プロローグ
その国には秩序があった・・・・・・
一人の女性が(守の国)5万人の秩序作り支えていた
しかし、どんなに秩序がしっかりと作られていようが、綻びは必ずでてくる
その綻びはやがて大きな渦となり秩序は崩れる・・・・・・
崩れるはずであったが・・・・・・
その綻び、そして渦をたった一人の男が全てを受け止め、全てを弾き返していた
その国には秩序があった・・・・・・
しかし・・・・・・
始まりがあれば終わりというものは必ず存在する・・・・・・
今その秩序は終わろうとしていた・・・・・・
その男は王宮地下の一番奥深くの牢獄で床に就いていた。
牢獄には相応しくない高級感あふれる金銀の装飾が施されているベットで床に就いていた。
その牢獄に二つの人影が静かに近づいていく・・・・・・
一人は革鎧を身に着けている若い男で、もう一人は小柄で白い長めのマントの様なものを頭からすっぽりと羽織っている女性だ。
その女性が静かに歩きながら
「ナサナイ・・・・・・マクス、マクスの容態はいかがですか」
前を歩く革鎧の男に声をかけた。
ナサナイと呼ばれた男はその問いには答えず、歩きながら静かに首を左右に振った。
すると女性は傍から見てもはっきりと落胆した雰囲気がわかるほど項垂れてナサナイの後に静かに続いた。
そしてその牢獄が見えてくるとナサナイが立ち止まり、後ろからくる女性に振り向き静かに口を開いた
「・・・・・・マクス様は王女様には大会まで顔を合わせたくないとおっしゃていました
・・・・・・マクス様は今の自分のお姿を王女・・・・・・キレーナ様には見られたくないんだと思います
それでも、それでもキレーナ様はマクス様とお会いになられますか」
ナサナイの問いに、キレーナは頭から羽織っていたマントを後ろに下ろして、下から見上げる形でナサナイの目をしっかりと見据えた。
しばらく無言で見つめ合っていた両者だったが、ナサナイはくるりと踵を返し、こちらですと歩き始めた。
そして、牢獄の前にくるとキレーナを止めて
「しばしお待ちを
・・・・・・マクス様起きていらっしゃいますか」
ナサナイが声をかける、そしてしばし無言の間があたりを包む
キレーナにはその間がまるで無限の間の様に思えた・・・・・・
「ナサナイか、もう俺は大会までは誰にも会わない、お前にも必要最低限ここには来てはならぬと言ったはずだ」
牢獄の中から声が聞こえた
「申し訳ございません。
お伝えしたい事があって来ました・・・・・・
次の大会、大会が始まって以来、初の我が国から参加者がでます」
「そうか、スーゴイが出ることはあるまい、ならばヒードあたりか」
「はっ、それともう一人ギリー・ファスという者も」
「・・・・・・聞かぬ名だ、何者だ」
「5年前の大会の生き残り者です」
「・・・・・・そうか、あの時の少年か
ならば今回は自らの意思で出場するという事か
・・・・・・
そんな少年が出場するぐらいという事はもはや、俺の事は国中に知れ渡っているという事になるな」
ナサナイ、マクスの会話が止まり再び静寂の時が流れた
「もう良いのです、マクス」
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オリジナルの格闘?小説です。
精霊の守り人や聖闘士星矢や影技に影響されてます。