No.875249

北郷一刀と新たな英雄が紡ぐ外史 16話

あなたまさん

コメ返しと後書きは19時以降に追加します。
時間が無いので本文だけ先に投下ですー

2016-10-21 07:40:00 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:3887   閲覧ユーザー数:3223

親睦会と名をうって始まった涼州と天水首脳の宴会

 

無礼講とは言いつつも、堅苦しい酒の席になるかとも思われたが、穏やかな雰囲気のまま時間は進んだ。

 

意外だった事は、蒲公英と蒼が月姉さま!と董卓の事を慕っている事と、鶸が賈詡と仲良しだった事だ

蒲公英・蒼は体育会系であり悪戯っ子。対する董卓は大人しく争いや騒ぎとは無縁そうな性格

 

 

蒲公英達に慕っている理由を聞いてみると

 

「月お姉さまは、蒲公英達に似合いそうな衣服や装飾品を一緒に選んでくれるんだよ!」

 

「それにね、月お姉さまが選んでくれるのすっごく可愛いんだよね~」

 

 

翠は男勝りな性格と圧倒的な武勇を持っている影響からか、及川と出会う前は身嗜みを一切意識してなかった

その為、蒲公英や蒼が街に繰り出し、どっちが似合うかな?と翠に聞いても、『そんなのどっちも同じだろ。それより早く飯食べて鍛錬に戻ろうぜ』か『似たようなの持ってるだろ』とかしか言ってくれなかった。

 

 

そんな時、こうして親睦会で董卓との出会いは新鮮だった。

姉が全く興味を示さなかった蒲公英達の装飾品を、似合ってるねと言って褒めてくれた。

一緒に買い物やお菓子を食べに行こうと誘いに、嫌な顔一つせずに付き合ってくれる

 

そうして、蒲公英達は董卓を甘えさせてくれる優しい姉として慕い、董卓もそんな二人を実の妹のように可愛がっている。

 

 

 

「やっぱり…あいつらは私みたいながさつな姉じゃなくて、月みたいに可愛い姉の方がいいんだよ」

 

親睦会恒例の光景となっているのが、妹を董卓に取られて不貞腐れてる翠の姿…

自分では蒲公英達の話に付いていけない事は自覚している事から、董卓に懐くのは仕方ないと解ってはいるのだが・・・妹を取られて寂しい姉の心境らしい

 

 

こんな時、翠を慰めるのが役目となっている鶸は『また始まったなぁ…』と呟くだけで、特に何かする様子は無い

 

「鶸、あれは放っておいていいの?」

 

「大丈夫ですよ。一刀さんは初めて見るからびっくりしたと思いますが、毎回起こる出来事ですから。それに…蒲公英と蒼を見れば解りますよ」

 

そう言われた一刀は改めて、董卓に甘えている蒲公英と蒼を見てみると…納得がいった

 

「あの二人・・・拗ねてる馬超さんを見て…笑ってる…よな」

 

「月さんに取られて、拗ねてる翠姉さまが可愛いとかなんとかって…毎回やってるんでもう心配する気も起きませんよ」

 

「月もそれを解ってはいるんだけど…あの二人が甘えてるのは事実だし、月も甘えてくれて嬉しいとかって言ってるから止められないのよね」

 

現代風に例えると、隣に住んでる世話焼きのお姉さんに甘えてるちびっ子の図かな・・・・ちょっと羨ましい

 

「一刀さん、今羨ましいって思いましたよね」

 

「そ、そんな事ないよ?」

 

 

思っていた事を見抜かれ、思わず慌てて返事をしてしまったために、本当に思ってたんですね....と鶸からジト目がヒシヒシと突き刺さる。

 

「あんた、月に如何わしい事しようとか思ってるんじゃないでしょうね」

 

「してませんしてません!信じられないかもしれないけど、信じて下さい!」

 

鶸に引き続き、賈詡からも疑いをかけられた一刀はひたすら釈明を繰り返す

涼州の将達は一刀が平謝りするのに驚いたが、新鮮な気持ちで見ていた

 

普段ならば、綺麗な女性・可愛い女の子に飛びついては制裁を食らうのは及川の役目?となっている。

一刀は普段の激務や、本人の性格もあり浮いた話の一つもなかった。

 

ひょっとしたら、彼は女の子に興味がないんじゃないか.....そんな噂が流れる程だった一刀が見せた珍しい反応で、彼も男の子なんだなと皆が思うと同時に、滅多にみられないだろう姿を少しでも見続ける為に、みんなの心が一つになった

 

 

 

 

 

 

救いの手を出さない…と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、そんな一丸となった彼女たちの思いを壊すのは・・・もちろんあの男

 

 

 

「かずぴー!なにやってるんー?」

 

 

及川が一刀に話かけた瞬間に、周りの女の子から一斉に”ッチ”と舌打ちが全方向から鳴り響く異様な光景へと早変わり

 

あの紫苑ですなら、『あらあら、仕方ないですわね』と言いつつも顔は笑っていない・・・

しかし、鋼の心臓を持つ及川はそれらに気にする素振りも無く、会話に入り込む

 

 

「北郷が月でいやらしい事考えてたって話よ。まったく、男ってどうしてこうなのかしら」

 

幼馴染の賈詡から見ても、董卓が男受けしやすい容姿や性格なのは理解している。

賈詡は董卓に対して過保護かもしれないが、董卓の事を理解し、支えてあげられる男が居れば任せたいと思っている。

 

 

でも、董卓に群がってくるのは権力目当てや、容姿端麗の彼女を手に入れたいと下心丸出しの連中ばかり。

元々男が好きになれない性格からか、男に対してはとことん疑い深くなってしまっていた

 

賈詡が一刀も他の男と同じなのかと、疑いの眼差しの中、及川の反応は賈詡とは違った

 

「かずピー、ほんまに変な事考えてたん?」

 

「変な事と言えばそうなんだけど、董卓さんと蒲公英達を見てたら、知り合いの姉に甘えるのも羨ましいなっと思って」

 

「なんやて!?!?」

 

一刀の返答を聞いた及川の普通じゃない驚きぶりが気になったのか、賈詡はどういう事なのか尋ねる

 

「そんな驚いてどうしたのよ。北郷がそういう事考えるのがそんなに驚く事なの?」

 

「驚くに決まってるやないか!かずピーが・・・あのかずピーが・・・女の子に甘えたいって言うたんやで!?大事件や大事件!」

 

 

女性に対しては紳士的?な及川が声を荒げるのも無理はない。

現代日本でもこの世界でも、一刀に甘える人は多いが、一刀が誰かに寄りかかり甘えるなんて事は滅多になく、悪友である及川も片手で数えるぐらいしか見たことも、聞いたこともないほどだ

 

当の本人は、そんなにビックリする程か?と完全に無自覚で、どれだけ周りをヤキモキさせているかは知らない

 

 

出会ったばかりの賈詡だが、及川の言葉の節々からなんとなく一刀の性格を読み取る事が出来た

 

「なんか悪かったわね、勝手に決めつけちゃったみたいで。あんたも友人の事良く見てるわね」

 

「わいの事を一番理解してくれてるからな。かずぴーに危険を及ぼす輩は……誰であろうと絶対許さへん」

 

「あんた…過去に何かあったの?どう考えても、友情の域を超えてるわ」

 

「理由は言えへんけど、わいがそう決めてるんや。今の話はかずピーには内緒な」

 

賈詡の質問に及川は答えない。賈詡も本人が言いたくない事を無理に聞き出すつもりもない

男嫌いな賈詡が興味を引いた一刀と及川。この二人が馬家にいる限り、話を聞ける機会もあるだろう。

 

 

「ところで、なんであんたの頬が真っ赤になってるわけ?」

 

「あぁ、これか?これはな」

 

「佑はお姉さまとシャオにお熱なのに、蒲公英の事も口説いてきたから、お姉さまに殴られたんだよねー!」

 

またいきなり乱入してきた蒲公英の発言を聞いて、賈詡がピキっと音を立てて固まる

 

「あんた…今の話どういう事よ」

 

「思い出したら腹が立ってきた・・・もう1発殴らせろー!」

 

「ちょっと佑!今の話どういう事!?シャオってお姫様が居るのに、なんで他の女も口説いてるのよ!」

 

寄ったままの翠、事務室での流れを知らなかったシャオ、さっきまでの流れでいい奴かもしれないと思っていた賈詡が一斉に詰め寄る。

流石に3人は不味いと本能で察した及川は一刀に弁明してもらうと助けを求めるが

 

 

「そうなんですか。北郷さんが財政を支えてくれてたんですね」

 

「支えてるなんて大袈裟ですよ。鶸や紫苑の助けを借りながらなんとかやっていけてるって感じです」

 

「いえ、先ほど蒲公英ちゃんと蒼ちゃんから北郷さんのお話を色々聞かせてもらいました。北郷さんの助けがなかったら、大変な事になっていたと思います。私からもお礼を言わせて下さい…妹達を支えてくださってありがとうございます。北郷さんなら任せられます」

 

「はい。自分の力が及ぶ限り支えていこうと思います」

 

「これからも、鶸ちゃん達をよろしくお願いしますね。あ、私の事は今後”月”って呼んでくださいね。違う呼び方と認めません!」

 

「……解りました。俺の事も一刀って呼んで下さい」

 

「はい。改めて、よろしくお願いしますね、一刀さん♪」

 

 

 

 

とても邪魔出来る雰囲気じゃなかった。

というか、及川が助けを求める時はだいたいこの流れである

 

 

 

「あんたの事を少しでもいい奴かもしれないと思った私がバカだったわーーー!」

 

「及川のバカ野郎ーー!」

 

「佑の浮気者ーー!でも好きーーー!」

 

 

1人だけ台詞が違うのも混ざってたが、3者から放たれた拳が及川にクリーンヒットし、再び及川の体は宙を舞い・・・グシャと鳴ってはいけないような音を立てて落下する

 

 

息を荒げてる3人、恍惚の表情を浮かべる及川

 

月と話しながら我関せずの一刀や、 面白がってる蒲公英や蒼

 

ご飯を食べるのに夢中な華侖や明命 お腹がいっぱいでボーとしてる香風

 

璃々の世話をしながらほほ笑む紫苑

 

 

 

中央の権力争いとは無縁な涼州の地で楽しく平和に過ごす日々

 

 

 

こんな日々が続けばいいのに…

 

 

 

 

それはここに居るみんなが願う事…

 

 

 

 

 

 

しかし、そんな願いはとある巨人が動き出した事によって

 

 

 

 

叶う事は無くなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、私の覇道を始めるわよ。最初は……を潰すわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、変わらず中身の無い話になってしまいました(;^_^

今回で日常編が終わりまして、次回から(超苦手な)合戦パートに移っていきます

 

まだ所属が明かして無い恋姫達も続々出来ますので、どこに居るのかな~と想像しながら待っていただければ幸いです。

 

知人から、前回の話で及川×蒲公英は予想外だった

 

と言われたのですが、話の展開上でこうすればいいかな?っと全くCPについては考えていませんでしたw

特に及川×蒲公英の要素は無いので、勘違いを与えてしまったらすみません(*- -)(*_ _)ペコリ

 

 

今は黒子のバスケ(完全妄想)と並行して新たな英雄を書いますが、なるべく早い投稿を目指します

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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