三国同盟祭終了後、しばらくして各国から天界旅行の返事が返ってきた。
返事はみんな大丈夫とのこと。
順番はとりあえず返事が早かった雪蓮たち『呉』とはじめに天界旅行に行くことにした。
一刀は雪蓮達に泰山の神殿に集合ということを知らせ、自分も泰山に向かった。
――――――泰山頭頂部の神殿――――――
薄暗い神殿の中には三国志の時代らしくないモニターやらキーボートやら大量の機械が置いてある。その機械から延びた無数の細いケーブルが大きな鏡に取り付けられていた。
雪蓮 「何これ。スゴーい」
雪蓮は好奇心をむき出しに機械の方に走って行ったが、他の物は珍しさに周りをキョロキョロと見回していた。
冥琳 「ちょっと、雪蓮!! 待ちなさい」
すぐに雪蓮の行動に気がついた冥琳が注意をしたが、それで雪蓮が止まるはずもなくどんどん機械の方に近寄って行く。
雪蓮 「触らなければ大丈夫よ」
そんな雪蓮の行動に緊張が解れたのか各々大量に置かれている機械の方に近づき観察し始めたその時
一刀 「もう来てたんだ」
神殿の奥から北郷一刀が筋肉ダルマと共に姿を現した。
雪蓮 「あ、一刀来たわよ。で、そっちのデカいのは何? 」
若干引きつった顔の雪蓮が訪ねる
一刀 「これは貂蝉。今回の協力者だよ」
貂蝉 「よろしくね。孫策ちゃん」
背筋が凍るような気色悪いウインクをする貂蝉に雪蓮は苦笑いを浮かべながら頷いた。雪蓮以外も突然現れた化け物に小声で『こいつも一緒に来るのか?』『え~ヤダ~』などコソコソ話していた。
軽い混乱状態に一刀は
一刀 「安心しろ、こいつは一緒には来ないから」
そんな言葉にみんな安堵のため息を混乱が収まった。
一刀 「さて、こんなに見慣れない機械だらけとかいろいろと落ち着かないと思うが話を聞いてくれ。まず、この機械はかなり精密だから触るなよ。壊れたら天界に行けなくなるからな」
全員 「は~い」
小学生のような浮かれた返事がかえってきた。
一刀「これから天界に行くわけですが、このままサラッと天界に乗り込むといろいろと問題があります」
冥琳「問題?」
一刀「そうです、なので着替えてください。そんな露出度の高い服は向こうの世界にはないからなぁ~。冥琳と穏なんて下手したら痴女に間違えられるかも……。」
冥琳「ち、痴女…」
自分の服装に軽くショックを受ける冥琳
穏 「痴女は嫌ですねぇ~」
雪蓮「冥琳痴女だってぇ~ハハハ」
冥琳「わ、私は痴女ではないぞ!!」
一刀「という訳で、早速着替えてください、奥にいろいろ揃えておいたから。」
一刀は奥の部屋を指差した。
雪蓮「わかったわ、行きましょ」
そういって部屋に向かっていった。
―――――― お着替え中 ――――――
しばらくして現代的な洋服を着た美女軍団が戻ってきた。
一刀「いや~、みんなよく似合ってるよ」
みんなそれぞれの個性に合った洋服を着ている。
冥琳「そんなこと言って、露出の少ない服に少しガッカリしているのではないのか? 」
一刀「まぁ少しね。でも、向こうの世界でみんなのことを厭らしい目で見られるのが嫌なんだよ。これでも、独占欲は強いからね」
そんな事を何の恥じらいもなくさらりというと、美女たちは頬を赤くし照れていた。
貂蝉「あらあら、羨ましいわねぇ。ご主人様からそんなに愛していただけるなんて。私も愛してほしいわぁ~。ビキニパンツを変えたら愛してくれるかしらご主人様ぁ~? 」
一刀「そんなことしても一生お前には愛情は向かねぇーよ。それよりも鏡の準備は出来たのか?」
貂蝉「もう、つれないんだから。機械の方は準備出来てるわよん」
一刀「そうか、ならもうさっさと行こうかな。ところで、向こうに行ってもお金やら泊まるところがないんだけど。どうすればいいの?」
そんな初歩的な質問をする一刀に「大丈夫よ~ん」と貂蝉はビキニの中から鍵とカードを取り出した。
一刀「どこから取り出してるんだよ!!」
貂蝉「細かいこと気にしないの。これは向こうの世界で使う家の鍵、結構広いから快適に過ごせると思うわよ。後このキャッシュカード。かなりの額は入ってると思うけど、常識はずれの買い物をしてはダメよ」
一刀「わかった、サンキュー貂蝉。じゃ、ゲート開いといてくれ」
「わかったわん」と言って貂蝉が機械の方へ歩いて行く。
一刀「これから天界に行くけど、みんな知らない土地です。勝手な行動はしないように」
そう言って勝手な行動をしそうな人物に目を向けるが当の本人は目を合わせない。
冥琳「雪蓮と祭殿からなるべく目を離さないようにしよう」
冥琳の発言に「ブーブー」という雪蓮と「なんでワシまで」という祭さん
一刀「では、行きましょうか。あの大きな鏡の前に立ってそしたら勝手に天界に行けるから」
冥琳「そんなことでいけるのか? 」
蓮華「なんだか信じられないが… 」
いろいろ疑惑の声を上げながら鏡の前に移動する。
しばらくすると鏡が光りはじめた
明命「はうあ、鏡が光りはじめました」
亜莎「ひ、光が…つ、強く…」
光が徐々に強くなっていき遂に鏡の前にいる人全員を包み込むんだ。
全員「わ~~~~~~」
そして鏡の中に全員吸い込まれて行き貂蝉だけが残った。
貂蝉「行ってらっしゃい、ご主人様。よい旅を」
一刀「ん~~~、無事着けたかな? 」
最初に目を覚ましたのは一刀だった。一刀は周りに全員居る事を確認すると、ここが何処なのかを調べ始めた。自分たちの周りは木に囲まれていて、森のようだった。一見現代じゃないように感じるが、近くに自動車のエンジン音が聞こえて、足もとに落ちていた現代的なプラスチックのゴミを見るとあの時代とは違うんだなぁと思えた。
そんな事を考えているとみんなが目覚めた。
雪蓮「ん~~~、着いたの? 」
思春「木ばかりで何とも言えません。妙な音が聞こえはしますが…」
明命「辺りを見てきましょうか? 」
のんびりする者、自動車のエンジン音に警戒する者、捨ててあるゴミに興味を抱く者。天界についての初めてのリアクションは様々だった。
一刀「何とかつけたみたいだね。とりあえずこれから一週間泊まる家に行くからみんなちゃんとついて来てね」
そういって貂蝉から鍵と一緒に貰った地図を見て家へ向かった。
途中、道路を走る車に興奮した一同。そんな中、好奇心の塊、雪蓮やシャオが車に向かって突進するのを止めたり、信号機の読み方を教えたり、酒の匂いに反応して酒屋に入る祭さんを止めたりしながらかなりの時間を浪費してなんとか家に着くことに成功した。
家は貂蝉が言うようにかなり広く作られており、かなりの豪邸だった。
一刀「あ゛~ つかれた~ 」
玄関に着くなりへたり込む一刀。しかし、他のみんなは全く疲れてなどおらず、興奮気味に家にどかどか上がっていき、電気のスイッチを押し騒いだりしていた。
蓮華「大丈夫? 一刀」
一刀「ありがとう 蓮華」
気遣ってくれた蓮華に心で泣きながら感謝し、みんなに一番広い部屋に集合するように言った。
―――――― 居間 ――――――
居間は予想通り広かった。呉のみんなで座っても十分余裕のあるソファー。ウン十万円するだろあろう高性能のテレビ&DVDなどなど高級でハイテク装備だった。
そんな居間に呉の重鎮を集めて家電からトイレの使い方まで教えた。
みんな最新の機能に驚いていた。
ひと通りすべてのことを教えた後
一刀「今日はもう夕方だから特別どこかには行けないな」
そんな一刀の一言に好奇心旺盛組は『え~~~』と文句を言った。
冥琳「確かにそうだが、夕食はどうする? さっきの『冷蔵庫』とやらには何も入ってなかったぞ」
一刀「そういえばそうだったな。じゃあ買い物に行くけど、みんなで行くと多すぎるから行きたい人~ 」
当然のように先ほど『え~~~』と言った好奇心旺盛組が手を挙げた。
冥琳「初めてだからな、祭殿、亜莎それと蓮華様と思春と私でどうだろうか」
そんな冥琳の人選に予想通りの人が反発した。
雪蓮「なんで私が入ってないのよ。私だって買い物したいのに。天の酒買いたいのに」
予想通りの駄々をこね始めた。当然のように冥琳たちが宥めにはいる。そんなやり取りを横目に一刀は何冊かの雑誌を持ってきて
一刀「じゃあ、残った人はこの本で行きたいところを調べておいて、その中から明日からの予定を決めるから」
そう言うと一刀は何とか雪蓮をなだめることに成功した冥琳たちと一緒に近所のスーパーに出かけた。
あとがき
どうも、頭の弱い作者junです。
『真・恋姫†無双 天界旅行記』読んでくださった方ありがとうございます。
そして、前回コメントを下さった方々ありがとうごさいます。初コメント、うれしくてニヤニヤしながら読ませてもらいました。
今回が二回目の投稿ということでまだ見習いですが、ちょいちょい上げて行こうと思います。(不定期で)
作品の方は呉のキャラクターを中心にやっていこうと思います。
では、次回また会いましょう!!
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二回目の投稿です。
暇があるなら読んでみてください。
誤字脱字がありましたら教えてください。
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