で囲まれている永久機関事コロナタイトを取り出すのは問題無いのだがその後の後始末をどうするか頭を捻っていると何やら閃いてしまった兄弟が

 

 

カズマ「スティール!」ジュワァァァ♪

 

 

コロナタイトを鷲掴みに

 

 

カズマ「あっちぃいいいいいいい!?」

 

ウィズ・カズト「「フリーズ!フリーズ!」」

 

アクア「ヒール!ねぇカズマっておバカなの?おバカさんなの?さっきもゴーレムの頭で手を痛めたのにどうして学習しないのかしら?」

 

 

そう、取り出す事自体はまぁ兄弟がやったようにスティールを使えば取れてしまうのだ。物理的に取り出すにはこの特殊合金性だろう鉄柵を如何にかしなければいけなかったのだが

 

そして取り出して、ウィズと自分がフリーズを掛け続けて尚熱量が上がって白く輝き出したコロナタイトさんちょっと休みませんか?

 

 

カズト「ヤバいなコレ、さっきのふざけた対応マニュアルと言い、お約束的に考えればコレ暴走した後大爆発ってオチなんだが。確実のアクセルの街も射程範囲内だよな」

 

カズマ「うわぁあああマジでどうするブラザー!赤を通り越して白く輝き出してるぞ!コレあと少しで臨界点超えるぞ!?アクア!お前女神ならコレ封印しろよ!」

 

アクア「出来ればとっくにやってるわよ!女神にも出来る事と出来ない事があるのよ?!」

 

クリス「ねぇウィズさん!テレポートで何処かに飛ばせないかしら!?」

 

ウィズ「でもそれには魔力が・・・・・あのカズトさん。お願いできますか」

 

カズト「・・・はぁ、緊急事態だしな。やってくれ」

 

ウィズ「では・・・失礼します」

 

 

鼻と鼻がくっ付きそうなほど。と言うより先に胸部装甲が自分に接触しているんだがウィズが上気したような艶のある顔と潤んだ瞳で見つめて来て首筋から左胸に頬から唇に指を這わせ

 

自分達の成り行きを見守っていた兄弟とアクアがゴクリと生唾を飲み凝視し、クリスが女子高生の様にキャー♪キャー♪言いつつ手で顔を覆い指の隙間からこちらをチラ見している

 

 

ウィズ「すわせていただきます」

 

カズト「程々になぁあああああああああ!?」

 

 

リッチーのスキル、ドレインタッチは魔力と生命力を生み出す心臓に近い位置や皮膚の薄い所などが特に吸いやすいらしい

 

コレは何と言うか面白い様に変な声が出てしまう

 

成り行きを見守っていた三人がポカンとしたところから復活したところで魔力の補充は終わった・・・・何と言うかそれほど吸われていないのに膝が笑う

 

 

ウィズ「コレで魔力は問題ありませんが。特定の場所へ飛ぶテレポートのマーキングしている場所は何処も人口密集地ですぅ!・・・・ランダム(なんでも)テレポートなら出来ますが文字通り何処に飛ぶのか、山や海ならいいのですが下手したら王都や都市の人口の密集している場所に直接送ってしまう可能性も!」

 

カズマ「大丈夫だ安心しろ、世界ってのは広いんだ、誰も居ない場所やモンスターの密集地にでも行ってくれるさ。大丈夫!全責任は俺が取る!こう見えて、俺運がイイらしいぞ」

 

ウィズ「カズマさん・・・テレポート!」

 

 

魔法で何処かにコロナタイトが飛ばされ部屋中を照らしていた光と莫大な熱量は何処かに飛んで行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスが先頭で自分達を出口へと案内してもらいデストロイヤーから脱出する

 

帰りには何とか回復と言うか耐性が付いたので兄弟とアクアの肩から離れ一人で歩いて外に出た

 

既に所長の遺体はキチンと弔う為アクセルの街へ護送されているようだ。こちらを頬を染めながら睨んでくるダクネスと隣りに座らされているめぐみん以外誰も居ない

 

 

クリス「いやぁ~滅多に起こらない大冒険だったねぇ。カズト大丈夫?たしかキールって元大魔導師のリッチーから教えてもらったドレインタッチでウィズさんに魔力をあげたようだけど?」

 

カズト「初級魔法しか使ってないからそんなに消費してなかったのはある意味助かったと言えるのだろうか。御蔭でテレポートが使える魔力分の働きは出来ただろう。アクアも今日は良く頑張ったね、今日は難しいが明日はアクアの好きなのを作ろう。ついでに二度寝や昼寝もたくさんしよう」ナデナデ

 

アクア「えっへん♪女神な私に掛かればこんなもんよっ!・・・・えへへへ~♪」ニコニコ♪

 

クリス「・・・・いいな~先輩」ボソッ

 

カズマ「ようダクネス、ブラザーにやられたらしいがどっち道お前の出番は無かったぞ?終わった事だしかえってギルドで祝杯でもやろうぜ」

 

ダクネス「・・・!くぅっ///いや、まだだ、まだ私の強敵を嗅ぎつける嗅覚が。芳しい危険な香りを感じる」

 

 

ダクネスがそう言った時だ。デストロイヤーの蜘蛛の目のような部分が割れ其処と本体各所に在るであろう排熱機関から真っ白い蒸気が噴き出してきた

 

・・・・ハッハッハッハ♪

 

 

カズト「俺もここまで来るとは思わなかったが。しつこいなぁオイ!装甲一枚!ネジの一本に至るまで鉄屑のスクラップにしてやろうか!?」

 

カズマ「だぁあああああああどうすんだコレェええええ!?」

 

カズト「イヤホントどうす参謀?俺が思うにコレ、コロナタイトを取っちまって辛うじて機能していた機能が停止しちゃってそれらの行き場が無くなってメルトダウン一歩手前ってか結局自爆ネタかよ。つまらん」

 

カズマ「ブラザー!ブラザー!口調戻せ!後アクア!」

 

アクア「えっ何?私の手を握って何をするのわぁあああああああ!!!?」

 

クリス「えっ何?カズマったら何してるの!?」

 

カズマ「ドレインタッチだよ!今からコイツの魔力をウィズに渡して爆裂魔法でデストロイヤーをブッ飛ばしてもらい」

 

兄弟の頭部に女神の張り手が爆裂

 

アクア「アンタホントにバカじゃないのこのヒキニート!私の神聖な魔力注いだらこの子浄化されちゃうわよ!?」

 

ウィズ「うん!うん!」コクコク!!

 

カズマ「マ・ジ・カ!?」

 

めぐみん「ふっふっふ・・・!真打登場です」

 

 

もうどうしろってんだって状況に座り込んでいためぐみんが立ち上がった

 

 

カズト「なるほどな、めぐみんならアクアの魔力を貰っても火力アップのメリットしかない、デメリットは一切ないな」

 

カズマ「うーっしそんじゃぁ魔力をアクアからめぐみんに受け渡すぞ」

 

ウィズ「カズマさん!魔力は生命力と同じで心臓から生成されます!心臓に近く皮膚の薄い所が一番効率よく吸い出すことが出来ます」

 

カズマ「そっか、そぉいっ」

 

めぐみん「クックック♪これほどの大物を相手に爆裂魔法をしかも一日に二爆裂も打つ手るなんてひぁあああああああああああっ!?」

 

 

兄弟がいきなりめぐみんの背中に手をスルリと突っ込んだ

 

 

めぐみん「いきなり何をするんですか!?アレですか、セクハラですか!!」

 

カズマ「違げぇよ!心臓に近い位置でって事だから背中に手を置いた方が効率的だって話だ!大人しく魔力供給さ・れ・ろ・!」

 

 

いきなり取っ組み合いをし始めた二人よりも兄弟の行為を見て逃げようとしたアクアを後ろから抱きすくめて捕まえる

 

そのまま右手で腰を抱き、左手で服の中にスルリと入れて背中、心臓の真後ろに掌を置き急な吸引にアクアが驚かない様に、慣れさせるようにちょっとづつ吸い上げ慣れてきたら少しづつ吸い上げる魔力の量をあげる

 

ドレインタッチを使い始めてから、正確には腕の中にアクアを抱きいれてから大人しくなったと言うか自分に全体重を預けているアクアの耳元へ口を寄せる

 

 

カズマ「後でアクアの御願い三つくらいなんでも聞いてあげるから・・・ね?」

 

アクア「・・・///」コクコク

 

クリス「はわわわ~///アクア先輩スッゴイ女の子な顔してる」ヒソヒソ

 

ダクネス「アイツはアクアには特に甘いのだ。全くいきなり後ろから飛び膝蹴りをしてくる事と言い・・・カズマといい勝負だ///(キリッ!)」コソコソ

 

カズマ「チッ!しぶとい奴め、しょうがない。首の後ろならいいだろう?」

 

めぐみん「仕方がないですね。一日二爆裂の為・・・!手を打ってあげましょう」

 

ウィズ「いいから早く始めてください!もう本当に時間が無いんですよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズト「どうだめぐみん、上手くソッチに渡っているか?」

 

めぐみん「ええ、ええ来ていますよカズト、カズマが上手く入れてくれています・・・ああイイ!とてもいい感じです!今までで最高の爆裂魔法を撃てそうです」

 

カズマ「と言うかめぐみんは普通っぽいんだがアクア大丈夫か?なんか静か過ぎる気が」

 

クリス「邪魔しちゃ駄目よ?今アクアさんスッゴク幸せそうな顔してるんだから」

 

ダクネス「ああ、私も周りから見ればこのような顔に///」

 

ウィズ「違うと思います」

 

アクア「ふにゃぁ~///」

 

 

現状、アクアから自分、自分の背中から兄弟、兄弟からめぐみんへと自分と兄弟を挟んで魔力譲渡を行っている

 

ダクネスは一応周囲の警戒

 

ウィズとクリスも周りを見つつ自分達を見守ってくれている

 

アクアは何て言うか撫でられまくってニャンニャン鳴く御猫様のようなに自分に顔や身体を擦り付けて来る

 

・・・このクエストが終わったらよくめぐみんの側に居る黒猫をブラッシングしてあげよう

 

と言うより

 

 

カズト「なぁめぐみんさんや?アクアから結構な量の魔力を送っていると思うんだが大丈夫か?許容量超えてボンってオチはないだろうな?」

 

めぐみん「だいじょうぶでしゅよ~?あぁ~あっ、ヤバいかも漏れちゃう///」

 

カズマ「変な声出すなぁ!俺でも解かる位とんでもない魔力送り込んでんだ!とっととぶっ放せ!」

 

 

本当にもう限界量を越えそうだったらしく。兄弟と自分と言うパイプと何時も付けている眼帯を外し杖を構え、ほぼ毎日聞いて来た詠唱を始める

 

・・・・何コレ?初めて爆裂魔法をマジかで見て感じた時は勿論、最近見て来た爆裂魔法とは桁が違うんですが?なんかビリビリがバチバチって放電しているみたいにとんでもない濃度の魔力が練られているだけで魔法現象がめぐみんを中心に起こっている

 

杖の宝玉が輝き。足元にもいつも以上の巨大で光り輝く魔法陣。紅く煌く紅魔族の瞳

 

そしてこの前やっと作れる量が手に入って作った、爆裂魔法を受けた爆心地から手に入れたガラスの指輪が両手五指とブレスレットを嵌めたそれが爆裂魔法に呼応するかのように魔力が鼓動している・・・・ヤバいアレ。魔力操作向上兼補助として作ったのだがそれだけでここまでパワーアップしないってかブレスレットへ伸びる両手の指ぬきグローブの上から嵌めてある指輪とブレスレットが繋がるこれまた同じ素材の細い鎖から魔力が乗った鈴の音色の様な物が周囲に響く・・・・・自分さっきめぐみんに渡しちゃダメな魔道具作っちゃって渡しちゃった?

 

 

めぐみん「他の全てが他者に劣っていても構いません・・・・ですが爆裂魔法だけは誰にも負けられません!負けるわけにはいかないのです!いきますよ!我が究極の破壊魔法を!」

 

 

詠唱を終え、アークウィザードでもほんの一握りですら習得は勿論使い来なく事が出来ない魔法の頂点に君臨する魔法。その名は爆裂魔法

 

 

めぐみん「エクスプロージョンッッッ!!!」

 

 

全ての存在にダメージを与えられる最強魔法が一つである

 

デストロイヤーをも超える幾重モノ魔法陣を通過して全てを凌辱する魔法が神罰が如く天より振るわれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機動要塞デストロイヤー戦から数日

 

あの後どうなったかと言うと。土木作業の親方達にデカイ仕事が出来たと言えば解かるだろうか

 

めぐみんのアクアの魔力と自分がその時渡した魔道具でとんでもない威力を秘めた爆裂魔法で対魔法装甲であろうそれ等を一片残さず吹き飛ばしてしまった

 

案の定倒れためぐみんと自分達を襲う爆風の後にはデストロイヤーは無く、巨大なクレーターとそこに発生した今まで集めて来たガラスを超える量のそれが大量に有り、後に回収した

 

アクセルの街はと言うと避難していた住人達が戻って来て。今じゃぁ殆どの人達が普通に生活を送っている

 

そして今日、自分達のパーティーは異様な熱気が発生しているギルドに来ている

 

集った自分達を見る他の冒険者達の羨望の眼差しを受ける。恐らくデストロイヤーの懸賞金が支払われるのだろう。兄弟たちは皆ソワソワワクワクしたり胸を張ってその時を今か今かと待っている

 

すると奥から全身鎧を装備している大柄な男二人を従えた黒髪長髪でメガネをかけた目が鋭い女性がやって来た・・・・・かなり後ろに居るルナの表情が暗い?

 

それに女性は勿論御付の二人の装備も式典用とは言えない実戦用の装備だ、しかもこれ何処かで見た様な

 

何より女性の自分と兄弟に向けられている視線がまるで仇を睨んでいるような

 

 

女性「冒険者、サトウカズマ!ホンゴウカズト!貴様等二人には現在。国家転覆罪の容疑が掛けられている!自分と共に来て貰おうか」

 

 

・・・・・どうやら一件落着とは行かないようだ

 

 

女性「貴様等が転送を指示したコロナタイトが。大領主アルダープ様の御屋敷を吹き飛ばした」

 

アクア「カズマさ~ん!?カズトさ~ん!?犯罪者!!もう魔王討伐所じゃないですよカズマさ~ん!カズトさ~ん!」

 

 

 

本当に自分達は魔王を倒せるのだろうか兄弟

 

その前に俺達処刑されそうだぜブラザー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この外史に終端を!

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

どうもアサシンです

 

やっと書き終えました、そして結構書きました

 

アニメ最終回は終始クライマックスでした、最後の最後もクライマックスで思わず鼻から吹き出してしまう展開に本当に腹筋が粉々になるかと思いました

 

原作を読んでも腹筋が崩壊してしまいましたwwww

 

さてこれにて一応この素晴しい世界に祝福を!の外史は一度完結成ります。次はめぐみんの外伝を元にした外史の執筆に入ります

 

このすば!第二期が放送間近!

 

 

 

ではでは

 

 

 

 

 

 

この二人の冒険者に祝福を!

 


 
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