No.878927

遊園地でドキドキ!ワクワクデート気分!!

 フレッシュプリキュア!マイストーリー小説、第5話です。
 地元都立四ツ葉高校ラブちゃんのクラスメートの男子高校生3人が、幼馴染の同級生3人の女子高生を土曜日、隣の練馬区にある遊園地「豊島園」へデートのお誘いをし翌日、遊園地へたっぷりお遊びする物語です。

2016-11-13 09:47:57 投稿 / 全19ページ    総閲覧数:623   閲覧ユーザー数:623

都立四ツ葉高校昼休み学生食堂

 

 昼食メニュー購入後、テーブルに着いた3人の男子高生がいた。ミユキの弟でラブちゃんの幼な

じみでもある知念大輔、イガグリ頭の沢裕喜、メガネをかけたノッポの男でブッキーの幼なじみでもある御子柴健人の3人であった。

 「ああ~っ。憧れのあの娘と交際したい。」

 「裕喜、まだ言っているのか。」

 「99回申し出たけど全部失敗。これで100回目。」

 「何だろう、このスタンプカード。」

 「カオルちゃんのドーナツカフェって書いてあるぜ。」

 裕喜は幼少時も含め、ミキタンに99回交際(友達付き合いも含む)を申し出たのですが、全てお断りされていたのであった。

 「カオルちゃんも変わったことを考えてるなあ。」

 「100回スタンプ押したら何かもらえるのかい。」

 「ドーナツセット1人前だけど。」

 「そうかあ。」

 「どうだ、明日土曜日で学校休みだから誘ってみるか。」

 「不安だな~ぁ。」

 「相手は、鳥越高校へ通うファッションモデルを目指しているスタイル抜群のあの娘だろう。なかなか、誘えないぜ。」

 「うう、どうすれば。」

 「仕方ねえなあ。ここは、同性友人つながりでラブにメールしておくか。」

 「僕も、白詰草女子学院高校へ通うあの娘へメールしておくか。」

 

 ラブのいる教室

 

 「あっ、大輔からメールが来てる。」

 「大輔君から。」

 「どれどれ。『放課後、赤塚公園内にドーナツカフェへ来てくれ。それと、美希さんにも連絡してくれ。祈里さんについては健人君が連絡しております。』って。」

 「ミキタンにも来て欲しいのか。」

 

 白詰草女子学院内カフェテリア

 

 「あっ、メールが来ている。健人君からよ。『本日、赤塚公園のドーナツカフェへ来て。』って。」

 「健人君って、誰。」

 「先輩の彼氏。」

 「いや、そんなんじゃないけど、都立高校へ通学している幼馴染よ。」

 「ヘエーー。」

 「都立のお兄さんね。」

 「まあっ。」

 

 鳥越高校内学生食堂

 

 「ラブからのメールだわ。『帰り、赤塚公園へ立ち寄って。』だって。」

 「ねえ、ミキタン。今日も高島平駅で降りるの。」

 「そうよ。」

 「ラブちゃんって、地元の都立高校へ通っている子よね。」

 「そうよ。中学の頃まで一緒だったからね。」

 「一度会ってみたいわ。」

 「麗子、高島平まで足伸ばす。」

 「ううん、期末試験近いから、今回はやめとくわ。」

 「そうか。」

 「今日は蓮根まで同行するわ。」

 「ありがとう、麗子。」

 

 再び、四ツ葉高校学生食堂では

 

 「どうだ、授業が終わったら、最近開業した占いの館へ行ってみるか。」

 「それは良いねえ。その後、例の場所でラブと祈里さんを揃わせて交渉してみよう。」

 「良い提案です。」

 「よし、決まったな。さあ、冷めないうちにランチ食おうぜ。」

 

 スウィーツ王国 首都アラモード内国立病院

 

シフォンも帰国していた。妊娠中のアズキーナが陣痛に襲われ、院内にある産室へ運ばれた。

 「ウウーーーッ、ウウーーーーッ。」

 「アズキーナ、頑張って。」

 

 一方、産室の外の廊下では

 

 ティラミス、タルト、ショコラの3人はベンチに座って待機している。

 「わし等男たちは入れんのじゃよ。」

 「わいの子供、早よう見たいねん。」

 「妻も初めてだったけど、アズキーナも初めての出産では。」

 「そやねん。」

 

 しばらくして、産室

 

 「ピーピーピーピーピー。」

 「う、産まれたわ。」

 「パフェ、早速抱いてみるわよ。」

 「はい、王妃様。」

 「本当に可愛いわね。もううち、おばあちゃんどすね。」

 「王妃様。」

 「どうですか。男たちにもお知らせしないとね。」

 「そうどすね。」

 

 産室外の廊下

 

 助産婦が出て来た。

 「皆さん、産まれましたよ。男の子2匹と女の子3匹。」

 「そんなにかい。」

 「フェレットは繁殖力が大きいねん。」

 マドレーヌ王妃とパフェも出て来た。

 「これから、アズキーナと子供5匹、病室へストレッチャーで運ぶからね。」

 「そうでっか。」

 すると、産室からストレッチャーに乗せられいるアズキーナと子供5匹が出て来て病室へ向かい始めた。

 

 アラモード国立病院内産室

 

 「アズキーナ。」

 「長老、ショコラさん、それにパフェさんも。」

 「ウチもお祖母ちゃんになったどす。」

 「どれどれ、わしらも抱いてみるぞい。」

 「そうですね。」

 タルトだけでなく、長老もショコラも産まれたばかりのアズキーナの赤子を抱いている。

 「ホンマ可愛ええのう。」

 「そうですね、長老。」

 しばらくして

 「さあ、ここはタルトとアズキーナと子供たちだけにしておくれやす。」

 タルトとアズキーナと子供たちだけになった。

 「ホンマ、可愛いでんなあ。」

 「タルト様。」

 「ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー。」

 

 四ツ葉高校 放課後

 

 「キーーーンコーーーーンカーーーンコーーーーン。カーーンコーーンキーーーンコーーーー

ン。」

 「終わった。」

 「ラブ、後を頼むぜ。」

 「先に、ドーナツカフェへ行って待ち合わせるわ。」

 大輔、裕喜、健人の3人は、公園南の森にある占いの館へ真っ直ぐ向かった。

 

 数分後

 

 「こんな深い森の中にあるなんて。」

 「着いたぞ。」

 「何なんだ、ここ。」

 「ここがさっき言ってた占いの館か。」

 「その通り。『マジでメチャクチャ当たる。』って評判なんだ。」

 「その占いって、巣鴨とげぬき地蔵の門前で露店を構えているラビリンス占いじゃないかな。」

 「確か命日や縁日でよくやっていたっけ。」

 「とにかく入ってみよう。」

 「うん。」

 

 占いの館

 

 「ごめんください。」

 「はい。」

 「あのう、占いをしていただけないでしょうか。」

 「3人共。」

 「僕だけです。」

 「坊主頭の学生さんかね。お名前は。」

 「沢裕喜です。」

 「では、この用紙に必要事項を書いて。」

 「はい。」

 裕喜は必要事項を書いて従業員(戦闘員)に渡した。

 「では、占い室へ案内しましょう。」

 大輔、裕喜、健人の3人は従業員に案内された。

 

 館内3階の廊下

 

 「沢裕喜様。」

 「はい。」

 「本日、担当は西隼人先生です。どうぞ、お入りください。」

 「はい。」

 占い室へ入室した。

 

 占い室

 

 「シュッ。」

 「お待たせいたしました。」

 「あのー.....。俺....。好きな子、遊園地へ誘いたいんです。どうやったら。うまく行くか。」

 「まあ、落ち着きなさい。私には全てお見通しです。」

 「キーーーン。」

 「おおーーーーっ。」

 「始める前に、どこの遊園地へ行きたいのか?お聞き願えますか。」

 「豊島園です。」

 「ほおーーーーっ。豊島園ですか。東京ドームではないのか。」

 「あそこは人が多過ぎて。」

 「なるほど。交通費はそっちの方がお安いはずだが。」

 「地下鉄で一直線で行けるけど、緑が無いんだよね。」

 「隣に大きな公園があって、緑が多くないかな。」

 「そこは、別施設で別に入園料がいるんです。」

 「そうか。だから豊島園を。」

 「はい。」

 「分かりました。それでは、始めましょう。」

 「おおーーーーん。」

 「フンガガフンガーフンガガフンガーフンガガフンガー。ウッ、見えました。」

 「それは。」

 「私からのアドバイスは多少、強引なくらいが女性には丁度良い。まっ、これは私の自論ですが。」

 「うおーーーーっ、流石、先生。」

 「占いじゃねえじゃん。」

 「思うがまま進みなさい。あなたには素晴らしい幸せが訪れるでしょう。」

 「やったあ。」

 「それでは、学割千円申し受けます。」

 「ありがとう先生。」

 「丁度お預かり。ご幸運を。」

 大輔、裕喜、健人の3人は占いの館を後にした。

 「フン。遊園地か。確かに大勢の人間が集まり賑やか場所だぜ。不幸のゲージを上げるには絶好の場所か。」

 「ポンポン。」

 「その通りよ。」

 「イース。」

 「いやあ、見事な占いだったね。」

 「サウラー。」

 「そうと決まったら、早速、本国へ。」

 「メビウス様のもとへ」

 「分かった、行って来る。」

 

 赤塚公園内ドーナツカフェ

 

 「そうかい。明日、豊島園へ行くんかい。」

 「でも、何だか不安ね。」

 「どうしたんでい。」

 「ミキタンがその気なさそうな気がして。」

 「そうなんでい。」

 

 占いの館 建物の外

 

 「ウシ、ウシウシシイショーーー。絶対、成功させるぞ。初デート。」

 「来て良かったな、裕喜。」

 「僕たちもできるだけ協力しますよ。」

 「待っててくらさい、美希さーーーーーーーーーん。」

 

 池袋駅7番線

 

 「ハッ、ハクチョン。あっ。」

 「うーん。」

 「ウッ。」

 「どうしたの、美希ちゃん。」

 「うん、その、今、何だか寒気が。」

 「ふうーーーー。」

 「ピコピコピコピン。」

 「間もなく7番線に上野・東京方面行き電車が到着します。黄色い線の内側までお下がりく

ださい。」

 「来たわよ、ミキタン。」

 「うん、行こう。」

 「ゴオーーーーーーーーッ、キューーーンキューーーンキューーーンキューーーンキューーーーウーーーーーーゥーーーーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポンピンポン。」

 「池袋、池袋。ご乗車ありがとうございます。」

 3人は、この駅の降客がいなくなった直後、乗り込んだ。

 「7番線、上野・東京方面行き。間もなく発車します。」

 発車メロディー「スプリングボックス」が鳴った。

 「7番線、ドアが閉まりますご注意ください。次の電車をご利用ください。」

 「プシュ、ピンポンピンポンピンポン。」

 「ブーーーーーーッ、キューーンキューーンキューーンキューーーンキュウーーーーーーー。」

 

 

 ドーナツカフェ

 

 「おっ、来やがったぜ。」

 「大輔君、裕喜君に健人君も。」

 「いらっしゃい。」

 「ドーナツセットお願いします。」

 「君たちもドーナツセットかい。ドーナツは。」

 「フレンチクルーラーとダブルチョコ。」

 「飲み物は。」

 「アイスコーヒーで。」

 「オイラも。」

 「僕も。」

 「3人で1050円でい。」

 「なんだ1人ずつ精算かい。まず、君は丁度。イガグリ君は500円のお預かり。150円のお返しでい。メガネの君も丁度でい。毎度あり。」

 

 付近のテーブル

 

 「なっ、ラブ。明日、豊島園へ行かない。」

 「何で、大の男3人と。」

 「そうじゃないよ。美希さんと祈里さんも加えてだ。」

 「なるほど。3組で行くんかい。」

 「そう言うこと。」

 「ああ、男3人に取り囲まれるなんて。」

 「良いじゃないか。2人まだ来ないんだろ。」

 「美希さんは来ていただけるのでしょうか。」

 「ちゃんと、メールを送っているからね。いくら何でも、私の約束は破らないわよ。」

 「待つしかないですね。」

 「そう。ミキタン、ブッキーなら今頃巣鴨駅辺りね。到着までまだかかるわ。」

 「僕は祈里さんに用があるからね。」

 「好きにしな。」

 

 JR巣鴨駅

 

 巣鴨駅に到着しJRの改札を出ます。

 「ピッ、ピッ.......ピッ。」

 美希、祈里、麗子の3人は、JR駅舎出入口手前にある都営地下鉄連絡通路へ。

 

 しばらくして

 

 都営地下鉄改札口に到着。通過します。

 「ピッ、ピッ....ピッ。」

 都営地下鉄プラットホームへ。

 

 都営地下鉄巣鴨駅プラットホーム

 

 「ピンポポポピンポポポポロローーーン。」

 「間もなく2番線に西高島平行き電車が到着しますホームドアから下がってお待ちください。」

 「フォン、ゴオーーーーーーーーーーッ、キューーーキューーーキューーキューーーキューーーーーウーーーーーーゥーーーーーーッ、プシュ、ピンポンピンポン。」

 「ピューーーピューーーッ。」

 「巣鴨、巣鴨。2番線は西高島平行き電車です。」

 乗り込むドアの降客がいなくなって。

 「乗るわよ。」

 「うん。」

 3人は乗り込んだ。

 「タタタタターーーターアーーー、タタタタターーーターアーーーーー。」

 「プシュ、ピンポンピンポン。」

 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」

 「ブーーーーーーーッキューーーンキューーンキューーンキューーン。」

 

 十数分後、蓮根駅到着寸前

 

 「ミキタン、落ち着いて。」

 「うん。」

 「ブッキー、ミキタンを激励して。」

 「うん。」

 「プシュッ、ピンポンピンポン。」

 「ピューーーーピューーーーッ。」

 「じゃあ、あたしはこれで、バイバーーイ。」

 「バイバーーイ。」

 麗子が降りて行った。

 

 更に5分後

 

 ミキタンとブッキーの乗った地下鉄が高島平駅に近付いて来た。

 「キューーーーンキューーーーンキューーーンキューーーーーーウーーーーーーーッ。プシュ、ピンポンピンポン。」

 「ピューーーッピューーーッ。」

 「高島平、高島平、4番線は西高島平行き電車です。」

 「着いたわ。」

 「公園へ急ごう。」

 

 ドーナツカフェ

 

 「美味しかったぜ。」

 「そろそろ来る頃だよ。」

 「緊張するなあ~。」

 「オッ、あの青いブレザーと黄色いブレザーの子、間違いないぜ。」

 「本当だ。ミキターーーン、ブッキーーーー。」

 「ラブちゃん。」

 「やっぱり、地元の男子高生たち来ているね。」

 「あのーーーー、美希さん。」

 「裕喜君、詳しくは奥の方で話そう。」

 「はい。」

 6人の高校生は、更に公園の奥にある練習場所へ向かった。

 

 赤塚公園 ダンスレッスン会場

 

 「み、美希さん。あーーーあーーーーのーーーーうーーーー、俺と、俺と.....。俺と一緒に豊島園に遊びに行きませんか?」

 「ごめんなさい。」

 「早っ。」

 「ちょっと待った。白状な女め。ラブ、ちょっと来い。」

 「エーーーッ。」

 

 公園内別の場所

 

 「頼む。協力してくれ、ラブ。クラスメートのよしみでさ。裕喜の奴、マジで蒼乃さん一筋なんだ。今回、断られたら何と、百連敗達成。」

 「ゲェーーーーッ。」

 「見ろよ。これがアイツのスタンプカード。連敗の記録だ。」

 「ほおーーっ、夢の大記録まであと一歩。」

 「豊島園のアトラクションフリーチケットはまだある。『皆で行こう。』って、お前からも誘ってくれ。」

 「そ、そんなこと言われても。それに、ミキタン彼氏いるし。」

 「そうだよな。その位は俺だって想像してた。」

 「だったら何で。」

 「こうでもしねえとアイツ、諦めがつかねえよ。だから、一度だけでいい。裕喜に最高の思い出作らせてやってくれ。」

 「おうーーーん、最高の思い出か。」

 ラブと大輔は、レッスン会場へ戻ります。

 

 ダンスレッスン会場

 

 「ねえねえ。遊園地、皆で行こうか。」

 「うん。」

 「皆で行けば、きっと楽しいよ。ねえ、ブッキーも良いでしょ。」

 「ラブちゃんがそう言うなら。」

 「そうしよ、ミキタン。」

 「うん、そうね。ラブたちが一緒なんだったら、良いわよ。」

 「本当ですか。やったあー。ありがとうございます、美希さん。」

 「それじゃあ、決まりだね。」

 6人は、ここで解散し、それぞれ、家路へ向かい始めた。

 

 数十分後、ドーナツカフェでは

 

 「今日も花金で忙しかったでい。ドーナツ完売でい。」

 「ミスターカオル。」

 「誰でい。ジュ、ジュリアーノ。」

 「大分、盛況だったようね。今日も売り上げ金の一部いただくよ。」

 「トホホホ。」

 

 その日の夜、ラビリンス首都ピョンピョン総統官邸内謁見の間

 

 「メビウス様、どうかお願いします。」

 「何々、遊園地を襲撃したいって。」

 「はい。」

 「イースとサウラーからの推薦状もあることだし。よかろう、行くが良い。」

 「はい。」

 ウェスターは、謁見の間から去った。

 

 蒼乃家美希の部屋

 

 「やっぱり、和希を誘おっと。」

 美希はリンクルンを和希へ向けて発信した。

 

 しばらくして

 

 「もしもし、和希。」

 「姉貴。」

 「明日、豊島園へ行かない。」

 「うん、良いよ。」

 「15時に園内で会おう。」

 「15時ですか。遅いですね。」

 「それまで、ラブたちと一緒にいるからさ。」

 「分かった、待ってるよ。」

 「お願いね。」

 通話を切った。

 

 翌朝、蒼乃家

 

 「何、豊島園へ行くって。」

 「幼なじみの同級生5人と一緒よ。ねえ、ママ、良いでしょ。」

 「それでも、心配だわ。」

 

 桃園家、ラブの部屋

 

 「グアーーーーッ。寝坊したあーーーーっ。どうしよ、どうしようーーー。」

 「スルスルスル。」

 「ラブ、今日、遊園地へ行くんじゃなかった。集合時間まで20分しかないわよ。」

 ラブは身支度を始めた。

 「ラブ、朝食間に合わないよね。」

 「はい。」

 「途中の成増駅前にある喫茶店でも立ち寄って食べて来て。」

 「ありがとう。」

 ラブは、あゆみから朝食代500円を追加でもらった。

 

 その直後

 

 「キンキン。」

 「ピップゥーーー。」

 すると、テール左側の根元部分に髪飾りが出現した。

 「おっ....おっ。」

 「キュアキュアーー。」

 「ああーーーっ。ありがとう、シフォン。」

 

 四葉町バス停

 

 「遅いなあ、ラブ。」

 「美希さんも遅いっす。」

 「ラブちゃんまた寝坊ね。美希ちゃんは相当おめかししているのでは?」

 「そうですか。美希さん俺のために。」

 「別にそうじゃないけど。」

 すると、美希がバス停に姿を現した。

 「美希さん、こっちです。」

 「皆さん、おはよう。」

 「おはよう美希ちゃん。」

 「おはようございます、美希さん。」

 「ラブ、やっぱりまだ来ていないね。」

 「いつもの通り朝寝坊だよ。」

 「本当、困り者です。」

 

 しばらくして

 

 「おはようーーー。」

 「ラブ、遅い。」

 「遅いわ。」

 「ごめん。ハアハアハアハア。」

 「ラブ。皆、待ってたぞ。それでは健人君から行きかたを説明するからよく聞いてよ。」

 「豊島園の行きかたを説明します。このバスに乗ったら、終点『成増駅北口』まで乗車してください。降車後、成増駅南北自由通路を通って南口へ向かいます。間違っても、電車に乗らないよう

に。南口の乗り場で豊島園方面行のバスに乗り、豊島園で下車します。下車後は、後ほど説明し

ます。」

 「皆、分かったかな。」

 「ハーーーイ。」

 バスが姿を見せた。

 「来たぞ。赤02系統成増駅北口行きだ。」

 「ブオーーーーーン。ブーーーッ。ガシャン。」

 「先払いだから、Suica持ってる美希さんと祈里さんから先に乗って。」

 ミキタンとブッキーはSuicaのSFで運賃を精算した。

 「ピッ.....ピッ。」

 「さあ、乗り込むぞ。」

 「残り4人は現金で支払った。そして、バスは発車した。」

 

 蒼乃家

 

 「やっぱり娘が心配ね。自家用車を出すわ。」

 「社長、お出かけですか。」

 「娘の後を追うから、店の方しっかり頼むわよ。」

 「ハイ。」

 レミは車のキーを持って車庫へ向かった。

 

 成増駅北口

 

 バスは成増駅北口に到着した。

 「さあ、南口へ向かうぞ。」

 南北自由通路を通過し、南口に到着した。そして、大輔と健人は、豊島園方面行き時刻表を確

かめた。

 「まだ時間あるね。発車時刻は9時10分だよ。」

 「健人、運賃はいくらだ。」

 「ここも均一運賃だから同額だね。」

 「グウーーーーッ。」

 「誰だ、。」

 「私。朝、食べてないから。近所の喫茶店でも寄りたい。」

 「良いでしょう。待ち時間、十分ありますからね。」

 「あの喫茶店でも行くか。」

 「モーニングサービスがあるぞ、ラブ。」

 「本当。」

 「関東では、まだまだ少ないからね。」

 「でも、あるんだから行こ行こう。」

 6人はとある喫茶店へ入った。

 

 駅前南口界隈にある喫茶店

 

 「いらっしゃい。何名様ですか。」

 「6名です。」

 「大きなテーブルが空いております。ご案内します。」

 「ラブたち6人は、6人掛けの大きなテーブルへ案内され腰掛けた。」

 

 しばらくして

 

 「いらっしゃい。ご注文は。」

 「私、モーニングセット。」

 「あたしも。」

 「私も。」

 「俺も。」

 「僕も。」

 「お飲み物は。」

 「私、アイスコーヒー。」

 「あたし、ホットコーヒー。」

 「俺、ホット。」

 「僕もホット。」

 「確認します。6人全員モーニングセットで、アイスコーヒーが2人で、残り4人がホットコーヒーですね。」

 「はい。」

 「畏まりました。」

 

 占いの館

 

 「グオーーーーッ、指が大き過ぎてうまく操作できねえ。」

 「おはよう。」

 「おはようございます。」

 「どうしたんだ、ウェスター。」

 「瞬間移動で豊島園へ行きたいのだが、この携帯電話、指が大き過ぎてうまく操作できねえ。」

 「こんな大きい手しているからな。」

 すると、サウラーも姿を現した。

 「おはよう。」

 「これは中将。豊島園へ瞬間移動したいのですが。」

 「仕方ないね。大きな手しているから。イース、瞬間移動手前までセットしてあげな。」

 「あいよ。」

 イースは、ウェスターの携帯電話を瞬間移動セット操作まで行った。

 「ウェスター、後はカーソル中央ボタンを押せば良いからね。」

 「ありがてえ。」

 イースは、セット終了したウェスターの携帯電話を返した。

 「さあ、やってみな。」

 「はい。」

 「ポチッ。」

 「シューーーーン。」

 

 豊島園出入口ゲート付近

 

 「ここが、豊島園。園内は入れないのか。」

 すると、テレビ電話が着信している。

 「ウェスター、聞こえるか。イースだ。」

 「はい。」

 「入場料が必要とするエリアは、強力な結界が貼られていて、瞬間移動でも入れないよ。」

 「そうなんですか。」

 「券売所で入場券を買ってから入りな。」

 「はい。」

 「それと、まだ営業時間前だから、付近の飲食店へ行って朝食でも食べてきな。」

 「分かりました。」

 テレビ電話が切れた。

 

 成増駅南口界隈にある喫茶店

 

 「お待たせしました。」

 「トーストと茹で卵が付くんですね。」

 「そうよ。」

 「これなら、家で朝食食べた後でも食べれるわね。」

 「本当。」

 「それじゃあ皆で。『いただきます。』だぜ。」

 「いただきまーーーーす。」

 

 数十分後、成増南口バス停

 

 「バスが来たぞ。さあ、乗り込もう。」

 「ブーーーーッ。ピシャ。」

 「まず、Suica持ってる美希さんと祈里さんから先に乗って。」

 「うん。」

 「ピッ......ピッ。」

 「続いて、現金で乗車予定の4人が乗り込んだ。」

 本日は土曜日、始発から立客が出る程、混雑しております。

 「お待たせしました。練47系統、豊島園経由練馬駅行き間もなく発車します。お立ちの方は、吊り革または握り棒にお掴まりください。車内が大きく揺れることがございます。ご注意ください。」

 「ブーーーッ、ガシャッ。」

 「ブオーーーーーーーッ。」

 バスは発車した。

 

 下赤塚駅バス停

 

 「姉貴、次のバスかな。やべえ、白いBMWだ。隠れよう。」

 和希は、地下鉄赤塚駅の出入口へ隠れた。

 

 レミの愛車車内

 

 「さっき、このバス停に坊ちゃんらしき男の子がいたね。まっ、良いか。」

 「ブオーーーーン。」

 レミは更に、豊島園へ向けて車を進めた。

 

 下赤塚駅バス停

 

 和希は戻って来た。

 「あっ、練47系統だ。乗るぞ。」

 「ブーーーーッ。ガシャン。」

 「あれっ、アネキ。よし、僕も行くぞ。」

 このバス停であの一条和希君が乗り込んだ。

 「ブーーーーッ。ガシャン。」

 バスは発車した。

 車内は混雑していて美希を除くラブたち5人は、和希の存在に気付かなかった。

 

 レミの愛車車内

 

 下赤塚から南下して豊島園へ向かっている。

 「光が丘公園辺りね。練馬春日町交差点を通過すれば、豊島園は間もなくよ。」

 

 練47系統車内

 

 「次は豊島園、豊島園です。」

 「ピンポン。」

 「次、停まります。」

 「もうすぐ着くぞ。」

 「ハイ。」

 「ブオーーーーーオーーォーーッ。ブーーーッ、ガラガラガラ。」

 バスは豊島園バス停に到着した。。

 「着いたわ。」

 「久しぶりね。豊島園へ行けれるなんて。」

 「皆、のりもの1日券があるね。これで乗り回そうぜ。」

 「うん。」

 6人は降車した。和希も降車した。分からぬように。

 

 豊島園ゲート外

 

 まず、入場ゲート通過前に窓口で原券に引き換えなければならなかった。

 「はい、前売り券。」

 「のりもの1日券原券と交換します。それまでお待ちください。」

 「はい。」

 係員は、原券を発行し始めた。

 

 しばらくして

 

 「はい。」

 「ケースに入ってる。」

 「紛失防止対策でストラップケースに入れてあります。」

 「なるほど。」

 「首にかけてください。」

 「こう。」

 「そうです。」

 「ご利用の際は、係員にお見せください。」

 「はい。」

 ラブたち6人入場ゲートを通過したのであった。

 

 豊島園 園内

 

 「うわあーーー、すごい。楽しそうーーーー。」

 「シフォン連れて来たの。ぐっすり眠ってるね。

 「うん。」

 「シフォンって、パフェの娘さんだよね。」

 「そう。」

 「おーーーーい。」

 「何。」

 「なあ、まずはアレに乗ろうぜ。」

 大輔が指を刺したアレとは、コークスクリューである。その直後、6人はコークスクリューのりばへ向かった

 

 コークスクリュー乗り場

 

 「健人、メガネ落とすなよ。」

 「そんなことはないだろう。押さえていれば大丈夫だろ。」

 改札が始まり6人はコークスクリューに乗り込んだ。しかし、健人はメガネを預けられてしまった。

 しばらくして、コークスクリューは発車した。

 「プルルルルルルルルル。......。チャンチャカチャンチャンチャカチャンチャンチャカチャンチャンチャカチャン。」

 「オオッ。大分上がって来たぜ。」

 「見えないなあぁ。」

 「チャンチャカチャン。スーーーーーッ、ビューーーーーーッ、ゴオーーーーーッ。」

 「キャーーーーーッ。」

 「うわぁーーーーっ。」

 数分後、コークスクリューは駅に到着し降車した。

 「相変わらず臆病ね。」

 「あれっ、美希さんは怖くないのですか。」

 「全然、微動だにしないわよ。」

 美希の肝っ玉は男勝りであった。続いて、日本最古のメリーゴーランドと呼ばれている「カルーセル・エルドラド」へ向かい到着した。

 

 カルーセルエルドラド

 

 「フリー券だから俺たちも乗るぜ。」

 「大輔たちも乗るの。」

 「ああ。」

 「私たちお馬さんに乗るね。どころで大輔たちは。」

 「俺と健人は馬車の車両に乗るぜ。」

 「裕喜は。」

 「あのブーちゃん3匹の内の真ん中。似合いだろ。」

 「エエーーッ、ブーちゃんの背中ですか。」

 「ハハハハハハハハハハハハハハハハッ。」

 「裕喜君、お似合いよ。」

 「美希さんに言われては。いや、美希さん、ありがとうございます。俺、ブーちゃんの背中に乗ります。」

 お馬さんとブーちゃんには、それぞれ名前があり、ゆるキャラになっております。

 お馬さんには羽があり、ペガサスの類になり「エル・ドラド」と、名付けられております。もう1種、ブーちゃんとは豚の類の動物で「カルーセル」と、名付けられております。ラブたち6人は、お馬さんとブーちゃんの名前を知らないだけです。

 こうして乗車する場所が決まり、カルーセルエルドラドは発車した。

 

 牛飯松屋豊島園店

 

 「よう食ったぜ。朝食25人前。」

 もちろん、ラビリンス国民の血税である。都ピョンピョンの民でも配給のお食事で、地方へ行けば飢えで苦しんでいる子供たちがたくさんいるのに。正に、管理国家ラビリンスの先軍政治の悪政ぶりが伺えます。

 「さあ、豊島園へ入園するぜ。」

 

 入園ゲート外

 

 「さあ、入園券を購入して園内に入るぜ。」

 西隼人は入園ゲート付近の券売所へ向かい入園券を購入し、入園した。

 

 一方、ラブたち6人は

 

 まず、ミステリーゾーンへ2人1両を3両に別れて乗車した。

 

 豊島園駐車場

 

 「やっと空いたね。本当に糞詰まってるんだから。駐車券取ってっと。」

 遮断機が空いた。

 「ブーーーン。」

 レミは、所定の空きレーンに愛車を駐車した。

 「バタン。」

 「さあ、遊園地へ向かうわよ。」

 

 再び、ラブたち6人は、ミステリーゾーンの乗車を終えた後

 

 「今度、アレに乗ろうぜ。」

 「フライング・パイレーツ。」

 「高く上がるね。」

 「ものすごく胸元に来るのかしら。」

 「来るかもしれないぜ。」

 「じゃあ、行こう。」

 「うん、行こう行こう。」

 

 フライング・パイレーツ駅舎

 

 改札が始まった。

 ラブたち6人は、係員にフリー券をお見せした。

 「荷物と帽子は、荷物置き場にお入れください。」

 「はい。」

 「端の座席に座ろうぜ。」

 「うん。」

 ラブたち6人は、逆向きになっている最前列の座席に座った。

 

 安全装置確認後

 

 「皆様、お待たせしました。間もなく出港します。」

 出港ベルが鳴った。フライング・パイレーツは出港した。次第に大きく上がって行く。

 「あれ、大きいからか。胸元に来ないね。」

 

 急降下し始めた直後

 

 「キャーーーーーッ。」

 「何言ってる。快適過ぎるぜ。」

 「小さいパイレーツの方が良かったかも。」

 「かなり高く上がるのにねえ。」

 数分後、フライングパイレーツは港(駅)に到着した。

 

 昼食時間

 皆様、どこの飲食店を利用されるのか、まずは一番の食いしん坊、西隼人から見てみましょう。

 「うおっ、腹が減ったぜ。この体だからな。食べ放題の店ねえかな。」

 西隼人は飲食店を探し始めた。

 

 一方、ラブたちは

 

 「もうお昼近いから、混まないうちにメシ食おうぜ。」

 「賛成。」

 ラブたち6人は、飲食店を探し始めた。

 

 一方、隼人は

 

 「食べ放題の店ねえなあ。しょうがねえぜ。ここなら、安くてたらふく食えそうだぜ。」

 隼人は、華蘭と言う名の中華料理店へ入った。

 その後、和希が姿を現した。

 「腹減った。ここで食べようかなあ。ゲッ、大男がいる。恐いから逃げよう。」

 和希は別の飲食店へ向かった。

 

 一方、レミは

 

 「もう、そろそろお食事しないとね。」

 「レミはカリーノへ向かった。」

 

 一方、ラブたち6人は

 

 「どこにしようかな。そうだ、カリーノへ行こう。」

 「美味しい洋食メニューはたくさんあるからね。」

 「賛成。」

 ラブたち6人もカリーノへ向かった。

 

 カリーノ

 

 まず、レミが入店した。

 「ご注文は、レディースランチ。」

 「畏まりました。」

 続いて、ラブたち6人が入店した。

 「いらっしゃいまぜ。何名様ですか。」

 「6人です。」

 「6人掛けの大きなテーブルがございます。ご案内します。」

 大きなテーブルに着き、それぞれお好みのメニューを注文した。

 

 とある飲食ブース

 

 「いらっしゃいませ。」

 「ラーメンお願い。」

 「畏まりました。」

 和希は、ラーメンを注文し近くのテラス席に座り食べ始めた。

 

 華蘭

 

 「それにしてもよく食べるねえ。もう10杯目だよ。」

 「ガツガツモグモグ。う、うめ~え。」

 隼人は相変わらずの大食いだった。

 

 カリーノにいるラブたち6人は

 

 「ごちそうさま。」

 

 カリーノを出て

 

 「作戦通りそろそろ別行動だ。俺は、美希さんと2人きりになる。」

 「僕は、山吹さんと行きます。」

 「ウッ、ゴホン。じゃあ、俺はラブとかよ。あーーぁ、しょうがねえなあーー。」

 と、言って、大輔は別のチケットを上着の内ポケットから出し、確認していた。

 「しっかり、楽しんで来いよ。」

 「フフッ。」

 「ヘッ、お前らもな。」

 「オーーーーーッ。」

 その後、3人は一旦、解散したのであった。2人3組に別れた個々の様子を見てみましょう

 

 まず、美希と裕喜は

 

 「ううーーっ、うん。」

 「あたしたち、はぐれちゃったみたいね。」

 「ダメだ。しっかりしろ。占いの先生の言葉を思い出せ。」

 

 回想編 占いの館内占い室

 

 「多少、強引なくらいが女性には丁度良い。」

 

 現実へ戻って

 

 「美希さん。」

 「はっ。」

 「せっかくだからさ、2人でこの遊園地楽しんじゃおうぜ、なっ。」

 「それもそうね。じゃあ、行きましょう。」

 「俺について来な。」

 2人は離れ離れになろうとしている。

 「ん、そっち出口よ。」

 「エッ。」

 「あたし、行きたかったところがあるの。ねえ、付いて来てくれる、裕喜くん。」

 「うっ、ううううっ。は、はい。」

 この2人の後付けている2人がいます。1人目は美希の弟、和希で、2人目は美希の母レミである。

 

 まず和希は

 

 「フフフフッ、あのお兄ちゃんかなり緊張していたなあ。」

 

 続いてレミは

 

 「あの毬栗坊や。沢家の三男坊『裕喜』君では。確か、中学の頃までクラスメートだった男の子よ。ママはあたしの店の常連だし。」

 

 コスプレ仮装コーナー

 

 「あーーっ、ここは。」

 「いろんな衣装で記念写真が撮れるの。エ、エヘッ。一度、着てみたかったんだ。」

 その後、着替えに入った。

 「シャーーーーッ。」

 裕喜は、甲冑を着せられ頭に兜も被られた状態で更衣室から出て来た。

 「バーーーン。」

 「ウッ、マジ重てえ。」

 「シャーーーーーーッ。」

 「ジャーーーーン。エヘッ、ウフッ。どおーーーっ。」

 「マジ完璧っす。」

 

 コスプレ仮装コーナー内撮影スタジオ

 

 「カシャ、カシャカシャ。」

 「いやーーーっ、素晴らしいーー。良いですねえーーー。」

 「カシャ、カシャカシャッ。」

 「ちょっと、あんた。しっかり立って。」

 「カシャカシャッ。」

 

 コスプレ仮装コーナー付近の屋外

 

 「そんなに緊張しないで良いのに。」

 「いやーー、マジで夢みたいで。」

 「あの子、可愛いよね。」

 「本当、お姫様みたい。」

 「それにしても。」

 「吊り合わねえー。」

 「ありがとう、美希さん。俺、本当、宇宙一の幸せ者っす。」

 「大げさなんだから。」

 「俺、こんなんですけど、美希さんの騎士(ナイト)に相応しい男に成りたいっす。」

 「ウフフフフフッ。」

 

 一方、祈里と健人は

 

 お化け屋敷へ入館した。

 「皆、どこへ行ったのかな。」

 「まあ、そのうち会えますよ。それよりも山吹さん。もし怖かったら、僕の後ろへ。」

 「ドン、ドロロロロロロロロロロヒューーーーーーーウーーーーーーッ。」

 「ポンポン。」

 「うおーーーーっ、うわーーーーーっ。ドン、ドスン、わわーーーーっ。」

 「ああーーーっ、このお化けさんの顔、ニシアフリカコビトワニに似ている。」

 「エッ。」

 「クロコダイルの1種なんだけど、小ちゃくて可愛いワニなの。」

 「お、お化け怖くないんですか。」

 「そう言えば。でもお化けさんて、動物みたいなものだと思うの。ごめんね。頑張って怖がるね。」

 「エエーーーッ。いや、そんなあー。」

 「あっ、そっちのお化けさんは、アビシニアジャッカルに似ているかも。」

 「ガルーーーーーーッ、ガルルルルルルル、ガオーーーーーッ。」

 「うわあーーーーっ、ギャーーーッギャアーーーーーッ。」

 

 お化け屋敷を出て

 

 「大丈夫。」

 「は、はい。」

 「大変、具合悪そう。お水どうぞ。」

 「あーーーあっ、ありがとうございます。」

 「それから、ごれで汗拭いてね。気分が悪ければ、お菓子もあるし、疲れてるなら、甘いもの良いかな。キャンディーかチョコレート。それとも、ミントのガムでリフレッシュ。」

 「あっ、何でも入ってるんですね。」

 「うん、こんなこともあるかと思って。」

 「オーーーーイ、ブッキーーーーー。」

 「アッ、ラブちゃん、どこ。」

 「ここだよ。」

 ラブと大輔は、、フリュームライド(急流すべり)に乗船している。

 「ガンバーーー、ヤッホーーーー。」

 「うわあーーーー。」

 「絶叫ーーーーー。元気だよ。」

 「ザブーーーン。」

 「バチャン、ザーザーーーーッ。」

 「あーーーーっ。」

 「ブッキー。」

 「ラブちゃん。」

 

 一方、ラブと大輔は

 

 のりもの1日券を活用して、様々なのりものに乗り続けていた。

 

 スカイトレイン車内

 

 「シュシュシュシュ、ポーーーーッ。」

 「あーーっうーーっ。どこへ行っちゃんたんだろう、皆。」

 「その内見つかるだろ。」

 「さっきから、ずーーと大輔と2人だけなんてつまんないよね。」

 「悪かったな、つまんなくて。」

 「あーーっ、違う違う。大輔と一緒なのが嫌じゃないよ。ただ、せっかく皆で来たのになあーーって思って。」

 「俺と2人なのは嫌じゃないのか。」

 「うん、友達だもんね。」

 「何だ、そう言うこと。」

 「あれ、何すねてんの。」

 「すねてねえよ。」

 「すねたり怒ったり意味分かんない。変な大輔。」

 「(小言)お前が雰囲気ブチ壊すからだろうが。」

 「ポーーーーーーッ。」

 「あーーーっ、みーーつけた。ほら、あそこ。ミキタンと裕喜君だよ。オーーーーイ、ミキターーン。」

 

 一方、美希と裕喜は

 

 「ラブ。」

 「大輔。」

 「スカイトレインに乗車してるね。」

 「ところで美希さん。これから何をご乗車しますか。」

 「サイクロンどう。」

 「サイクロン。」

 

 サイクロン車内

 

 「カチャカチャカチャカチャ。.....。ゴオーーーーーッ。」

 「うわあーーーーー。」

 「アハハハハハハハ。」

 「美希さん、怖くないんですか。」

 「全然。」

 美希は、絶叫マシーンを全く怖がらないのである。

 

 一方、祈里と健人は

 

 「健人君、ここへ入園するわよ。」

 「ふれあいペットガーデンですか。」

 「あら、私、獣医の娘と分かってお付き合いしているのでしょ。」

 「は、はい。」

 「じゃあ、別途入園料必要を理解して。」

 「はい。」

 

 ふれあいペットガーデン

 

 健人は退屈そうだった。それに対し祈里は、よく動物たちに懐かれている。

 「パッカ。」

 「まあ、アルパカね。こんなのもいるのね。」

 「パッカパッカパッカパッカ。」

 「ウフフフフッ。」

 

 次は、兎に餌付けをしている。

 

 「たんとお食べ。」

 「ムシャムシャムシャムシャ。」

 「ヒイーーーーッ。」

 「パッカパッカ。」

 「メェー。」

 「ぅんめぇ~。」

 「助けてーーー、こんな大きいのがいっぱい追って来るよ。」

 「この子だち山羊、羊、アルパカよ。お付き合いしてあげて。」

 「アルパカとですか。」

 「メェーメェー。」

 「ぅんめぇー。」

 「パッカパッカ。」

 「ヒイーーーーッ。」

 

 再び、ラブと大輔は

 

 「あれ、トリニティお得意のダンスのような絶叫マシーン見ーーーっけ。」

 「本当だ。ねえ、次、これに乗ろうよ。良いねえ。すごいマシーンよ。」

 「ギクッ。」

 「大輔君、どうしたの。」

 「いや、何でもない。」

 「もしかして、ミユキさんのことを思い出したの。」

 「ちがうぜ。おい、乗るぞ。」

 ブレイクダンスの改札が始まり、ラブと大輔は乗り込んだ。そして、出発した。

 「プルルルルルルルル。」

 この絶叫マシーンは、ファンキーなディスコサウンドと軽快なDJに乗って、猛スピードで回転します。

 「キャーーーッ。もの凄く回る~ぅ。」

 「ダンスって、こんなこともしないといけないのね。」

 「何か閃いた。」

 「何が閃いたんだよ。」

 「ううん、何でも無い。」

 

 再び、美希と裕喜は

 

 「美希さん、次は。」

 「あれに乗ろうか。」

 「フライングカーペットですね。」

 

 フライングカーペット車内

 

 「フワーーーーリン、ブルン。」

 「うわあーーーー。」

 「キャハハハハハ。」

 「怖くないんですか。」

 「全然。あたし完璧。」

 美希は、フライングカーペットでも動じなかった。

 

 再び、祈里と健人は

 

 ふれあいペットガーデンを後にし、次なる動物関連施設へ向かい昆虫館に到着した。

 「今度も別料金だけど良い。」

 「昆虫館ですか。分かりました。」

 2人は昆虫館へ入館した。

 

 再び、美希と裕喜は

 

 「裕喜君、今度、あれに乗ろう。」

 「ブラワーエンジンですか。はい。」

 

 ブラワーエンジン車内

 

 「カチャカチャカチャカチャッ。スーーーッゴオーーーーーーッ。」

 「ウワアーーーーーッ。」

 「キャハハハハハ。」

 「怖く無いんですか。」

 「全然。やっぱり、あたし完璧。」

 

 再び、祈里と健人は

 

 昆虫館を後にし、アニマルカップへ向かい到着した。

 「ねえ、こんどこれに乗ろう。」

 「まさか、今度も別料金では無いでしょうね。」

 「大丈夫。フリー券で乗車できるから。」

 「そうですか。それは良かったです。ホッ。」

 

 アニマルカップ車内

 

 「グルグルグル。」

 「うわあーーー、目が回る。」

 「キャハハハハハハッ。」

 健人君にとって、アニマルカップでも絶叫マシンに見えたのであった。

 

 再び、ラブと大輔は

 

 フラッシュダンスの乗車を終えて次なる施設へ向かっている。

 「ミキタンたちこっちにもいない。」

 「ちょっと待て。」

 「どうしたの。」

 「お前、さっきから他の奴等のことばっかり気にしてるじゃん。」

 「だって皆もきっと、私たちのことを探しているよ。心配してるかも。」

 「探してねえよ。」

 「エエッ、何で。」

 「だって、探してるなら、携帯に連絡とかありそうなもんだろ。」

 「あっ、そうか。リンクルンを使えば良いんだ。すっかり忘れてた。」

 

 一方、西隼人は

 

 園内を徘徊している。

 「遊園地は、意外と楽しいものだな。どこかに不幸の材料は無いかな。」

 

 再び、ラブと大輔は

 

 「プリップウーー。」

 「ヒィーーーッ。」

 「うぬぬ。お前、さっきから全然、俺の話聞いてないし。」

 「フェッ。」

 「俺はお前に....。うっ、お前に渡したいものがあってだなー。」

 「うわあ、ヤバい。」

 ラブは、カバンを後へやった。

 「渡したいものって。」

 「ウッ....ウッ........。」

 「ヘェーヘェー。」

 「プリップゥーーー。」

 「ウッ。」

 「プリプ。」

 「プ、プリンが食べたいなあーーー、なんて。アハアハアハハハハハハハ。」

 「何、言ってんだよ。」

 「プッ、キュアーーーッ。」

 「アーーーッ、ダメだ。ごめん、大輔。私....、トイレーーーーー。」

 「なあ、マジかよ。はあーーーっ。」

 

 再び、西隼人は

 

 園内にある数々のアトラクションを確認していた。

 「パンダライドか。よし、ここへ行ってみるか。」 

 

 ミニサイクロン高架下

 

 西隼人は、パンダライドに乗っている。

 「う~、ゲップ。ちょっと食べ過ぎた。それにしても不幸の材料が見つからねえなあ。

ヘタに大きいのを出すと、身長40 mの巨大プリキュアが出現しかねえ。ここは、中型サイズで行くぜ。」

 「ママ、あの人変だよ。」

 「オッ。」

 「コラッ、マー君、行けません。」

 「アッ、クッ....。アッ、まさか、正体を見破られた。怪しまれたのなら仕方がない。」

 「ん。」

 「スイッチ・オーバー。」

 「ボン。」

 「ガハハハハハハ。我が名はウェスター。全パラレルワールドは俺のもの。ナケワメーケ5号、我に仕えよ。」

 「ペタッ、ドロン。」

 パンダライドが巨大化し始めた。

 「ナーーーーーケワメケーーーーェーーーーーッ。」

 「ズシン。」

 

 一方、ラブとシフォンは

 

 リンクルン操作でキュアビタンを出している。

 「プーーーーーッ、プリップー。」

 シフォンにキュアビタンを与えた

 「ごめんね、シフォン。お腹空いてたんだね。」

 「ケパッ、ヒュイーーー。」

 「良い子ね。そのまんま寝んねしなさい。お休みシフォン。」

 「ドスン。」

 「プウーーーーッ。」

 「あっ、せっかく寝たのに起きちゃったじゃない。」

 「プウーーーッ。」

 「シフォンどこへ行くの。」

 「ドスン。」

 「うわーーーっ、何なの。」

 「ドスン。」

 「ん、パンダのナケワメーケ。ラビリンス軍の奴等だ。遊園地で暴れるなんて、モオーーーーッ。」

 ラブもシフォンの後を追い始めた。

 

 ミニサイクロン付近

 

 「ドスン。」

 「うっ、うわーーーーーん。」

 「ワーーーーーーーッ。」

 「キャーーーーーーッ。」

 「逃げろーーー。」

 「そうだ。もっと泣け、ワメけ。貴様らの恐怖の叫びで。」

 「キンキン。」

 「プリップウーーー。」

 「あっ。」

 「ツルン、ゴチン。」

 「イテテテテテッ、またバナナの皮だ。」

 「また出たか。このクソコアラめ。」

 

 逃げ惑う民衆の中

 

 母に抱きかかえられているマー君が泣き続けている。

 「うわーーん、うわーーん。」

 「あら、コアラ。」

 「プリップウーーー。」

 「本当だ、コアラだ。」

 「プリップウーーー。」

 「ドデッ。グシャッ。」

 「プリップウーー。」

 「後見てって。」

 「コラッ、5号。」

 「俺の上に乗っかってどうする。」

 「さっさと立ち上がって園内をくまなく回れ。」

 「メーーガ、シロクローーーー。」

 「うふふふふふっ。」

 「アハハハハハッ。」

 「プリップー。」

 「また向かってきたぞ。」

 「逃げろーーー。」

 マー君親子は、シフォンのことをコアラだと思ったらしい。

 

 占いの館内不幸のゲージのある部屋

 

 「イー。」

 「イー。」

 「何、10程減ったって。」

 「イー。」

 「イー。」

 「原因は、泣いてる子供を笑わせてしまったらしいって。」

 「イー。」

 「ウェスターの奴、またドジ踏みやがって。」

 

 豊島園

 

 園内のアトラクッションが運転中のものを除いて一斉に停止した。更に、運転中のものも終了後停止した。民衆は逃げ惑い始めた。

 

 一方、美希と裕喜は

 

 美希は、男子トイレにいる裕喜を待っている最中だが、大きな足音を聞いてから、怪物ナケワメーケ5号のもとへ立ち向かい始めた。

 「あっ、美希さん。」

 

 一方、祈里と健人は

 

 「ドスン」

 「うわあーーーぁ。ガクッ。」

 「気絶しちゃったのね。私は行くわ。」

 祈里もナケワメーケ5号のもとへ向かい始めた。

 

 一方、和希は

 

 「うわあーー、来るな来るな来るな。」

 「ドスン。」

 「この細い道へ曲がろう。」

 「メーーーーガシロクローーーーッ。」

 和希は右折した。ナケワメーケ5号は直進した。和希はとある建物の陰に隠れた。

 「うわーーーーん。怖いよ~。」

 「キャーーーーッ。」

 「目ーーが白黒ーーーー。」

 「エーーーン。怖いよう~。エーーーンエーーーンエーーーンエーーーン。」

 「キャーーーーッ。」

 「ウワーーーーッ。」

 

 一方、レミは

 

 「皆、逃げ惑ってるね。有事の発生だわ。あたし、伝説の先代として向かわなければならないわ。」

 

 再び、ラブは

 

 ナケワメーケ5号を追っている。するとそこに、祈里が姿を現した。更に。

 「ラブ。」

 「ミキタン、ブッキー。」

 「あら、あたしもよ。」

 レミとも合流した。

 「おばさん。」

 4人は、ナケワメーケ5号のもとへ一気に近付いている。

 「ナーーケワメーーーケエーーーッ。」

 「今回、あたしが戦いの指揮をするわ。」

 「はい。」

 「行くよ、皆。」

 「はい。」

 一斉にプリキュアに変身し始めた。

 「チェンジ。プリキュア・ヒーーーーート・アーーーーッッップ。」

 「チェンジ。マザープリキュア・ヒーーーート・アーーーッッップ。」

 変身は終了した。そして、一斉に飛び立った。

 「アッ、プリキュアだ!」

 「ヒューヒュー。」

 「助けて~ぇ。」

 

 園内放送

 

 「園内にいる皆様。怪獣討伐を目的にプリキュア隊が姿を現しました。現在いるパンダの怪獣との有事が終わるまでショーステージとその付近まで避難してください。また、プールエリアをオープンにしました。こちらでも避難してください。」

 

 空を飛んでるプリキュア隊4人は

 

 「ナーーケワメーーーケエーーーッ。」

 「背後を捉えたわ。まずは撃ち落とすからね。」

 「OK。」

 「プリキュア・アイビーーーーム。」

 「キューーーーン、グサッ。」

 「ウゴーーーーーッ。」

 「ドスン。」

 「着地するわよ。」

 「OK。」

 「ツカッ、ツカツカツカッ。」

 「現れたか、プリキュア。」

 「あなたが噂のゴリラ君ね。うっふ~ん。」

 「ああ~っ。ニョキニョキする。」

 「さあ、ゴリラ弁慶君にご挨拶よ。」

 「OK。」

 「ピンクのハートは愛ある印。」

 「パンッ。」

 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」

 「ブルーのハートは希望の印。」

 「パンッ。」

 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」

 「同じく摘みたてスウィート、キュアベリーーーーーッマザーーーーーッ。」

 「イエローハートは祈りの印。」

 「パンッ。」

 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」

 「レッツ!プリキュア!」

 「何がレッツプリキュアだ。白黒付けろナケワメーケ5号。」

 「何言ってるの。あなたは最初から黒でしょ、ゴリラ弁慶君。」

 「うるせえ。」

 「皆は、ナケワメーケ5号を懲らしめて。」

 「ベリーマザーは。」

 「あたしは、このゴリラ弁慶を懲らしめるから。」

 「OK。」

 「俺はゴリラじゃねえ。弁慶でもねえ。ウェスターだ。」

 「あら、そんな名前あるの。」

 「うるせえ。」

 こうして、プリキュアとラビリンス軍との戦いが始まった。

 

 キュアベリーマザーVSウェスター

 

 「よくもよくもコケにしやがって。」

 「あら、どうしたの。」

 「俺の鍛え抜かれた鋼の体から繰り出すパンチを受けてみろ。」

 「それしか芸ないの。あなた、○×ね。」

 「それが、あにょそにょ。」

 「ニョキニョキギュギュ。」

 「オラ、喰らえ。」

 「ピップウーー。」

 「ツルン。ゴチン。」

 「あらーーー、シフォンちゃん。来てたのね。」

 「フリップー。」

 「ベリーマザーはん。」

 「テレビ電話、着信しているね。」

 「聞こえるか、ベリーマザー。ショコラだ。」

 「あーーら、パフェの旦那さん、タルト君も。」

 「な、何だよ。変なのがいっぱい味方に付きやがって。」

 「これが、プリキュア隊なのよ。」

 「ああ、そうかい。」

 

 フレッシュ3人VSナケワメーケ5号

 

 「ナーーケワメーーーケエーーーーッ。」

 「キャッ。」

 「ドスン。」

 「ツカッ、ツカツカッ。」

 まず、ピーチが立ち向かった。

 「ヒョイ。」

 「ブーーン、ドスン。」

 「ハッ、タアーーーーッ。」

 「バコン。」

 ベリーとパインは、別々の場所からジャンプし空中で合流した。

 「ダブルプリキュアキィーーーック。」

 「バシン。」

 このキックは、振り払われてしまった。

 

 ショー観覧ステージ

 

 たくさんの人々が避難しております。

 「オオーーーッ。」

 「何だよ。」

 「ザワザワザワザワ。」

 その間、例の男子高生トリオは、ナケワメーケ5号のもとへ向かっている

 

 フレッシュ3人VSナケワメーケ

 

 「いい加減に白黒ーーーー。」

 「クルッ。」

 「ドスーーン。」

 「ツカッ、ツカツカッ。」

 まず、ピーチがジャンプして立ち向かった。

 「タアーーーーッ。」

 「バコン。」

 続いて、ベリーが向かった。

 「エイッ。」

 「バコン。」

 更に、パインも立ち向かった。

 「ヤアーーーッ。」

 右手に黄色いオーラが出ている。

 「プリキュア・サンダーターーッチ。」

 「ビリビリビリ、バチバチバチ。」

 「ウゴーーーーッ。」

 「やったわ。」

 「機械だけに雷に弱い。」

 

 ベリーマザーVSウェスター

 

 「喰らえ。」

 「ヒョイ。」

 「ああーーーん。」

 「ニョキニョキニョキニョキ。」

 「まただ。これでは身が入らん。」

 「そうよ。あたしを見て勃たない男なんて誰1人のいないわ。」

 「クーーーッ。」

 

  スウィーツ王国ナノ研究所

 

 「やっぱりでんなあ。」

 「何が。」

 「ウェスターはんの股間、いかれてまっせ。」

 「だから、女たちに平然と危害を加えようとしてるんだな。許さんぞ。一刻早く最期も迎えさせないと手が付けられなる。」

 「そうでんなあ。」

 

 フレッシュVSナケワメーケ5号

 

 3人揃って睨み合ってる。今度は、3人同時にジャンプして立ち向かった。

 「トリプル・プリキュア・アッパーカット。」

 「バコン。」

 「ウゴーーーーッ。」

 「ドスン。」

 ナケワメーケ5号は吹っ飛んだ。すると、男子高生トリオが現れた。

 「エイッ。何だ、アレ。」

 「大輔。」

 「知り合いかい。ならば、人質としていただくぜ。ヤレッ、ナケワメーケ5号。」

 「メーーーガシロクローーーーッ。」

 「お願い。大輔を返して。」

 「動くんじゃねえ。返して欲しければ、日本政府に言いな。領地をラビリンスに差し出せとな。」

 「何、言ってるの。」

 「相当、いかれた頭ね。」

 「冗談じゃないわ。」

 すると、裕喜と健人の2人が現れた。

 「大輔。」

 「あわわわっ。」

 「何。」

 ここで、裕喜の走るスピードが上がった。一方、健人は2人のプリキュアに両腕を掴まれた。

 「離してください。」

 「ここは危険よ。」

 「お願い、私たちに任せて。だから安全な場所に避難して。」

 「避難所ですか。」

 「まずは安全な場所へ。」

 「はい。」

 「そうは行くか。」

 「何よ、プリキュア・アイビーーーーム。」

 「ピューーーーッ」

 「ヒョイ。」

 「カチッ。」

 パインのリンクルンからまた、パイナップルのようなアイテムが出現した。

 「パイナップルボム」

 「それがどうした。」

 「グサッ。」

 「イテーーーーッ。」

 「ポイッ。ボーーーーーン。モクモクモク。」

 「さあ、今のうちよ。」

 「はい。」

 ここでパインは、健人を連れて行く形で救援室のある避難場所へ向かった。

 

 一方

 

 裕喜は、ナケワメーケ5号の体をよじ登り始めた。

 「大輔。」

 「あっ、ゆ、裕喜。」

 「うーーーっ、ハッ。エイッ。大輔を、大輔を離しやがれーーー。」

 「裕喜。」

 それでも、よじ登り続ける裕喜であった。

 

 再び、ウェスターのいる現場では

 

 「ゲホッゲホッゲホッゲホッ。あの2人、逃げよったか。なぬ。」

 「ピップウーー。」

 「うわあーーーーー、やめろーーーー。」

 ウエスターは、シフォンの超能力によって体を浮かされ、上空5000mまで上昇させられている。

 

 ナケワメーケ5号がいる現場

 

 「メーーーガシロクローーーーッ。」

 「ブーーンブーーン。」

 「ヘッ、エッ。」

 裕喜は、ナケワメーケ5号の腕に上下に振り回されている。

 「うわあーーーー、あーーーー。」

 「ヤバいよ。ベリー、ピーチ。助けに行って。」

 「OK。」

 「あーーーーぁ、あーーーーぁ、あーーーーーーー。」

 「バシン。」

 「うわぁぁぁぁぁぁ。」

 「危ない。」

 キュアベリーが裕喜を受け止めた。

 裕喜は意識を取り戻した。

 「大丈夫。」

 「チキショー。」

 「無理しちゃって。」

 「わーーーっ。綺麗でセクシーな女(ひと)だ。」

 「俺、幸せ。」

 「ニョキニョキ。」

 「いやーーん。股間膨れてる。」

 「そうですか。」

 「アタシはキュアベリー。避難場所分かる。」

 「どこへ行けば。」

 「言ってるヒマないね。ベリー、案内して。アタシたちは怪物とウェスターを追うから。」

 「付いたら連絡して。」

 「OK。さあ、行くよ。」

 「はい。」

 キュアベリーは、裕喜君を連れて救護室へ向かった。残り2人、ウェスターと怪物を追うことにした。

「ナーーケワメーーケーーーェ。」

 「ドスンドスン」

 「うわあーーーー、離せーーー。」

 「ドスンドスン。」

 「大輔。」

 「どうしよう。このままじゃ手が出せないわ。」

 

 救護室のある屋外ステージ付近

 

 「ここを通ってください。」

 「はい。」

 「アッ、プリキュア隊だ。」

 「プリキュア隊ですって。」

 「あなたは、私は豊島園の園長。通報した警察の方からご活躍を聞いております。」

 「すると、キュアベリーも姿を現した。」

 「ベリー。」

 「裕喜君。」

 「パイン。」

 「健人。」

 「プリキュア隊は2人いるのか。」

 「もう2人いるわ。」

 「そうですか。」

 

 ナケワメーケ5号と戦った最初の現場

 

 「何とか大輔を助けないと。」

 「せめて、動きが封じられれば。」

 「ピップウーー。」

 「シフォン。」

 「すると、テレビ電話がスウィーツ王国から着信が入った。」

 「ピーチ、ベリーマザー、聞こえるか。」

 「わいもいるでえ。」

 「ショコラ。」

 「タルト。」

 「ウエスターは、娘の悪戯で上空5000mのところに浮遊しておいてある。」

 「凍っちゃうわね。」

 「これは、ウェスターの要求が日本政府に応じられなかった場合、捕らわれている大輔なる少年を殺害すると判断し、ナケワメーケ5号との交信を途絶えさせる目的で我々、スウィーツ王国は動いた。」

 「そうなの。」

 「そや。」

 「5000mと言うことは、5kmってことね。聞こえないわね。」

 「その通りだ。」

 「だから、今のうちに大輔はんを助けるチャンスやで。」

 「ありがとう、ショコラさん、タルト。」

 「ならば、うまく解決できるはずだ。また、何かあったら連絡しよう。成功を祈る。」

 「はい。」

 テレビ電話の通信は終了した。

 「ベリマザー、私に良い考えがあるわ。」

 「どんなの。」

 

 救護室

 

 キュアベリーのリンクルンからキュアベリーマザーからの着信が、キュアパインのリンクルンからキュアピーチからの着信がそれぞれ入った。

 「もしもし、ピーチ。」

 「フリュームライド動かしてくれない。この敵の弱点は水よ。協力を求めて。」

 「OK。」

 通話を切った。

 「もしもし、ベリーマザー。」

 「ベリー、これは作戦よ。あたしは、犯人ウェスターを引き付け魅惑に陥れるから。その間、パインと一緒に行動して。」

 「OK、ベリーマザー。」

 こちらも通話を切った。

 「園長、フリュ-ムライド動かしてくれる従業員ご用意してくれませんか。」

 「フリュームライドですか。分かりました。2人派遣しましょう。」

 「先に、プリキュア隊ピンクの隊員キュアピーチが向かっております。」

 「そうですか。ところで君たちは。」

 「私たちは、あのパンダのナケワメーケを池の上まで誘います。」

 「このナケワメーケの弱点は水と判明しております。」

 「分かりました。おい、君たち。」

 「はい、園長。」

 「フリュームライドを運転してくれ。」

 「はい。」

 従業員2人がフリュームライドへ向かい始めた。

 「お二人さん。」

 「はい。」

 「おとなしくしてなさい。」

 「後のことは、私たちプリキュア隊を信じて任せてください。」

 「はい。」

 ベリーとパインも救護室を出た。

 

 園内カルーセルエルドラルド付近

 

 ウェスターの命令を待っているのか。おどおどした感じで大輔を抱えながらウロついている。

 「ドスン、ドスン、ドスン、ドスン。」

 「ハッ、アッ。」

 「こっちよ。」

 「何で。」

 

 正面ゲート付近

 

 「キンキン。」

 「プリップウーーーッ。」

 「ピューーーーーーッ、ピタッ。」

 「本当、凍ってるね。まずはこうね。ヤアーーーッ。」

 「バリン。」

 「何だ。寒い、頭に血が昇る。」

 「情けない男ね。うっふ~ん。プリキュア・テンプテーション。」

 ウェスターは魅了され、キュアベリーマザーに支配された。

 「さあ、フリュームライドにある滝のある池へ行くわよ。」

 「ギューーーーーッ。」

 「ウギャーーーーァ。」

 

 フリュームライド改札口

 

 「あなたがピンクの隊員キュアピーチさんですか。」

 「はい。」

 「園長から命令を受けております。」

 「早速、フリュームライドを運転します。」

 「お願いします。」

 「プカッ、シャーーーーー。」

 フリュームライドは動き始めた。

 「ここから先は、私の作戦よ。最上部で待機して急降下寸前の舟に乗船するからね。」

 「はい。」

 「畏まりました。」

 

 カルーセルエルドラルド付近

 

 「さあ、かかって来なさい。」

 「いい加減に白黒ーーーー。」

 「ヒョイ。」

 「ハッ。」

 「ドスン。」

 「ツカッ。」

 ナケワメーケ5号は、再び飛行態勢に入って、ベリーとパインの2人を追い始めた。

 「タッタッタッタッ。」

 「ナーーケワメーーーケエーーーーッ。」

 「タッタッタッタッ。」

 ベリーとパインは、フリュームライドの敷地内へ入り、改札口へ向かった。それと同時に、ナメワメーケ5号をフリュームライドと併設している池上空へ誘い込んだ。

 「ナッ、ハッ、アッ。何で。」

  キュアピーチは、フリュームライドの急降下手前の舟に乗り込んだ。そして、急下降し始めた。

 「タアーーーーーッ。」

 「行っけーーーーーーー。」

 「ザブーーーン。」

 「水しぶきがかかった。」

 ここでキュアピーチぱジャンプした。

 「まだまだ甘いわよ。その前にゴリラ弁慶君、飛び込みなさい。」

 「はい。」

 「ザブーーン。」

 更に水しぶきがかかった。

 「タアーーーッ。」

 「バコン。」

 「ウゴーーーーーッ。」

 「ジャアーーーーー、ドボドボドボドボ。」

 ナケワメーケ5号のお尻に滝の水がかかり始めた。

 「ベリーこちらも援護よ。」

 「OK。」

 ベリーとベリーマザーは、水の魔法を唱え始めた。

 「ダブルプリキュア・ウオータ・シューーーーート。」

 「プシュ、ジャーーーーーッ。」

 「目ーーーが白黒ーーーー。」

 「水を吸って体が重くなった。」

 「指が緩んだ。」

 「今なら行けるわ。」

 「うわあーーー。助けてくれ。」

 ピーチは大輔を救出した。そして、フリュームライドに大輔を抱えたまま再度、乗船した。

 

一方

 

ナケワメーケ5号はプールに沈んだ。

 「ザブーーーン。」

 「今度はキュアパイン。雷の魔法でゴリラ弁慶もパンダも一網打尽よ。」

 「はい。」

 パインは、池の水めがけて雷の魔法を唱え始めた。

 「プリキュア・サンダー。」

 「バチバチ。ビリリリリリリリリリリリリリ。」

 「ウギャアーーーーーーーーァ。」

 「メーーーガクロシローーーーーッ。」

 ウェスター、ナケワメーケ5号共ダメージを受けた。

 「クッ、何と言う威力。まあ良い。これでまた不幸のゲージが上がった。」

 「下がってるわよ、ゴリラ弁慶君。メビウス様からお目玉もらえるね。」

 「何だと。チキショー、覚えてろ。」

 ウェスターはワープして去った。

 「さあ、仕上げるわよ。パイン、ピーチ、ベリー母娘の順に唱えるわよ。」

 「OK。」

 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ヒーリングブレアー。」

 「シューーーーッ。」

 「ウッ。」

 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ラブサンシャイーーン。」

 「シューーーーッ。」

 「ウッ。」

 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・エスポワールシャワーーーーッ・ダブル。」

 「シューーーーーッ。」

 「ウッ。」

 「ハアーーーーーーッ。」

 「メーーーーガクロシローーーーーッ。シュワワ、シュワワーーーッ。」

 ナケワメーケ5号は昇天し、パンダライドに戻った。

 「よしっ。」

 「やったあ。勝ったぁ~。」

 「ううーーっ、うっ。」

 「大丈夫。」

 「おっ。」

 「怪我は無い。」

 「ぬっ、は、はい。」

 「良かった。」

 「彼ですか。」

 「怪物にさらわれた少年は。」

 「はい。」

 「お連れ様は、救護室にいるはずよ。」

 「案内してあげて。」

 「畏まりました。」

 「じゃあ、私たちはこれで。」

 「ありがとう、プリキュア。」

 プリキュア隊の4人は、飛び去った。

 「さあ、今のうちに物陰に隠れて変身解くわよ。」

 「OK。」

 

 ラビリンス首都ピョンピョン内総統官邸内謁見の間

 

 「シューーーーン。」

 「現れたか。」

 「ここは。」

 「ウェスター陸軍少尉。」

 「エーーーーーッ、ここは。まさか。」

 「謁見の間だ。」

 「何でいきなり。」

 「イースが細工したようだな。」

 「そんなあ。」

 「敗れた直後、瞬間移動するとこっちへ行くようプログラムされてるざーます。」

 「おおっ、この声はノーザ財務相。」

 「ウェスター君、あなたには裏切りの兆候が表れているざーます。」

 「どこが、ノーザ。」

 「少尉の分際で無礼でしょうが。呼び捨てにするとは。ノーザさんでしょうが。」

 「はい、ノーザさん。」

 「メビウス様。まず、この映像をご覧になるざーます。」

 「ピンッ。」

 

 豊島園内回想編1

 

 「ナケワメーケ5号。ミニサイクロンとスカイトレインの高架橋、絶対に壊すなよ。」

 「ナーーーケワメーーーケエーーーー(畏まりました。)」

 ナケワメーケ5号は四つん這いになり、ハンドルが回り出し、体を浮き上がらせた後、高架橋の上を進み始めた。

 「よし、良いぞ。絶対に施設を壊すな。プリキュアを始末した後、俺も思いっきり遊びたいからな。」

 「シロ(ハッ)。」

 

 総統官邸内謁見の間

 

 「ウェスターよ、なぜ、容赦ない破壊をしない。」

 「それが....、その....、あのーーーー。」

 「確か、プリキュアを倒した後、『思いっ切り遊びたい。』と、言っていたざーますね。」

 「なるほど、だから思いっ切り遊びたいがために。」

 「....。」

 「バカモン。」

 「ヒイーーーーーッ。」

 「こんなことになると思い、外国へ派遣した兵士全員を監視しているざーます。」

 「そんなあ。」

 ウェスターは、親衛隊に取り囲まれた。

 「まだ、不幸のゲージが下降した原因など、話したいことは山ほどあるざーます。」

 「話の続きは取調室の中で行う。連れてけ!」

 「ハッ。」

 「そんなあ。離せ。」

 ウェスターは連行されながら、謁見の間から去った。

 

 豊島園内救護室

 

 「怪我らしい怪我もしていないようだね。大丈夫かね。」

 「はい。」

 「怪獣にさらわれ、人質にされた時、どうなるかと思ったよ。」

 「すみません。」

 「それじゃあ、お連れ様も待っていることだし、もう外へ出てください。」

 「ありがとうございます、先生。」

 大輔は救護室を出た。

 

 救護室付近にある屋外ステージ

 

 「大輔。」

 「大丈夫、怪我なんかしてないぜ。」

 「本当、よかったっす。」

 「大輔君、裕喜君。携帯電話もメール確認してください。」

 「何だ。」

 大輔と裕喜は携帯電話を確認した。

 

 すると

 

 「ピンポポポーン。」

 「皆様、お待たせしました。只今、怪獣出現による警察の現場検証及び各遊戯アトラクションの点検が全て終了しましたので、当園の営業を再開します。」

 「やったあ。」

 「その前にメールですよ。」

 「分かった。ラブたちは正面出入口ゲートへ向かっているらしい。」

 「そこへ行けば、良いっすね。」

 「その通り。では早速向かいましょう。」

 「オーーーッ。」

 

 正面出入口ゲート付近

 

 レミ、ラブ、美希、祈里の4人は、到着した。

 「おーーーーい。」

 「ああーーーーっ。」

 「遅いぞ、ラブ。」

 「心配したっすよ、美希さん。ところで、そっくりのもう1人のお方は誰ですか。」

 「あたし。」

 「そうっす。」

 「あたし、美希の母レミって言うのよ。」

 「美希さんのお母様ですか。はじめまして、俺、沢裕喜と申します。」

 「知ってるわ、毬栗頭の坊ちゃん。あなたのお母さん、あたしの店の常連客よ。」

 「そうですか、美希さんのお母様。」

 「レミさん、はじめまして。僕は、御子柴健人と申します。」

 「元副知事のお孫さんね。今、第3セクター財閥の会長になってるよね。」

 「はい。ところで皆様は、どこへ行っていましたか。」

 「えーーっと。その、危なかったから、4人で逃げてたんだよね。」

 「そうなの。」

 「すごく怖かったよね。」

 「俺なんて、プリキュアに助けてもらったんだから。」

 「うっ、そうなの。」

 「プリキュアのあの娘、すげえ優しくて綺麗なんだーー。俺の理想のタイプだなあーー。誰かさんとは大違い。」

 「誰かさんって誰。」

 「さあな。トイレへ行ったまま、友達のこと放っておくような奴のこと。」

 「仕方ないじゃん。だって、私たちプリキウッ。」

 他の3人の女性は、ラブの口を塞いだ。その直後、少し場を離れた。

 「うーーーっ。」

 「ラブ。」

 「ラブちゃん。」

 「ごめん、つい。」

 少し場から離れた場所から再度、大輔が近付いて来た。

 「話が途中になってたけどさあ。お前、トリニティのファンだろ。今度、埼玉県戸田市で公演があるの知ってるか。」

 「うんうん、知ってる。もちろん、チケットゲットしたよ。」

 「エエーーーーッ。」

 「3人で一緒に見に行くんだ、ねっ。」

 「すんごく楽しみ。」

 「チケット取れて良かったね。」

 「ああーーーっ。」

 「ガクッ。」

 「ウッ。」

 「どうかしたのか、大輔。」

 「別に。」

 「いやあー、お前のおかげで今日は最高だったよ。ありがとな、大輔。おっ。」

 「なかなか男らしいところあるじゃない。」

 「ヘッ....。あはは。チキショウ、俺行けてるーーー。」

 「あっ、いた。それじゃあ、あたしはここで。」

 「うん、ミキタンまったねえーーー。」

 「ちょっと美希、待ちなさい。」

 美希は出入口ゲートへ向かった。そこには、あの和希が持ち構えていた。

 「美希さん。」

 美希は、弟の和希と腕組んで豊島園を出ようとしている。

 「ヘッ。エーーーーーッ。」

 「裕喜君、あの男の子はあたしの息子で美希の弟『和希』って言うのよ。」

 「弟さんですか。良かった。望みがつながった。」

 「コラーーーッ、和希。」

 「うわっ、ママだ。急ごう。」

 「うん。」

 美希と和希は駆け足気味に豊島園を出た。 

 「見て見て、あのカップル。」

 「ワッ、すごい美男美女。」

 「お似合いだねえーーー。」

 「そこの2人。」

 「はい。」

 「何がお似合いよ。」

 「ヒイーーーーッ。」

 「あの2人は、あたしの息子と娘よ。」

 「そうなんですか。」

 「それでは近親相姦。」

 「そうよ。」

 「ごめんなさい。」

 「彼氏でないんだ。」

 美希と和希は、駆け足で豊島園駅へ向かった。

 

 豊島園駅

 

 「駅へ入るまでに、パパラッチらしき人たちに大分写真撮られてるわ。」

 「姉貴がカップルを気取ろうとするからだよ。だからあんな騒ぎに。」

 「和希、ところでどこへ行くの。」

 「池袋だよ。」

 「カード持ってる。」

 「持ってないよ。これからチケット買う。」

 和希は、券売機で池袋までの片道乗車券を購入した。

 「じゃあ、電車に乗るよ。」

 「うん。」

 「ピッ。スルット、パッ。」

 

 豊島園内出入口ゲート前

 

 「和希は、あたしと美希にいつまでも甘えて男同士の付き合い方を知らないの。」

 「美希のお母さん、そんなことがありますか。」

 「僕たちにお任せいただけますか。」

 「お願いしますよ。男の友情教えてあげて。」

 「畏まりました。お任せください。」

 「頼むわよ。さあ、遊び疲れたでしょ。これから温泉へ入りに行かない。」

 「賛成。」

 ラブたち5人とレミは、豊島園へ出て温泉施設『庭の湯』へ向かった。

 

 豊島園駅停車中の電車内

 

 「お待たせしました。各駅停車池袋行き発車します。次は、練馬に停まります。」

 「ピーーーーッ。」

 「プシュッ、ガラガラガラドン。ブーーーーーーーッキューーーンキューーンキューーンキューーンキューーーーーーー。」

 

 庭の湯

 

 レミとラブたち5人はここに到着した。

 「皆様とはここで解散です。以後、ゆっくりお過ごしください。」

 「はい。」

 「毬栗頭の裕喜君、ちょっと残って。」

 「はい。」

 大輔と健人の2人は先に、男湯へ入って行った。

 「裕喜君、あなただけここへもう一度来て。」

 「はい。」

 「送迎するからさあ。」

 「エーーッ、乗せるの。」

 「もちろん、家まで送迎よ。美希がどっか行ったから、助手席が空いているのよ。」

 「そうですか。」

 「そう。分かったね。」

 「はい。」

 「じゃあ、行って良いわ。」

 「それでは失礼します。」

 裕喜も男湯へ向かった。

 「いいね、あたしたちも入るわよ。」

 「はい。」

 レミ、ラブ、祈里の3人は、女湯へ入って行った。

 

 西武池袋駅

 

 「ねえ和希。この百貨店の屋上へ行かない。」

 「うん、いいよ。」

 

 西武百貨店屋上

 

 「和希、これからじっくり話したいことがあるの。」

 「何、姉貴。」

 

 庭の湯 夕刻

 

 「あたなたちお2人さんは、バスで帰って。」

 「はい。」

 「良いなあ、裕喜。送ってもらえるなんて。」

 「本当、感謝感激です。」

 「じゃあ、俺たちはここで引き上げるからな。」

 「皆様もお気を付けて。」

 「大輔バイバーーイ。」

 「健人君バイバイ。」

 大輔と健人は去った。

 「さあ、駐車場へ向かうわよ。」

 「はい。」

 

 数分後、レミの愛車車内

 

 「うわあーー。凄い車っす。BMWに乗せてもらえるなんて。」

 「皆さん自宅まで送迎するわよ。」

 「ありがとうございます。」

 「ブオーーーーン。」

 

    完

 

 

 

 


 
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