久遠をください
「デアルカ・・・」
彼女は○○の前に現れて、そう言った。
「しかし、お前は私に何を与える?」
久遠は提示をしてきた。
私を求めるならば、私が求める物を見せてみよと・・・。
○○はそれを素直に言う。
過去の客人達より、ここで嘘をつけば彼女に殺されると聞いていたからだ。
「なるほど、それがお前の返答か・・・」
久遠は目を閉じて考えた。
「いいだろう。お前の望みを叶えてやる」
そして、久遠は○○の恋人になった。
数年後。
久遠は○○など無視して一人でなんでもかんでも事業に手をつけて、会社を設立した。
久遠に平穏も束縛も興味もない。
常に挑戦しつづけることが彼女の存在意義。
今ではとある大企業の会長になっていた。
世界の有名会社の一つ。
○○はその秘書だ。
○○は久遠に置いていかれないように努力して頑張った。
そして、恋人ではなく夫婦になる。
二人は『世界』を手に入れた。
――そう『全世界』を。
そして、二人は殺された。
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これは人の欲望を叶えたお客様の物語。
望みの成就は新たな願望を生み出し・・・。
そして、人を狂わせる。
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