三日月同盟の皆に見送られて俺達はアキバを出発した
北へ向かってかつて車が通っていたであろう道路を召喚笛で呼び出した馬に乗って向かう
シロエ師匠達はリアルで馬に乗って無かったらしいけど普通に乗れていた・・・変なとこだけゲームだな、だが尻の痛みはあるらしい
しばらく進んでいると召喚笛の時間制限に成りそうだったので食事と水を与えて帰らせ、俺達も・・・決して美味しいとは言えない食事をとった・・・まぁ素材アイテムをたっぷりと持参している御蔭でこれ以上酷くはならない・・・・速くにゃん太班長に会ってシロエ師匠に頑張ってもらわねば!俺は味のする食事を堂々と堪能できない!嫁さん達の手料理が食べないんだー!
なんて思いながら一応腹を膨らませて、再び馬を呼び出そうとするアカツキをシロエ師匠が止めて別の召喚笛を取り出す
俺もそれを取り出す、精巧な彫刻が施されいる『鷲獅子』の召喚笛を吹く
高くも柔らかな音が空に響き・・・呼び出しに応えるように鷹の様に甲高く獅子の様に雄々しい応答が聞こえ、俺達の真上を通過し手前の場所に風と共に舞い降りた
アカツキ「これは・・・グリフォンではないか主君!?将!!」
シロエ「うん、ティーパーティに居た頃にね」
直継「アレは凄かったぜぇ~、それに北の最果てに馬だけじゃぁ時間がかかり過ぎちまう」
アカツキ「聞いたことがある、死霊が原の大規模戦闘を攻略した物にのみ与えられる報酬の一つ、幻想級に並ぶ彼の地を制覇した者にのみ与えられると」
カズト「そう言う事、陸路より空路のコッチの方が断然速いからな」
そう言って俺達はグリフォンたちに肉を与え騎乗する
アカツキはシロエ師匠のグリフォンに乗った、俺も先行したパン継、今さっき飛んだ師匠達を追って飛び立つ、最初は垂直に一気に上昇し風に乗って空を飛ぶ
カズト「ああ、この感覚、この光景、この昂揚感。ゲームじゃ絶対に味わえないな」
青空が目の前にあると思う程に大きく広い、夜空に浮かぶ月に手を伸ばすような感覚と似ている。まるで風に成ったような気分だ
強くも柔らかな羽ばたきと共にグリフォンたちは空を駆ける
しばらく進むと進行方向にかなり高い山脈が現れ・・・その上空をワイバーン系統?のモンスターがうじゃうじゃと、しかも地上にもいるっぽい
予定通り下に降りて陸路で山の中に在るゾーンを通過する
しばらく進むとパルムの深い場所、ココから地下を通って向こう側へ向かう事になる・・・なったのだが
カズト「シロエ師匠、竜種や個々の鼠人間、ラットマンの生息エリアであるのはゲーム時代のままなのですが。この地下・・・少々老朽化が進行しすぎているように思います」
シロエ「うん、僕も少し疑問に思っていたんだ、さっき直継が落ちかけていたし如何にも脆く感じる」
カズト「私見ですがフィールドボスなんかのフリーで出現する中ボスクラスが影響を及ぼしていると思います、ラットマン達はレベル差で襲ってきませんが追い詰められれば疫病のバッドステータス満載の奴がぞろぞろといます・・・疫病もそうですが腐敗とかが付与その他強化されているかもしれません」
シロエ「そうだね、この異世界は現実でモンスターも現実に存在するのであれば・・・ありえない事こそがあり得ない。フレーバーテキスト(アイテムの説明文)では無いけどモンスターの特性や生態も考えとかないと、それにまだわかっていない新しい情報が少なすぎる・・・・・不意打ちは避けたいな。アカツキさん索敵を厳に」
アカツキ「承知・・・敬語禁止」フワァッ・・・・
カズト「戦闘は当初の予定通り極力回避、師匠と予測した鼠人間の親玉が出てきたら殲滅っで良いですか?」
シロエ「うん、それ以外にも橋を渡る時にも注意してね二人とも」
カズト「御意に。戦闘に成ったら壁頼むよパン継」
直継「おう!任せとけ祭り!」
先ほどまでより更に慎重に進む、ココの殆んどは遺跡の様な石造りが殆どで彼方此方に水が流れている。あとゲームではお決まりの光る草や石。植物の様な結晶等ファンタジー万歳!
しばらく進んでいると長い石橋を歩いていたらミシっと嫌な音が後ろから聞こえ振り向いた時。シロエ師匠が落ちて行った、まさかパン継の鎧よりもデカイ石橋が老朽化しているとはいえ崩れるとは思わなかった。諺の様に叩いて渡るべきだったか
なんて考えていると直継が飛び出そうとするアカツキを押さえている
カズト「落ち着けアカツキ、俺達はレベル90の冒険者だ、この程度の高さで下は水もあるからまずダメージは追わない・・・がシロエ師匠を回収しないと。下へ降りれるルートを探してアカツキ」
アカツキ「承知!」フォンッ・・・
カズト「ってソレ使われたら・・・あ~パーティ組んでてよかった。なんとなくわかる」
直継「そいつは上々、そんじゃぁシロをサルベージしに行くか」
カズト「御意だ」
移動中~♪
サルベージ~♪
シロエ「・・・ん?」
カズト「置きましたか師匠?」
アカツキ「主君!」
シロエ「えっ、アカツキ?カズト?」
直継「俺もいるぞ~?」
シロエ「直継・・・ああ、僕橋から落ちて。それから」
カズト「アカツキが下へ降りる道を探してパン継がサルベージしたんですよ。体調の方はどうですか?」
シロエ「うん、なんともないけど・・・あの高さから墜ちたのに痛みを感じないしHPも減って無い?」
直継「カズも言ってたがそれがレベル90の体なんだろ」
シロエ「そうか・・・・、少し休んだら先に進もう」
カズト「御意です」
その後は突然足元が崩れたり降って来たりモンスターとのエンカウントも無く順調に進んでいた・・・が。出口までもう少しと言う所で周囲の雰囲気が突如として変わった・・・コレは
シロエ「カズト、相手がお出ましだよ」
直継「でっけぇな、コイツが此処の元凶か?」
カズト「そうだと思われます・・・デカいですね。バッドステータスの塊の様ですし、生きているだけで周囲を腐敗させる瘴気といい・・・・トドメに出口への道のど真ん中で待ち構えているとかここのボスって事は決定でしょう」
アカツキ「どうする主君」
シロエ「倒さないと通してくれそうにないからね。戦おう」
直継「っしゃぁ!」ガッシャン!
アカツキ「・・・!」ヒュッ・・・!
カズト「抜刀」シャラン♪
シロエ「直継は敵の目を他所に向けさせないで!アカツキは攻撃に集中!カズトは敵の攻撃を止めてキャンセル!対象のバットステータス系統を含む攻撃に警戒!」
戦闘は一方的になった
先ず直継が馬鹿でかい怪獣鼠を引き付け前足などでの攻撃を受け止め、アカツキは側面上空などから強力なスキルを浴びせ。俺はヤバそうな攻撃モーションに入ったら鼠の体を足場に顔面、特に目へ斬撃を浴びせ目を潰し。広範囲の攻撃、恐らく異常状態系のブレスの様な物を吐こうとした所で喉の脆い所を柄頭や鞘で叩き突き。尻尾や手足、前歯なんかを使った攻撃も間接にスキルを叩き込んで転ばしたりキャンセルしたりする
止めにシロエ師匠の支援魔法が素晴らしい、キーンエッジは武器攻撃の威力を三割増しにしてくれるエンチャンターの数少ない人気の魔法の一つだ。他にも相手へのステータスを低下させたり他にも相手にとっては嬉しくない魔法を放ち仲間には攻撃力アップや防御を上げたりと。素晴らしい事この上ない・・・・コレで人気が無いってんだからどういうこっちゃ?
HPが三割を切ったところで、シロエ師匠が茨の呪文を発動させた。アレ自体には攻撃力は無い・・・が、味方の攻撃を受ければ茨が弾け対象に1000もの大ダメージを均等に与える事が出来るそれを俺達三人で一気に断ち斬り、デカ鼠は泡の様に消えこの世界の唯一の通貨、金貨と幾つかのアイテムを残した
その後は特に何事も無く進み、地上に出た時丁度太陽が登った所だった
世界がその色彩を変え、海もまた地平線から現れた太陽に照らされ輝いている
この光景を見て、俺は昔の事を。放蕩者の茶会を思い出した
シロエ「僕が・・・僕達がこの異世界でこの光景を見た初めての冒険者だ」
そう、この美しい光景を、誰も見た事の無い絶景を求めた人がいた
そしてこれが後に、この世界最高峰の一人の冒険者がギルドの名を決める元を成った出来事であった
・・・続く
あとがき
どうもアサシンです
何とかアニメ第三話?くらいには来たでしょうか?
アニメ第二期でも重要な場所と成るパルムの深き場所・・・で合っている筈です
この後、とある美中年もとい美中猫さんの新妻?家政婦レベルが自身のキャラクターレベルを超えたかわいらしい少女と彼女を助けた紳士猫との出会いと再会です
では次回予告へ
次回 真・恋姫ログ・ホライズン第四話
レイピアは紳士の武器ですにゃぁ
ではでは
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深き場所を越え目にするは